2020年12月に読んだ本2021年01月01日 13時46分46秒

 12月はなんだか絵本、児童文学系ばかり。一見冊数は多いけど、読んだページ数はだいぶ控えめ(笑)。
 とは言ったものの、その読んだ本のおかげで、キース・ロバーツ『モリー・ゼロ』の序盤、〈ブロック〉でモリーたちが観ていた蒸気機関車に子どもたちがペチコートを振る、という古い映画が何なのかわかったのは収穫。1970年の映画で、児童文学『鉄道きょうだい』が原作の、邦題『若草の祈り』でした。
 まあ、来年も児童文学系中心になりそうな気がするけど、2020年はこんな年でした。

12月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:2027
ナイス数:110

世界で読み継がれる子どもの本100◾️世界で読み継がれる子どもの本100感想
★★★★
これはすごい。ペローに始まり、外せない児童文学を網羅しつつ、ネット時代の作品まで含めて、『怪物はささやく』まで、100冊の本を編集サイドがまずセレクト。それをサイエンスライターの著者が単なるあらすじや作家紹介にとどまらず、調べ上げた事実をベースに独自の切口で、各々3ページで紹介する職人芸。知らなかった作品への興味、知らなかった意外な事実など、本書を入口、ハブとして世界の(主に英国の?)児童文学をこれから楽しみ続けていくための良質のガイドブック。
読了日:12月05日 著者:コリン・ソルター


くんちゃんのだいりょこう◾️くんちゃんのだいりょこう感想
★★★
子熊のくんちゃん、冬になったので南に向かう渡り鳥たちの話を聞いて、鳥さんたちを追いかけて大旅行に…。さて、その大旅行の顛末は…??? たぶん、わかっていて子どもにやらせてみるお父さんお母さんがいい味出してる。
読了日:12月05日 著者:ドロシー・マリノ


くんちゃんとふゆのパーティー◾️くんちゃんとふゆのパーティー感想
★★★
子熊のくんちゃんは雪が見てみたい(いつも冬眠しちゃうからちゃんと見てない?)。お父さんがよそのお手伝いに行っている間に降ってきて積もる雪、雪ぐまを作るのは楽しいけど、困ってる動物たちがいるみたい…? こちらもかあいらしい、クリスマスに合いそうなお話なのだが、オチ?が「だいりょこう」と同じなのにはクスッとさせられる。
読了日:12月05日 著者:ドロシー・マリノ


ちっちゃな サンタさん◾️ちっちゃな サンタさん感想
★★★
子どもくらいのサンタさんが空から降ってくる。トナカイもいない。袋も持ってない。かわいそうに思った女の子は…。かあいらしくて、ほっこりする一冊。
読了日:12月05日 著者:ガブリエル バンサン


首里の馬◾️首里の馬感想
★★★☆
なるほど、馬が出てくる。なるほど、舞台は沖縄だ。でも、それ以外はタイトルからは予想もできない不思議な設定。世界の片隅と、記憶と記録と知識についての、ささやかな物語。
読了日:12月09日 著者:高山羽根子


100年の旅◾️100年の旅感想
★★★
著者がいろいろな年齢、いろいろな国の、いろいろな人に「人生で学んだこと」を聞いて、それぞれの一言に見開きの絵をつけ、0歳から99歳までの100年の人生に再構成した一冊。ざっくりしたパステル調の極彩色で描かれたイラストに味がある。表紙はそれぞれのイラストのワンポイントを縮小して散りばめてある。ドイツの人なので翻訳されていない書き文字は(英語もあるけど)ドイツ語が多い。イラストに登場するクルマは初代ゴルフ? 後、なんかマジンガーZもチラッと出てきてた。
読了日:12月10日 著者:ハイケ・フォーラ


フジモトマサルの仕事 (コロナ・ブックス)◾️フジモトマサルの仕事 (コロナ・ブックス)感想
★★★★
この印象的な絵はあちこちで目にしていたが、単著や共著、マンガ作品はちゃんと読んだことがなかった。世の中にはまだまだ面白いものがある。2015年に亡くなった氏の足跡、人生までも俯瞰できる一冊。こんな面白い人がもういないのか、しかも年下か、読みながら、楽しみながら、色々なことを感じてしまう時間だった。
読了日:12月12日 著者:


こたつ (日本傑作絵本シリーズ)◾️こたつ (日本傑作絵本シリーズ)感想
★★★☆
普段はおばあちゃん、両親、子どもの4人で暮らしているらしい一家の大晦日から元旦までのうつろいを、中心に据えたこたつを真上から見た構図で描く。小物類はラベルとかがわかるようにあえて横倒し的に書かれているけど、色々なもののラベル、新聞紙や包紙、宅急便の伝票とかまで、細々と描き込まれているのが楽しい。
読了日:12月13日 著者:麻生 知子


くんちゃんのはじめてのがっこう◾️くんちゃんのはじめてのがっこう感想
★★★
新しいカバンをあつらえてもらったくんちゃん。タイトルの通り、お母さんに送られてはじめての学校へ。でも、あれれ? お母さんはいっしょにいてくれない? おまけに同じ教室の上級生が差されて黒板に答えを書いてる問題がちっともわからない、当てられたらどうしよう…。なんというか、いい先生ですね。この学校。
読了日:12月13日 著者:ドロシー・マリノ


くんちゃんはおおいそがし◾️くんちゃんはおおいそがし感想
★★★
子どもの一人遊びが、始まるまでは時間かかるけど、始まるとどんどん意外な方に転がり始める。ちょっと『となりのトトロ』のメイの一人遊びを思い出した。ほっこり。
読了日:12月13日 著者:ドロシー・マリノ


ゾウの鼻が長いわけ――キプリングのなぜなぜ話 (岩波少年文庫)◾️ゾウの鼻が長いわけ――キプリングのなぜなぜ話 (岩波少年文庫)感想
★★★★☆
訳者の方はこれが初めての単独訳書、とのことだが、プロフィールにタイトルのあるキプリング研究論文をまとめて博士号を取得された第一線のキプリング研究家。キプリングが自分の子どもにベッドサイドストーリーとして話して聞かせた物語に、自分で「しかけ絵」まで付した原著を、言葉遊びの要素も盛り込んで全訳、キプリングの挿絵まで収録したほぼ完璧版といえる日本語訳。すごい楽しい。これからキプリングを読んでみよう、という人には、最初の一冊としてオススメしてよいのではないか。
読了日:12月16日 著者:ラドヤード・キプリング


ストームブレイカー (集英社文庫)◾️ストームブレイカー (集英社文庫)感想
★★☆
この表紙には見覚えがあったッ(笑)! 読んでみるとッ(笑)、さながら文字で読む荒木飛呂彦ッ(笑)!! あの画風で場面場面がありありと目に浮かぶッ(笑)。…そういう意味では、よくまあ荒木飛呂彦を起用したものだと思うが、まあ、ライトなスパイ小説。とはいえ、この作者が『カササギ殺人事件』を後に書いたことを知って読むと、また別の感慨が…(笑)。
読了日:12月19日 著者:アンソニー・ホロヴィッツ


マイク・マリガンとスチーム・ショベル◾️マイク・マリガンとスチーム・ショベル感想
★★★
マイク・マリガンの愛用のスチーム・ショベル、メアリ・アン。運河やハイウェイのために大活躍した時期を過ぎ、ガソリン、でんき、ディーゼルのショベルに世代交代していく中、都会を離れ、田舎の市役所建設に臨むのだが…。『ちいさいおうち』の作者らしいほっこりする絵本。
読了日:12月20日 著者:バージニア・リー・バートン


