2018年11月に読んだ本2018年12月01日 01時58分37秒

11月は任期が今年までの日本ビール大会(違)の実行委員の仕事の本番とか反省会とか出張が多く、ちょっと少なめ。

11月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2845
ナイス数:186

花だより みをつくし料理帖 特別巻■花だより みをつくし料理帖 特別巻感想
★★★
それぞれの登場人物のその後を描く後日談。前半、ほんわかしてるかと思ったら、二人のヒロインのその後を描いた後半はわりあい重い過去や現在を描いていかにもこのシリーズらしい。まあ、ハッピーエンドでよかった。
読了日:11月02日 著者:髙田郁


師弟の祈り 僕僕先生: 旅路の果てに■師弟の祈り 僕僕先生: 旅路の果てに感想
★★★
え? あの番外編って、そういう話だったの!? というのが本巻最大の驚き。とにかく登場人物多すぎて入り組み過ぎたわりにラストは駆け足すぎた気が…。件の番外編がわりあい好きだっただけに、思ってたのと違う種明かしにもやもや。僕僕先生と王弁くんの旅が形を変えて世代を超えて受け継がれていく、という感じの方がよかった気がするかなあ。
読了日:11月05日 著者:仁木 英之


日本のワインで奇跡を起こす 山梨のブドウ「甲州」が世界の頂点をつかむまで■日本のワインで奇跡を起こす 山梨のブドウ「甲州」が世界の頂点をつかむまで感想
★★★★☆
ボルドー大との甲州プロジェクトの存在は知っていたが、日本側の動きが詳細にわかる。並行して進められていたメルシャンと故富永博士のプロジェクトをメルシャン側から描いている『甲州のアロマ』と対になるべき本だと思った。
読了日:11月09日 著者:三澤 茂計,三澤 彩奈


水中翼船炎上中■水中翼船炎上中感想
★★★★
現在の断章からはじまり、昭和の子どもあるあるなノスタルジーな短歌で過去を追体験し、昭和の終わり、世紀の終わりを急激にシフトして、老親の変化と死を経て、現在に戻るタイムカプセルのような歌集。表紙の組み合わせが全部で9種類あるという凝った装丁も味わい深い。背の金文字には博士論文の装丁をちょっと連想したのは個人的感想。
読了日:11月10日 著者:穂村 弘


ベルリンは晴れているか (単行本)■ベルリンは晴れているか (単行本)感想
★★★★
著者の作品で言えば「オーブランの少女」『戦場のコックたち』の両方の要素があり、空襲下の生活を描いた点ではコニー・ウィリス『ブラック・アウト』『オールクリア』の裏返しでもあり、『火垂るの墓』の要素もあり、さらにそれ以外の要素も。ラストが急転直下過ぎる点はややもったいなく感じたが、長く読まれるべきでもあり、まさに今読むべき作品でもある。この、書きようによってはとてつもなく重たくなる物語を、重さは感じさせつつもさらっと読ませてしまうのも筆力だろう。
読了日:11月16日 著者:深緑 野分


活版印刷三日月堂 雲の日記帳 (ポプラ文庫)■活版印刷三日月堂 雲の日記帳 (ポプラ文庫)感想
★★★☆
大団円。あの星座盤ちょっと欲しい。あと、自分たちの頃はもうオフセットの時代だったけど、和文タイプは高く、まだワープロがなかったので、手書き清書で面付けまで自分たちでやって印刷所に入稿してて、その作業は作中にあるように夜通しやってたのを懐かしく思い出した。本の編集は楽しい。
読了日:11月18日 著者:ほしお さなえ


花よりも花の如く 18 (花とゆめコミックス)■花よりも花の如く 18 (花とゆめコミックス)感想
★★★
今回のお題は小学生の頃に埋めたタイムカプセル。自分にはその経験ないし、同窓会も大学時代までで途切れているので、ちょっと共感度は低いかな。
読了日:11月18日 著者:成田美名子


魔法にかかった新学期 2 (花とゆめCOMICS)■魔法にかかった新学期 2 (花とゆめCOMICS)感想
★★★
古代の文字がビッグバンなどの理論につながっていくあたりは孔子暗黒伝っぽかったりするが、学園ラブコメとのマッチングが駆け足な印象。ともあれ、久しぶりの学園ものだった。
読了日:11月18日 著者:ひかわきょうこ


零號琴■零號琴感想
★★★★★
さまざまなアニメ、特撮のネタを放り込んで原典を超えた物語を作る。文字で読むガイナックス!? 一方で、これはまたSF大会そのものをSFにしてしまったとも言える。なんだかすごいものを体験した。
読了日:11月24日 著者:飛 浩隆

読書メーター

あと、書影が登録されていなかった番外で吾妻ひでお『陽射し』も届きました。何もかもみな懐かしい…

2018年10月に読んだ本2018年11月01日 21時41分38秒

10月はけっこう切れ目なしに小説からマンガからエッセイまで乱読。

10月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:2979
ナイス数:101

幻魔大戦 Rebirth (8) (少年サンデーコミックススペシャル)■幻魔大戦 Rebirth (8) (少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★
表紙にある通り、東丈の導き手?として(ファースト幻魔のラストに描かれた中から)ついにさるとびエッちゃん登場。物語は複層的に広がり始めたので大長編になりそう。
読了日:10月01日 著者:七月 鏡一


恋せよ魂魄 僕僕先生■恋せよ魂魄 僕僕先生感想
★★★☆
タイトルから恋愛要素が強いのかと思ったら、それもなくはないが、これまでの敵が総登場する抗争の要素が多く、王弁くんの成長も著しい。そろそろまとめに入った?
読了日:10月06日 著者:仁木 英之


暗黒グリム童話集■暗黒グリム童話集感想
★★★★
グリム童話の六つのお話をモチーフに、六人の書き手と六人の絵描きのタッグで、もともとちょっと黒いお話が、さらに真っ黒に染まる。アニメ映画『手をなくした少女』を観たことがきっかけで手を出してみたが、それぞれの黒さが深い。しかしタイレル社のレプリカントが出てきたのにはびっくり(笑)。
読了日:10月07日 著者:多和田 葉子,長野 まゆみ,穂村 弘,千早 茜,村田 喜代子,松浦 寿輝,酒井 駒子,宇野 亞喜良,及川 賢治(100%オレンジ),田中 健太郎,牧野 千穂,ささめや ゆき


([ほ]4-2)活版印刷三日月堂: 海からの手紙 (ポプラ文庫)■([ほ]4-2)活版印刷三日月堂: 海からの手紙 (ポプラ文庫)感想
★★★☆
同じ小説を異なる作者が書き継いでいくのはリレー小説だが、作者ではないが一作ごとに語り手がリレーされる形式で、かつ、過去作の登場人物や活版印刷の成果物がフックになって語り継がれていくこのスタイルはリレー小説というよりバトンタッチ小説とでも称すべきか。作中に「活字は透明であるべき」との表現が出てきたが、本作そのものも、物語と語られる言葉を主役にするために、地の文も主人公も極力背景に引いた描き方になっているのだろう。豆本や同人出版などのガジェットの入れ込み方と、それによるさりげない主人公の成長の描写もうまい。
読了日:10月07日 著者:ほしお さなえ


