2025年1月に読んだ本2025年02月17日 05時17分19秒

 アニメ放映が始まった『メダリスト』、前々から書店の店頭で表紙を見て気になっていたけど、例によって冊数の多さからなかなか手を出していなかった。そのタイミングで電子書籍のセールがあったので一気に10冊。いやはや、原作もすごいが、このスケートシーンがちゃんと臨場感たっぷりに動くアニメが凄すぎる……

1月の読書メーター
読んだ本の数:30
読んだページ数:6123
ナイス数:109

超人ロック 嗤う男3 Locke The Superman SNEERING MAN (MFコミックス フラッパーシリーズ)◾️超人ロック 嗤う男3 Locke The Superman SNEERING MAN (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
★★★★
ここまでロックが超能力を封じて話が進んだエピソードはあったか、いくつかあった気もするけど、ある程度経験がものをいう格闘戦や戦術、戦略的な部分ではなく、単純に運動神経、動体視力など肉体の基本能力だけでここまで緊迫感のある物語に仕立てたのはシリーズ中でもかなり珍しいのでは。権謀術数もそれぞれに目的が違う多くの組織、動機の異なる人物が絡みあっているのにわかりにくくもない。スパイアクションっぽい仕立てでかなり高度な作劇に到達している感じがする。
読了日:01月01日 著者:聖悠紀


超人ロック 嗤う男 4 Locke The Superman SNEERING MAN (MFコミックス フラッパーシリーズ)◾️超人ロック 嗤う男 4 Locke The Superman SNEERING MAN (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
★★★★
ロストテクノロジーと自分の存在を消し続けるロックの話はこれまでにもあったけど、そのあたりがこの巻の序盤でほぼ片づいて、その後は危険なレースそのものに取り憑かれた人々の群像劇。法廷劇的な要素もあり。ハードボイルドアクション映画の趣き。
読了日:01月01日 著者:聖悠紀


お互い少しずつ変わっていく教育係と新入社員 幼なじみ短編集◾️お互い少しずつ変わっていく教育係と新入社員 幼なじみ短編集感想
★★☆
作者太っ腹の無料公開本。SNS上で流れてくる中でも、コマ割りほぼなし、基本2ページずつの二コママンガ的な描き方が、この作者の作品でも珍しかった。些細な陰口や悪意が陰惨にならずひっくり返っていく作風は健在。
読了日:01月01日 著者:加藤マユミ


あの頃の青い星7◾️あの頃の青い星7感想
★★★★
一年待てば? と思っていたら、期待に違わず出ていたのに気づいてすぐ読んだ。あいかわらず、二人の周囲の同級生、寮生、教師、家族、親戚などなどの言動や距離感の描き方がすごくリアルに感じる。どこかに本当にこの二人がいそうだ。続きはまた来年、かな。
読了日:01月02日 著者:


鉄道きょうだい◾️鉄道きょうだい感想
★★★☆
自分が翻訳したキース・ロバーツ『モリー・ゼロ』に、ヒロインたちが「子どもたちが鉄道でペチコートを振る」という映画を観るくだりがあり、その元ネタを探して見つけた。これは2011年の新訳版だが、映画は邦題『若草の祈り』で、角川文庫から同題で翻訳が出ていたとのこと。かつて氷室冴子選書の復刊フェアにも入っていたのは完全に失念していた。読んでみると、これこそ児童文学、という趣で、大人も子どももよくないことをすることもあるけどすぐにそれに気がつくのがいい。これはもっと広く読まれてほしい。
読了日:01月05日 著者:イーディス ネズビット


有閑倶楽部 1 (りぼんマスコットコミックス)◾️有閑倶楽部 1 (りぼんマスコットコミックス)感想
★★★
この時期はあまりりぼんリアルタイムではなく、ぽつぽつ読むくらいで画風も『砂の城』終盤のこの時期より、『砂の城』序盤が好みだった。コミカルなピカレスクとしても、『こいきな奴ら』が好きだったので、当時はやや冷めた目で見ていたものだったが、今読むとあらゆる要素が楽しく、作風、画風の確立した時期の安定感を感じる。ただ、その後も画風、作風は変化し続けたので、これも中間ステップ。それこそがすごい。
読了日:01月05日 著者:一条 ゆかり


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~短編集Ⅲ◾️本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~短編集Ⅲ感想
★★★
時系列ではまた初期のこぼれ話もありつつ、第5部のラストあたりの話まで。権謀術数っぽくもありつつ、あくまでもお仕事小説の側面が基盤にあることがわかる。新国家が安定するまでの続編とかも延々書けそうだけど(笑)、それは書かぬが花かも?
読了日:01月07日 著者:香月美夜


科学者たちの自由な楽園―栄光の理化学研究所★★★★★
科学者たちの自由な楽園―栄光の理化学研究所
感想
後に文庫化もされているが、1990年代頭くらいに入手。何度目かの再読。元々はヤングジャンプのドキュメンタリーマンガ『栄光なき天才たち』6巻・理化学研究所編の種本ということで興味を持ったのだが、これがめっぽう面白い。自分の職場には入社した頃はこういう雰囲気がまだ残っていたが、今ではみる影もない。とはいえ、この本に描かれた科学者の思想の部分は定年を迎える時期になってみると、ちゃんと自分の中に定着していたな、ということが再確認できた。
読了日:01月09日 著者:宮田親平


有閑倶楽部 2 (りぼんマスコットコミックス)◾️有閑倶楽部 2 (りぼんマスコットコミックス)感想
★★★
コミックスの初刊は1983年。まだ「番をはっている」という概念が普通に読めた時代かな。豪華客船が年寄りばかりというのは、いつでもそうなんだなあ(笑)。シニアセミナーとかで普通に勧められたので唖然としたが(笑)。剣菱親子がやばい一方、幼稚舎の頃からの有閑倶楽部出来上がるまでがなかなかよかった。あと、恥はかき捨ての短編が一つ。これはマスコットコミックス版ならではのおまけかな。古くからの読者にはこういうのがうれしいものだ。
読了日:01月12日 著者:一条 ゆかり


夜光雲のサリッサ(12) (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ(12) (リュウコミックススペシャル)感想
★★★
あとがきマンガで原作者も畳み方に困っている、というのが正直なところなんじゃないかな、と思える。この展開、ウルトラマンティガですか!?
読了日:01月13日 著者:※Kome


SPY×FAMILY 12 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 12 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
いつものシチュエーションコメディ回がいくつか続いたところから、帰還する二重スパイをめぐっての丁々発止。ユーリに擬態した黄昏とユーリ本人の直接対決もあり、今までで一番緊張感ある展開のままで引き。2025年頭時点での既刊はあと数冊だけど、アーニャが卒業するまで話は持つのかちょっと心配になってきた(笑)。
読了日:01月13日 著者:遠藤 達哉


アリスと蔵六(13) (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六(13) (リュウコミックス)感想
★★★☆
夢の中でプレイするゲーム世界で楽しく冒険(謎解き演算)をしていたところで、大人の視点と教育的指導が入るのがこの作品のバランス感覚か。そしてゲーム人物から語られる蔵六の過去はめっちゃSFだった。
読了日:01月13日 著者:今井哲也


からかい上手の(元)高木さん (16) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の(元)高木さん (16) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★
ちょこちょこ挟まる中学時代ネタ。よりによって交換日記がここで(笑)。
読了日:01月14日 著者:稲葉 光史


有閑倶楽部 3 (りぼんマスコットコミックス)◾️有閑倶楽部 3 (りぼんマスコットコミックス)感想
★★★
今回は夏の別荘、スウェーデンと幽霊、オカルトネタが続いた。そこからのまさかの殺人事件。いろいろと昭和でなんでもありな印象。しかし、りぼん文脈で言うと土田よし子的な下品ギャグの系譜の一条ゆかり流のアレンジでもあったのかも、とちょっと思った。あと、近い路線でも、『こいきな奴ら』が最初の『ルパン三世』のテイストとして、こっちのやや下世話なノリは赤ブレザーの『新ルパン三世』だと思うと、その意味でも時代に合わせた納得感はあるかも。
読了日:01月18日 著者:一条 ゆかり


メダリスト(1) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(1) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
気になってはいたのだが、アニメを3話まで観たタイミングで電子書籍のセールもあったので。ここまでのところ、コミックスとアニメの話数はちょうど合わせてあるみたいなので、この先もそうなのかな。好感ポイントは、選択の必要な要所で「あなた」と呼びかける、相手を子ども扱いしない、対等な関係性。アニメでは省略されている設定がわかるのもいい。
読了日:01月19日 著者:つるまいかだ


メダリスト(2) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(2) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
表紙にある光のコーチの正体が明かされる…というのは本筋じゃないけど、元トップクラスのスケーターがコーチにもひしめく中での師弟の成長の物語、という側面が明確になった。練習での緊張、失敗から本番での切り替えまでのプロセス、スケーターを目指したいと思った冷たい気持ちを持ち続ける、など、金言的な展開がてんこ盛り。
読了日:01月20日 著者:つるまいかだ


竜が呼んだ娘1 弓の魔女の呪い◾️竜が呼んだ娘1 弓の魔女の呪い感想
★★★
子どもが竜に呼ばれることもある村で、まるで呼ばれることに備えるかのようにさまざまな教育を施された主人公が本当に竜に呼ばれることになるのだが…。読み始めてみると、とにかく挿絵の多さに驚く。データベースでも連名で表示されるけど、なるほど、佐竹美保さんがもう一人の作者と言える作品だ。
読了日:01月20日 著者:柏葉 幸子,佐竹 美保


メダリスト(3) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(3) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
西日本選手権で今後も出てきそうな男女近い世代のスケーター続々登場。まさかのカート忘れミスからの気持ちのリカバリー。本番で過去の数々のアドバイスの意味を自分の身体で実感しつつ、ついにノーミスの演技。それでも超えられない壁、そこからの決意が熱い。そして5年生編は一気に時間が飛んで、決意の成果、6年生での名港杯部門優勝。回り道も力になる、というと、監修で参加している鈴木明子の経歴が思い出されるのも…。
読了日:01月20日 著者:つるまいかだ


メダリスト(4) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(4) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
腰の低い老け顔の元銀メダリストが味わい深い。前巻でもあったけど、コーチングで言われたことが身体と頭で腑に落ちたところで一気に上達するプロセスに納得感がある。スポーツ以外でもこういうプロセスはあるように思う。ダブルアクセルと3回転でノービスへの切符は手に入った。次巻も楽しみ。
読了日:01月21日 著者:つるまいかだ


メダリスト(5) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(5) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
開会式で新キャラクター続々。しかし、これまでもそうだったけど、苗字も下の名前も現代的で覚えにくい(笑)。女子のトップクラスにいる現役選手も初登場。一人一人のプログラムの選択、その成功失敗悲喜交々が描かれて、まるで本当に大会を観戦しているような体験。リアルのテレビ観戦だと有名選手しか観れないから、それを補うような読書体験。
読了日:01月21日 著者:つるまいかだ


メダリスト(6) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(6) (アフタヌーンKC)感想
★★★★☆
1巻の頃からは信じられない成長だが、そこまでのプロセスを丹念に描いてきたからこその到達点。作品タイトルをひとつ象徴する巻になった。感情移入度が高すぎて読んでいて号泣したくなった。表紙はブラフじゃなくて、ちゃんと本編でも表紙のような展開になったのも熱い。
読了日:01月22日 著者:つるまいかだ


メダリスト(7) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(7) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
ブロック大会とはいえメダリストの称号を得た目的、確かに序盤から「みんなが賭けたくなる選手」という言い方はしていたけど、こういうことか。前巻の引きでこれまでに出てきた優秀そうなコーチの誰か!? と思っていたら、まさかの新キャラクターとまさかの飛び道具(笑)!! そして獲得した最強カードは本番で使えるのか!?
読了日:01月22日 著者:つるまいかだ


メダリスト(8) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(8) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
ついにノービス開幕。どの選手も予選よりレベルをあげてくる中、暫定1位のハードルが上がり、リアルのシニア大会でも観たことないようなプログラム構成になってきた。
読了日:01月23日 著者:つるまいかだ


日本に住んでる世界のひと◾️日本に住んでる世界のひと感想
★★★★
装丁やイラストは『パリのすてきなおじさん』っぽいけど、さまざまな国から日本に来て住んでいる人たちの語る人生はそれぞれに重たい事情があって(それこそ人が1000万人単位で死んでいるとか)いろいろ考えさせられる。ともあれ、当たり前かもしれないが、登場する人たちがみんな一種の語学マニアなのが共通点か。
読了日:01月23日 著者:金井 真紀


メダリスト(9) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(9) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
やり切った。解説の織田信成のような気持ちで見守ってしまった。それでも、勝負の世界は甘くない。
読了日:01月24日 著者:つるまいかだ


メダリスト(10) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(10) (アフタヌーンKC)感想
★★★★
海外に出るジュニアグランプリに向けた強化合宿編。他のコーチたちとの会話から、司が気がつく自分の生来の能力「鷹の目」。こういうのに後から気づく、というのは、他のジャンルでもあるのではないか。卑近な例で、自分でも、還暦になってようやく、研究分野での自分の能力の肝に気がついた(ある意味、「鷹の目」に近い)。キャリアが終わる頃になって気がついても遅いか、いや、まだできることがあるかも、など考えていたら、意外な方向で共感できる巻だった。
読了日:01月24日 著者:つるまいかだ