赤ずきん RED RIDING HOOD◾️赤ずきん RED RIDING HOOD感想
★★★
ビアトリクス・ポターが再話したペロー版の「赤ずきん」にヘレン・オクセンバリーが絵を描いた。イラストレーターのお名前はちゃんと覚えてなかったけど、今年巡回した〈アリス展〉でもアリスのイラストが紹介されていて、お土産に絵葉書買った中にあったよ。ペロー版ベースなので、ラストはアレなのだが、イラストレーターのアドリブで救いの予感を付与してある親切設計。まあとにかく、この絵はとてもいい。
読了日:12月21日 著者:ビアトリクス・ポター


くんちゃんのはたけしごと◾️くんちゃんのはたけしごと感想
★★★
くんちゃんシリーズ、今度は畑仕事のお手伝い。初めからうまくいくはずはないけれど…自分の仕事の邪魔になっていても、叱り過ぎず、自然、学びの機会を作るお母さんお父さんがいい感じ。
読了日:12月24日 著者:ドロシー・マリノ


くんちゃんのもりのキャンプ◾️くんちゃんのもりのキャンプ感想
★★★
くんちゃんシリーズ、今度は従兄弟とキャンプ。行く先々で動物たちの生活に触れるくんちゃん、その新しい知識はキャンプに役立つのか!? 訳者後書きの年月、発行の年月がはたけしごとと同じなんだけれど、2冊同時刊行だったのかな?
読了日:12月24日 著者:ドロシー・マリノ


不思議の国のアリス (角川文庫クラシックス)◾️不思議の国のアリス (角川文庫クラシックス)感想
★★★☆
ふと思い立って実家の本棚から。福島正実の訳で和田誠のカバー、イラストが楽しい。しかし、あとがきを読むと、この翻訳は1975年で、氏の没年の1年前。そして、翻訳を勧めたのは角川春樹! これは、噂に聞く「最強のSF文庫編集者」時代の仕事の一つであったか。そして、あの押しの強さを考えれば、ご存命なら福島正実版『鏡の国のアリス』が出ていた可能性もあったりしたのだろうか、などと、本編以外のところでいろいろ考えてしまったり。あ、本編のナンセンスぶりもしっかり楽しみました。
読了日:12月29日 著者:ルイス・キャロル


鏡の国のアリス (1959年) (角川文庫)◾️鏡の国のアリス (1959年) (角川文庫)感想
★★★☆
最新刊の広告に『幻魔大戦』12巻が載っているが、初版は昭和34年、あとがきによると、戦後間もなく翻訳して出版の機会がなかったものを角川が文庫として出版したもの。同時期に手に入る『不思議の〜』の文庫としては先に読んだ福島正実版とペアだったことになるが、アリスの口調などがやや古めかしい。とはいえ、ナンセンスなキャラクターのやりとりは十分楽しめる。とはいえ、こう読んでくると、福島正実もあとがきで触れていた、福島氏の前に角川文庫で出ていたという岩崎民平氏の『不思議の〜』も読んでみたくなる。
読了日:12月31日 著者:岡田 忠軒,ルイス キャロル

読書メーター

2020年11月に読んだ本2020年12月01日 20時46分09秒

 キース・ロバーツ『モリー・ゼロ』の通販の初動の発送が落ち着いて、ほっと一息。SFファン交流会後の雑談(例会?)タイムでの紹介と、同日のSFおじさんズでイギリスSF映画にからめて取り上げてもらったりしたおかげさまで、今月もコンスタントに頒布中。ファンジンの頒布(上下巻セット)はリンク先にて。

11月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:3394
ナイス数:90

薬屋のひとりごと 9 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 9 (ヒーロー文庫)感想
★★★
今回は旅の片道。いつも通り、ちょっとした謎解きはあるものの、シリーズ全体としての本筋を左右するような大ネタはなし。とはいえ、この世界の医学のあり方がかなりエグく描かれ、その他の設定も含め、今後のストーリーが大河ドラマ的に長く続きそうな感じになってきた。しかし今後は、次巻の出版までに設定や過去のいきさつを全部覚えていられるか、という懸念もあるかも?
読了日:11月04日 著者:日向夏


ロボット・イン・ザ・ガーデン (小学館文庫)◾️ロボット・イン・ザ・ガーデン (小学館文庫)感想
★★★
情けない男が、庭にいつのまにか現れたコレジャナイっぽいデザインのロボットを直すためにイギリスからアメリカへ、日本へ、さらにはパラオにまで旅しちゃうロードムービー的教養小説。演劇化されるというニュースをテレビで観て、読み始めて、なるほどこれは舞台の上で演じられるのにいい感じだなあ、と思った。
読了日:11月06日 著者:デボラ インストール


ユーカリの木の蔭で◾️ユーカリの木の蔭で感想
★★★★
月をまたいだけど、前に読んだ『雪月花ー謎解き私小説』の短ページエッセイ版!? 一応「小説」的なつながりがあった『雪月花』よりもさらに小ネタなのだが、それでもたった3ページにどんだけネタぶっ込んでるの、という印象。特に、雑誌掲載などの広く読まれた対談など、全集や文庫で読めるものではわからない話を、種々の全集の月報や、時には現物が活字になっていない伝聞の原典を芋づるのように手繰っていく過程を生で読めるのが楽しい。とはいえこの読書量と記憶力にはあらためて感嘆。これでは真似しようという気にもならずいっそ清々しい。
読了日:11月07日 著者:北村 薫


赤毛のアン◾️赤毛のアン感想
★★★★★
本書のために作品を選定し、魅力的な絵をつけた安野光雅氏も、この岸田衿子訳の存在を知らなかったという。1969年に学研の少年少女世界文学全集のために訳されたもの。アニメ『赤毛のアン』の主題歌等の作詞が岸田衿子氏なのは、こういう背景もあったのか、と、感じ入った。この歳で読むと、子育てをしていない人間でも、マリラやマシュウの気持ちで読んでしまい、なんでもないところで落涙することもしばしば。この後は、松本侑子氏の完訳・注釈版を読む予定。
読了日:11月08日 著者:ルーシイ=モード=モンゴメリ


この本を盗む者は◾️この本を盗む者は感想
★★★
パブリックイメージと言える『戦場のコックたち』あたりのリアルで重めのテーマをあつかう作品の読者が読むとびっくりするかもしれないが、これはまた『分かれ道ノストラダムス』の方向性に近いジュブナイル路線。文字なら本だけでなくチラシや何やらも読まずにいられなかった書痴の曽祖父の末裔だけど、ある理由で本嫌いになっていた少女が、本を読む気持ちを取り戻していくまでの、ほんの数日の冒険の物語。
読了日:11月14日 著者:深緑 野分


アフター・ロンドン 上◾️アフター・ロンドン 上感想
★★★
人の手による管理がなくなることで国土も生態系も変貌し、残された人々は文字も喪い、飛び地のような領土で知識を有する一部の貴族が奴隷を支配する英国。貴族社会に居場所のない若者が領地を離れ未知の探求に向かう。19世紀の小説らしい堅苦しさもあるが、続きが気になる。キース・ロバーツが愛した英国作家の代表作の邦訳がこのタイミングで読めるとは、一種のシンクロニシティ!? 後の展開ではジプシー(ロマニ)も出てくるらしく、『モリー・ゼロ』の設定や展開の一部は本作へのオマージュなのかもしれない。続刊にも期待。
読了日:11月15日 著者:リチャード・ジェフリーズ