小路花唄(3) (アフタヌーンKC)■小路花唄(3) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
名作『路地恋花』スピンアウトの3巻目。反抗期の親娘関係にも動きがありつつ、無茶なデザインのサンダルをオリジナルアイデアを尊重しつつブラッシュアップしていくお仕事マンガとしても楽しい。
読了日:10月12日 著者:麻生 みこと


ミステリと言う勿れ (3) (フラワーコミックスアルファ)■ミステリと言う勿れ (3) (フラワーコミックスアルファ)感想
★★★
前巻からの横溝的因縁因襲遺産相続話が二転三転、次巻に続いてしまった。
読了日:10月12日 著者:田村 由美


THE一条ゆかり: 集英社デビュー50周年イラスト集 (愛蔵版コミックス)■THE一条ゆかり: 集英社デビュー50周年イラスト集 (愛蔵版コミックス)感想
★★★★
弥生美術館で開催中の一条ゆかり展の図録として購入。一番好きな『ティー・タイム』のコミックス後編の表紙イラストの原画には思わずため息。キャリアのスタート時からマンガ家としての自分をプロデュースしていた点では竹宮惠子に通じるところもあるが、一貫して自信と確信が揺らがない点でまさにプロフェッショナル!
読了日:10月12日 著者:一条 ゆかり


アンバーの九王子―真世界シリーズ1 (1978年) (ハヤカワ文庫―SF)■アンバーの九王子―真世界シリーズ1 (1978年) (ハヤカワ文庫―SF)感想
★★★☆
並行世界ファンタジーの1作目。けっこう二転三転するけどまだまだ導入部。
読了日:10月14日 著者:ロジャー・ゼラズニイ


わたしのグランパ (文春文庫)■わたしのグランパ (文春文庫)感想
いとうのいぢによる表紙イラストでの新装版。帯には石原さとみコメントつき。ある意味正しい。(読了日に新装版の書影が登録されていなかったので、この書影は旧版)
読了日:10月14日 著者:筒井 康隆


わたしのグランパ (文春文庫 つ)■わたしのグランパ (文春文庫 つ)感想
★★★☆
あ、書影登録された。角川つばさ文庫版の『時をかける少女』とあわせて筒井ジュブナイルの双璧がライトノベルの見た目をまとった!
読了日:10月19日 著者:筒井 康隆


神仙の告白 僕僕先生: 旅路の果てに■神仙の告白 僕僕先生: 旅路の果てに感想
★★★☆
なんというか劇団☆新感線の劇のようなめまぐるしい話だった。そしてラストはまさかのあの番外編とのつながりが!?
読了日:10月20日 著者:仁木 英之


今日のノルマさん 2 完結 (バンブーコミックス)■今日のノルマさん 2 完結 (バンブーコミックス)感想
★★★
訳あって超箱入り娘のノルマさんが普通の学園生活のあれこれをノルマとして達成していく日常4コマの完結編。前巻同様ほっこりした。
読了日:10月21日 著者:ふかさくえみ


([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)■([ほ]4-3)活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫)感想
★★★
ヒロインの弓子の亡母の謎が明かされる第3巻。そして、ついに眠れる自動機の胎動が始まった。
読了日:10月22日 著者:ほしおさなえ


話しベタですが…: 暮らしの文藝■話しベタですが…: 暮らしの文藝感想
★★☆
人と話をする、人前で話をする、などにまつわるさまざまな作家の著述を集めてみる、というコンセプトと、セレクトしたそれぞれの文章は楽しく読めたのだが、合間に挟まる自己啓発新書的なコラムが浮いている。あと、ハードカバー文芸書の体裁なのに一編ごとにレイアウトがころころ変わるのが、読んでいて思考の連続性を邪魔される感じ。なまじセレクトがいいだけに、集められた古今の文章をそのまま味わいたかった感じ?
読了日:10月28日 著者:穂村弘,温又柔,高倉健,最果タヒ,村上春樹

読書メーター

2018年9月に読んだ本2018年10月01日 22時08分12秒

9月はマンガより活字の本の比率が高く推移。特に、月末の名古屋SFシンポジウムの予習として上田早夕里作品のマラソンを始めたら止まらなくなるなど。

9月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3286
ナイス数:85

ミステリと言う勿れ 2 (フラワーコミックスアルファ)■ミステリと言う勿れ 2 (フラワーコミックスアルファ)感想
★★★
1巻が途中だったので気になってすぐに2巻に進んだら、また途中! 先が気になる。
読了日:09月01日 著者:田村 由美


新選組の料理人■新選組の料理人感想
★★★
なりゆきで新選組に賄として入隊することになってしまった主人公の視点から新選組の顛末を語る趣向。なんらかの形で食がキーになるのが楽しめたが、最終章ではその建てつけを十分に活かしきれなかった印象なのがちょっと残念?
読了日:09月01日 著者:門井慶喜


オンナの奥義 無敵のオバサンになるための33の扉■オンナの奥義 無敵のオバサンになるための33の扉感想
★★★
それぞれにフツーではないお二方によるセキララ対談集。あとがきでも指摘されているが、タイトルは内容と合っていない(笑)。
読了日:09月06日 著者:大石 静,阿川 佐和子


今日のノルマさん 1 (バンブーコミックス)■今日のノルマさん 1 (バンブーコミックス)感想
★★★★
フツーの学生生活のいろいろなことが未体験のノルマさんが、日々、新しいことを体験していく日常4コマ。ふかさくえみ作品としてはいつものフシギ成分はほとんどないが、キャラクターのかあいらしさはいつも以上?
読了日:09月11日 著者:ふかさくえみ


華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)■華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)感想
‪★★★★☆
個々の要素から連想されるのは『ワースト』で『ブルーシティ』で『サブマリン707』で『ナウシカ』で『シン・ゴジラ』で…その他膨大なアイデアやプロット、展開が最後の一行に結実する。骨太なSFを読む悦楽!‬
読了日:09月15日 著者:上田 早夕里


小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代 (新潮新書)■小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代 (新潮新書)感想
★★★★
料理研究家についての体系的な研究書であると同時に、料理研究家が必要とされる時代背景、受け手である「主婦」という概念をめぐる文化史にもなっている。とはいえ平易に読める読み物としても新書らしく仕上がっており、どの切り口からの興味でも読み進められる。調査された文献類は、言及する都度簡単な書誌は付されているが、実際は膨大な文献を読みこなしていることが伺われ、言及されないもののリストが見てみたい気がする。
読了日:09月16日 著者:阿古 真理


童子の輪舞曲(ロンド)―僕僕先生■童子の輪舞曲(ロンド)―僕僕先生感想
★★★☆
久しぶりの短編集だが、登場人物紹介や地図、過去のシリーズの時系列での紹介まである親切設計。個々の短編は後書きでも書かれている通り、公式二次創作の趣き。ラストのいきなり現代版が、シリーズのメタ化、かつ本編に通じるビターな味わいでなかなか。
読了日:09月20日 著者:仁木 英之


仙丹の契り 僕僕先生■仙丹の契り 僕僕先生感想
★★★☆
道連れが増えて御一行様となっていたメンバーがぐっと減って、久しぶりに師弟の修行などもあって第1作に近い空気感をちょっと感じた。一方で、チョイ役で出てきたキャラクターが話のメインになるシリーズのうねりや人間や政治の割り切れなさへの目配りも健在。そして王弁くん、今まででいちばん成長したんじゃ…
読了日:09月23日 著者:仁木 英之


