2018年12月に読んだ本2019年01月03日 21時10分54秒

12月はなんだか久しぶりにマンガをたくさん買い込んで(といってもほとんどが『究極超人あ〜る』(笑))読んだ。マンガ除くとそんなに多くないかな(笑)。

12月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:3092
ナイス数:143

ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)■ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)感想
★★★☆
一話完結のシリーズ初期に戻った感じの短編集。母の期待に添えなかった息子の話は、教育や教養は無駄にならない、という読み方もできるかも。ラストの話は、同じ出来事が受け取る人の取り方次第で運にも不運にもなりうる、という話。元シリーズの本筋に決着がついたので、こういうテイストの短編集で細く長く続いてほしい。
読了日:12月01日 著者:三上 延


掟上今日子の乗車券■掟上今日子の乗車券感想
★★★
忘却探偵という不可能犯罪ならぬ不可能探偵の設定を使ってミステリのサブジャンルをメタ的に解体するシリーズだが、今回は探偵が行くところ事件あり、というミステリへのよくあるツッコミを逆手にとった。リアリティはいつも以上に皆無だし謎解きもかなり無理筋な気もするけど、むしろそういうものとして(今日子さんの脳力がチートすぎた前作より)楽しめた。
読了日:12月05日 著者:西尾 維新


蕗子の春 (1977年) (りぼんマスコットコミックス―千明初美傑作集)■蕗子の春 (1977年) (りぼんマスコットコミックス―千明初美傑作集)感想
★★★☆
段ボールにしまいこまれていたのを発掘。デビュー当初の絵柄には水野英子っぽさも多少感じられるが、やや少年マンガ的なくっきりした線で描かれる丸っこくかわいらしい画風は初期から確立されている。収録作中「ちひろのお城」が高野文子編の作品集に選ばれているが、これは確かに画風、作風を一作で代表していると言えそうな傑作短編。カラー再現で読んでみたい。
読了日:12月08日 著者:千明 初美


いちじくの恋(リボンマスコットコミックス) (千明初美傑作集2)■いちじくの恋(リボンマスコットコミックス) (千明初美傑作集2)感想
★★★★
自分がりぼんで読んだ短編が主に収録されている傑作集2。「いちじくの恋」とその続編の「七夕」はやはり別格なんだけど、高野文子編の作品集の作品ガイドによると同じ二人の小学生時代を描いた短編があと2編あったようだ。高野文子編の作品集には「いちじくの恋」が採られている。やはりこれは外せない作品。
あと、書誌情報が出てこないので傑作集3『バイエルの調べ』の感想も。今読むとコマやキャラクターが小さいので、短編一つにコミックス1冊分以上の情報が盛り込まれている。もはや成熟期という印象で、どれも読み応えあり。
読了日:12月08日 著者:千明 初美


変愛小説集 日本作家編■変愛小説集 日本作家編感想
★★★★
訳あって本家の方の変愛小説集より先にこちらを読了。それぞれに変な短編のバリエーション豊かな博覧会。それにしても編者の岸本佐知子センセイ、日本語の小説を「訳してぇ」って、ああた…(笑)。
読了日:12月14日 著者:川上 弘美,多和田 葉子,本谷 有希子,村田 沙耶香,木下 古栗,小池 昌代,星野 智幸,津島 佑子,吉田 知子,深堀 骨,安藤 桃子,吉田 篤弘


海街diary 9 行ってくる (フラワーコミックス)■海街diary 9 行ってくる (フラワーコミックス)感想
★★★★★
ついに完結。このキャリアでもまだ画風、作風が変わり続けながら、根っこの部分は30年前から通底する、吉田秋生の最高傑作が新たに誕生した。楽園シリーズをヘビーローテーションしていた高校生の頃の自分に読ませてあげたくなった。
読了日:12月17日 著者:吉田 秋生


乙嫁語り 11巻 (ハルタコミックス)■乙嫁語り 11巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
ついに11巻、別巻込みの『エマ』の10巻を超え、質量ともに森薫の最長の長編にして、最強のリビドー発現マンガとなった。これから、これまでに登場した人々が旅の先々で再登場して物語が収束していくのかもしれないが、もしかして、ここまでと同じ巻数を要したりして。それならそれでうれしいが(笑)。
読了日:12月17日 著者:森 薫