メダリスト(11) (アフタヌーンKC)◾️メダリスト(11) (アフタヌーンKC)感想
★★★★☆
ライバルより数ヶ月早く生まれているのでジュニア強化選手になるのが早かった、というのがちょっとびっくりの設定。さらに、よりによって初めての海外大会で初めての第一滑走。結果はまずまずだけど、残りの選手の出来に一喜一憂の追われる立場も初めての経験。とはいえ、実は幼なじみだった性格悪めのいるかちゃんとはずいぶん仲よく?なったな(笑)。
読了日:01月25日 著者:つるまいかだ

竜が呼んだ娘2 闇倉の竜◾️竜が呼んだ娘2 闇倉の竜感想
★★★
相変わらず巻き込まれ型のストーリー展開で、なりゆきで引き取ってしまったコキバと、とある妄執に取り憑かれた魔女をめぐる物語。前巻では実の母、今巻では育ての母を超えていくことになったものの、主人公がまだ何者になりたいかは心が決まっていない。この先はそれがテーマになるのかもしれない。
読了日:01月26日 著者:柏葉 幸子,佐竹 美保


SPY×FAMILY 13 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 13 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
ちゃんとこのトリオが重要な巻だった。そのエピソードも含めていろいろなキャラクター同士の関係性がちょっと深まるエピソードもちらほら。代理家族のじじばばを演じてくれそうな老夫婦も登場。とはいえ、引き続き戦争の記憶の重さが感じられる巻でもあり。
読了日:01月29日 著者:遠藤 達哉


青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない (電撃文庫)◾️青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない (電撃文庫)感想
★★★
完結したので、高校生編で止めていた読書を再開。大学生編の最初のヒロインは空気読めないアイドルが空気を読めるようになってしまったら、というお話。一連の妹エピソードに近く、無理に量子もつれとかを説明に使った思春期症候群ということにしなくてもいいくらいのゆるい設定で、このシリーズの現代青春小説としてのよさが再確認できるエピソードだった。ただ、ラストで本当に思春期症候群だったことが明かされて次巻に続く。温暖化が進みつつある気候や現実にある路線や建物の具体的な描写は後世読むと時代を反映した風俗の資料にもなるかも。
読了日:01月31日 著者:鴨志田 一

読書メーター

2024年12月に読んだ本2025年01月19日 17時10分14秒

 『鬼滅の刃』マラソンはひと段落。少年ジャンプとFateシリーズ(ニトロプラスとタイプムーン)が血肉になって、しかも、マンガの魅力はコマ割りで絶対的な画力ではないということが再確認できる読書体験でもあった。他、電子書籍マンガが引き続き多く、紙の本は児童文学系中心の日々。『超人ロック』の未読作品は読むたびに減っていくので、あまり急ぎすぎず、噛み締めるように読む。

12月の読書メーター
読んだ本の数:30
読んだページ数:6044
ナイス数:193

鬼滅の刃 19 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 19 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
3人がかりでの上弦の弐撃破に続き、不期遭遇戦が続く。上弦の壱が強すぎる。このあたりはアニメになるとすごそうだ。
読了日:12月01日 著者:吾峠 呼世晴


交響詩篇エウレカセブン (3) (カドカワコミックスAエース)◾️交響詩篇エウレカセブン (3) (カドカワコミックスAエース)感想
★★★
アニメと近い展開もありつつ、コミカライズ版なりの解釈がより強くなり、だいぶ血生臭い展開になってきた。エウレカの変化はアニメの方がずいぶんソフトかな。
読了日:12月01日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES


乙嫁語り 15 (青騎士コミックス)◾️乙嫁語り 15 (青騎士コミックス)感想
★★★★
スミスさん、ホントにタラスさんをイギリスに連れ帰って結婚しようとするの巻。雰囲気が一気に『エマ』っぽくなったかな、と思ったものの、あとがきによると年代が『エマ』よりだいぶ前なので、その当時の英国のことは調べ直したとか…。確かに、『エマ』よりちょっと牧歌的な雰囲気で、動物もたくさん出てくる。
読了日:12月01日 著者:森 薫


SPY×FAMILY 8 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 8 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
豪華客船で全編バトル。クライマックス的に、船上花火大会を背景にしたスピーディな格闘と一般客やアーニャのリアクションが並列するコマ割りの演出はマンガならでは。劇場版に再構成するほどのボリュームのエピソードなので、次巻に続く。
読了日:12月05日 著者:遠藤 達哉


交響詩篇エウレカセブン (4) (カドカワコミックスAエース)◾️交響詩篇エウレカセブン (4) (カドカワコミックスAエース)感想
★★★☆
ここまで来るとアニメ版とはまるで別物。アネモネの扱われ方はアニメよりだいぶひどい。エウレカもアネモネも感情が人間っぽく描かれているのでさらにその印象が増す。
読了日:12月05日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES


ふみきりペンギン (らいおんbooks)◾️ふみきりペンギン (らいおんbooks)感想
★★★☆
ちょっとした不思議が、ちょっとしたことで疎遠になった子どもたちをつなげていく。昔、小学校低学年でいちばん仲がよかった友だちと「絶交、ってしてみようか?」とどちらからともなく言い出して、5年生で自分が転校する前、本当に絶交状態を続けたことをちょっと思い出した。その友だちとは中学くらいまで文通が続き、就職後,たまたま同じ業界の会社に入っていたことがホームページの掲示板で判明して一度だけ再開したことがある。彼はその後どうしているだろうか。
読了日:12月06日 著者:おくはらゆめ


ダンジョン飯 12巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 12巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
画力が堪能できる紙で再読して、改めてファンタジー世界をリアルに描く描写力に感嘆。コミカルな要素で和らげられてはいるけど、テーマ的には『ベルセルク』に近いんじゃないか。
読了日:12月07日 著者:九井 諒子


鬼滅の刃 20 : ジャンプコミックス◾️鬼滅の刃 20 : ジャンプコミックス感想
★★★★
表紙は誰? と思ったら、そういうことか。なんだか映画『アマデウス』っぽい過去だった。この激しい戦闘をufotableがアニメ化するのか。
読了日:12月07日 著者:吾峠 呼世晴


ダンジョン飯 13巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 13巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★☆
確かに行き当たりばったり的ではあるが、食うか食われるか、が世界の基本原理で、悪魔が悪魔になった原因そのものでもあった、ということで、『ダンジョン飯』というタイトルが実はテーマそのものを表していた、というのは最初から構想していたのだとしたらすごいかもしれない。モンスター同士が相手を食って力を手に入れる、というのは、なんとなく『魔獣戦線』っぽくもあるかもしれない。
読了日:12月07日 著者:九井 諒子


交響詩篇エウレカセブン (5) (カドカワコミックスAエース)◾️交響詩篇エウレカセブン (5) (カドカワコミックスAエース)感想
★★★☆
『エウレカセブン』に登場したさまざまな思わせぶりなワードの数々の意味するところが明かされる巻。おそらく、アニメ版に設定としてはあって、敢えて描かなかった要素の深掘りなのか。この巻での謎解きはいろいろ腑に落ちる。一方で、ドラマをホランドとノヴァク、ドミニクとアネモネにフォーカス。各キャラクターの幼少期のエピソードがそれぞれ切ない。やや残念なのは月光号の面々の描写が全編で少ない点だが、そのあたりはアニメ版から要素を補完して読むのがいいかも。4クールあったアニメ版は月光号の日常が充実していた。
読了日:12月08日 著者:片岡 人生,近藤 一馬


交響詩篇エウレカセブン (6) (角川コミックス・エース 138-7)◾️交響詩篇エウレカセブン (6) (角川コミックス・エース 138-7)感想
★★★☆
アニメより人間味のあるエウレカとアネモネも、この世界観の一部か。恒星間移民やファーストコンタクト、星間生命体などのアイデアを盛り込みつつ、『幼年期の終わり』の先を描くのではなく、敢えてそれを拒否して残される人々の側を描いた、という意味では興味深い作品になったという印象。恋がすべてを超えていったアニメ版の対極で、同じ設定からここまで再構築した力技はなかなかすごい。
読了日:12月08日 著者:片岡 人生,近藤 一馬


はじめてのひと 8 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 8 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
いろいろ勢いの展開で止まっていた時が動き出す。偶然12月に読むことになったけど、続刊の9巻がまたこの12月に出る(数巻続いたクリスマス編完結?)というのは、読者体験としてはタイムリーすぎるかも。
読了日:12月09日 著者:谷川 史子


ダンジョン飯 14巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 14巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★☆
紙の本での再読もついに完走。これまでの人物の表情、魔物それぞれの姿の緻密な表現を印刷で読んで感嘆してきたけど、これは原画展で原画を見たいタイプのマンガ家の一人なのは間違いない。最終巻はファリンの竜部分を食べることだけに巻が費やされるわけだが、それまでの全登場人物に島全体の群衆がほぼ全編にちまちま描かれるのがまたすごい。悪魔の呪いの結果も、まあ本人には不本意でも納得感はある(笑)。本当に、人間の一番の願いがなんであるのかは自分でもわかっていないものだ(笑)。
読了日:12月09日 著者:九井 諒子


煙と蜜 第六集 (ハルタコミックス)◾️煙と蜜 第六集 (ハルタコミックス)感想
★★★
まるごと一冊、陸軍対海軍の柔道対決。育ちのいいお嬢さまの天然ぶりが、この対決の目的だった本来の矯正意図を軽く越えていくあたりがポイントか。
読了日:12月11日 著者:長蔵 ヒロコ


魔法のリノベ(7) (ジュールコミックス)◾️魔法のリノベ(7) (ジュールコミックス)感想
★★★☆
身長差40cmカップルのリノベをめぐるあれこれと、70代女性が初めて自分の趣味のかわいさを目指すリノベ。どちらも説得力あり。一方、主人公ふたりの関係が…
読了日:12月11日 著者:星崎真紀


どろぼうのどろぼん (福音館創作童話シリーズ)◾️どろぼうのどろぼん (福音館創作童話シリーズ)感想
★★★☆
なくなっても持ち主も気が付かないものだけをぬすむどろぼうのどろぼんの生涯を、たまたま捕まえてしまった刑事が聞き取る。随所に挟まるカラーイラストがトレーシングペーパーに印刷したような不思議な風合いで味を添えている。
読了日:12月11日 著者:斉藤 倫
しじんのゆうびんやさん◾️しじんのゆうびんやさん感想
★★★★
たったふたりのゆうびんやさん。ある時、灯台のおじいさんに手紙を送ってみることになり…。湧き出てくる言葉が読む人には詩と感じられ、謎の詩人の手紙として評判が広がっていく。不思議な読み味でじんわりする。
読了日:12月13日 著者:斉藤 倫


鬼滅の刃 21 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 21 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
ついにラスボス戦。見た目と弱点の太陽を克服しよう、というあたりはかなり究極生物カーズっぽい。対抗するのが呼吸、というところも含めて、『ジョジョ』第二部へのリスペクトの感じられる作品だと再確認。あと、コミックスの表紙のキャラクターがちゃんと本編内でクローズアップされる人物になっている構成も(結果的に、なのかもしれないけど)いい。
読了日:12月14日 著者:吾峠 呼世晴


SPY×FAMILY 9 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 9 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
豪華客船編終結。読みごたえあったのと、途中随所にグッとくるシーンがあった。この巻に入るとアニメで観た話とその先の話がちょこちょこ。
読了日:12月15日 著者:遠藤 達哉


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集1◾️本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集1感想
★★★
電子書籍セールにて。本編のあの時とかあの時とか、別の視点ではどうだったのか、がわかるあれこれ。通読した人にはそれなりにおすすめ。
読了日:12月15日 著者:香月美夜


からかい上手の(元)高木さん (15) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (15) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
ラスト二部作?が、表紙になってる(元)になる直前くらいのエピソードから、その後日談まで。いや、プロポーズのタイミングはかるのはむつかしいですなあ…(笑)。
読了日:12月22日 著者:稲葉 光史


本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集II◾️本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集II感想
★★★
今回でカバー範囲が一気に第5部前半まで。電子書籍版でもオープニングとエンディング後の短編はいろいろな視点だったので、膨大なSSの中でも、本編の一部にするかどうかで線引きがあったことがわかる。
読了日:12月23日 著者:香月美夜


はじめてのひと 9 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 9 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
このところ続いてきたクリスマス話がクリスマスイブ発売の巻で完結。シリーズ序盤の不倫エピソードへの決着が、ヒロイン側からは愛憎含めての昇華、ラストで語られる相手側の現在の立ち位置含めて、なんとも説得力がある。新エピソード群が、日常の中で関係が冷えた夫婦が初心を思い出す的なエピソードを次々と描いていくのも印象的。この、ハッピーエンドの先まで描いていくのが、デビュー当時から一貫して、いかにも谷川史子と感じる。
読了日:12月25日 著者:谷川 史子


鬼滅の刃 22 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 22 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
引き続き総力戦。なるほど、ばら撒きまくっていたあのお札とあのお札が見事にリサイクルされている。耳飾りの謎も明かされた。
読了日:12月26日 著者:吾峠 呼世晴


成瀬は信じた道をいく◾️成瀬は信じた道をいく感想
★★★☆
一見別の話だけど、一冊の中で登場したキャラクターが徐々に絡みあっていくのでオムニバスというより長編の印象。キャラクターが確立された前提から始めていることもあってか、前作より楽しめた。とはいえ、やっぱりこの作風はラノベだと思う。ラノベだからいいんだけど。
読了日:12月27日 著者:宮島 未奈


SPY×FAMILY 10 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 10 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
断片的には語られてきた「黄昏」の過去だが、具体的に微に入り細に入り描写されると、現在の世界で起こっていることを連想してしまい、冷静に読めない。後半はいつもの調子で読めたものの、ちょっときつい読書体験になってしまった…。
読了日:12月28日 著者:遠藤 達哉


鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックス)感想
★★★★☆
誰一人欠けてもこの結末に至らなかった。ここまで描いてきた群像劇が実を結んだ大団円。あとは原作の余韻をもう少し味わいつつ、劇場版を待とう。
読了日:12月28日 著者:吾峠 呼世晴


SPY×FAMILY 11 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 11 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
仮の職場(精神科医)の人間関係をコントロールする話と例によって姉が好きすぎる話でコメディの平常に戻ったかと思わせて、小学生たちに直接危害が及ぶバスジャック事件に。安定のアーニャ品質ではあるものの、テロリストの方への感情移入度が高く複雑な読後感だ。
読了日:12月29日 著者:遠藤 達哉


超人ロック 嗤う男 (1) (MFコミックス フラッパーシリーズ)◾️超人ロック 嗤う男 (1) (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
★★★★
久しぶりの『超人ロック』未読消化。モノワイヤーとかも登場するので、時代背景はおそらく遠未来のどこか。記憶喪失の奴隷状態で辺境の危険な賭けレースに駆り出されつつ、隠している記憶を探ろうとする拷問に耐えるロック。同様のエピソードはいくつかあったように思うが、新鮮に読める。
読了日:12月31日 著者:聖 悠紀


超人ロック 嗤う男 (2) (MFコミックス フラッパーシリーズ)◾️超人ロック 嗤う男 (2) (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
★★★★
帝国のデータキューブがかなり傷んでいるあたり、もしかして『ホリーサークル』よりさらに後の時代だったりするのか? 丁寧にオーバーテクノロジーと自分の伝説を消していくロックの試みが実りつつある? と考えることもできるか?
読了日:12月31日 著者:聖 悠紀

読書メーター

2024年11月に読んだ本2024年12月21日 21時40分26秒

 今月のトピックは小学生の頃に読んで以来のルパンを神保町の古本まつりで見つけて読めたことかな。『ビールの100年』は旧字そのまま引用が多い本だけど、ビールの歴史を知りたい人は必読と思った。

11月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:5477
ナイス数:109

からかい上手の高木さん (19) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (19) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★☆
気がつけば勝負の内容が「照れた方が負け」になっているのが悶絶ポイント(笑)。特に(元)の前日譚となるラストが…。あと、その高木さんでも照れちゃうあのエピソードも…(笑)。そういえば、中学当時、「この子があなたのこと好きなんだって」という謎の設定?で休み時間とかに女子二人組に追い回されたことがあって、女子からもいじめられるのか…と逃げ回っていたことがあったんだけど、あれはもしや、とこういうマンガを読むと思い出したり…。「勝負」の初期で「勝てないからもういいや」と高木さんから逃げなかった西片はいいやつだ。
読了日:11月01日 著者:山本 崇一朗


フランネルの紐◾️フランネルの紐感想
★★★☆
数ページの短編のラストに意味深な短歌。手芸をモチーフに御伽噺的なものからややリアルなシチュエーションまで、いろいろめぐるソーイングファンタジー。
読了日:11月01日 著者:東 直子


イノベーションと企業家精神 (ドラッカー名著集 5)◾️イノベーションと企業家精神 (ドラッカー名著集 5)感想
★★★
珍しく仕事での読書会で。1985年の本の2007年の新訳時にこれを超える本が20年経っても出ない、と書かれているが、書かれていないというより、本だけ読んでも実践されないことが多いため、読まれ続けているのだろう。同じくよく読まれる『失敗の本質』もそうだが、読んで「あるある」とうなずくだけの読者が多いのだろう。それでも、有象無象のビジネス新書よりは読む価値はあるのではないか。
読了日:11月01日 著者:P.F.ドラッカー


夜光雲のサリッサ(8) (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ(8) (リュウコミックススペシャル)感想
★★★☆
いきなりの遊星軌道飛来物とのランデブーから、いきなりのシンギュラリティ。展開早すぎるけど、現代の読者はこのくらいはオッケー?
読了日:11月02日 著者:松田未来,※Kome


鬼滅の刃 13 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 13 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
壺の芸術品の元ネタ的なものはデビルマン原作のジンメンかなと思う。小学3年でアレを読んだ時は怖かった。
読了日:11月03日 著者:吾峠 呼世晴


くりさぶろう◾️くりさぶろう感想
★★★
同じいがからとび出したくりの三兄弟。仲よくすもうで遊んでいるところに、冬眠をひかえた熊の親子がやってきて…。そこでまさかの展開?
読了日:11月03日 著者:福田 利之


七つ星の謎◾️七つ星の謎感想
★★★★☆
開催中に神保町の古本まつりを隅から隅まで眺める機会はなかなかなかった。2024年、ほとんどのワゴンを眺めて、終わりくらいに見つけたのがこれを含む全集から5冊ほど。中でも、もっとも思い出深いこちらを購入。通っていた小学校の図書室にあったポプラ社のルパン全集がこれだったのだが、転校後、小学校でも中学校でも公立の図書館でも同じ全集を見つけることができなかった。今読むとアラも目立つものの、この巻での歴史、地理、天文学、語学(ラテン語とアラビア語まで)を駆使したロマンある謎解きは今読んでも感銘を受ける。
読了日:11月03日 著者:モーリス・ルブラン 池田宣政


ダンジョン飯 9巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 9巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
センシの過去に始まった相互理解と自己理解、という流れで読むと、ライオスとマルシルの出会いも、サキュバスで全滅中のイヅツミのエピソードの深みが増す。一方のミスルンとカブルーの珍道中も。人の欲望のありかについて考察、整理する巻と言えるかも。しかしモンスターや悪魔の重厚な描写は『ベルセルク』あたりにも通じるように思えてきた。キャラクターはコミカルでもあらためてすごい画力だ。
読了日:11月04日 著者:九井 諒子


鬼滅の刃 14◾️鬼滅の刃 14感想
★★★☆
刀鍛冶の里編、この巻では最後までは辿りつかなかった。設定はアニメでは略しているのがいくつか説明されてますね。
読了日:11月04日 著者:吾峠 呼世晴


うさぎちゃんうみへいく (せなけいこのうさぎちゃんえほん)◾️うさぎちゃんうみへいく (せなけいこのうさぎちゃんえほん)感想
★★★
近隣の図書館で追悼企画をやっていたので読んだ。うさぎちゃんが磯で遊んでいて、たまたま助けた相手は…? 浦島太郎みたいなオチじゃなくてよかった。
読了日:11月04日 著者:せなけいこ


うさぎちゃんスキーへいく (せなけいこのうさぎちゃんえほん)◾️うさぎちゃんスキーへいく (せなけいこのうさぎちゃんえほん)感想
★★★
同じく、近隣の図書館の追悼企画にて。これの前に「つきへいく」があるみたいだけど、それは借りられたのかなかった。しかし、「つきへいく」、「スキーへいく」と続くと地口っぽい(笑)?
読了日:11月04日 著者:せな けいこ


あこがれの図書館◾️あこがれの図書館感想
★★★☆
字の読み書きは苦手だけど絵を描くのと鳥を観察するのが大好きな主人公が、引っ越した先の図書館で図鑑に夢中になる。筆者の子供時代の実話の絵本化とのこと。子どもが興味を持ったものを伸ばしてくれる環境との出会いは一種の奇跡かもしれない。
読了日:11月04日 著者:パトリシア・ポラッコ


からかい上手の(元)高木さん (13) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (13) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
結婚しても子どもまでいても照れる西片の安定感(笑)。
読了日:11月06日 著者:稲葉 光史


夜光雲のサリッサ(9) (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ(9) (リュウコミックススペシャル)感想
★★★☆
宇宙でのコンタクトを終えて戻ったら……。巻を追うごとにスケール感がバグってきて、『雪風』と思って読み始めたらワイドスクリーンバロックでした、みたいな感じ。ただ、その無造作に放り込まれるアイデアの一つ一つに過去のSFを読みこなしてきた読者スキルが総動員されるみたいな。
読了日:11月07日 著者:※Kome


SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
まるごと一冊犬のボンド。殺伐としているけど、ラストのもふもふが全部持ってった感じ。
読了日:11月07日 著者:遠藤 達哉


交響詩篇エウレカセブン(1) (角川コミックス・エース)◾️交響詩篇エウレカセブン(1) (角川コミックス・エース)感想
★★★
テレビアニメ放映当時から気にはなっていたコミカライズ版。電子書籍のセールで激安だったので手を出してみた。序盤はほぼアニメの展開に近いけど、展開は速い。キャラクターとメカを別の人が作画するという形式はメディアミックスならではか? エウレカは異質感を強調していたアニメより表情とかセリフとか人間味がある感じ。
読了日:11月08日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES


鬼滅の刃 15 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 15 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
刀鍛冶の里編のクライマックスから柱稽古編へ。マンガだととんとんと話が進む。
読了日:11月10日 著者:吾峠 呼世晴


からかい上手の高木さん (20) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (20) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★☆
もう西片が意識してしまってて、高木さんも気持ちをまったく隠してない最終巻。1巻あたりではまだ絵柄模索中で、巻が進むにつれて徐々に高木さんがかわいくなるのが西片の視点、気持ちの変化とシンクロして感じられる、という感想を前の方の巻に対して書いたと思うけど、この巻では作者もそのあたりをはっきり意識して描いてる感じがする。すっかり素直になってる高木さんの表情がもうなんとも言えない。こういう時に「尊い」と言えばいいのか!?
読了日:11月12日 著者:山本 崇一朗


夜光雲のサリッサ(10) (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ(10) (リュウコミックススペシャル)感想
★★★☆
最終決戦的な展開で母艦?を降りるもの残るもの、というあたりは『ナディア』っぽかったり。一方の「天主」の過去は……まあ、ありきたりはありきたりかな。『デビルマン』的な。
読了日:11月13日 著者:※Kome


ダンジョン飯 10巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 10巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
あたらめて命の危険がいっぱいの巻。あと、とにかくあらゆるキャラクターの表情の表現が神がかってる。電子書籍では線のタッチがボケてかなり印象ちがうというか凄みが違う。
読了日:11月14日 著者:九井 諒子


鬼滅の刃 16 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 16 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
ちょうどアニメの柱稽古編とそのちょっと後まで。アニメでは稽古部分が間延び的に感じたけど、改めて、マンガの構図とコマ割り、吹き出しに配置で頭に入ってくるストーリーのインパクトに感じ入る。自分は普通の雑誌サイズで読む紙のマンガに適応した世代で、このマンガはそういった世代が読んだ時にその効果を最大限感じられる紙のマンガの作法で描かれていると感じる。
読了日:11月15日 著者:吾峠 呼世晴


鬼滅の刃 17 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 17 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
現在アニメが柱稽古編で全員が異空間に転送されたところで寸止めだけど、その先はこうなるのか、という感じ。一コマで見せてしまっている戦闘がufotableの手にかかるとすごいことになりそうだ。そう言えば数巻前の作者コメントでデビュー前、ufotable作品のファンだった、とあったけど、そうなると、この作品には過去のジャンプ作品だけじゃなくて『Fate/Zero』あたりへのリスペクトももともと含まれていたのかもしれない、と、ちょっと思った。
読了日:11月15日 著者:吾峠 呼世晴


SPY×FAMILY 5 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 5 (ジャンプコミックス)感想
★★★
そう言えばそういうエピソードあったな、という感じで、特に工作の回は内容忘れてたけど新鮮に楽しめた。へっぽこスパイの話が同級生の倒産話と繋がってたのは失念。
読了日:11月16日 著者:遠藤 達哉


SPY×FAMILY 6 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 6 (ジャンプコミックス)感想
★★★
前巻終盤で登場した、表紙の横恋慕女スパイさんでおなかいっぱいの巻。闇テニス大会の荒唐無稽さがおかしい。
読了日:11月16日 著者:遠藤 達哉


交響詩篇エウレカセブン(2) (カドカワコミックスAエース)◾️交響詩篇エウレカセブン(2) (カドカワコミックスAエース)感想
★★★
表紙の通りアネモネ登場。とは言えアニメで感じたほどには狂気を感じない。言動はヤバげでも、普通のわがまま娘っぽい。エウレカも感情の起伏がはっきりしていて普通の女の子っぽい。とは言え、アニメと比較しないなら、統一感はあるので、別物として読む分にはよいだろう。
読了日:11月16日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES


夜光雲のサリッサ(11) (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ(11) (リュウコミックススペシャル)感想
★★★☆
オーバーテクノロジーでの対決が続く。ただ、ステルス能力が存在の確率そのものをゼロにする能力だったとか、予知能力が多世界の可能性を選択する能力だったとか、そういう説明がしっくりくるので、整合性が感じられて反則感なく楽しめる。とは言え、この予知能力の描写、『超人ロック 風の抱擁』のアレと同じ…。改めて聖悠紀のアイデア発想力に想いを致すなど。
読了日:11月17日 著者:※Kome


ビールの100年 (日本の技術 10)◾️ビールの100年 (日本の技術 10)感想
★★★★☆
あまり一般には知られていない本だと思うけど、日本にビールが入ってきてから、明治、大正、昭和が終わるまでに(本書の出版は平成元年)どういうことが起こっていたのか、膨大な文書化されている情報を収集してわかりやすくまとめてくれている一冊。すごい力作。ビールの歴史を語ろうというひとは、この本に要約された情報は最低限知っておくべきだろうとおもい、通読しないままでいたことを大いに反省。なお、収録されている写真は『ゴールデンカムイ』にほぼそのままの構図で描かれている箇所があり、ネタ本だったのかな、と思わされる。
読了日:11月22日 著者:遠藤 一夫