([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 (ポプラ文庫)■活版印刷三日月堂 (ポプラ文庫)感想
★★★☆
そういえば、文芸系のファン雑誌が「活字倶楽部」といったが、活版印刷の名残はこういう言葉にも生き残っている。祖父母の活版印刷所を訳あって引き継いだヒロインを中心にしたほんわか人情もの連作短編集。活版にまつわるさまざまな蘊蓄が各短編の物語のキーにもなっているのが上手い。なるほどこれはヒットするよね。
読了日:09月25日 著者:ほしお さなえ


深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)■深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)感想
★★★★☆
『華竜の宮』を読んだら妻の方がノリノリで続編に進んだ。『華竜の宮』ではラストですっ飛ばされていた「大異変」までの間の陸上民と海上民の構想と、細々と継続される宇宙開発を描く。それにしても今回も血なまぐさい。
読了日:09月28日 著者:上田 早夕里


深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)■深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)感想
★★★★☆
時系列的には『華竜の宮』のラストからエピローグの間の時代を真正面から正攻法で描き切った重厚な傑作。人がテロリストになり、活動が過激化していき、破滅に至るまでをテロリストの側から描き切った作品といえるかも。平和を求める側も綺麗事だけでは世界を動かせない。「平和」と「和平」についても考えさせられる。そして、その社会背景の元で細々と進められる宇宙開発。戦争と技術と宇宙開発を描いた点では佐藤大輔『征途』とも共鳴する。架空世界の歴史をリアリティと重みを含ませて描き切った点でまさに「クロニクル」。
読了日:09月30日 著者:上田 早夕里

読書メーター

日曜劇場『この世界の片隅に』2018年09月19日 06時55分57秒

日曜劇場『この世界の片隅に』が無事最終回を迎えた。

映画版をクラウドファンディングから応援してきたファンの目からするといろいろ言いたいこともある訳だが、まあそれはそれ。

最終回まで観て、原作マンガの映像化として、民放制作のテレビドラマとしては、まずまずよい出来だろうと思った。

そのあたりは、原作にないキャラクターの配置やそれに伴うドラマ独自のアレンジも含め、手慣れた岡田惠和脚本の手堅さと言えるだろうし、セットや衣装を含め撮影面でもだいぶ頑張っていたと思う。
(特にラストの孤児のくだりは、演じていた子役の女の子のトラウマにならないか心配なくらいで、むしろ「ここまでやったのか」と驚いた)

読書メーターその他のネットの評判でも、ドラマをきっかけに原作を読んだ、という人が多く、実際、ドラマタイアップでの書店の展開も積極的で、原作の普及の面でもよかったと言えるだろう。

とはいえ、逆に気になったのが、映画版製作委員会への謝辞をめぐるあれこれだったりして。
それでなくとも「アニメである」というだけで劇場まで観に行く選択肢から外している人たちもいるであろう中で、「なんかドラマにアンチなことをいうめんどくさいファンがいる」ものとして、映画版を敬遠されてしまってもそれはそれで不幸な気がする。
(実際、そういうツイートも目にしたりしたのだ)

※自分を振り返ってみても、最初の二話くらいまでは、家で観ながら「あ〜、ここは本当はこうなのに…」みたいな、片渕監督による考証との「間違い探し」をしてしまっていたりしたので、まったく他人事でない(笑)。

まずは物議をかもしたっぽい「謝辞」という慣習について。

分野によって違うと思うが、例えば学術論文などで、テクニシャンやアドバイザー的なメンバーへの謝辞を入れるのに、事前の断りまではしていないと思う。「感謝の気持ち」という曖昧なものでもあるので、どのレベルまで入れる、入れないなども、明確なルールはないと思う。
これは、分野が違っても近い運用をされていると推察される。

映画版の製作委員会からのリアクションからすると、今回のドラマの謝辞もこれに近いパターンだったのではないかと思う。

一方で、テレビドラマを観る人の大多数は(劇場版のコアなファンの方も含め)、字幕のテロップは制作に関わったスタッフを順番に表示している、と捉えるだろう。

そうなると、劇場版の製作委員会がタッチしていたのに、様々な考証がおざなりにされていることについて、本来関係のない製作委員会(というより、片渕監督をはじめとする劇場版のスタッフ)に、質問、コメントが殺到したりするかもしれない。
そのくらいまでは容易に想定できると思うので、「関与していません」という正式コメントを早期に出しておくのは予防線としては当たり前のリアクションだったんじゃないかと思う。

まあ、そうなったらそうなったで、「せっかく感謝してもらったのにその対応は大人気ないのでは」とか、「原作でなく劇場版を連想させる描写があるのに、何の連絡もなしに謝辞だけですませたのか」みたいな両方の立場からのツッコミも当然ある訳だけど、そのあたりも、そう思う人がいるのは止められない、ということで。

要は、(建前として?)これはマンガ『この世界の片隅に』を原作としたドラマ化であって、片渕監督の劇場版が原作な訳ではない。
そうであるなら、「マンガになくて、劇場版にしかない要素」は、「入れる訳にはいかない」というのがむしろ筋というものかもしれない(もちろんグレーゾーンっぽいところはあって、それもまた物議の一因ではあったかも)。

また、テレビドラマの制作現場に、こうの先生や片渕監督と同レベルの時代・風俗考証を求めるのも(特に片渕監督の調査の実態を知っているだけに(笑))ちょっと酷なんじゃないか、とも思ったりもする。

一方で、(何らかの大人の事情?で)ドラマ版のプロモーションに劇場版に関する言及を入れることができなかったにしても、今回のドラマ化の企画そのものが、「劇場版のヒット」という現象と無関係な訳はないし、ドラマ版のスタッフだって劇場版の監督やスタッフのことはリスペクトしていただろう。
表立っては何かできないにせよ、せめて謝辞くらいは入れたかった、という気持ちの表れだった、という解釈もできなくはない?かもしれない。

そういえば、「『六身合体ゴッドマーズ』よりは原作に近い」という言説もあったんだけど、これもまあ、最終回まで通しての印象として、『ゴッドマーズ』はさすがに例えが極端で(笑)、『バビル2世』の原作とアニメくらいの違いじゃないかと思った。

ドラマから入った人が原作を読んだ感想は、普通にストーリーを追って感動しているものが多いが、中にはこうの先生の仕込んだ様々な「仕掛け」に気づいてくれる人もいると思う。

2018年8月に読んだ本2018年09月02日 22時45分39秒

8月はタガでも外れたようにマンガ読みまくり(笑)。まあ、『この世界の片隅に』は、呉市立美術館の原画展で全原画を見てきたのをカウントしてますが、紙のコミックスで読むより熟読してるのでいいよね(笑)。
活字の本はわりと日本人作家、ベストセラーを含む乱読状態。それにつけても、『あ〜る』BOXの続きを買えなかったのは痛恨の極み。