究極超人あ~る6通常版 (ビッグコミックススペシャル)■究極超人あ~る6通常版 (ビッグコミックススペシャル)感想
★★★★
BOXの下が手に入らなかったので通常版を待っていた。夏休み旅行の後半から幽霊の正体がわかるまで。なしくずしに光画部部員になって意外とまんざらでもない鰯水、そのキャラクターや数々の特殊能力(笑)もともと光画部向きだったといえる(笑)。
読了日:12月17日 著者:ゆうき まさみ


究極超人あ~る7通常版 (ビッグコミックススペシャル)■究極超人あ~る7通常版 (ビッグコミックススペシャル)感想
★★★★☆光画部新部長も、新生徒会長も、新生徒会もいい味出している。そして一番光画部員らしい活動を始める鰯水(笑)。
読了日:12月17日 著者:ゆうき まさみ


アヴァロンの銃 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF 真世界シリーズ〈2〉)■アヴァロンの銃 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF 真世界シリーズ〈2〉)感想
★★★☆
アンバーシリーズ第2弾。アンバーの王位奪還を目指すコーウィンが影の世界を暗躍してついに帰還を果たすものの、自らが解き放った呪いの影響でアンバーそのものが危機に陥る。ラストの怒涛の展開で次に続く。次は手元にないので古本屋を探さねば。
読了日:12月22日 著者:ロジャー・ゼラズニイ


究極超人あ~る8通常版 (ビッグコミックススペシャル)■究極超人あ~る8通常版 (ビッグコミックススペシャル)感想
★★★★★
この巻あたりはキャラクター、ギャグが本当に神がかっていて、これは本当に、この時期のゆうきまさみにしか描けなかった作品だと思う。性格や思惑がぜんぜん違う人物たちの群像劇、という点では『パトレイバー』にも通じるところがあるけど、そういう作風はここで培われたのだと思う。後の作品でこれに近い味わいがもっとも出ているのは『じゃじゃ馬〜』ではなかろうか。
読了日:12月24日 著者:ゆうき まさみ


究極超人あ~る9通常版 (ビッグコミックススペシャル)■究極超人あ~る9通常版 (ビッグコミックススペシャル)感想
★★★★☆
とうとう最終巻。いくらでも続けられそうだけど、とりあえず〆る、というあたりも『じゃじゃ馬〜』に近いテイスト。そういえば書き忘れてたけど、イメージアルバムの暴走ぶりもすごかった。単にイメージソングを集める作りが多かった業界に、マンガではなく音楽・声優の芸で原作マンガのテイストを再現する、というフォーマットを確立したのはこのイメージアルバム3作だったのではなかろうか。もしかすると、現在主流になっているアニメ作品のラジオ、CDドラマの源流にもなったりしてはいないか。なんてことも思ってみた。
読了日:12月24日 著者:ゆうき まさみ


究極超人あ~る10通常版 (ビッグコミックススペシャル)■究極超人あ~る10通常版 (ビッグコミックススペシャル)感想
★★★★
BOXの下巻として入手できなかったので、他の巻の通常版が出るまで買うのを控えていた。口絵は1990年代前半に作られたOVAのクライマックスシーンなので、「原作の年代までそのままのゆるい続き、というあのOVAもこの10巻と同じ世界という位置付けだろう(最近はアニメ聖地巡礼のはしり、などとも言われているとか)。1987年を舞台に、画風の違いは感じるものの、懐かしい作風・味わいがお祭り的に復活しているのがうれしい。まあ、続きは描かれてもいいし描かれなくても満足だ。久しぶりにいい夢見せてもらいました。
読了日:12月24日 著者:ゆうき まさみ


ユニコーンの徴 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF 真世界シリーズ〈3〉)■ユニコーンの徴 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF 真世界シリーズ〈3〉)感想
★★★★
前の2巻で起こっていた事件の背景が明かされ、いろいろと急展開。そしてここで続いちゃうのか!?
読了日:12月31日 著者:ロジャー・ゼラズニイ

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