鬼滅の刃 18 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 18 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
猗窩座戦決着。猗窩座の過去編はなるほどという感じで、遊郭編同様、人類ダメマンガ、あるいは『デビルマン』の系譜か。一方で表紙のカナヲの童磨への毒舌にはびっくり……からの伊之助乱入は想像の斜め上すぎる展開。伊之助出生の秘密は、善逸の過去よりは唐突感ないかな。
読了日:11月24日 著者:吾峠 呼世晴


クジラがしんだら (童心社の絵本)◾️クジラがしんだら (童心社の絵本)感想
★★★☆
タイトルの通り。死んだクジラが深海まで沈んでいって、その後どうなるか。ちゃんと観察した研究者の観察結果を踏まえて描いた科学絵本。
読了日:11月26日 著者:江口絵理


ダンジョン飯 11巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 11巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
改めて、人の欲望がテーマで、心の底からの欲望は自分にも理解できてない、ということを、計算高いはずのカブルーがライオスを説得しようとしてしどろもどろになるあたりに出ているように思える。欲望がテーマだからこそ、このマンガで描かれる各人の表情が喜怒哀楽情感たっぷりであるところがより効果的な演出にもなっている。それにしてもマルシル百面相(笑)と言っていい巻。ほぼ主役(笑)。
読了日:11月27日 著者:九井 諒子


からかい上手の(元)高木さん (14) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (14) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
うぇぶりでオリジナルのシリーズとこちらを毎日一話ずつ読んで、こちらの方が一話が短いこともあり、どんどん差がついて、オリジナルの方はちょっと前にラストまで。ただ、この読み方をすると、この(元)に出てくる思い出のエピソードがたまにタイミングよくリンクしたりして楽しかった。オリジナルも頭から読み返す手もありかも(笑)。
読了日:11月27日 著者:稲葉 光史


SPY×FAMILY 7 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 7 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
ラスボスとのファーストコンタクトから、そういえばこういうエピソードあった、というのが続いて、え? 原作では豪華客船ここで来るの? という感じ。前巻に続き、ちょうどいいところで引いて次巻が楽しみになる演出?
読了日:11月29日 著者:遠藤 達哉



読書メーター

2024年10月に読んだ本2024年11月10日 20時43分57秒

 電子書籍だけでなく図書館も活用してのマンガ読書が増えている。あと、電子書籍は意外な激安セールがあって、意外な作品を読み始めることになったり。これはリアル書店とは別の意味での本との出会いと言えなくもないか?

10月の読書メーター
読んだ本の数:33
読んだページ数:5764
ナイス数:130

煙と蜜 第二集 (ハルタコミックス)◾️煙と蜜 第二集 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
文治少佐、ノブレス・オブリージュの塊みたいな理想の上司っぽいけど、こういう人物を日本で描こうとするとこのくらいの時期が相応しいのかもしれない。
読了日:10月01日 著者:長蔵 ヒロコ


からかい上手の高木さん (16) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (16) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★
表紙の調理実習、そつなくこなしているようで、実は緊張してたっぽい高木さんがなんともかあいい。それも含め、高木さんのデレというか照れがちょこちょこ描かれるように。西片も、いろいろ天然っぽいものの、これはもう完全に意識してる風情に。ちょっと時間巻き戻ったラストの一年生時の卒業式での「約束」もよきかな。
読了日:10月01日 著者:山本 崇一朗


煙と蜜 第三集 (ハルタコミックス)◾️煙と蜜 第三集 (ハルタコミックス)感想
★★★☆

いろいろ背景がわかったり、学校生活が描かれたり、名古屋観光があったり、ふたりの距離が縮まったり。この時代に家同士の思惑での許嫁、という設定からすると『はいからさんが通る』にも通じるところがある。一方で、軍隊なんだからたちのよくないのもいる、という展開で、先々がちょっと不穏。
読了日:10月04日 著者:長蔵 ヒロコ


からかい上手の(元)高木さん (11) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (11) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆

今頃になって、表紙が元じゃないノーマル版の同じ巻数の表紙へのオマージュになっていることに気がついた。電子書籍だとあまり表紙に意識いかないしなあ…。今回の表紙は元は学校の階段だったところ、ラストの披露宴の親子で出席エピソードの幕間的な構図。
読了日:10月04日 著者:稲葉 光史


煙と蜜 第四集 (ハルタコミックス)◾️煙と蜜 第四集 (ハルタコミックス)感想
★★★☆

『はいからさんが通る』と違って、親たち世代の思惑ありの許嫁でありながら、お互いに相手のことが好きすぎるのがポイント。今巻の自然災害はちょっと『この世界の片隅に』も連想させる。現場を知ろうとする上官は部下の信頼も厚くなるだろう。弟の登場で愛情あふれる一連のふるまいの天然っぽさも明らかに。
読了日:10月04日 著者:長蔵 ヒロコ


鬼滅の刃 9 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 9 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
本格的に遊郭編。やっぱり自分はこの原作のテンポがけっこう性に合うようだ。コマ割り、構図、表情がいい。特に堕姫はかっちりしたアニメの絵での表情より花魁の風格を感じさせるように思った。戦闘シーンの迫力はどうしてもアニメが勝っちゃうけど、アニメだと冗長に感じるギャグシーンがコマひとつで流れるのが性に合う理由かもしれない。
読了日:10月06日 著者:吾峠 呼世晴


煙と蜜 第五集 (ハルタコミックス)◾️煙と蜜 第五集 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
今は廃れた年末年始のあれこれが丹念に描かれるのがいい。邪な軍曹でも調子が狂う姫子の純真さが眩しい。それにしても文治の弟たちの兄ラブが激しすぎる。
読了日:10月06日 著者:長蔵 ヒロコ


裏世界ピクニック9 第四種たちの夏休み (ハヤカワ文庫JA)◾️裏世界ピクニック9 第四種たちの夏休み (ハヤカワ文庫JA)感想
★★★☆
またいろいろと新しい概念が提示された。異能の声ではないるなの意外な才能? とか、自称魔術師の使う術の考え方とか。しかしここで黄金の夜明け団か。イェイツが傾倒してたアレだ。
読了日:10月06日 著者:宮澤 伊織


SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックス)感想
★★★
イーデン校の補欠合格の決定から入学まで。安定の面白さ。番外編のペンギンが特に楽しめる。
読了日:10月07日 著者:遠藤 達哉


鬼滅の刃 10 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 10 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
遊郭編、佳境。この鬼の兄妹のセリフに対して、アニメの声優さんの声質や口調、演技が原作のイメージ通りだな、と改めて思った。そういえば、遊郭編はアニメのOP、EDもかなり好きだ。
読了日:10月07日 著者:吾峠 呼世晴


きょうは だれの おたんじょうび?◾️きょうは だれの おたんじょうび?感想
★★★
ケーキにのっているもので誰のお誕生日か想像する(わかりやすけど(笑))。順番にお祝いしていって、最後は…。英語を併記してあるのでお勉強にもなる…かも?
読了日:10月07日 著者:前田 まゆみ


夜光雲のサリッサ 1 (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ 1 (リュウコミックススペシャル)感想
★★★
大学院の頃、高校からの後輩が文芸サークルの会誌に「少女しかパイロットになれない理由」を設定して謎の敵との航空戦をする、という中編を書いたことがあった。1987年ごろなので、そういった設定の中では実は先駆的だったように思う。たまたま電子書籍のセールで目に入ったこのマンガは、キャラクターの描線にクセがありすぎるので一瞬手を引きかけたのだが、やっぱり、と思い読んでみた。成層圏を飛ぶために既存の機体をベースに改造している設定がスクラムジェットエンジンまで作り込んであるのが偉い。ちょこちょこ読み進めよう。
読了日:10月11日 著者:※Kome,松田未来


SPY×FAMILY 3 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 3 (ジャンプコミックス)感想
★★★
秘密警察所属の弟との邂逅から結果的人命救助での星取りあたりまで。今回も週刊掲載の番外編あり。なるほど、これも元は番外編だったのか。
読了日:10月11日 著者:遠藤 達哉


ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★☆
紙の本で。既に書いた通り、電子書籍なら解像度が低くなるが、アニメはそもそも線を減らすものなので、いずれも原著の細密な線で表現された各キャラクターの表情にかなわないと感じた。魔物のデザインもモデルのあるものはリアリティたっぷりに、夢魔のような意味不明の恐怖の生み出したものの不条理性も絵で表現されているのに舌を巻く。そして今巻の凄絶な展開はその表現力で読むと背筋が凍るレベル。ライオスの言動のずれっぷりが改めて際立つ。あと、夢魔のシーンは終盤の展開の伏線がこの時点で張られていたことにも気づく。絵も構成も緻密。
読了日:10月12日 著者:九井 諒子


しんがりで寝ています◾️しんがりで寝ています感想
★★★
エッセイ集のつづき。一族(笑)に加え、名探偵ピカチュウ(笑)!? とはいえ、老親の衰えやコロナ禍の中でのあれこれなど、ちょっと考えさせられる面がなくもない。
読了日:10月12日 著者:三浦 しをん


夜光雲のサリッサ 2 (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ 2 (リュウコミックススペシャル)感想
★★★
キャラクター増えて、敵のバリエーションも増えて、いろいろ。現時点では人造人間の代わりに飛行機に子どもたちが乗らざるを得ないエヴァンゲリオン、という風情の展開が続く。この作品ならではの要素をどう出していくのか、それが過去の蓄積が読者の中にありまくる現代での、こういった作品に共通の課題かもしれない。
読了日:10月12日 著者:※Kome,松田未来


からかい上手の高木さん (17) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (17) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★
表紙にもなっているボタンつけががが…(笑)。それ以外でもふたりの物理的距離が近づくイベントが発生したり、西片の意識の変化としては、勝負には勝ちたい、からかい返したいはずなのに、相手を騙したり傷つけたりはしたくない、という根の誠実さがにじみ出始めたのがよい。あと、もう当たり前のように毎朝、毎夕いっしょに登下校してるんじゃないか、これ(笑)。
読了日:10月13日 著者:山本 崇一朗


花よりも花の如く 23 (花とゆめコミックス)◾️花よりも花の如く 23 (花とゆめコミックス)感想
★★★★
物語世界はまだ2003年。『NATURAL』からのスピンアウトが作者中最長作品に。あらゆる作品世界が同じ世界の成田美名子、何を描いてもライフワーク。『道成寺』で終わるはずの本作の後、どこに向かうのか、向かわないのか?
読了日:10月13日 著者:成田 美名子


八百夜(6) (ウィングス・コミックス)◾️八百夜(6) (ウィングス・コミックス)感想
★★★★
過去の大災害の正体がようやく読者にはわかるように明かされた。一方、ヤオの同族の存在も。おそらく、その真相を知ることがアケトの試練と思われるが、ラスト急展開。前に書かれた作者談話からすると、あと2巻くらい?
読了日:10月14日 著者:那州 雪絵


夜光雲のサリッサ(3) (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ(3) (リュウコミックススペシャル)感想
★★★☆
超巨大な敵を倒す総力戦から、いきなり敵の正体が明かされるびっくり展開まで。知的生命体同士のコンタクト、宇宙SF要素もごろごろ出てくる。
読了日:10月14日 著者:※Kome,松田未来


夜光雲のサリッサ 4 (リュウコミックス)◾️夜光雲のサリッサ 4 (リュウコミックス)感想
★★★☆
展開が速い。毎回、敵の攻撃のコンセプトが変わり、手持ちの駒の運用で対抗するあたりはウォーシミュレーションゲーム的で読ませる。一方、地味な引きこもりヒロインには実は「たらし」の異能もあったっぽい(笑)。
読了日:10月18日 著者:※Kome,松田未来


ダンジョン飯 7巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 7巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
紙で再読。とにかくディティールの細かさに感嘆。伏線的には、あの時のオークとの会話がここで効いてくるとは。あと、黄金郷ではホップが栽培されている(笑)。元からあったのか? 
読了日:10月18日 著者:九井 諒子


夜光雲のサリッサ 5 (リュウコミックス)◾️夜光雲のサリッサ 5 (リュウコミックス)感想
★★★☆
SNSがきっかけで世界の危機が大衆の知るところに。このあたりは同じリュウ媒体での『アリスと蔵六』とも通じるものがあるかも。2020年代のリアリティ感覚かもしれない。一方、敵にはいきなり人間を擬態させない方が自分的には好みかなあ…
読了日:10月20日 著者:※Kome,松田未来


からかい上手の(元)高木さん (12) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (12) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
こんな風に、お互いの初心のまま、夫婦になって、子どももいても、まだドキドキできる関係性はいいなあ。一方、たまに出てくるあの子がさりげなくまた…。
読了日:10月21日 著者:稲葉 光史


からかい上手の高木さん (18) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん (18) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★★☆
冒頭は『(元)高木さん』ネタでちーがいる時期にかつてのタイムカプセルを家族で見るエピソード。もう西片も完全に高木さんへの気持ちがだだ漏れし始めて全巻悶絶(笑)。
読了日:10月22日 著者:山本 崇一朗


夜光雲のサリッサ 6 (リュウコミックス)◾️夜光雲のサリッサ 6 (リュウコミックス)感想
★★★☆
さらに急展開。敵の高度制限はああゆうものだったのか。個人的には敵のボスのキャラクターが何をモデルにしたのか不明だがただのヤンキーなのが残念。もうちょっと人間らしくない異質な知性、やることの目的も人類が類推できない、という方が好みなのだが。
読了日:10月23日 著者:※Kome,松田未来