8月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:3269
ナイス数:130

銀河鉄道の父■銀河鉄道の父感想
★★★
宮沢賢治の父親を狂言回しに賢治の生涯を臨場感豊かに描く。賢治が盛岡高等農林学校にいたのは鈴木梅太郎よりだいぶ後だが、農芸化学の系譜はこんなところにも?
読了日:08月01日 著者:門井 慶喜


未来製作所■未来製作所感想
★★★☆
デンソー肝いりらしいものづくり推奨ショートショートアンソロジー、だと思うのだが、なかなか技ありのショートショートが多く、何度か目頭が熱くなった。
読了日:08月03日 著者:太田 忠司,田丸 雅智,北野 勇作,松崎 有理,小狐 裕介


魔王の秘書(1) (アース・スターコミックス)■魔王の秘書(1) (アース・スターコミックス)感想
★★★
前から気になっていたのでほとぼりが冷めたくらいのタイミング?で買ってみた。魔王の世界征服に積極的に協力する人間秘書、というワンアイデアっぽいシチュエーションコメディが、回を追うほとにビジネス書のロジックを持ち込んでパワーアップしていくのが楽しい。
読了日:08月05日 著者:鴨鍋かもつ


大家さんと僕■大家さんと僕感想
★★☆
お嬢様学校に通ってらしたっぽい大家さんの「ごきげんよう」が聞いてみたい。
読了日:08月05日 著者:矢部 太郎


バーナード嬢曰く。 (4) (REXコミックス)■バーナード嬢曰く。 (4) (REXコミックス)感想
★★★☆
もうお互いの趣味嗜好、性格を把握しきった面々の日常は学生時代のサークル活動の愉悦そのもの。冒頭で引用される『図書室の魔法』の日本版はまさに本作と言っていいだろう。
読了日:08月06日 著者:施川 ユウキ


どこか遠くの話をしよう 上 (ビームコミックス)■どこか遠くの話をしよう 上 (ビームコミックス)感想
★★★★
オムニバスでない連続の長編で上下巻。南米が舞台だが、ていねいな筆致の絵柄は初期短編集の頃の雰囲気を醸し出しつつ、いかにも須藤真澄的ファンタジー? と思わせておいて実は!?
読了日:08月07日 著者:須藤 真澄


どこか遠くの話をしよう 下 (ビームコミックス)■どこか遠くの話をしよう 下 (ビームコミックス)感想
★★★★☆
上巻で初期の頃からの画風、作風を感じさせたのは確信犯だったのか。下巻に入るとうって変わって「今まで読んだことのない須藤真澄」だった。いつもの「何が起こっても不思議じゃない」ファンタジーの世界観を敢えて避け、「起こったことは取り返しがつかない、後戻りは出来ないが、人は先に進むことができる」と感じさせる静かな再生の物語。デビューから30数年、須藤真澄成熟の到達点を見た思いがする。須藤真澄を教えてくれた後輩は今はもういないが、これを読んだ感想を語り合ってみたかった。
読了日:08月07日 著者:須藤 真澄


夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)■夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)感想
★★★★★
NHKの2018年版のドラマを観て再読。ドラマ版の「夕凪の街」パートは原作を驚くほど丁寧に映像化(原作に比べ皆実のちょっととぼけた性格は儚げ寄りになってたけど)、一方、「桜の国」パートはだいぶ省略、アレンジを加え、結末も変えてあるものの、2018年を舞台にするならこうだろうと思わせる。総じて質の高い実写化で原作読者納得の出来だったと思うのだが、二世差別に関する要素を丸ごと省略していた点だけは、原作のテーマを考えるとちょっと残念だった気もする。
読了日:08月07日 著者:こうの 史代


この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)■この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)感想
★★★★★
呉市立美術館の原画展で久しぶりに全原画を鑑賞(必然的に再読)。映画公開前の原画展では基本、話数順の展示だったが、今回の目玉のひとつは「波のうさぎ」と第1話の同じコマ割り/構成のページを上下に対応させた展示。じっくり精読することで、ふたつのエピソードが、構図までそっくりに描かれてわかりやすい箇所以外でも、共通の要素をあちこちに仕込んで多層的に構成されていることが読み取れた。そして、この2話は、すずさんと哲の淡い恋愛の始まりと終わりの象徴であることが改めて実感されてちょっと切なくなった。
読了日:08月11日 著者:こうの 史代


この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)■この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)感想
★★★★★
同じく原画展で再読。読書メーターで表示される書影は発色が淡いが、表紙のコミックスでの印刷は原画より発色を濃くしてあるようで、実際の原画にはこの書影がむしろ近い。白い紙に絵の具を淡くのせていく「失敗の許されない」彩色は原画で観ると驚くべきテクニックだと思う。
読了日:08月11日 著者:こうの 史代


この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)■この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)感想
★★★★★
同じく原画展で再読。公開前の原画展では気づいていなかったのだが、その後2回、原画を鑑賞する機会があって気がついたのは、カラー、モノクロページとも、光源を強く意識した画面構成。光が当たって白く抜けるところと影になるところは下描きの段階で青鉛筆であたりを取ってあり、太陽が昇っているところは青鉛筆で位置と光線の方向を強く指定して、それをもとに全体の風景を描いたりしている。本巻の表紙原画も、日向の光を意識したごくごく淡い配色で、かつ水彩と色鉛筆で色調を合わせてある。「光と影の魔術師」と呼びたくなる超絶技巧。
読了日:08月11日 著者:こうの 史代


きれいな色とことば (講談社文庫)■きれいな色とことば (講談社文庫)感想
★★★★
いろいろな色で彩られた絵と文。ささやかなたからもののような本。
読了日:08月12日 著者:おーなり 由子


先生の隠しごと―僕僕先生■先生の隠しごと―僕僕先生感想
★★★☆
秘め事っぽい?タイトルからは想像もつかない、理想国家の頓挫をめぐる物語。前作は銀河鉄道999?っぽかったが、今回はカムイ伝!?
読了日:08月19日 著者:仁木 英之


私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝■私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝感想
★★★☆
テレビで見るか、今日の料理のテキストでレシピを見るか、だったので、ここまで波瀾万丈な人だとは思っっていなかった。手塚治虫にファンレターを送ったら「マンガ家になりなさい」と言われたってすごい。
読了日:08月24日 著者:中原 一歩


バイオレンスジャック (5) (KCスペシャル)■バイオレンスジャック (5) (KCスペシャル)感想
★★★★★
黄金都市編まるごと一冊。幻の作品となりかけていた黄金都市編が初めてコミックス化された版。鬼気迫り過ぎで、今読んでも(ノスタルジーだけでなく)作品そのものの迫力に圧倒される。今回再読して、石川賢とか風忍あたりのタッチも随所に確認できたので、当時のダイナミックプロの総力戦でもあったのかもしれない。
読了日:08月26日 著者:永井 豪


鋼の魂―僕僕先生■鋼の魂―僕僕先生感想
★★★☆
世界の成り立ちに関する重めのエピソードの後、久しぶりに主人公たちが一歩引いた印象のエピソード。とはいえ、人間界はやはりちょっと血なまぐさい。
読了日:08月28日 著者:仁木 英之