真鍋博の世界◾️真鍋博の世界感想
★★★★
展覧会そのものにはいけないものの、図録は入手可能。絵描きからスタートしつつ、イラストレーター、デザイナーとしての活動を広範に行なった、というキャリアの点では日本のシド・ミード、的な見方もできるのかも、と、ちょっと思った(作風は全然違うし、活動分野もだいぶ違うけど)。
読了日:11月15日 著者:


森のノート (単行本)◾️森のノート (単行本)感想
★★★★
まずサブタイトル、次に子どもや動物のイラストが見開きで配置。ページをめくると、見開きでエッセイらしき文章。その繰り返し。サブタイトル、文章とイラストには一見関連なさそうだけど、なぜこの文章に付されるのがこの絵なのか、と考えることで想像が広がる感じ。東京の自宅と森の家を行ったり来たりする生活の中で、ふと観察したことが語られるが、時に「生」や「死」を身も蓋もなく素描するような一文もあってみたり、時に、現実と空想の境が曖昧になる瞬間があってみたり、イラスト集でもエッセイ集でも詩集でもあるとおもえる不思議な一冊。
読了日:11月17日 著者:酒井 駒子


100文字SF (ハヤカワ文庫JA)◾️100文字SF (ハヤカワ文庫JA)感想
★★★☆
Twitteでコツコツ投稿されたほぼ100文字の超短編。これまでも独自のほぼ正方形の装丁で出たりもしていたけど、中身も表紙もあらすじも(帯の推薦文も(笑))みんな同じ形式で、潔くイラストもなし。それでいて、ミニマムだからこそ提示された100文字から広がる世界観を空想できる。一気読みするより、見開き読んでは空想する、を繰り返して、時間かけて読んだ。たまに日常エッセイやあとがき、解説っぽい作品も挟まるけど、それすらも想像の余地でSFに。続刊希望。
読了日:11月23日 著者:北野 勇作


ベスト・エッセイ2016◾️ベスト・エッセイ2016感想
★★★★
一編一編の面白さとアンソロジーとしての構成の妙が堪能できるシリーズ。どなたかが亡くなった追悼文もあり、その後物故された方の文章もあり、そういった感慨もあるが、今回は百人一首関連の一文が三つほど要所要所に配置。清原元輔、紫式部、藤原定家がそれぞれの切口で語られているが、一首だけ採られた歌の背後にあるものが浮かび上がることで別のものが見えてくる。このシリーズのような短いエッセイも、後年の視点からすると、そういった背後を探るよすがになるのかもしれない…とかちょっと思った。
読了日:11月23日 著者:


サンタさんのトナカイ (児童書)◾️サンタさんのトナカイ (児童書)感想
★★★☆
サンタさんのお手伝いはエルフがしている。主人公は初めてトナカイのお世話をまかされるけど、やる気が先行して空回り…クリスマスまでに8頭足並みそろえてソリを引くことができるのか、ということで、主人公のトナカイたちとの悪戦苦闘が見開きで描かれ、両サイドには、同時進行の(日付入り)プレゼントの準備作業が描かれ、大勢のエルフたちがおもちゃやお菓子を作って梱包するまでの様子も楽しい。これからの時期にオススメ。
読了日:11月23日 著者:ジャン ブレット


キッチハイク! 突撃! 世界の晩ごはん ~アンドレアは素手でパリージャを焼く編~ (集英社文庫)◾️キッチハイク! 突撃! 世界の晩ごはん ~アンドレアは素手でパリージャを焼く編~ (集英社文庫)感想
★★★
世界中で、ひとんちにご飯を食べさせてもらいに行く「キッチハイク」を実践した著者のセキララレポート。もちろん、いきなり飛び込みではこんなことは出来ないので、受け入れてくれるおうちは毎回ネットで募るか、それからのつながりで見つけて行ったらしいが、初対面の相手、文化、そして料理のレポートが楽しい。コロナの今読むと、また別の感想も浮かんでくるかも?
読了日:11月26日 著者:山本 雅也


ノービットの冒険―ゆきて帰りし物語 (ハヤカワ文庫SF)◾️ノービットの冒険―ゆきて帰りし物語 (ハヤカワ文庫SF)感想
★★★★
パット・マーフィーが変名で書いたSF版『ホビットの冒険』。ルイス・キャロル『スナーク狩り』をもうひとつのモチーフにして、物語の展開は『ホビット』に沿って、いろいろな要素をハードSF的宇宙に置き換えて、楽しさも損なわずに成立させている職人芸。訳者の浅倉先生お墨付きで『ホビット』を知らなくてもちゃんと楽しめる(知っていればさらに楽しめる)極上の児童文学SF。
読了日:11月29日 著者:パット マーフィー


レミーさんのひきだし◾️レミーさんのひきだし感想
★★★☆
老婦人レミーさんは、使い終わった入れ物やリボン、毛糸、端切れなどを引き出しに大事にとっておく。そんな細々した小物たちと……の、ある意味「第二の人生」を描いたささやかな物語。
読了日:11月30日 著者:斉藤 倫,うきまる

読書メーター

2020年10月に読んだ本2020年11月01日 10時00分29秒

 キース・ロバーツ『モリー・ゼロ』ファンジン版の校正後の印刷が10/1にどっと届いて、プレオーダーで受け付けてあった受注の順次発送にうれしい悲鳴?
 一方で、(まだ校正もれいくつか見つけちゃったりはしてるんだけど(笑))ファンジン関連の「読む」作業は終わったので、読書はやや進み気味。
 で、北村薫の比較的新刊を読んでいたら、リミッター解除? の文芸小ネタの嵐に頭くらくら…。とはいえ、『モリー・ゼロ』の翻訳で調べものの沼にハマった身としては、達人には遠く及ばぬものの、じっと手を見る(笑)。

10月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2707
ナイス数:107

大家さんと僕 これから◾️大家さんと僕 これから感想
★★★
大家さんとの日々が静かに語られて、幕をおろす。大家さんのお話の中に、疎開や空襲などの戦中や、戦後にかけての都内の生活がほの見え、そのあたりは「もうひとりのすずさん」的にも読める。マンガとしての演出も1作目より詩情を感じさせる。
読了日:10月04日 著者:矢部太郎


薬屋のひとりごと 6 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 6 (ヒーロー文庫)感想
★★★
干し芋が美味しそう(笑)。久しぶりに食べたくなった。一方、今回の主筋は本シリーズには珍しい?「ごちそうさま」的フツーのロマンス。あと、精神的にも肉体的にも不感症?かと思われたヒロインの意外な弱点(笑)。
読了日:10月09日 著者:日向 夏


薬屋のひとりごと 7 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 7 (ヒーロー文庫)感想
★★★☆
主人公がちゃんと受験勉強させられて医官付き女官として勤務することになって新展開。新登場の同僚女官コンビがいい味出している。一応、これまでの続きでアルピノの巫女をめぐるミステリだが、久しぶりに一冊ものとしてのミステリとしてよく練り込まれていた印象。異世界ではあるものの、超常現象やオーバーテクノロジーはないので、あくまでもミステリ、という立ち位置が改めて潔いかな、と思った。
読了日:10月11日 著者:日向 夏