きつねのしっぽ◾️きつねのしっぽ感想
★★★☆
読み始めはナルシストなきつねさん? という感じだったんだけど、すごいいいきつねさんだった。これからもしっぽをだいじに生きていってほしい。
読了日:10月23日 著者:おくはらゆめ


タコのなぞ 「海の賢者」のひみつ88◾️タコのなぞ 「海の賢者」のひみつ88感想
★★★★
わかりやすくてよい。小学生だけでなくて全年齢向けといってよいだろう。
読了日:10月26日 著者:池田 譲


鬼滅の刃 11 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 11 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
遊郭編の結末まで。なんだろう。アニメでもこのラストはじんわり来たんだけど、マンガで読んだ方が、顛末を知っていてもなお、より胸に残った。
読了日:10月26日 著者:吾峠 呼世晴


鬼滅の刃 12 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 12 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
刀鍛冶の里編。もしかして里を隠すだけでなく、刀鍛冶の素性を隠す意味もあのひょっとこ面にあったりするのかも、というのは今回マンガを読んで感じた感想。アニメではそれぞれの奇矯な言動が強調されて、そういう観点は感じなかった。
読了日:10月27日 著者:吾峠 呼世晴


夜光雲のサリッサ(7) (リュウコミックススペシャル)◾️夜光雲のサリッサ(7) (リュウコミックススペシャル)感想
★★★☆
ICBMの迎撃では、その昔週刊少年ジャンプに短期連載された潜水艦マンガ『怪艇ポセイドン』をちょっと思い出したけど、この巻の展開はそれがいきなり別のマンガかアニメに変貌したかのような…。ええ!? いきなりそっちですか? みたいな。
読了日:10月28日 著者:※Kome


やきいもするぞ◾️やきいもするぞ感想
★★★
やきいもといえば、つきものは…(笑)。なるほどと思って読み進めると、まさかのラスボス? いや、うむ、なるほど(笑)。
読了日:10月29日 著者:おくはら ゆめ


ダンジョン飯 8巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 8巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★☆
紙の本で。チェンジリングから「最奥」の扉の向こうに行くのと、カナリア隊のエピソードを並行して。再読して気がついたのは、ライオスのパーティも以前はお互いにあまり関心を持たない関係だったのが、センシの過去編あたりから、それぞれの生い立ち、背景を知って関係性が深まって行くあたり。それにしても、この表紙のポップさは画面じゃなくて印刷で見るとすごいインパクトあるな。
読了日:10月30日 著者:九井 諒子

読書メーター

2024年9月に読んだ本2024年10月07日 05時36分59秒

 『本好きの下剋上』マラソン完走。おそらく、チートで願望充足系だけなら異世界転生にありがち感のあるところ、序盤はチートなし、チートが発揮されても世界背景や陰謀がシビア、というあたりのバランスがポイント。続きのでない『十二国記』を待ちきれないような向きに、そっち系の要素を補給してくれる効果もあり。読んでみてよかった。
 あとは最近の傾向で電子書籍マンガがどんどん増えているけど、たまに電子書籍で既読のものを紙の本で読むと描線がクリアで別の作品のように楽しめる、という意外な効果もあり。

9月の読書メーター
読んだ本の数:29
読んだページ数:6354
ナイス数:226

【小説29巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身8」◾️【小説29巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身8」感想
★★★★
魔獣狩りでも模擬戦でもない国対国の戦闘はそういえば初めてか。前半のクライマックスは救出劇、そこからの未知のテクノロジーを持つ敵の追撃戦。魔法世界なので本来はなんでもありなところ、この世界のルールの中で成立できる危機感とそのクリア方法の立案、そこにストーリーとキャラクターを絡めていく語り口がうまい。イラストもいい。表紙にもいるハンネローレ、一気に存在感出た(笑)。
読了日:09月01日 著者:香月美夜


サイボーグ009 太平洋の亡霊 (チャンピオンREDコミックス)◾️サイボーグ009 太平洋の亡霊 (チャンピオンREDコミックス)感想
★★★★
世代的にテレビアニメには間に合っていなくて白黒作品は再放送もなく、ロマンアルバムとビデオ時代前の放映時音声のLPレコードくらいしかなかった。先日Youtubeでようやく本編を観たけど、想像以上に名作だった。このコミカライズ版は初回だけは雑誌で買ってコミックス化を待っていたもの。マンガの電子書籍読みが増えている中、紙で買いたかった一冊。期待以上の仕上がり。全編涙なしに読めなかった。今の時代、ガンガン読まれて欲しい。それにしてもこの後のアニメいろいろ、辻真先脚本作品がいかに自分の血肉になっていたことか…
読了日:09月01日 著者:石ノ森章太郎,早瀬マサト


【小説30巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身9」◾️【小説30巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身9」感想
★★★★
表紙のとーちゃん、予想以上に強い。相手が規格外だったのが不運。とはいえ、今回は入手できた情報があって、事前準備できていて、なおかつ突発事態への対応を強行したり、本編中では「気がついたらあっちも片付いてた」程度の描かれ方だったけど、いろいろ間一髪が重なっていて、緊張感が切れない。トラウマ描写のあたりは、けっこう読んでてビクビクものだったので、ホラー的観点でもクオリティ高いかも。
読了日:09月02日 著者:香月美夜


【小説31巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身10」◾️【小説31巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身10」感想
★★★★
魔王が本当に悪辣な魔王だった(笑)。それにしても、神様たちが大迷惑だ(笑)。まあ、このあたりの生々しさはギリシャ神話の神様みたいなものか。
読了日:09月03日 著者:香月美夜


からかい上手の(元)高木さん (9) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (9) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
地味にクリスマスプレゼントをわざわざ公園遊びで渡しに来る彼が今後の伏線か(笑)? しかし夢に見るサンタさんがアレですか(笑)!? まんまだよ(笑)。
読了日:09月05日 著者:稲葉 光史


【小説32巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅺ」◾️【小説32巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅺ」感想
★★★★
なるほど、世界に意図的なルールが仕込まれていて、その創造主がいる異世界で、そのルールの範囲で世界、社会を変えていけるか、という点では、『十二国記』の要素もあったんだな、というのがここ2巻ほどで明確になった。そのルールが忘れられたり、無視されたりすることで世界そのものの存立危機にある、という要素も近いかもしれない。
読了日:09月05日 著者:香月美夜


成瀬は天下を取りにいく◾️成瀬は天下を取りにいく感想
★★☆
幼い頃からハイスペックであったが故に、独特の人生観と行動原理を身にまとってしまったヒロインが周囲に奇異の目で見られながらも、周辺に影響を及ぼしていく。地域愛の要素もあり。SFやライトノベルが苦手な人でも楽しめる涼宮ハルヒ、という印象。実際、文体はその方面に近く、するする読める。
読了日:09月06日 著者:宮島 未奈


ダンジョン飯 3巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 3巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
紙の本で再読。やっぱり読みやすいし、画面で見ていると見落とすようなコメント書きとかにも目が行きやすい。今回はウンディーネとカエル(笑)。魔術学校のエピソードで語られるダンジョンの設計と運営の話は、今読んでいる『本好きの下剋上』にも通じるかも。そういえば、あっちも異世界の魔法植物や魔獣の料理法を開発する話でもあるな(笑)。
読了日:09月07日 著者:九井 諒子


鬼滅の刃 5 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 5 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
蜘蛛の話が終結。アニメは戦闘シーンだけじゃなくて、かなり膨らませてあるのがわかる。とはいえ、戦闘のシークエンスの組み方やそれを見せるコマ割りのよさも目立つ。ラスボスとの対決はアニメの方を観ているとちょっと淡白にも感じるけど、ある意味まだ物語序盤なので、このくらいの緊張感で十分とも思える。
読了日:09月07日 著者:吾峠 呼世晴


【小説33巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅻ」◾️【小説33巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅻ」感想
★★★★
大団円の巻。第一部からを振り返る巻でもあり。最初から王として異世界に召喚されながら結果的に社会の底辺を見るところからスタートした『十二国記』と比べると、最初に底辺からスタートして世界の理の選ぶ王に下剋上する本作は、ある意味『十二国記』以上に過酷だったかもしれない(その要素は、主人公の行動が好転に向かう展開でだいぶオブラートにくるまれてはいるが)。最後の3巻分はそこまでの物語内の時間を読者も振り返って目頭が熱くなる箇所があちこちに。ともあれ、マラソン完走。これで他の本が読める(違)。
読了日:09月08日 著者:香月美夜


鬼滅の刃 6 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 6 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
蜘蛛戦の後始末から柱大集合、治療と特訓、下弦一人残して虐殺まで。下弦の印は片目にしかないとか、初めて知った設定、アニメでは敢えて言及してないのかな。
読了日:09月08日 著者:吾峠 呼世晴


鬼滅の刃 7 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 7 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
この巻から無限列車編。煉獄さんはいいですなあ(笑)。うまい。うまい。
読了日:09月08日 著者:吾峠 呼世晴


鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックス)感想
★★★★
表紙の通り煉獄さんの一冊。テレビシリーズ、劇場版、と待たされることなくテンポよく読むとつながりの印象が変わるところもちょっとあり。遊郭編の導入で次巻に続く。しかしこうしてみると、アニメ版もずいぶん話が進んだものだ。
読了日:09月08日 著者:吾峠 呼世晴


ぼくのひみつのともだち◾️ぼくのひみつのともだち感想
★★★
『小さいおうち』の変奏曲とも言える一冊。お家ではなくてかつて森だったかもしれない大木が残る一角。男の子はその小さい森でひみつの友だちと遊んでいたが、ある時、再開発に手が…。
読了日:09月08日 著者:フレヤ・ブラックウッド


からかい上手の高木さん (14) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (14) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★
このあたりはだいぶアニメでも観た覚えがある。ローカルではよくあるカップルネタのジンクスのあるスポットをめぐるカップル未満の二組それぞれのリアクションから、意識しあってるけど告白に至らないそっちの二人との絡みから、西片もだいぶ自覚し始めてるのが微笑ましい。高木さんのひとり言がラストエピソードの肝。やっぱりコミックスにした時の配置かなり意識して構成してると思う。
読了日:09月12日 著者:山本 崇一朗


おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル)◾️おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル)感想
★★★★
電子書籍にて。やっぱりこの原作とこの絵柄のマッチングは最高だ。クロノスジョウンターあたりも、この絵柄で読んでみたくなる。
読了日:09月12日 著者:鶴田 謙二,梶尾 真治


瓜を破る 10 (芳文社コミックス)★★★☆
瓜を破る 10 (芳文社コミックス)
感想
表紙の書影が出てから、誰? と思っていたんだけど、わかってびっくり。本書が描いてきたようなあれこれは、世代を超えた普遍的な案件をものだと示すエピソード。しかしそうか、今20代の若者の親世代ということなら、事務仕事はブラウン管モニタのパソコンでやっていてもおかしくはないんだな…。
読了日:09月13日 著者:板倉梓


サンショウウオの四十九日◾️サンショウウオの四十九日感想
★★★☆
冒頭から文体の人称に微妙な違和感があったけど、ちょっと読み進めて納得。萩尾望都「半神」を連想させる結合双生児の設定をさらに進めて、身体が一見一体、そのため他の臓器だけでなく脳までつながっており、意識も時に混交するという表現だった。後半に行くほど、その混交文体が効果をあげていく。別の意味で珍しい誕生症例の父と伯父の設定はピノコっぽい? その伯父の逝去から四十九日までの物語。しかしまあ、これはなるほど、芥川賞っぽい。
読了日:09月14日 著者:朝比奈 秋


え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか? 1 (PASH!コミックス)◾️え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか? 1 (PASH!コミックス)感想
★★★
無料だったので読んでみた。まあ、人事と経理の皮算用では現場のことはわかりませんよ、というのは(コスプレ以外では)SE業界以外でも「あるある」だろう。引き継ぎ書で現状維持はできても、当該の業務を引き継ぎできるところまで整理できるスキルは引き継げませんよ(笑)。あと、これさえやっておけば、というシンプルな引き継ぎすら維持されずにカオスになった、ということも…
読了日:09月15日 著者:伊於


ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★☆
紙で再読。テレビやパソコンのRPGでコマンド一発みたいな蘇生を迷宮の呪いと定義するこの作品中でも、この巻は、このパーティらしいほのぼのっぽい雰囲気の中で、そのおぞましさを描き切った、という印象を強くした。
読了日:09月15日 著者:九井 諒子


かげきしょうじょ!! 15 (花とゆめコミックススペシャル)◾️かげきしょうじょ!! 15 (花とゆめコミックススペシャル)感想
★★★★
100期生が文化祭で演じる作中オリジナル作品『リプリング』が丸ごと番外編として楽しめる親切設計。作者の初期作品が下敷き、とのことだけど、交通事故で現代から18世紀にスリップしたオペラ歌手が歌うはずだった曲の作曲家とあれこれするストーリーに、いかにも男役2番手なキャラクターの配置など、本家で舞台化してほしいくらいの演目。これがどう演じられるかを読むのが楽しみだ。
読了日:09月18日 著者:斉木久美子


はてしない物語 上 (岩波少年文庫 501)◾️はてしない物語 上 (岩波少年文庫 501)感想
★★★☆
上巻はいいところでおしまい。その、読者と本の関係が変わるシークエンスもいいけど、出来心で盗んでしまった本を読むのが止まらなくなる、その感覚がわかるような、息もつかせぬエピソードの連続。その部分が魅力的であるのが肝だろう。
読了日:09月18日 著者:ミヒャエル・エンデ


からかい上手の(元)高木さん (10) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (10) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
過去話との連携のさせ方も含めてほんわか。しかし、中学から安定した人間関係の中でまとまってる。この調子だと次の世代も?
読了日:09月20日 著者:稲葉 光史