鬼桐さんの洗濯 1 (バンブーコミックス)■鬼桐さんの洗濯 1 (バンブーコミックス)感想
★★★☆
人ならぬ者たちが通いつめるクリーニング屋に、住み込みのアルバイトとして暮らし始めた女子大生。ふかさくえみの持ち味が満載で、なおかつ洗濯のノウハウはけっこう実用的。意外なところに参考文献があるのもいい。
読了日:08月30日 著者:ふかさくえみ


ミステリと言う勿れ 1 (フラワーコミックスアルファ)■ミステリと言う勿れ 1 (フラワーコミックスアルファ)感想
★★★☆
ちょっと虚無的な主人公が場違いなまでにロジカルに喋っているうちに様々なことがパズルを解くようにハマって事件が解決していく。割り切れないものも敢えて提示して割り切れないまま残すのもいい。続きが気になる。
読了日:08月31日 著者:田村 由美

読書メーター

2018年7月に読んだ本2018年08月01日 22時39分17秒

7月は久しぶりにマンガ比率高し、というか、気がついてみると今年はあんまりマンガの新刊を読んでなかったのか?
仕事ではひたすら英語漬けの中、このくらい読めてれば個人的にはいいかな。

7月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:2216
ナイス数:81

破滅の王■破滅の王感想
★★★★
ありえたかもしれないもう一つの歴史における戦争と科学者の物語。膨大な資料で再現されたリアリティの中に、ありえそうな設定を持ち込むことで、核兵器に匹敵する細菌兵器をめぐる物語がまことしやかにつづられる。最後の2行に震撼した。
読了日:07月04日 著者:上田 早夕里


HAPPY 幸せのカタチを見つけるための111の言葉■HAPPY 幸せのカタチを見つけるための111の言葉感想
★★★
こんな構図、こんな表情の動物の写真、よく撮ったなあ、と思えるいろいろな動物の写真が楽しい。111の言葉は、あった方がアクセントになっているけど、読まなくてもたぶん差し支えはない。かわいい写真が見れて幸せだ(笑)。
読了日:07月05日 著者:


後宮小説■後宮小説感想
★★★★★
手元にある1990年の9刷、ほぼ28年ぶりくらいの再読。改めて、こんな中島敦的ペダントリーと騙りと、今でいうラノベの要素が絶妙にかみ合った小説が新人賞応募作で、日本ファンタジー大賞の第一回受賞作であるのが一種の奇跡というかファンタジーに思える。今読んでも完成度の高さと面白さに舌をまく。傑作。
読了日:07月07日 著者:酒見 賢一


うたかたダイアログ 1 (花とゆめCOMICS)■うたかたダイアログ 1 (花とゆめCOMICS)感想
★★★
久しぶりに手を出してみた新し目の少女マンガ。絵は普通にきっちり描きこまれたかわいい少女マンガだが、主役二人の外しっぷりが、これはおかしい。今でも「ジャンル白泉社」は健在だったか。
読了日:07月08日 著者:稲井カオル


うたかたダイアログ 2 (花とゆめCOMICS)■うたかたダイアログ 2 (花とゆめCOMICS)感想
★★★
バイト同僚の日常の中に紛れる思い込みや舞い上がり、コメディとしても楽しく読めるが、むしろどんな日常にもロマンス要素はあるという意味では、これはしっかり「少女マンガ」でもあるのだろう。続きも楽しみ。
読了日:07月08日 著者:稲井カオル


究極超人あ~る完全版BOX1 (1) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)■究極超人あ~る完全版BOX1 (1) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)感想
★★★★
届いた。カラーページ再現に、元のコミックスのカバー表裏も口絵で網羅の親切設計。何もかもみな懐かしい。それにしても、3巻あたりからの『あ〜る』は本当に面白い。
読了日:07月15日 著者:ゆうき まさみ


胡蝶の失くし物―僕僕先生■胡蝶の失くし物―僕僕先生感想
★★★☆
前巻は一話完結っぽい短編が中心だったが、今回は各エピソードで話が決着せず、連続性が出てきた。対抗勢力も暗躍し始めて、先が気になる。
読了日:07月16日 著者:仁木 英之


さびしい女神―僕僕先生■さびしい女神―僕僕先生感想
★★★★
第1作以来の長編。ファンタジーではありながら、SF的な要素もあり。感想は何を書いてもネタバレになりそうだが、「ぼくはにんじんの人だったのか」?
読了日:07月24日 著者:仁木 英之


製硯師■製硯師感想
★★★☆
図書館の新着コーナーで気になって手に取った本。伝統的な硯職人ではなく、戦後に始まった家業を継いだ4代目の著者が家業の持つ技術的な思想を新たに定義して「製硯師」を称する。伝統的な職人と異なるのは硯の修理や改良の過程で得られた素材や技術に関する広範な知識の体系化と、それを活用した学術活動(夏目漱石愛用の硯の解析と再現)なども行なっている。社会の中での立ち位置も冷静に分析して将来ビジョンを構想しながら仕事に取り組む姿勢は分野が違っても教戒できるところがある。
読了日:07月29日 著者:青栁 貴史


たゆたえども沈まず■たゆたえども沈まず感想
★★★☆
フランスに渡った日本人画商を狂言回しに、ゴッホとその弟の人生を描く。浮世絵にインスパイアされたゴッホは広重や北斎になりたかったのか!? 「わだばゴッホになる」で、次の棟方志功に続く!?
読了日:07月30日 著者:原田 マハ

読書メーター

2018年6月に読んだ本2018年07月02日 19時53分12秒

引き続き、仕事がばたばたでそんなに冊数は進まず。
このところ、本業では書き物仕事の比率が高くて、下記リストの『カラー版・ビールの科学』では、ほんのちょっと原稿書きましたが、一応著者一覧に名前を入れてもらいました。

6月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2221
ナイス数:51

蕃東国年代記 (創元推理文庫)■蕃東国年代記 (創元推理文庫)感想
★★★★
平安時代風の架空の異国(日本海にあるらしい)を舞台にした幻想譚の連作集。中国怪異譚のようでもあり千夜一夜のようでもあり、お伽草紙のようでもあり、短編間に西暦で20世紀視点での文献からの引用があることで、世界と歴史の広がりも感じさせる。もっと読みたい、と思わせる一冊。
読了日:06月02日 著者:西崎 憲


今昔物語 (コミックストーリーわたしたちの古典)■今昔物語 (コミックストーリーわたしたちの古典)感想
★★★
集英社版日本の伝記、世界の伝記などの学習漫画シリーズに参加されていた千明初美先生による、こちらは古典作品のマンガ化シリーズ。図書館には今も普通にラインナップされている。伝記漫画はどうしても一人の偉人の誕生から晩年までを一通りダイジェストにしたシナリオをもとにしているが、こちらは『今昔物語』収録の説話をセレクトして漫画にしている。時にユーモラスだったり、ロマンスがあったりする説話の世界はけっこう漫画との相性がいいのかも。
読了日:06月03日 著者:柳川 創造,千明 初美