そこに山があったとしても (楽園コミックス)◾️そこに山があったとしても (楽園コミックス)感想
★★★★
そうなんですよ。桑田乃梨子の、不思議なことが何も起こらない学園ものがすごい好きなんですよ。これですよ、これ。
読了日:10月11日 著者:桑田乃梨子


モリー・ゼロ(Molly Zero)<上>みどりは、よい◾️モリー・ゼロ(Molly Zero)<上>みどりは、よい感想
キース・ロバーツの長編、苦節?一年半ほど格闘して、なんとか訳しました。全6章を二分割した上下巻には、作中〈幼稚舎〉時代にモリーの受けた二択テストの回答をもとに巻タイトルを付してみましたが、内容にハマっているので、作者が物語とこの設問、回答に込めた意味、意図がちょっとわかった気がします。
ファンジン版限定版権を取得したファンジンの頒布はリンクにて。
読了日:10月16日 著者:キース・ロバーツ


モリー・ゼロ(Molly Zero)<下>あかは、わるい◾️モリー・ゼロ(Molly Zero)<下>あかは、わるい感想
まさか自分が訳したファンジンの感想を読書メーターで読めることになるとは…読んでいただいた方々に感謝。さて、下巻に入ると、物語は第1章の授業で〈シミュレーション〉としてモリーが見せられていた内容に近い現実を、自身で体験していくような展開。全体を通してみると、物語が対称構造を意図しているようにも思われてくる。また、本作の最大の特徴である二人称の効果を確認すべく、巻末にちょっと実験の補章を付しています。版権ありファンジンの頒布(上下巻セット)はリンク先にて。 https://itonatto.booth.pm/
読了日:10月16日 著者:キース・ロバーツ


ドリトル先生アフリカへ行く◾️ドリトル先生アフリカへ行く感想
★★★★
子供の頃縁がなく、初めて読んでみたドリトル先生。こういう物語だったのか! 動物とお話しできる、というけど、通訳役のオウムを介して、それぞれの動物の言葉をちゃんと学習で身につける、タイトルのアフリカ行きの理由はサルに蔓延した感染症への対策。その対策も予防薬と患者の隔離と地に足がついてる。犬がにおいでもの探しする時、風が湿っていた方がいい、って、人間が検出器になる匂い嗅ぎGCのノウハウと一致するし、そう思うと犬の人探しも意外と科学的な捜査っぽい。こういう考え方とかに子供の頃から触れておくのは重要かもしれない。
読了日:10月16日 著者:ヒュー ロフティング


佐野洋子 あっちのヨーコ こっちの洋子 (コロナ・ブックス)◾️佐野洋子 あっちのヨーコ こっちの洋子 (コロナ・ブックス)感想
★★★★
知らなかったことたくさん。駿府城の城内の小学校に通ったのか! それに清水西高出身! あと、出産で自動的に母性本能が身体で発現する様を客観的に言葉にしているのがすごい。未発表の絵や、いろいろな人から見た佐野洋子像が興味深い。
読了日:10月18日 著者:


サキの忘れ物◾️サキの忘れ物感想
★★★★
エッセイや書評が味があって面白いので気にはなっていた津村記久子、初めて読んだ短編集は、日常、ちょっと気になるあんなことやこんなことをモチーフに、それを細部に細部に入り込んでいき、世界の全体はむしろあえて描かないような作風かな、と感じた。その中でも、表題作は細部=狭い世界だけを視界に入れていたヒロインの閉塞感が「本」を知ることで広がるのが暖かい読み味。とはいえ、基本的には細部だけに突っ込んでいくことで奇妙な味の短編になっているものが多くて、エッセイで予感した通り好みの作風。アドベンチャーゲーム短編も楽しい。
読了日:10月21日 著者:津村 記久子


薬屋のひとりごと 8 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 8 (ヒーロー文庫)感想
★★★
いきなり囲碁大流行、ってなんですか、一方、ちゃんと序盤から伏線を張ったミステリ展開はいつもの構成…と、思わせておいて、ラストの怒涛の?展開。それにしてもまあ、この設定の想定文明レベルで納得感のある科学、化学、薬学ネタはやっぱりお見事。そのあたりの馴染み方は、実は(一部にオーバーテクノロジーを感じさせる)『鹿の王』あたりより違和感ないかも。
読了日:10月26日 著者:日向 夏


ベスト・エッセイ2020◾️ベスト・エッセイ2020感想
★★★★
前にテーマ別に編集されたエッセイ集『ビール』を読んだ時にも思ったが、全部別の著者のほんの数ページのエッセイが、この目次の順番で読むことで、何かが緩やかにつながったり、全体として何かを感じさせたりする。個々のエッセイもそれぞれに意外な発見や、著者ごとの技、味が感じられてよいのだが、トータルとしては、優れたアンソロジーの仕事を体感した。
読了日:10月31日 著者:日本文藝家協会


雪月花: 謎解き私小説◾️雪月花: 謎解き私小説感想
★★★★
とうとう「わたし」にも「中野のお父さん」にも仮託しない私小説に行き着いた。その分、取り留めなくも、投入された文芸ネタの情報量、密度、広範さに頭くらくら(笑)。あと、ちょうどザッピングで読んでいた『ベストエッセイ』に、近いネタがあってシンクロニシティを感じたりもした。考えてみると、こういう作家のエッセイとかは北村薫の文芸ネタの一次資料に将来なるのかもなあ。
読了日:10月31日 著者:北村 薫

読書メーター

こんな夢を見た。2020年10月27日 18時40分30秒

こんな夢を見た。
無観客の演奏会のリハーサルに何を思ったか潜りこむ、といっても警備も何もなくするする中まで。ホールの脇、使う予定のないピアノの陰に隠れて一息ついているとソプラノの女性が来て練習を始める。見ていると瞬間移送?で男女がシームレスに入れ替わる趣向。これが無観客とは残念。

こんな夢を見た。
研修旅行で久しぶりの旅館。軽食にラーメンが出て皆食べようとしていると晴れた空にいきなりの稲光。窓の外の庭にすごい幅の稲妻。電光が大きすぎたのか庭の松の木に大きな火花がチラチラ残って葉先に宿る。不意にその火花が飛びたち集まる。鳥の形でヒュンと飛び回る。いい歓迎だ。

こんな夢を見た。
台風一過、所用で外出して戻るとマンションの駐車場の下の土が流されて大穴。停めてあったクルマはどこかに退避させてある。一度階段を上がるが、踊り場から振り返るとさっきまで無事だった自分のクルマの側も被害がある。降りてみると住民が大勢集まって大騒ぎ。これからどうなる?

こんな夢を見た。
目の前に白と黒の切り絵。コマ割りされてマンガになっている。見ていると切り絵がパタパタ切り替わってなんとなく動いている。階段や坂の多い町での子どもたちの日常だ。ある時その切り絵の白かった部分に色紙のような平板な色がついた。なるほど、カラー切り絵が普及し始めたのか。

こんな夢を見た。
なにかの映画の舞台を訪ねる旅。小学校の前にやや深い水路、すぐそばには急な石段と登った先には小さなお寺。訪ねるうち、自分は映画の主人公の男の子になって、その小学校に通いお寺で遊ぶ。そのうち、そのお寺のできた成り立ちの謎を解く。いっしょに旅に来てる妻に後で教えよう。

こんな夢を見た。
宇宙空間。彼方にキラッと光。ナレーションが語る。「相対的結末であった」。え? なんのこと? 相対論的、でも意味わかんないけど。視界には例の木馬みたいな機体。でもパーツがキツい原色でコレジャナイ感…

こんな夢を見た。
襖や障子をぶち抜いた日本家屋でなにかの集まりがあった。その会が終わり次のイベントが別の場所であるらしく人がいなくなる。気がついてみると何故か某小鬼さんと某中野さんと自分の3人だけががらんとした家屋に残っている。某中野さん、次のゲストだったはずだけど間に合うのか?