煙と蜜 第一集 (ハルタコミックス)◾️煙と蜜 第一集 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
『エマ』『シャーリー』の雇い主とめっちゃ仲がいい使用人たちのような関係性を大正時代を舞台に描く、みたいな感じ。当時の家屋、台所、服装などへの執拗な描写(特に軍服と装備を着用するシークエンスとか)のフェティッシュさもよき。12歳の許嫁、姫子をストイックに見守る文治さんには男でも惚れそうだ(笑)。当時の名古屋の雰囲気もちゃんと考証してそうでいい感じだが、設定から、この時代の後にはいろいろありそうで、どの時代まで描くのかも気になる。
読了日:09月21日 著者:長蔵 ヒロコ


からかい上手の高木さん (15) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (15) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
高木さんの本気、どんどんだだ漏れ? もう、家に遊びに来て欲しくてたまらない?
読了日:09月21日 著者:山本 崇一朗


SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)◾️SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)感想
★★★
これもまあ、アニメの方から入って原作へ。掘り出したての原石のような『鬼滅の刃』と比べると、マンガとしての完成度が高すぎるくらいの印象。アクションもギャグもハマっていて安定感を持って楽しめる。
読了日:09月23日 著者:遠藤 達哉


はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)◾️はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)感想
★★★★
物語の中に入りこんでからはまるで地獄めぐりのような不穏な展開が続く。とはいえ、同じ読書体験をした人どうしの連帯、という点では本についての物語、一種の読書会小説とも言えるかもしれない。
読了日:09月23日 著者:ミヒャエル・エンデ


中学生から知りたいパレスチナのこと◾️中学生から知りたいパレスチナのこと感想
★★★★★
ポーランドの本を新刊も古書もテルアビブの書店からしか入手できない時代があった、というのが初めて知る事実で驚き。これは『ソラリスの陽のもとに』がロシア語版からの翻訳だった背景でもあったりするのだろうか。パレスチナの元々の住民の構成、イスラエル入植側の背景など、武力行使の源流が現在のウクライナを含む地域にあった、ということが複数の学問を組み合わせた結果として浮かび上がってくる。
読了日:09月28日 著者:岡真理,小山哲,藤原辰史


ダンジョン飯 5巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 5巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★☆
紙の本で再読。電子書籍でも拡大して絵のタッチの細部は確認できるけど、普通に紙で読むと立体の捉え方のうまさ、魔物の生々しい描写、キャラクターたちの表情の表現が際立つ。オークの妹、すごいいいやつじゃん、とか、カブルーのサイコっぽさとか、あと、ギャグも紙で読む方がよりおかしい(笑)。ちょっと電子書籍の限界を実感した。このあたりは慣れると差が縮まったりするんだろうか。
読了日:09月29日 著者:九井 諒子

読書メーター

2024年8月に読んだ本2024年09月08日 11時28分52秒

 完結記念の第1部から第3部激安キャンペーンにつられて読み始めた『本好きの下剋上』、シリーズ新刊が出たためか、割安だったのでリスタート。読み始めてしまえばするする進む。
 読書がらみでは、SFファン交流会に2回目のゲスト参加。今回のお題はクリストファー・プリースト追悼。2次会は就職したばかりの頃の京フェスみたいな雰囲気で楽しいございました。

8月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:7466
ナイス数:154

ダンジョン飯 2巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 2巻 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
紙で再読。2巻ですでにあの人もあの人も出てきている。各キャラクターの理解が徐々に進むのも味がある。しかし、石鹸はあの作り方ですぐ使ったら、まだ泡だち悪いよなあ…
読了日:08月02日 著者:九井 諒子


【小説15巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員3」◾️【小説15巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員3」感想
★★★★
1年生編はここまで。今回もいろいろ盛りだくさん。切り捨てるべき相手はきっぱり切り捨てるシビアさも健在。一方で第一部からのつながりにも区切りが。初期のあれこれを思い出してぐっとくる。
読了日:08月02日 著者:香月美夜


シンデレラのおねえさん (飛ぶ教室の本)◾️シンデレラのおねえさん (飛ぶ教室の本)感想
★★★
とりあえず、原典の靴に合わせてかかとを切っちゃった設定じゃなくて安心した。まあ、それぞれの人生を選んでいけるといいね。
読了日:08月03日 著者:おくはらゆめ


【小説16巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員4」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)◾️【小説16巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員4」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)感想
★★★★
いきなりの貴族院からスタートしたのでそれ以外のあちこちに2年ぶりに訪れていくこの巻はちょっと懐かしい。自分が手を下す立場からの叩き上げで、さいわいそれぞれに有能な人材を部下に加えて上に進んで現場から遠ざかるのが寂しいと思いつつもまだ先の目標がある。異世界転生ファンタジーでありつつ、仕事や人材育成がこんなふうに進むといいのに、と思って読む社会人読者は多いのではなかろうか。現実はなかなかそんなふうにはいかないことが多いだろうけど。定年まで半年を切ると、いろいろ自分の身に置き換えながらも読んでしまったり(笑)。
読了日:08月03日 著者:香月美夜


からかい上手の高木さん (11) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (11) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★
アニメは途中からチラッと観たくらいだったけど、このあたりから観た覚えのあるエピソードも混じってきたかな。図書委員とか。しかし表紙にもなっているラストのエピソードが悶絶もの(笑)。
読了日:08月04日 著者:山本 崇一朗
【小説17巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員5」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)◾️【小説17巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員5」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)感想
★★★★
貴族院は滞在期間が短い設定なので、1年生が終わってからの長いこと(笑)。やっと2年生編が始まりそうなところでエピローグ。やっとできたシュヴァルツとヴァイスの衣装のお披露目は次巻回し?
読了日:08月05日 著者:香月美夜【小説18巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員6」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)◾️【小説18巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員6」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)感想
★★★★読了日:08月08日 著者:香月美夜


うみへ やまへ◾️うみへ やまへ感想
★★★☆
表紙から読むと「うみへ」、裏表紙から読むと「やまへ」。白いクルマで自分たちの住む山間部から海に向かう一家と、赤いクルマで逆に山に向かう一家。同じ風景を見ても視点によって感じることが違うことが変わることが体感できる。
読了日:08月09日 著者:三浦太郎


【小説19巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員7」◾️【小説19巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員7」感想
★★★★
第四部終盤に向けての不穏な展開が、いろいろ。王国の根幹に関わる設定は先々に向けての不穏だけど、クライマックスは式典を狙っての用意周到なテロが。それはそれとして、聖女崇拝が目的のカップル成立もそれはそれで別の意味で不穏(笑)?
読了日:08月10日 著者:香月美夜


ある一生 (Shinchosha CREST BOOKS)◾️ある一生 (Shinchosha CREST BOOKS)感想
★★★☆
ひたすら身体を使う、従軍以外では土地を離れることもなく、身体にも心にも痛みが通底するにも関わらず、満足感を持って一生を終えていく。ちょっとキース・ロバーツの短編「信号手」を思い出すような一作。
読了日:08月10日 著者:ローベルト・ゼーターラー


夏がきた◾️夏がきた感想
★★★
海辺の夏。おたがいの家に呼びに行って海岸に遊びにいく。海の家が準備中なので、時期は海開きのちょっと前あたりか。いかにも「田舎の夏」という感じで実体験のあるなしに関わらず懐かしく読めるような、そんな絵本。
読了日:08月10日 著者:羽尻 利門


【小説20巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員8」◾️【小説20巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員8」感想
★★★★
製紙産業と出版をゼロからスタートした第一部からはずいぶん遠くまで来てしまったけど、この世界においては魔法・魔術がちゃんと研究や応用開発ができるものとして描かれているので、出版や装飾品、料理その他の現代技術の商業展開に伴う物流、人流を含めて全方位で異世界の社会を描くお仕事小説にもなっているのがあらためてうまいと思う。それにしてもダンケルフェルガーの人たちの勘違いはいい迷惑だな(笑)。あまり笑いごとじゃないけど、こういう「同じできごとを別の視点で見ると、という客観化がしっかりしているのも本作の特徴。
読了日:08月12日 著者:香月美夜


税金で買った本(1) (ヤンマガKCスペシャル)◾️税金で買った本(1) (ヤンマガKCスペシャル)感想
★★☆
ちょっと前に地元の図書館でもコーナーを作っていた。それがきっかけでもないが、図書館から借りてこの本を読んでいる人は他にもいるのだろう(笑)。今はコミックスも蔵書するところが増えては来たけど、自分が学生の頃はコミックと文庫は図書館の対象外だった。とはいえ、文庫もコミックもこんなに高くなっては…
読了日:08月12日 著者:系山 冏


鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
マンガの魅力はネームとコマ割りの演出力だということがあらためて実感できる。アニメの方が美麗で動きも演出も声優さんの演技も音楽も含めて総合力で迫るものはあるけど、マンガで読んだ方が揺さぶられる箇所も多々ある。
読了日:08月12日 著者:吾峠 呼世晴


【小説21巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員9」◾️【小説21巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員9」感想
★★★★
第四部も終盤は権謀術数。もともと残しておいて大丈夫か、という感じだったキャラクターたちが捨て駒にされる巧妙な陰謀劇はミステリ、活劇的にもよく考えたなあ、という感じ。この巻数をかけたからこその関係性の変化がいい。
読了日:08月12日 著者:香月美夜


からかい上手の(元)高木さん (8) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (8) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
なかよし一家のほのぼのエピソードが続いた中、ラストでいきなり…!? その顔でそのリアクションは、お父さんが見たかったやつだ(笑)。
読了日:08月13日 著者:稲葉 光史


鬼滅の刃 2 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 2 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
たぶんあの二体の鬼は初登場時は本当に十二鬼月という設定で、トキがアミバになったように、連載長期化を見据えて設定の調整が施されたんじゃないか、と憶測。
読了日:08月13日 著者:吾峠 呼世晴


からかい上手の高木さん (12) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (12) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★
今回もラストのエピソードからの表紙。銭湯で待ちぶせ、せっけんのにおいの漂う一緒の帰り道。仕掛けている高木さん視点から見てもこれは悶絶ものではないか(笑)。
読了日:08月15日 著者:山本 崇一朗


【小説22巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身1」◾️【小説22巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身1」感想
★★★★
第4部は電子書籍30%オフ相当になる期日を狙いつつ3冊ずつ3回購入したけど、ちょうど途切れなく読めて、なんかhontoに乗せられてる感じがしたんだけど、ちょうど読み終わったタイミングで全巻30%オフに25%オフをかけられるので、第5部は一気買いしてしまった(笑)。ともあれ3年生編でもトラブルが向こうからやってくるローゼマイン品質は健在(笑)。しかし、この世界って高度に発達した魔法文明が衰退したポスト・アポカリプスという点では堤抄子『聖戦記エルナ・サーガ』との共通点あるな。技術の再発見で世界がひっくり返る。
読了日:08月16日 著者:香月美夜


【小説23巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身2」◾️【小説23巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身2」感想
★★★★
第4部までならクライマックスに持ってきていたような派手な展開の嫁取りディッター。一方で、この世界の貴族院は年齢的には小学校だけどやってることはほぼ大学院っぽい。今回は共同研究の連名と謝辞に入れる貢献度の違いっぽい話も出てくる。製紙産業をゼロから起こして社会に定着、普及させるあたりも含めて、技術系視点がけっこうしっかりしていて、転生ものらしい魔法関連にも考え方が徹底されているのが興味深い。
読了日:08月17日 著者:香月美夜


【小説24巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身3」◾️【小説24巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身3」感想
★★★★
共同研究を大領地に奪われないための仕込み、一方協力してくれた小領地と担当者を謝辞に入れる重みづけと心配り、契約の成立に関するあれこれ、研究と特許と法務をやってきた人間が読んでも納得する、しかも素人が読んでも納得できる描き込みに感嘆の巻。表紙は共同研究の成果物。まさかしゃべるぬいぐるみがこんな形でこの世界で実現するとは(笑)。この技術ともう一つの演奏技術で、音楽市場を創出できる可能性まで示唆された。個人的なニーズがあって、その場で使える技術から応用が広がっていくあたりがこのシリーズの「下剋上」の本質かも。
読了日:08月22日 著者:香月美夜


気のつよいちいさな女とわるいかいぞくのはなし◾️気のつよいちいさな女とわるいかいぞくのはなし感想
★★★☆
「わるいかいぞく」がちっともわるくない(笑)。
読了日:08月22日 著者:ジョイ・カウリー


エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 18)◾️エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 18)感想
★★★☆
読んでいなかったケストナー。なるほどこれは面白い。
読了日:08月23日 著者:エーリヒ・ケストナー


【小説25巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身4」◾️【小説25巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身4」感想
★★★★
前々から断片的に書かれてはいたものの、この世界の政治情勢が不安定すぎる。魔法が日常的でありながらロストテクノロジー化していて、現状維持しながら権力闘争で後退しつつあった世界。なおかつ、世界も一族も不安定だ。
読了日:08月25日 著者:香月美夜


鬼滅の刃 3 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 3 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
やっぱりマンガという媒体に込められる情報量はすごい、ということを実感できる。先に観ているアニメで、マンガなら一コマのシーンを臨場感たっぷりの戦闘シーンにするのにどれだけのカット数と時間を要したことか。アニメを観ていなかったとしても、その一コマを読むだけで緊迫感はしっかり伝わる。あと、善逸と伊之助はマンガの方がサラッと読めるのであまりうっとおしくないかも(笑)。
読了日:08月25日 著者:吾峠 呼世晴