隣のずこずこ■隣のずこずこ感想
★★★☆
表紙イラストの通りの話だった。なるほど!
読了日:06月05日 著者:柿村 将彦


微隕石探索図鑑: あなたの身近の美しい宇宙のかけら■微隕石探索図鑑: あなたの身近の美しい宇宙のかけら感想
★★★★★
見ているだけでも楽しいけど、いかに「観察」の蓄積が重要かを教えてくれる一冊。これを参考にすれば、著者よりもちょっとだけ手間を節約して微隕石を見つけることができる、かもしれない。ノーベル賞になったオートファジーの研究も、まさかそんなことが顕微鏡の観察だけで見つけられるのか!? という出発点から研究がスタートしている。測定機器が発達した今でも地道な観察が意味を持つことはありうる。研究者はこの本から元気をもらうといいし、単にきれいな石の写真集として眺めて楽しむのもよし。
読了日:06月11日 著者:ヨン・ラーセン


カラヴァル(Caraval) 深紅色の少女■カラヴァル(Caraval) 深紅色の少女感想
★★
本屋大賞らしいので読んでみた。危険な香りの男に魅かれていくヒロイン。ええと、レディースコミック的な何か?
読了日:06月16日 著者:ステファニー ガーバー


カラー版 ビールの科学 麦芽とホップが生み出す「旨さ」の秘密 (ブルーバックス)■カラー版 ビールの科学 麦芽とホップが生み出す「旨さ」の秘密 (ブルーバックス)感想
★★★
フライング気味に読了。カラー化して内容もボリュームアップ。
読了日:06月18日 著者:


僕僕先生■僕僕先生感想
★★★☆
前々から気になっていたが、読み始めてみることにした。美少女仙人の活躍する中国ファンタジー? 諸星大二朗のマンガで得ていた中国知識があると盛り込まれたネタの元がちょっとだけわかって楽しい。主人公のモラトリアム青年の成長譚にもなっている。しかし、こういう話がファンタジーノベル大賞に応募されてくるのは、やはり第一回が『後宮小説』から始まったせいなのか!?
読了日:06月22日 著者:仁木 英之


ケトルVOL.35■ケトルVOL.35感想
★★★★
日本のアニメの100年を『この世界の片隅に』から遡って読み解こう、という好企画。随所に挟まるインタビューも貴重だが、片渕監督のキャリアと軌跡を『リトルニモ』と絡めた特集は本誌以外ではなかったのではないか。これもまたエディター魂が嫉妬するいい雑誌。
読了日:06月30日 著者:片渕須直,川村元気,石井朋彦,西村義明,笹川ひろし,布川郁司,大河原邦男,天野喜孝,宮河恭夫,神山健治,ナイツ


薄妃の恋―僕僕先生■薄妃の恋―僕僕先生感想
★★★
僕僕先生のシリーズ2作目は第1作のラストで旅に出た師弟コンビが旅の先々で遭遇する風変わりな事件を描く連作短編集。なんというか、サブキャラクターがどんどん増えていく(笑)。
読了日:06月30日 著者:仁木 英之

読書メーター

2018年5月に読んだ本2018年06月02日 07時01分49秒

 5月はトータル少なめだけど、マンガが1冊しかないので、紙の本の読書量としてはキープ?

5月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:1928
ナイス数:80

物語のなかとそと 江國香織散文集■物語のなかとそと 江國香織散文集感想
★★★★
散文集というのでまとめきれなかった短いエッセイを集めたのかと思いきや、たまにエッセイじゃないものも混じっている。それでも、全体にひとつのトーンでまとまっている。何より、江國香織の文章の鋭さとかおかしみとかが、このくらいの長さの文章にこそ剥き出しで現れるようだ。なるほど、エッセイ集でも短編集でもなく、これは散文集としか言いようがない。
読了日:05月02日 著者:江國香織


日本の酒づくり―吟醸古酒の登場 (中公新書 (636))■日本の酒づくり―吟醸古酒の登場 (中公新書 (636))感想
★★★★
古本で買ってあったものをふと思い立って読了。地酒ブーム、吟醸酒ブームの起点となった一冊。酒造設備を長年作ってきた著者が現場の見聞と、一次文献をきっちり読み込んで書かれた内容で、昭和56年の発行だが今でも読む価値あり。というか、さらに歴史的価値が加わっているので、日本酒好きなら是非。
読了日:05月06日 著者:篠田 次郎


パリのすてきなおじさん■パリのすてきなおじさん感想
★★★★
タイトル通り、「イラストと文章で綴るおじさん図鑑」として始まりながら、共通するトーンとしてフランスに住むさまざまな人種の人たちのバックグラウンドが語られていくうちに、むしろその比較文化論的な視点が主眼になっていく。最後まで読み終えると静かな感慨が生まれる。これは、タイトルと表紙にだまされて是非読んでください。
読了日:05月10日 著者:金井 真紀


ビール物語 (1961年) (日本の味物語シリーズ)■ビール物語 (1961年) (日本の味物語シリーズ)感想
★★★★
古本屋で見慣れないなと手に取った本。柔道家にして多趣味で文人としても活躍された石黒敬七氏によるビール入門書。後年のビールの本でまことしやかに語られる逸話のいくつかはこれが初出かも。執筆当時の時事風俗のわかる放談は今では貴重な証言集かも。とはいえ、このままの内容では復刊できないだろうなあ。ちなみにサイン本でした(!)。
読了日:05月15日 著者:石黒 敬七


泣く大人 (角川文庫)■泣く大人 (角川文庫)感想
★★★★
文庫で出た当初、「エッセイ集」としてはちょっと違和感を感じて積んでしまっていたが、先日読んだ散文集をきっかけに引っ張り出してきたら、思いのほか楽しめてしまった。なるほど、エッセイだと思わなければよかったのか!?
読了日:05月17日 著者:江國 香織


内死 (1981年) (サンリオSF文庫)■内死 (1981年) (サンリオSF文庫)感想
★★★★
古本で入手してあったのを読了。テレパシーをアイデンティティの拠り所にしていた主人公が、衰えていく力とそれによる新しい自分と折り合いをつけていく過程を現代アメリカの風俗と文学趣味をスパイスに描いた秀作。
読了日:05月20日 著者:ロバート・シルヴァーバーグ


エメラルドのさがしもの■エメラルドのさがしもの感想
★★★
小さなりすのエメラルド、シリーズ第2弾。同居人のうさぎのガーネットのおしごとが明らかに。そして自分もおしごとをしようと思いついたエメラルド。今回もかあいいお話でした。
読了日:05月26日 著者:そのだ えり


おいしい日常 (新潮文庫)■おいしい日常 (新潮文庫)感想
★★★☆
美味しそうな料理や調味料にまつわるエッセイ。第一部と第二部まではこだわり派のフツーの料理エッセイかと思って「ふんふん」と読んでいたのだが、第三部に至って何かが炸裂している。抱腹絶倒系の文体で書かれているものがなんでもすごく美味しそうだ。
読了日:05月30日 著者:平松 洋子


ギガタウン 漫符図譜■ギガタウン 漫符図譜感想
★★★★
鳥獣戯画のタッチで描く日常4コマで、マンガに特有のいわゆる「漫符」の意味と使い方他を実演するという謎企画。こうの史代の実験精神の新たな発露としても興味深いが、日常系4コマとしてもしっかり面白いのはさすが。
読了日:05月31日 著者:こうの史代

読書メーター

2018年4月に読んだ本2018年05月01日 20時49分09秒

 4月は出張とかは少なかったものの、なんだかんだとばたばたしてて、引き続き活字系はちょっと少なし。
 とはいえ、名古屋SF読書会の課題図書『地球の長い午後』はきっちり読んで、自主レジュメ(4ページ)もなんとか作って参加してきました。今回も楽しかった。