こんな夢を見た。
夢というか、一度目覚めて寝入ろうとしたら、まぶたの裏にえらくリアルな光景がいくつも浮かんでいる。ひとつひとつが目を覚ましている時に目に映るもののようにリアル。だけど、それぞれの間にモヤモヤした境界みたいなものがある。どれかに入っていくと、次の夢になるのかな?

こんな夢を見た。
テレビのニュースの音が聞こえて目を覚ます。窓の外は明るい。そろそろ起き出そう。…と思って二度寝。また目を覚ますと、今度は音もせず、外もまだ暗い。あれ、と思ってまた寝る…。何回目かに目を覚ました。あ、これが現実か!?

こんな夢を見た。
自分は夢の中にいない。その代わり、ガルパンのダイジェスト映像がえんえん脳内再生されている。二度寝しても同じ状態。三度寝しても同じ状態。自分の頭は、今夜は自分で考えて夢を見せるのを諦めたらしい。たまにはゆっくり休んでください。でも、なぜガルパン!?

こんな夢を見た。
おしりたんていはぼくだ。ぼくがおしりたんていだ。なにかじけんだ。なにかじけんがおこった。いらいだ。かいけつするんだ。
…解決する前に、目が覚めた。

こんな夢を見た。
今の両親を連れて母の実家に行く。久しぶりに見る親戚たちが続々集まってくる。法事?に出かけようというところでその家の伯父が急に倒れたとかで、やおら騒がしくなる。気がつくと歳の離れた従兄たちの顔もある。不意に父が自分の実家に荷物を置きに行きたいという。すごく遠いのに。

2020年9月に読んだ本2020年10月02日 05時31分41秒

 完訳したキース・ロバーツ『モリー・ゼロ』のゲラ校正に時間がかかりつつも、ちょこちょこ読んでます。
 あ、ファンジンは遅すぎる10月1日に印刷が上がってきたので、現在順次発送中。

9月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2069
ナイス数:66

愛蔵版 モモ◾️愛蔵版 モモ感想
★★★★
実は読んでいなかった名作のひとつ。のんちゃんが朗読をした100分de名著をきっかけに読んでみたけど、なるほど、これは面白い。全体のプロット、ストーリーもさることながら、子どもたちの遊びのシーンとか細かいエピソードがそれぞれに生き生きと楽しい。
読了日:09月03日 著者:ミヒャエル エンデ


薬屋のひとりごと 4 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 4 (ヒーロー文庫)感想
★★★
あまり伏線と思ってなかった登場人物や場面場面が、言われてみれば、の伏線回収。なるほど。とはいえ、今まででいちばん血なまぐさい展開ではある。というか、展開早いな。
読了日:09月09日 著者:日向 夏


ゴーストダンス◾️ゴーストダンス感想
★★★★
一読、とにかく臭い、汚らしい。ストルガツキー『神様はつらい』を映画化した『神々のたそがれ』を思わせる、といえばわかる人にはわかるだろうか。1作目では魔法使いは正規の段取りで跡取りの赤子を魔法使いに育てる。2作目では、赤子が魔法使いに引き渡されず、その歪みが物語の根幹。そして今回は、跡取りを魔法使いにする前に魔法使いは死んでしまい、残された少女は、なけなしの魔法を使いながら、自力で魔法使いになり、ひとつの奇跡を起こす。世界の有り様に、真世界アンバーや夢幻諸島のような設定が使われているのも興味深い。
読了日:09月11日 著者:スーザンプライス


薬屋のひとりごと 5 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 5 (ヒーロー文庫)感想
★★★
今回は設定、展開などいろいろと(上から下まで)本家(?)『後宮小説』っぽい要素がてんこ盛りだった。除く、ヒロインの性格(笑)。
読了日:09月12日 著者:日向 夏


わたし (かがくのとも絵本)◾️わたし (かがくのとも絵本)感想
★★★★
誰かから見た「わたし」が何に位置付けられるか、を身近なところから順番に言葉と絵で見せていくことで、「自分」というものの定義、相対化の概念が自然とわかるようになる絵本。いい試み。
読了日:09月19日 著者:谷川 俊太郎


梨の子ペリーナ: イタリアのむかしばなし (世界のむかしばなし絵本シリーズ)◾️梨の子ペリーナ: イタリアのむかしばなし (世界のむかしばなし絵本シリーズ)感想
★★★★
カルヴィーノが収集してリライト?したという童話を元にしたという絵本。酒井駒子さんのタッチがすごくマッチしていて、不気味なものは不気味に、かわしらしいものはほんわかかわいらしい。
読了日:09月19日 著者:イタロ・カルヴィーノ


ミステリと言う勿れ (7) (フラワーコミックスアルファ)◾️ミステリと言う勿れ (7) (フラワーコミックスアルファ)感想
★★★☆
今回も1冊で事件の始まりからおしまいまで読める親切設計。そしてミステリにありがちな山荘密室!? 新登場のゼミ同期生は、この先もからんできそうなキャラっぽいけど、どうかなあ。
読了日:09月22日 著者:田村 由美


ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)◾️ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)感想
★★★
クローン母娘孫三代(笑)。あ、うちの妻は横溝と言うと、決まって「杖ついて歩いてるところ見たことある」と感想を述べてくれます。
読了日:09月24日 著者:三上 延


名探偵カッレ 地主館の罠〈リンドグレーン・コレクション〉◾️名探偵カッレ 地主館の罠〈リンドグレーン・コレクション〉感想
★★★★☆
前作同様、子どもたちの生き生きした遊びの描写と、身近なところで起こった事件とのからみ方、謎解きの妙がすばらしい。起こる事件が「殺人」であることで、前作では空想の延長の探偵稼業が現実になる面白さを描いていたところ、現実の事件のリアルと空想の対比で、ほろ苦さが感じられるあたりまで含めて、児童文学でもあり、ミステリでもある秀作。読んでよかった。そういえば、化学実験とウプサラの地名が出てくるあたりは化学者的にちょっとツボ。
読了日:09月26日 著者:アストリッド・リンドグレーン

読書メーター

2020年8月に読んだ本2020年09月05日 08時10分26秒

 Molly Zero、ようやく最終チェックまでこぎ着けました。BOOTHにショップ開設しました。オムニバスでないキース・ロバーツの独立長編としては初の邦訳。ご興味ある方は以下のURL覗いてみてください。
糸納豆BOOKS
https://itonatto.booth.pm/
 8月は、そんなチェックをしつつも、それなりにいろいろ読めたかも?