【小説26巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身5」◾️【小説26巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身5」感想
★★★★
本人に非があるとはいえ、第一夫人にも第三夫人候補にも上意下達が通用せず、散々に言い負かされる王子。こんな人が次の王である時点で世界の行く末が心配だが、それ以上に、想定よりもこの世界が滅亡寸前であったことに驚き。もしこれが単なる転生ではなくAI世界なら、『グランヴァカンス』っぽいと言えなくもないのかも。
読了日:08月27日 著者:香月美夜鬼滅の刃 4 (ジャンプコミックス)◾️鬼滅の刃 4 (ジャンプコミックス)感想
★★★☆
蜘蛛のエピソード、マンガでもすごく長くて次巻に続く。
読了日:08月27日 著者:吾峠 呼世晴


【小説27巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身6」◾️【小説27巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身6」感想
★★★★
1年のカウントダウンのための準備。一緒に行くもの、残るもの、それぞれのリアクションが千差万別で楽しい。ところどころ不穏な伏線がありつつも、久しぶりの息抜き巻。婚約解消した途端に兄弟関係が一気に改善するのはそれはそれで大丈夫か!? あと、地味にグルトリスハイトについての種明かしがあんな展開の中に仕込まれているのはいかにも不穏だ。
読了日:08月29日 著者:香月美夜


種をまく人◾️種をまく人感想
★★★☆
移民の多いクリーブランドのいかにも治安の悪そうな一角で、一人の女の子がゴミ捨て場と化していた空き地の片隅にこっそり種を蒔く。そこから、それぞれのきっかけでそこに種をまく人が一人、また一人と増えていき、ゴミはいつしか片付けられ、不思議な連帯感が生まれていく。挿絵、装丁まで含めて味わいのある一冊。
読了日:08月29日 著者:ポール・フライシュマン


からかい上手の高木さん (13) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (13) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★★
表紙は西片の行動を完全に読んで先回り、の図。今回もコミックスラストが悶絶もの。あのグリコ勝負、どっちに転んでても高木さんの思うツボ…(笑)。
読了日:08月30日 著者:山本 崇一朗


【小説28巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身7」◾️【小説28巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身7」感想
★★★★
やはり前巻は嵐の前の息抜き巻だった。ついに姿を現した「じじさま」、表紙の通り、いきなり成長するローゼマイン。イラストは可愛さが残る顔立ちから幼さが抜ける変化がうまい。第4部までは先手を取られていた陰謀に、初めて備えられるか、というところでの急変。エピローグが悲惨すぎて先が心配だ…
読了日:08月31日 著者:香月美夜


りこうすぎた王子―プリンス・プリジオ (昭和26年) (岩波少年文庫〈7〉)◾️りこうすぎた王子―プリンス・プリジオ (昭和26年) (岩波少年文庫〈7〉)感想
★★★☆
1992年の岩波少年文庫復刻全30冊のうちのひとつ。復刻なので旧字の活字が味わい深いけど、触っても活版感はないので、写真製版による復刻なのかな? 作者本人がモデルっぽい?りこうすぎる王子が、自分をとりまくメンヘン設定を信じていなかったところ、世界の設定を理解して、それを活用して状況を逆転させていく変化球(笑)。イギリスのインテリらしいひねくれぶりが楽しい。
読了日:08月31日 著者:ラング

読書メーター

2024年7月に読んだ本2024年08月13日 04時55分23秒

 引き続き電子書籍中心になってきて、読むだけが目的なら蔵書は紙でなくてもいいか、と処分候補を考え中。堤抄子が混じってるのはその含みもあり。電子書籍のセール品で『聖戦記エルナ・サーガ』は格安で買えたものの、『〜エルナ・サーガII』は電子書籍になっていないのが悲しい。この二作以外はあまり突出しない印象はあるんだけど、これだけはもっと評価されてよかった作品だと今でも思っている。特に読者が少なかったと思う『II』はすごいびっくりするような作品なのだが…
 あと、honto使い始めた頃にセールでまとめ買いしてあった谷川史子『はじめての人』ほぼ一気読み。蔵書を増やしたくなくて控えていたマンガ作品を読むようになってきたのが今年いちばんの変化かな。

7月の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:4748
ナイス数:118

からかい上手の高木さん (8) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (8) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
なんか、バレンタインかと思えば、雪だるま作ったり、主に冬場の話かと思えばいきなり夏服で「暑いねー」だったり、時系列はランダム? 今回のキーワードは「手」? いいから手をつなぐんだ!?
読了日:07月01日 著者:山本 崇一朗


ダンジョン飯 11巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 11巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
迷宮の主の交代をめぐる二転三転。まぬけっぽい感じに見えてた翼獅子がやばい。
読了日:07月02日 著者:九井 諒子


ダンジョン飯 12巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 12巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
ここ数巻そうだったけど、とにかく二転三転、戦闘はシビア、そしてすごい情報量。これをするっと読ませる画力、構成力もすごいが、いくつかの突破口になるのがライオスの天然ズレっぷりと魔物知識とそこからの類推力、そして積み上げてきたここまでの物語、というのがさらにすごい。事態の転がり方が常に斜め上なのでまるで先も読めない。
読了日:07月03日 著者:九井 諒子


ダンジョン飯 13巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 13巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
まるごと一冊翼獅子。これまでのあらゆるライオスの設定、性格、描写が転がって転がってついに。計算ずくではないけど、過剰なあれこれがバックアップにつながっていく有様は、もしかして「はやぶさ」帰還劇に通じるものがあったり……はしないですね、すみません(笑)。
読了日:07月03日 著者:九井 諒子


ダンジョン飯 14巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 14巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
最終巻はまるごと一冊ファリン。まさか物語中盤(アニメ一期のラスト)で提示されたビジョンがこう言う形で実現するのか(笑)!? そして翼獅子の呪いの正体は……(笑)。エピローグとオマケで、ちゃんとダンジョンで飯を食べて大団円。お見事!
読了日:07月03日 著者:九井 諒子


からかい上手の(元)高木さん (6) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (6) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
三人組は大人になっても尾行(笑)。しかしこうしてみると、田舎で子どもの頃から歳をとるまで、関係が壊れる致命的なこともなく、同じような関係でほんわかと暮らしていけるユートピア世界。親の都合で転校とかあるとあり得ない設定で、最初の小学校の頃の、今は音信不通の友だちを思い出すとちょっと切なくなる。まあ、自分の場合はいいことばかりでもなかったので、受験戦争のままに周囲の人間関係がガラガラポンされる環境の方が性に合っていたのも自覚しているので、こういうのは見果てぬ夢かな。
読了日:07月08日 著者:稲葉 光史


初夏ものがたり (ちくま文庫 や-43-4)◾️初夏ものがたり (ちくま文庫 や-43-4)感想
★★★☆
ちょっと前に『オットーと魔術師』で読んでいたはずだったけど、内容はだいぶ忘れていたので初読のように楽しめた。コバルト文庫の昔のジュニア文庫っぽい装丁もけっこう味があったけど、酒井駒子さんの画風は死と生のあわいを描くこの連作にはベストマッチだ。
読了日:07月09日 著者:山尾 悠子


スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(1) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)◾️スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(1) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)感想
★★★
持っているのは新装版ではなく最初のコミックス。腕にハンドヘルドコンピュータをつけて破滅した世界を探検するのは当時としては『女神転生』っぽかったかもしれない。人の願いを叶えてしまう隕石が大量に降り注いだことで世界が破滅に向かうこのコンセプトは初期作品集『クラリオンの子供たち』収録の短編が元ネタで、少年マンガとして長編化。幼なじみを探す冒険の旅のお供が、お互いが飼っていた犬とネコで、隕石が叶えた願いで人間化しているのが、今年読むと『わんだふるぷりきゅあ』を先取りしていると思えなくもない。
読了日:07月09日 著者:堤抄子


スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(2) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)◾️スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(2) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)感想
★★★
同じく初刊版のコミックスにて。破滅した世界でも人がそれぞれに生活していくのは、古くはジョン・ウィンダムの破滅ものが起源とはいえるのかもしれない。ウィンダムも宇宙から何か未知のものが降ってくるのが発端の話、多いしなあ。
読了日:07月10日 著者:堤抄子


スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(3) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)◾️スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(3) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)感想
★★★
さらわれた幼なじみと、暗躍してきた黒幕の正体。ややこじんまりとまとまってしまったのがもったいなかった感じもする。そのあたりが物足りない方には、宇宙から降ってくる存在との対峙に物語、設定での納得感のある『聖戦記エルナサーガII』をオススメしたいのだが、『エルナサーガ』本編は電子書籍で読めるが、『エルナサーガII』は2024年現在、電子書籍がないようだ。通して読むとすごい傑作なので、電子書籍化が待たれる。しかし本作、あとがきによると『エルナサーガ』と並行して連載してたのか。
読了日:07月11日 著者:堤抄子


からかい上手の高木さん (9) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (9) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
高木さんの方の本心がだだ漏れになりつつある巻。たぶんまわりはもうこの二人の世界はあたたかく見守る雰囲気なのでは(笑)。なんだかんだで自分から二人になるシチュエーションを増やしている西片の変化は、そりゃうれしかろう(笑)。
読了日:07月12日 著者:山本 崇一朗


はじめてのひと 1 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 1 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
谷川史子も紙のコミックスの増殖を気にし始めてから、あんなに好きだったのに申し訳ないと思いつつ、買い控えてしまっていたマンガ家のひとり。デビュー短編集からりぼんマスコットコミックス時代はほぼフォローしていて、そのあたりは今も手元にある。乙女チックの後継者的な要素も持ちながら、キャラクターや物語世界にリアリティがあり、短編としての構成、展開が読んでいて(ビターな内容でも)心地よい。また、どれだけ引き出しがあるんだと思う短編の作品数と安定感、やはり健在。電子書籍まとめ買いしてあるので続刊も楽しみ。
読了日:07月14日 著者:谷川 史子


アリスと蔵六(12) (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六(12) (リュウコミックス)感想
★★★☆
RPG演算謎解きは蔵六を巻き込んで継続中。一方で赤の王をめぐる「認識は肉体に依存する」というSF思索が存在そのものが昭和っぽい古風な刑事の洞察力で明らかにされていくのがなかなかスリリング。こんな話、どうやれば思いつけるんだろう。さらに一方、2パーティ分合わせたら「ジャンポーさんの書」がそろっちゃった!? 次は出てくるのか、ジャンポーさん!?
読了日:07月15日 著者:今井哲也


はじめてのひと 2 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 2 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
うわあ…。うすうすヤバげだったけど、事前にアドバイスがあってもそっち行っちゃったか…。ただまあ、みんながみんな背徳感メインじゃないんだろうから、会っている間は普通に多幸感ある恋愛で(そのあたりはいかにも谷川史子らしい),だからこそ深みにハマるのかも、という説得力はあるかも。それにしても、ラストは最悪を予想させる急展開だ。
読了日:07月15日 著者:谷川 史子


はじめてのひと 3 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 3 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
まあ、最初から手を出すなよ、と男の方には言いたくなるし、起こってしまったことは消せないので、あとあとの火種が残っていそうな気がするけど、ちゃんと終わらせたのだけは物語的にはよかったという感じ。こんなにきれいにいかないケースの方が現実には多いのだろうが、描写の丹念さは流石の谷川史子品質。第一部完、という感じでまったく別のキャラクターでの新エピソードへ。意味深な「開けるな」箱の顛末は…?
読了日:07月15日 著者:谷川 史子


はじめてのひと 4 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 4 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
あ、前巻の話は続いてなかった。まあ、確かにアレはアレで。今巻は第一部?の博物館まわりでの秘めた恋ふたつ。いずれもパートナーとなる(かもしれない)女性よりもある意味近くて、恋愛じゃないからこそ濃密な関係で、いかにもありそうなシチュエーション。少女マンガじゃないけど最近読み始めてる『瓜を破る』は、社会人している人たちのこういう微妙な心理を描こうとするスタンスではちょっと共通点があるように感じた。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子


はじめてのひと 5 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 5 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
博物館職人の中の一人、見た目完璧な「脇役」として登場した北別府さん編、お見事なハッピーエンド?。その過程で破局した(その時点では悲劇のヒロイン)合コンOLの側の後日談をちゃんと拾う親切設計でよい読後感。一緒にいて楽しい、素の自分を出せる相手といつ巡り会えるか、そのことをいつ実感できるか、という点では対照的なふたつの恋愛譚。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子


はじめてのひと 6 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 6 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
夫の単身赴任でお互いの存在を見つめ直す話、捨てた自転車を引き取りたいという書き置きから始まる関係、大事なものを失うのが怖いマンガ家の想定外の行動など。これまでとのつながりはゆるやかにありつつ、独立した短編集としても読める構成。りぼん時代の短編集をちょっと思い出した。あと、このシリーズ中ではビールは黒ラベルばかり飲まれているのがありがたい。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子


はじめてのひと 7 (マーガレットコミックス)◾️はじめてのひと 7 (マーガレットコミックス)感想
★★★☆
冒頭の誕生日エピソードがほんわか。そこから博物館人脈それぞれのクリスマス準備が。まあ、どんな地味でも、たまには装いを変えてみるのはありだ。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子


ダンジョン飯 1巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 1巻 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
電子書籍で後半はほぼ一気読みだったけど、紙の本であらためて再読。こうしてみると、巻を追うごとに絵が緻密になっていっていたことがわかる。あと、読み直してみて、この物語の主人公はもしかしてマルシルとして解釈もできるような重点の置かれ方を最初からしていたかもなあ、とか思ったりもした。
読了日:07月19日 著者:九井 諒子