4月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:2540
ナイス数:79

百年泥 第158回芥川賞受賞■百年泥 第158回芥川賞受賞感想
☆☆☆★
インドで百年に一度の洪水による泥の中から人の記憶が掘り出され、昔と今、自分と他人の境が曖昧になっていく。先に読んだ妻が「須藤真澄っぽい」と言っていたが、なるほど! そう思うと、須藤真澄のねちっこいペンタッチのキャラで脳内映像が浮かび、消えなくなった(笑)。
読了日:04月07日 著者:石井 遊佳


幻魔大戦 Rebirth 7 (少年サンデーコミックススペシャル)■幻魔大戦 Rebirth 7 (少年サンデーコミックススペシャル)感想
☆☆☆
時空の果てでクローン体がたくさん出てくるのは作者違いだけど『ゲッターロボアーク』をちょっと連想した。あと、ちょっとマンガ版『仮面ライダーBlack』の雰囲気もあり。
読了日:04月07日 著者:七月鏡一


ママレード・ボーイ little 6 (マーガレットコミックス)■ママレード・ボーイ little 6 (マーガレットコミックス)感想
☆☆☆★
ついたり離れたり、いくらでも泥沼展開にできそうな恋愛関係をあっけらかんとかわいらしく描く。新登場の後輩の女の子の立ち位置が江國香織『綿菓子』っぽくて胸キュン。
読了日:04月08日 著者:吉住 渉


わたしの名前は「本」■わたしの名前は「本」感想
☆☆☆★
粘土板、パピルスから活字の発明、印刷機の産業革命を経て、電子書籍までの歴史を「本」自身が振り返るという本好きを狙い撃ちにする趣向。楽しかった。
読了日:04月13日 著者:ジョン・アガード


ジェインのもうふ―アメリカのどうわ■ジェインのもうふ―アメリカのどうわ感想
☆☆☆★
近所の歯医者さんで待ち時間に。なんと『セールスマンの死』の作者の初めての絵本とか。白黒でざっくり描かれたちょっとリアル系の絵に、もうふだけが色がついている演出がいい。
読了日:04月14日 著者:アーサー=ミラー


超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)■超動く家にて 宮内悠介短編集 (創元日本SF叢書)感想
☆☆☆☆
大喜利ネタのようなアイデアもとにどこまでできるか、という実験作。(いちおうバカバカしいだけの話もあるが)それぞれに、なぜか不思議な感動や詩情が生まれてしまっているのがこの作者の本質なのかもしれない。なるほど、『あとは野となれ大和撫子』を書いてしまう人だけのことはある。
読了日:04月15日 著者:宮内 悠介


くらべる世界■くらべる世界感想
☆☆☆★
世界各国の同じようなものを見開きで比べる写真、めくるとその簡単な解説と小コラム。目で見る比較文化論。ぱらぱらめくるだけでも楽しい。
読了日:04月18日 著者:山出 高士,おかべ たかし


たけくらべ■たけくらべ感想
☆☆☆★
千明初美最新作は大人の教育マンガ!?
まず、台詞などを原典準拠の文語としたマンガ版、次に、そのマンガ版への現代語訳と注釈、最後にルビ入りのオリジナル版という構成で「たけくらべ」を読み進めるという趣向。ストーリーが視覚化された後なら、高校レベルの文語の素養でもわりとすんなり原典を読める。
そして、もともとの物語が現代でいえば少女マンガ的なので、ちょっと懐かしい絵柄でのマンガ化はなかなかいい感じ。
読了日:04月20日 著者:樋口 一葉


ホッキョクグマ■ホッキョクグマ感想
☆☆☆★
図書館の新着コーナーにて。ホッキョクグマの生態を細かいところまで、わかりやすく紹介している。あと、冒頭で絵本を手にとってホッキョクグマの世界に没入する女の子は読者代表かな。
読了日:04月21日 著者:ジェニ・デズモンド


地球の長い午後 (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)■地球の長い午後 (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)感想
☆☆☆★
高校の時に読んで以来、30ン年ぶりの再読。ほとんど忘却していたので新鮮に楽しめた。
読了日:04月26日 著者:ブライアン・W.オールディス


【初回限定版】 step ― Eguchi Hisashi Illustration Book ―■【初回限定版】 step ― Eguchi Hisashi Illustration Book ―感想
☆☆☆☆★
還暦を過ぎた江口寿史のイラスト集。控えめに言って最高。画風に対する実験は今でも続いていて、自在の境地。
読了日:04月27日 著者:江口寿史


魔法の国の旅人 (ハヤカワ文庫 FT (47))■魔法の国の旅人 (ハヤカワ文庫 FT (47))感想
☆☆☆☆★
ダンセイニのジョーキンズものの短編集。これはセレクションも軽妙洒脱な訳文もいい。でも、この当時は続刊は出なかったのね。
読了日:04月30日 著者:ロード・ダンセイニ


よつばと!(14) (電撃コミックス)■よつばと!(14) (電撃コミックス)感想
☆☆☆☆★
前のジュラルミンの手術の時もそうだったけど、けっこうハンドメイド趣味のあさぎがよつばの相手を真剣にしてくれるのが楽しい。そして、作中に描かれる世界が一気に広がり、今後、さらに広がっていく予感で終わる。次は何年後(笑)?
読了日:04月30日 著者:あずま きよひこ

読書メーター

2018年3月に読んだ本2018年04月02日 05時26分03秒

 3月も出張続きでばたばたしてて、活字系は少なし。ラインナップ的には小説からマンガまでちょっと(かなり(笑)?)回顧モードかも(笑)。

3月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:3828
ナイス数:49

時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF)■時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF)感想
☆☆☆★
表題作は『うる星やつら』を彷彿とさせる異星人ハーレムラブコメ。これと「たんぽぽ娘」の変奏曲と言える「わが愛はひとつ」、ヤング版千夜一夜「真鍮の都」あたりはヤングのパブリックイメージを象徴する作品群だが、他の収録作は理想の女性像を突き詰めた果てに現実を直視して終わる「花崗岩の女神」、理想の教育体制のほころびを描く「赤い小さな学校」、移民船の不時着がパイロットに意外な人生を送らせる「約束の惑星」など、ほろ苦いセレクトで、それらの作品がヤングのパブリックイメージを逆照射する。なかなか歯ごたえのあるセレクト。
読了日:03月03日 著者:ロバート・F・ヤング


マリー・アントアネット―革命に散った悲劇の王妃 (学習漫画 世界の伝記)■マリー・アントアネット―革命に散った悲劇の王妃 (学習漫画 世界の伝記)感想
☆☆☆
千明初美の学習マンガを図書館で借りて読むシリーズ。表紙はややそっけなく見えるが、本編では幼少期からマリーのおてんばぶりがかわいい。革命のスケープゴートとしてのマリー・アントワネット、という視点での物語となっている。
読了日:03月03日 著者:堀ノ内 雅一,千明 初美