8月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3248
ナイス数:81

ドミノin上海 (角川書店単行本)◾️ドミノin上海 (角川書店単行本)感想
★★★
予備知識なしに読みはじめたら、なにこれ(笑)。ああ、タイトルの『ドミノ』って、数ページの断章がパタンパタンと進んでいく物語の構成のこと!? 設定もキャラクターもバカバカしいの一言で、読むマンガ、とでも言った風情だが、でも、マンガにしちゃうと逆につまらなくなりそうな気がするかなあ…
読了日:08月07日 著者:恩田 陸


エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)◾️エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)感想
★★★★
実は読んだことなかった名作。これは楽しい、面白い。絵も楽しい、地図も面白い。子どもの頃に読めたらもっとよかったけど、今読んでもいい。あと、名前がそっくりのお二人、挿絵は作者の義母、というのにちょっとびっくり。
読了日:08月10日 著者:ルース・スタイルス・ガネット


薬屋のひとりごと 2 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 2 (ヒーロー文庫)感想
★★★
小刻みな事件を解決していく中、徐々に全体像が浮かび上がっていくライトな中華風後宮ミステリ第二弾。謎解きが薬学、化学などの知識で組み立てられていて、この世界の技術水準の中で納得感があるのも前巻どおり。今回はなかなかエグい描写が多いが、そのあたりがこのシリーズの特徴でもあるのだろう。キャラクターの背景も前巻よりちょっとずつ明かされる。説明されない部分は、次巻以降の伏線、なんだろうか。
読了日:08月12日 著者:日向 夏


地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 1巻◾️地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 1巻感想
★★★★
Kindle版が超絶安いセールやってた時にまとめてダウンロードしてあったのを、思い出して、久しぶりに読んだ。もともと、マンガ少年で毎回読んでいて、総集編は待ちわびて買って読んだ。なので、連載版からいろいろ変わってるのを知っている。特に第二部は、連載版の方がいろいろ切なくて、整合性とかなしで読むならそっちが好きだったりはする。とはいえ、今読むとこれも十分切ない。そういえばこれ、再アニメ化の際の総集編がベースなんだよね。紙本だとページ数配分からこの構成だけど、内容的には第二部までで1冊がいいんだけど…
読了日:08月14日 著者:竹宮 惠子


掟上今日子の設計図 忘却探偵◾️掟上今日子の設計図 忘却探偵感想
★★★★
忘れた頃に出た最新作。今回は最速探偵らしいタイムトライアルの設定に、忘却探偵の設定も生かされ、犯人の虚無的な動機をめぐるラストの展開など、手に取る前の予想以上に楽しめた、シリーズ中では個人的にはベスト3位内には入れる感じ?
読了日:08月14日 著者:西尾維新


地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 2巻◾️地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 2巻感想
★★★☆
引き続きKindle版。少年期の終わりがテロリズムに至る痛ましさ。今読むと、憎しみの連鎖をまさに描いてもいる。そんな集団のリーダーになり、配下にさらなる連鎖を強いる痛ましさ。現在の視点なら、『深紅の碑文』がやったことを、ずいぶん前にやっていたことになる。今読むといろいろ先駆的だ。
読了日:08月15日 著者:竹宮 惠子


エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)◾️エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)感想
★★★★
あー、2作目もかわいい、楽しい、面白い。カナリヤの知りたがり!?
読了日:08月15日 著者:ルース・スタイルス・ガネット


エルマーと16ぴきのりゅう (世界傑作童話シリーズ)◾️エルマーと16ぴきのりゅう (世界傑作童話シリーズ)感想
★★★★
2作目はエルマーとりゅうとカナリヤしか出てこない優しいお話だったけど、1冊目のどうぶつたち、今回のにんげんたちはいじわる。ほんわかした話になってはいるけど、途中で語られるりゅうとにんげんの騎士たちの過去はけっこうブラック? この世界が優しいまま続いていきますように。
読了日:08月16日 著者:ルース・スタイルス・ガネット


ぜんぶ本の話◾️ぜんぶ本の話感想
★★★★
池澤夏樹、春菜親子が、本にまつわる原体験から現在の自分に至るまでのあれこれを語り倒した一冊。とにかく普通の親子とは言えないので(笑)、読む人は選ぶと思うけど、子どものころ図書室、図書館に入り浸ってたタイプの人は楽しく読めると思う。それにしても仲いいな、この親子。
読了日:08月18日 著者:池澤 夏樹,池澤 春菜


ゴーストドラム (ゴーストシリーズ 1)◾️ゴーストドラム (ゴーストシリーズ 1)感想
★★★☆
どこかに繋がれた猫が大昔の物語を語る。暴君の皇帝、女帝、民はすべて奴隷、そして、赤ん坊をもらい受けて後継者を育てる魔法使い。物語の中に、よい人や善意は一切登場せず、悪意、嫉妬、復讐などなどが物語を織り上げていく。わるい人たちによる、わるい物語。ラストにはささやかな救い?
読了日:08月20日 著者:スーザン プライス


薬屋のひとりごと 3 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 3 (ヒーロー文庫)感想
★★★☆
ヒロインを遊郭で育った耳年増?でいろいろズレた性格にしておくことで、後宮の内部の物語もその本来の機能のいくつかの側面を輻輳的に描くことができる、なるほどうまい設定になっている。それにしても、「そこそこの蛙」って、ああた(笑)。
読了日:08月25日 著者:日向夏


田舎◾️田舎感想
★★★★
さまざまなキャラクターや設定で、いつか見たシチュエーション、いつか見た(かもしれない)展開をたった二人のキャラクターに集約させたみたいな強烈な多幸感。山本直樹としての30年以上の技巧、手法の熟成が、シンプルかつ洗練、それと、かつてはなかった(かもしれない)リアリティまで感じさせる。うわー…と思わせて、あのページとあのページ! なにもないはずないと思ってはいたけど、たったあれだけでものすごい余韻…
読了日:08月26日 著者:山本 直樹


ゴーストソング (ゴーストシリーズ 2)◾️ゴーストソング (ゴーストシリーズ 2)感想
★★★☆
1作目『ゴーストドラム』もたいがい救いのない物語だったが、1作目ではかませ犬的なチョイ役の悪い魔法使いだったクズマの物語は、はじまりが1作目と対応させてあるものの、何から何まで救いがない。自分に関わる人びとをことごとく、用意周到な罠にかけていくクズマの行ないの、真綿で締めつけるような残酷さが突き抜けている。にもかかわらず、読後感が不思議と悪くない。力技。
読了日:08月29日 著者:スーザン プライス

読書メーター

2020年7月に読んだ本2020年08月04日 21時08分17秒

 ということで、忘れる前に7月分まとめ(笑)。
 翻訳は『Molly Zero』をなんとか訳了して最終チェック中。しかし、『三体2』を読んでいて、アレ? これと『Molly Zero』って、西暦相当で2200年代の話、と気づいて方向性の違いにしばし思いを馳せた(笑)。

7月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1565
ナイス数:107

三体Ⅱ 黒暗森林(上)◾️三体Ⅱ 黒暗森林(上)感想
★★★★
智子が「彼女」と表現されている理由にクスッと笑う(笑)。さておき、智子のおかげで地球側の動きは三体側にリアルタイムで筒抜け、という極限の不利状況を逆転する切札は、智子が観測できない、人間の頭の中! その役割を担う面壁者の、時間のかかる闘いが始まる。最強の面壁者の能力は、まさか妄想力!? 先が全く読めない展開が続いて、以下次巻。
読了日:07月04日 著者:劉 慈欣