クレオパトラ―古代エジプトの最後の女王 学習漫画 世界の伝記■クレオパトラ―古代エジプトの最後の女王 学習漫画 世界の伝記感想
☆☆☆
千明初美の学習マンガを図書館で借りて読むシリーズ。幼少期の語学マニアぶりがかわいい。これも『マリー・アントワネット』も史実上は血なまぐさい展開が多いのだが、デフォルメされた絵柄でさらっと読ませてしまうあたりがいい。ここまで読んだ3冊に共通して、子供の頃の生き生きした描写が光る。
読了日:03月04日 著者:柳川 創造,千明 初美


少女マンガの宇宙 SF&ファンタジー1970-80年代 (立東舎)■少女マンガの宇宙 SF&ファンタジー1970-80年代 (立東舎)感想
☆☆☆☆
少女マンガにおけるSF、ファンタジー作品の系譜をマンガ家ごと、雑誌ごとの切り口で概説するとともに、萩尾望都「ユニコーンの夢」を再録。一方で少女マンガ家によるファンタジー、SF作品のカバーイラストを多数カラー収録。それらの目玉企画が個々独立してる感じもなくはないが、「ユニコーンの夢」はSFでもファンタジーでもあり、SF作品がマンガ家に、そのマンガ作品が読者であった翻訳家や作家に、相互に影響していた構図を一端を示す試みでもあろう。
読了日:03月04日 著者:萩尾 望都,脇 明子,井辻 朱美,野阿 梓,想田 四,石堂 藍


RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴■RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴感想
☆☆☆
個人的には「セカイ系幻魔大戦ラノベ」と呼んでいる『RDG』シリーズの後日談だが、直接の続編というよりバイキャラクター視点のスピンオフ。最初の3編は深行視点で単行本刊行時、DVD、コミックスなどへののおまけ企画で本当におまけ的な短編だが、表題作の「氷の靴 ガラスの靴」は宗田家をめぐる本編並みの後日談。こういう事件が起こりうる、ということだと、今後、本編としての続編もあり得るのかな。それにしても、やっぱりこのシリーズの肝は酒井駒子さんの表紙ですね。
読了日:03月10日 著者:荻原 規子


吾妻ひでおベストワークス3 スクラップ学園 上■吾妻ひでおベストワークス3 スクラップ学園 上感想
☆☆☆☆★
ついに『スプラップ学園』! 改めて読んでみて、このころの吾妻ひでおはやっぱり神がかってると思った。上巻はかの『ミャアちゃん官能写真集』並録。高校の頃、入手した同級生にコピーさせてもらったんだけど、そういえば、彼なんかはコミケ現地に行って買ってきたんだろうなあ。えらいことだ。
読了日:03月10日 著者:吾妻 ひでお


ショパン―「ピアノの詩人」とよばれた天才作曲家   学習漫画 世界の伝記■ショパン―「ピアノの詩人」とよばれた天才作曲家 学習漫画 世界の伝記感想
☆☆☆
集英社版学習漫画の千明初美作品中、唯一の男性主人公の作品。悲恋が多い生涯は少女マンガとの親和性が高買ったかもしれない。千明初美でピアノといえば、「バイエルの調べ」を思い出し、その点でも懐かしい。
読了日:03月11日 著者:柳川 創造


お風呂の愉しみ■お風呂の愉しみ感想
☆☆☆
自家製石けんを作るときだけ本棚から取り出す本書、改めて再読。自分の場合は、このレシピの石けんにして宿痾と思っていた背中の発疹が快癒したので、体質に合っていたのだろう。万人にすすめるつもりはないが、個人的には役に立った本。
読了日:03月12日 著者:前田 京子


マリー・ローランサン―「パリの美神」とよばれた画家 (学習漫画 世界の伝記)■マリー・ローランサン―「パリの美神」とよばれた画家 (学習漫画 世界の伝記)感想
☆☆☆★
千明初美版伝記マンガ、全作読了。こちらも、ヒロインのマリーが幼年から後年までかわいらしい雰囲気で描かれている。5作の中では、『紫式部』とこの『マリー・ローランサン』が特によかった。しかし、マリー・ローランサンが『枕草子』を読んでいた、という脚注にびっくり。紫式部の時代との架け橋が!
読了日:03月14日 著者:千明 初美,川崎 堅二


吾妻ひでおベストワークス3 スクラップ学園 下■吾妻ひでおベストワークス3 スクラップ学園 下感想
☆☆☆☆
上巻収録作と比べ、絵のタッチ、ギャグの芸風が変化していくのが、当時は物足りなく感じた記憶があるが、今読むとなんとも楽しい。終わり方も「らしい」感じ。産直あじまマガジン版も、アイデア的にはむしろSF度が高い。ミャア官まで含め満足。
読了日:03月20日 著者:吾妻 ひでお


冒険ルビ (手塚治虫漫画全集)■冒険ルビ (手塚治虫漫画全集)感想
☆☆
幼稚園児の頃に読んでいたと思われる『冒険ルビ』を確認してみようと古本で購入。ちょっと覚えてるのと違うっぽい。これは小学2〜3年生版だが、けっこう設定、物語の違う小学1〜2年生版は同じ全集の『ふしぎなメルモ』に収録されてるようだ。今度はそっちも読んでみよう。同時収録の学習雑誌版『ジャングル大帝』がけっこう面白かったのは拾いもの。
読了日:03月25日 著者:手塚 治虫


秘密の花園■秘密の花園感想
☆☆☆
イラストがいいタイミングで、時にカラーで入るのがいい感じ。ある意味、『アルプスの少女』の変奏曲。
読了日:03月25日 著者:バーネット


ゴッド・ガン (ハヤカワ文庫 SF ヘ)■ゴッド・ガン (ハヤカワ文庫 SF ヘ)感想
☆☆☆☆
アイデアの奔流。「フェッセンデンのハーモニー」?とでもいうべき表題作から短編ながらワイド・スクリーン・バロックのスケール感を感じさせる「邪悪の種子」まで、奇想の博覧会。久しぶりに破天荒なアイデアを堪能。
読了日:03月28日 著者:バリントン・J・ベイリー

デビルマン-THE FIRST-(ザ ファースト)  3 (復刻名作漫画シリーズ)■デビルマン-THE FIRST-(ザ ファースト) 3 (復刻名作漫画シリーズ)感想
☆☆☆☆☆
何も足さない、何も引かない『デビルマン』完結編。雑誌ではまったく読んだことがなかったので、再現されたカラーの雰囲気は初体験。かつ、初心にかえって感動を追体験できた。
読了日:03月28日 著者:永井豪とダイナミックプロ


ふしぎなメルモ (手塚治虫漫画全集)■ふしぎなメルモ (手塚治虫漫画全集)感想
☆☆☆☆
『冒険ルビ』の記憶が気になったので、ちょうど読んでいた方の版が併録されている『ふしぎなメルモ』も読んでみた。そうだこれだ。手がうじゃうじゃ出てくるふしぎな星のエピソード。もう一つの版よりキャラ、背景のタッチもていねいに感じる。そして、今読んでも楽しい面白い(表題作のメルモももちろん)。でも手塚先生のあとがきで「幼年誌に3つ描いたうち一番つまらないのしか原稿が残ってなくてそれを収録した」とのコメント(!)。えー、〜こっちの方が個々のエピソード楽しいと思うんだけど、最後のオチのせいかなあ。
読了日:03月31日 著者:手塚 治虫

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