薬屋のひとりごと (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと (ヒーロー文庫)感想
★★★☆
薬師のスキルを持った少女がたまたま拐かしに遭って後宮へ。使うつもりのなかったそのスキルが意外な形で生きることになり、ついには…。1章ごとに小ネタ的ミステリが盛り込まれつつ、全体通しての流れもしっかりあり、最後には後宮の全体像が浮かび上がる。薬学的ウンチクも設定された世界観の中で違和感なく、後宮や妓楼の本来の姿と、それを冷静にみるヒロインの(時に辛辣な)視点も盛り込まれ、納得感の高い作品世界。なるほど、これは面白い。
読了日:07月19日 著者:日向 夏


菓子屋横丁月光荘 歌う家 (ハルキ文庫 ほ 5-1)◾️菓子屋横丁月光荘 歌う家 (ハルキ文庫 ほ 5-1)感想
★★☆
川越で古民家を再生してなにかを始めようとする人たちの物語。どうやら活版印刷と同じ時空の物語のようだ。
読了日:07月23日 著者:ほしおさなえ


旅が好きだ! : 21人が見つけた新たな世界への扉 (14歳の世渡り術)◾️旅が好きだ! : 21人が見つけた新たな世界への扉 (14歳の世渡り術)感想
★★☆
14歳の世渡り術シリーズの一冊だが、出版が6月のためか、一部のエッセイの中にはコロナに触れた箇所あり。全体にバックパッカー的なトーンで統一感はあるものの、統一感がありすぎる感じもなくはない? それにしても、なんというか、国内も国外も、フラッと旅に出れる日の再来を祈らなくてはならない日々が来るとはねえ…
読了日:07月24日 著者:角田光代,金坂清則,川田正和,倉本一宏,香日ゆら,酒井順子,清水浩史,下川裕治,たかのてるこ,高野秀行,出口治明,トナカイフサコ,中島悠里,はあちゅう,羽石杏奈,藤村里美,牧村朝子,益田ミリ,松本英子,森百合子,山本あり


三体II 黒暗森林 下◾️三体II 黒暗森林 下感想
★★★★☆
智子に制約されてるわりには、いろいろオーバーテクノロジー(笑)。しかし、そのオーバーテクノロジーの斜め上をいく三体星人のテクノロジーの恐ろしさにはちょっと鳥肌。そして、あれがこうなってそうなるとは…。いやはや面白かった。
読了日:07月26日 著者:劉 慈欣


鬼桐さんの洗濯 (3) (バンブー・コミックス)◾️鬼桐さんの洗濯 (3) (バンブー・コミックス)感想
★★★
マンガのための洗濯知識がこうじてクリーニング師の国家資格まで取得してしまった作者渾身の第3巻。たのしく読んで命の選択を(笑)。ファンとしては、これで人気を上げてもらって、ちょっと不思議系SFもコミックスが出せるようになるといいなあ、と思う。
読了日:07月28日 著者:ふかさくえみ

読書メーター

2020年6月に読んだ本2020年08月04日 20時32分28秒

 読書メーターのまとめが先月分のみにしか対応していないことに気づかず、6月分をまとめそこねた(笑)。
 ということで、無理やりだが読んだ分の本をTwitterへの書き出し機能で並べてみた。読みにくいのはご勘弁(笑)。翻訳は『Molly Zero』をなんとか訳了して最終チェック中。

‬『わたしの外国語漂流記: 未知なる言葉と格闘した25人の物語』|感想・レビュー
★★★★
よく聞く「言葉もわからないけど◯◯のためにいきなり現地に渡った」と言う人の話はそれなりになんとかなって戻ってきてからの話しか聞けないことが多いが、この中には、いくつかの分野、言語で実際どうしたのか、が語られていて面白い。自分にはそんな勇気もないが、真ん中あたりに出てくる「映画のヒアリングまではできてないけど学会発表と論文には困らず、英語で講演もなんとかできる」科学者の話があって、自分の場合はほぼこれ。取り組み方に正解なんてない、と言うことをざっくり知って自分の先を考える中高生にもよし。大人が読んでもよし。

『月の光 現代中国SFアンソロジー』|感想・レビュー
★★★★☆
ケン・リュウ編の現代中国SFアンソロジー第2弾。第1弾も中国云々は関係なく優れた、バラエティ豊かなSFアンソロジーだったが、第2弾はさらに広範な作品群、しかも、オールタイムベスト級とすら思える作品も散見されるクオリティ。中では「金色昔日」アイデア、ストーリー、描写、読後感とも圧巻。

『アーヤと魔女』|本のあらすじ・感想・レビュー
★★★
『ハウルの動く城』も原作未読だったので、この著者の作品は初読。孤児施設から下働きとして魔女に引き取られた女の子が、使い魔のネコと仲良くなって、少しずつ魔女への逆襲を始めるのが痛快。下手にモラル的なところに落ちないのもいい。とはいえ、冒頭の基本設定(主人公の出自)が本作中に話とは関係なく忘れ去られてるので、遺作にならなければ、12冊くらいのシリーズになったのかもしれない。それはちょっと残念だが、この著者の作品はたくさん訳されてるみたいなので、ちょこちょこ読んでみようかな。

‬『魔法にかかった新学期 3巻 (Kindle)』|感想・レビュー
★★★
設定を忘れつつあったので、1巻から読み返してしまった(笑)。ひかわきょうこの原点ともいえるクールな男の子とポヨンとした真面目天然系の女の子の学園ラブコメ、に、『彼方から』以来の和製ファンタジー要素を盛り込んだ「らしい」作品、過去のSFでもファンタジーでもない作品のキャラクターの誰かを連想させる登場人物たちに和みながら読むのだった。

『去年の雪』|感想・レビュー
★★★★★
2ページ程度の断章が積み重なっていく、何人登場するのかわからない人物たち、一見無関係でいて、時おり交錯する、だがその交錯から何かが動いたりするわけでもない。人物の名前も覚えられないわりに、各断章のエピソードの不思議さが頭に残り、意外なほどするすると文章が頭に入っていく。原型は恋愛運動小説だったのかもしれないが、人物の関係性、物語がほぼ消失していることで、無数の人物たちが(時に生死までも超越して)、ただ、それぞれに屹立している。まだ整理できないが何かすごいものを読んでしまった? 江國香織はどこまで行くのか?

『ギリシア神話』|感想・レビュー
★★★☆
みんな断片的に知ってるあの話とあの話が実は同じ物語の一部だったり、つながりあったり絡みあったり。一度は読んでみたほうがいい名著。それにしても出てくる神も人間もいろいろと「それでいいのか」(笑)!?

『長くつ下のピッピの本: 決定版 (児童書)』|感想・レビュー
★★★★☆
オリジナルの3冊から選りすぐって合本化した「決定版」。落としたエピソードが、ピッピが大人を鼻白ませる感じのものだったためか、とっぴなピッピが子どもたちと楽しい暮らしを送る、というトーンで物語が一貫している一冊。これは楽しい! ちょうど再放送中の『未来少年コナン』の主人公像にも、本作の影響はだいぶ大きかったんだろうなあ、という気がする。オールカラーの挿絵がたっぷり入っていて、これもすごくいい。とはいえ、合本でページも多く、子どもが扱ってもいいように厚手の紙を使ってあり、年寄りが手に持って読むには重いよ!

‪『あのとき、この本』|感想・レビュー
★★★★☆
一気読みがもったいなくて、時間かけてちょこちょこ読んだ。一人一人見開きのごく短いエッセイで、思い出の絵本を一冊紹介して、その絵本をモチーフにしたこうの史代さんのマンガがついてる。ページをめくるごとに、え? この人が!? という驚きのある人選、エッセイそのものの味わい、元の絵本への興味、そして実験マンガ精神炸裂のマンガが不思議なハーモニーを醸す読後感。これはすごくいい!

2020年5月に読んだ本2020年06月01日 04時23分39秒

 世の中はテレワークで通勤時間がなくなって読書のペースが、というご意見もある中、自分の場合は、徒歩通勤で職場も近いので、その影響はなし。
 しかし、3月頭からテレワークに入ったので、丸3ヶ月。始めてみてすぐ、「定年後の生活の予行演習?」と思った感想はそんなに間違ってもいないかも。6月以降も半分はテレワークで、との会社指示。
 ということで読書量はテレワークとは別の要因。今月はマンガ多いけど、そこそこの読書量。翻訳は『Molly Zero』第5章の1/4弱くらい。

5月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:1911
ナイス数:118

恋バナ短編集◾️恋バナ短編集感想
★★★
ネットでたまに目にしていたあのマンガとかあのマンガとか、まとめて読めます。ちょっとひねりがあったり、もどかしかったり。
読了日:05月01日 著者:加藤マユミ


幼なじみ短編集◾️幼なじみ短編集感想
★★★
ネットで目にしていたあのマンガとかこのマンガとか。こちらはタイトル通り、幼なじみテーマの集大成。もどかし恥ずかし。
読了日:05月01日 著者:加藤マユミ


ザリガニの鳴くところ◾️ザリガニの鳴くところ感想
★★★★
1950年代から1970年あたりのノース・カロライナ州の湿地を舞台にした、一見はとある変死事件をめぐるミステリ…の皮をかぶりつつ、いろいろな要素をあわせ持つ秀作。差別というものについて、いろいろと考えさせられる。動物学者の著者の本領発揮といえる自然描写、また、良質のディベート劇といえる裁判の進行など、読み応えあり。
読了日:05月02日 著者:ディーリア・オーエンズ


やかまし村の春夏秋冬 (リンドグレーン・コレクション)◾️やかまし村の春夏秋冬 (リンドグレーン・コレクション)感想
★★★★
1冊目を読んでから、ラッセ・ハルストレム監督による『やかまし村の子どもたち』を観た。その映画のエピソードのいくつかは原作ではこちらからも使われていたようだ。映画は『春夏秋冬』と合わせて2部作だけど、たぶん原作の3冊の内容を2部作にアレンジしたのかな。原作も映画も先が楽しみだけど、これは、原作をこの新訳版で読み切ってから映画を観た方がいいかも。
読了日:05月06日 著者:アストリッド リンドグレーン


バーナード嬢曰く。: 5【イラスト特典付】 (REXコミックス)◾️バーナード嬢曰く。: 5【イラスト特典付】 (REXコミックス)感想
★★★★
今回も本好きあるあるでくすぐりつつ、友人関係あるあるも。表紙は書影じゃわかりにくいけど、睫毛がポイント? それにしても、百合成分もだいぶパワーアップ!? あと、もうすぐ連載10年というのは、作者も驚いていたけど、読者もびっくりだ。まあ、歳をとると時間経つのは早いんだけど(笑)。ついでに、後書きに新型コロナの話も突っ込まれてて、いろいろ考えさせられる。
読了日:05月11日 著者:施川 ユウキ


ビールの自然誌◾️ビールの自然誌感想
★★★☆
自然誌、というより、歴史でもあり、生理学でもあり、その他いろいろ。著者たちが系統分類学を専門とするためか、データを統計手法で多変量解析する話が多いのが玉に瑕だが、日本語に翻訳されたビールの科学的側面にまつわる本としては、記載内容、訳語とも、これまでにないほど的確。ただし、1点致命的なミスと、あと、細かいミスがいくつかあった。ただ、想定読者層はブルーバックス読者よりもうちょっと上かも。
読了日:05月13日 著者:ロブ デサール,イアン タッターソル


ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (ハヤカワ文庫JA)◾️ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (ハヤカワ文庫JA)感想
★★★☆
百合SFアンソロジー掲載の百合バディハードSFの長編化。短編を長編の一部として組み込むやり方じゃなくて、基本構成を踏襲しつつ、この世界の成り立ちに関する仰天アイデアで軸を通してハードSF的にも説得力をアップしつつ、男女の役割が固定化された社会の中で、そこからずれていく行動や心理をじっくり描きこんで社会派SFとしての説得力もアップ。すごい力技。
読了日:05月17日 著者:小川 一水


福田利之作品集2◾️福田利之作品集2感想
★★★☆
かわいい動物あり、ちょっともの哀しいイラストあり、テキスタイルあり、さまざまな作品のてんこ盛り。見ていて飽きない。
読了日:05月20日 著者:福田利之


福田利之作品集◾️福田利之作品集感想
★★★☆
こちらは製作秘話的な対談や、製作過程の実録なんかもあって、薄いけど盛りだくさんの内容。作風は違うけど、シンプルな描線とデザイン化されたモチーフに、時に真鍋博的なニュアンスも感じられるのが面白い。あと、ムーンライダーズの『PW babies paperback』のジャケットもこの方の作品だったのね。
読了日:05月22日 著者:福田 利之


丸の内魔法少女ミラクリーナ◾️丸の内魔法少女ミラクリーナ感想
★★★★
子供の頃から気持ちとして魔法少女として生きてきたOL、初恋の思い出をめぐる女子大生の意外な儀式(?)、性を感じさせないことを旨とする高校の生徒たちにとっての恋愛、そして、人間の性格のトレンドをめぐるひみつ。いずれも、ありえない、と思えるシチュエーションの中で、人間の感情や行動の根っこにあるものをえぐり出してカリカチュアライズする作風。いや、それにしても「変容」のラストには大爆笑(笑)。アイデアはちょっとラファティっぽいけど、こんなおかしな展開(笑)、いや、なんとも言いがたい(笑)。
読了日:05月25日 著者:村田 沙耶香

読書メーター

2020年4月に読んだ本2020年05月31日 17時06分38秒

 4月は『Molly Zero』の第4章が佳境で、わりと熱中して翻訳してました。で、読んだ本は少なめ。そういうものだ。

4月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:853
ナイス数:85

ピエタとトランジ <完全版>◾️ピエタとトランジ <完全版>感想
★★★★
短編版の疾走感が、オムニバスでは、個々の短編の疾走感、短編から短編へのリレーの疾走感でいい感じにブラッシュアップ。しかもこれ、もしかして、サタンとデビルマン!?の物語!? いろいろな意味で堪能。
読了日:04月09日 著者:藤野 可織


相方システム-学園が選んだ運命の女の子-2 (Lilie comics)◾️相方システム-学園が選んだ運命の女の子-2 (Lilie comics)感想
★★★★
1巻はアイドリング?だったところ、いきなりトップギアでダッシュし始めた!? 前巻で仄めかされた「裏切り」の内容がえげつなさすぎて、なんと言っていいやら…。次が気になる。
読了日:04月11日 著者:袴田めら


イマジン?◾️イマジン?感想
★★★☆
これまでに数々の「原作をリスペクトした」映像化(テレビドラマ、映画)を経験してきた作者の経験が、しっかりすぎるほど生かされてる。ちょっと、そういった要素がわかりやすすぎるところもなくはないが、安定の有川品質。
読了日:04月16日 著者:有川 ひろ

読書メーター