仮題・中学殺人事件【新装版】 (創元推理文庫)◾️仮題・中学殺人事件【新装版】 (創元推理文庫)感想
★★★☆
推理小説において、読者を犯人にするためには…!? というアイデアの今でいうメタ構造の作品が初の推理小説長編だった、というのがやはりすごいと思う。新装版では桂真佐喜が解説を書くことによって入れ子構造がさらに加わっている。SF大会でNHK時代や脚本家駆け出しの頃のお話を聞いてその記憶力にも感嘆したものだが(そのあたりは同人誌シリーズにもなっている)、この解説にも文字や映像記録のないもののオーラルヒストリーの要素がたっぷりあって、その意味でも楽しめる。
読了日:07月21日 著者:辻 真先


からかい上手の高木さん (10) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の高木さん (10) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★☆
高木さんの気持ちだだ漏れどころか、行動までだだ漏れし始めてる…(笑)。一方で、たまにはさまる時系列シャッフルで、二人が今の呼び方に落ち着いた経緯が明かされる。いやもう、恥ずかしさマックスだ(笑)。
読了日:07月23日 著者:山本 崇一朗


盗作・高校殺人事件【新装版】 (創元推理文庫)◾️盗作・高校殺人事件【新装版】 (創元推理文庫)感想
★★★☆
「読者が犯人」に続くは「作者が被害者で犯人で探偵」のメタ小説。読者からすれば前作と同じポテトとスーパーが高校生になった姿だが、その活躍を書いているのは…?? あと、前作と共通しているのは、現実にあった惨劇と言える事件を背景に置いているところ。あと、高校生たちが温泉に、という展開は今の視点なら『たかが殺人じゃないか』とも通じるところがある。1980年代のヤング用語と風俗は懐かしくも同世代には気恥ずかしい(笑)。とはいえ、そういう時代を切り取って封じ込めたタイムカプセルでもある。
読了日:07月24日 著者:辻 真先


からかい上手の(元)高木さん (7) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (7) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
いろいろ中学時代のエピソードやその頃からの友人もからんで、ほんわか。前巻の感想でも書いたけど、いじめとか致命的なことがなくて次の世代まで同じ地域での閉じた関係が続いていく、というのは、そういう閉じた環境にいるけど、いいことばかりじゃない人生を送る人にとっては「こうあれかし」というユートピアかもしれない。ちなみに、そうじゃない転勤族からするとそもそもありえない人生だ。そういえばちーちゃんが気にしているあの子は目つきからしてあの子の息子さんなんだろうな。
読了日:07月26日 著者:稲葉 光史


おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行◾️おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行感想
★★★★☆
『パリのすてきなおじさん』の著者が今度は『世界のすてきなことわざ』を本にした!? すべて、元の言語でのカタカタ読みと、表記にもっぱら使われている文字で、該当のことわざをイラストと一緒に書いてあるのがいい味を出している。ご本人は実はどの言葉も扱えないとのことだが、人類の多様性を保つことの困難さが通して読むと滲み出る感じ。もちろん、世界のちょっと変わったことわざ絵本としても名著。
読了日:07月26日 著者:金井 真紀


ガスパール ベネチアへいく (リサとガスパール)◾️ガスパール ベネチアへいく (リサとガスパール)感想
★★★☆
翻訳は出ていなかったが、妻は原書で持っていた。今回の刊行では「シリーズ幻の第一作」との惹句が…。ガスパール一家五人(?)がベネチア旅行したエピソード。リサが出てこないのが長らく訳されてこなかった理由だったりするのだろうか。味わいはいつもの通り。2007年に学会で行ったっきりだけど、見覚えのある風景だ。沈む前にまたいくことはできるだろうか。
読了日:07月26日 著者:アン・グットマン


【小説13巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員1」◾️【小説13巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員1」感想
★★★☆
年末年始の第三部までの破格電子書籍合本で読んで以来のリスタート。そのインターバルが、ちょうど2年の眠りから覚めて浦島太郎な主人公とシンクロ(笑)? 第三部までのスパルタ詰め込みで自分のレベルが上がり過ぎていたことに自覚が薄かった主人公は、上には上がいると思っているので自分のレベルがバグるマニアの行動様式を連想してちょっとニヤリ(笑)。それにしても表紙の謎のウサギコンビがかわいすぎる。
読了日:07月29日 著者:香月美夜


【小説14巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員2」◾️【小説14巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員2」感想
★★★☆
もはや初期の『大江戸神仙伝』的なニュアンスは影も形もなく、魔法世界の学校での対決はあとがきでも「よく言われる」とある通り、某魔法学校小説のような…。とはいえ、前巻のややのんびりした雰囲気から一変しての急展開、また、折り合えないキャラクターへの対応のシビアさなど、持ち味出てきたなあ、という感じ。キャラクター多すぎでも読み始めるとスルスル読めてしまうのも健在。
読了日:07月30日 著者:香月美夜



読書メーター

2024年6月に読んだ本2024年07月07日 08時28分57秒

 気がついてみるとマンガだけじゃなくて読書の電子書籍比率がすごく上っている。久しぶりの名古屋SF読書会の課題図書『グランヴァカンス』はコロナ禍前のこの読書会のために電子書籍セールで買ってあったものを読んだ。電子書籍にだって積読はあります(笑)!?

6月の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:5591
ナイス数:147

アリスと蔵六(10) (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六(10) (リュウコミックス)感想
★★★★
歯車式の計算機がなぜあんな動作をするのかが明らかになったけど、強いて言えば手のひらに乗るもうひとつのワンダーランド? 活字のSFが何十年も深化させてきたテーマががんがんぶち込まれてくる。
読了日:06月01日 著者:今井哲也


【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)◾️【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)感想
★★★☆
エジプトのミイラについてのあれこれが本当だったら、という世界で、その世界における法則を読者にわかるように提示しつつ、それをミステリの謎解きにまで組み込む異色のミステリ。それでも、タイトルにもなっている最大の謎への回答がそれでいいのか、と思わなくもないけど、一気に結末になだれこんでエピローグまで読むとそのくらいの穴は許してもいいかな、と思える不思議にさわやかな読後感。
読了日:06月02日 著者:白川 尚史


薬屋のひとりごと 15 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 15 (ヒーロー文庫)感想
★★★☆
後宮もの、日常ミステリ、政争もの、バイオ・農業もの、といういろいろな側面のあるシリーズの中でも、タイトルにもある医療ものの最大の大ネタ、外科手術が15巻目にしてついに、という感じ。ブラインドの臨床治験に始まって、手術本番まで。緊張感もあって一気に楽しめた。ラストの二人の関係性もなかなか悪くない。
読了日:06月08日 著者:日向夏


アリスと蔵六(11) (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六(11) (リュウコミックス)感想
★★★★
夢の世界がオンラインRPGになって、そのクリアが多次元構造の解析計算とリンクしている、という設定の勝利? 子どもたち4人組だけじゃなく、蔵六までが冒険者になってRPG世界を満喫しつつ、それが蔵六の過去の体験ともつながり、「子どもにとっての世界の見え方」につながっていくのがある意味痛快。
読了日:06月08日 著者:今井哲也


バーナード嬢曰く。 (7) (REXコミックス)◾️バーナード嬢曰く。 (7) (REXコミックス)感想
★★★★
いつもの本ネタは鉄板としても、キャラクター同士の関係性がよくて、にまにましながら読む。表紙の台詞とか、極まってる感。あと、神林の初短編?がなかなか悪くない。そういえば今回ネタになったルブラン描くところのホームズは、自分はホームズには思い入れなく、許せないというようなことはなかったけど、読んでいて同じ人物っぽくはなくて、人様の作品の主人公勝手に使っていいのか、と子ども心に心配になったのは覚えている(笑)。ルパン好きだったので、むしろ少年探偵団のルパンの扱いの方が納得いかなかったっけ(笑)。
読了日:06月08日 著者:施川 ユウキ


からかい上手の高木さん (6) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん (6) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★☆
前巻で選んだ水着の出番。4人でプールに行って、そのうち2人は公然カップルなので、傍からは同じように見られているとしか思えない(笑)。というか冒頭、ラストのエピソードでのクラスメートの反応はそのもの(笑)。まあ、暖かく見守られてる感じ?
読了日:06月08日 著者:山本 崇一朗


かぐやひめ (オールカラー版世界の童話 15)◾️かぐやひめ (オールカラー版世界の童話 15)感想
★★★☆
「かぐやひめ」「いっすんぼうし」「あんじゅとずしおう」の3編。突然授かった不思議な子どもの話がふたつ、あと、清水寺が出てくるお話がふたつ、平安時代が背景、と、統一感のある巻。
読了日:06月08日 著者:浜田 廣介,蕗谷 虹児


イソップの絵話 (オールカラー版世界の童話 16)◾️イソップの絵話 (オールカラー版世界の童話 16)感想
★★★☆
一冊目以来2回目のイソップ。見開きか、長くても6ページのお話がたくさん。他の巻と比べてたくさんの画家さんがそれぞれの画風で技を見せているので、絵本ファン的にはお得感あり。この巻は子どもの頃読んでなくて初読だけど、今の日本人にこそ読ませたいようなエピソードが多い。言っちゃなんだが、今の日本の有様はリアルにイソップ世界だよ。解説では日本への伝来史が興味深い。宣教師が使っていた版なんてあったのね。
読了日:06月09日 著者:イソップ,土家 由岐雄


総特集 佐藤史生 ― 少女マンガが夢見た未来 ―◾️総特集 佐藤史生 ― 少女マンガが夢見た未来 ―感想
★★★★☆
高校の頃にどハマりした『夢見る惑星』、設定や物語もさることながら、ハイセンスな会話のやりとりが好きで何度も読み返した。SFではないものの一番好きな短編集『死せる王女のためのパヴァーヌ』では、自分の中の言語化できないあれこれをマンガとして投げかけられているような不思議な没入感を感じた。当時親交の深かった方々(綺羅星のようだ…)やインタビュー再録などから、自分にとってあれだけチューニングが合ったように感じた理由の一端はわかったように思った。語られる大泉の思い出が、今読むと切ない。
読了日:06月10日 著者:佐藤 史生


「俳優」の肩ごしに◾️「俳優」の肩ごしに感想
★★★★
出てすぐに買いながら、なんかもったいなくて積んであった。読み始めると、これは流れるように読むべき本だと思った。流れに揺蕩うのが気持ちいい。自分が偏愛するドラマ『早春スケッチブック』が演じたご本人の中でも大きな存在だったのだ、というのが長年のファンとしてうれしかった。近作では『正直不動産2』の冒頭でなんの説明もなくウェスタン風のハットかぶってラーメン啜ってたのがツボでした(笑)。
読了日:06月12日 著者:山﨑努


つきはかがやく◾️つきはかがやく感想
★★★☆
絵本らしい仕組みで月の満ち欠けを表現した味わい深い一作。地上からはほぼ同じ満ち欠けをする月の光の下では、森も砂漠も海も極地も、それぞれの時間が流れる。
読了日:06月12日 著者:パトリシア・ヘガティ


愛蔵版 花咲ける青少年 6 (花とゆめコミックススペシャル)◾️愛蔵版 花咲ける青少年 6 (花とゆめコミックススペシャル)感想
★★★★
今の視点で一気に通して読むと、後半の駆け足感や絵のタッチの変化がはっきりわかる。マンガもマンガ家も生きもの、生ものだが、前半で感じた圧倒的な色気が薄らいでいる感じはあるものの、ストーリーの勢いと、ラストの意外な一捻りはやはり読み応えあり。この後半の画風、作風がその後の樹なつみのよい特徴として今も続いていると思う。ただ、変化していく中で、『パッションパレード』のレジー・キングや本作前半部の全キャラクターの醸し出していた色気、作中に登場する時の絵としての強烈なインパクトが、自分は今でも一番好きだ。
読了日:06月12日 著者:樹なつみ


舞妓さんちのまかないさん (6) (少年サンデーコミックススペシャル)◾️舞妓さんちのまかないさん (6) (少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★
もう一年か。後輩の仕込みさんは背高の元スポーツマンでこの世界を志望した理由がわからない感じの今風な言動。舞妓さんに向けられる観光客の視線にむかつくなどの客観視点のキャラクターか? ちゃんと言葉とか身につくのか? 春のをどりの準備で慌ただしかったり、すーちゃんの誕生日はケーキ合戦だったり(これも下心を考えると…)。料理はミートボール、ロールキャベツ、夜食にインスタントラーメンなどいつも以上に普通だが、どのシチュエーションに何を当てるか、の納得感がこのマンガの肝ではあろう。
読了日:06月14日 著者:小山 愛子


超人ロック 憧憬 (MFコミックス フラッパーシリーズ)◾️超人ロック 憧憬 (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
★★★
このところ電子書籍で『超人ロック』近作を読み進めていたけど、聖悠紀最後のコミックスくらいは紙で買っておこう、と出てすぐに買ったものの、すぐに読むのが躊躇われて今頃読了。前半は懐かしのペアペアライサンダーの二人にロックらしき謎の人物が絡むコメディ編で、無限に分岐する並行世界のロックを暗示。後半は自分の存在証明を不死のロックの記憶に託した宇宙海賊をめぐる一編。ロックの記憶と、死後の世界に行くことができないロックという存在を暗示。思うようにならないペンタッチの含め、死期迫る中で執筆されたことを想わせる。
読了日:06月14日 著者:聖 悠紀


ミステリと言う勿れ (13) (フラワーコミックスα)◾️ミステリと言う勿れ (13) (フラワーコミックスα)感想
★★★☆
富山の事件の発端までは遡らなかったけど、新刊が出たので一つ前を再読。そう言えば、そういう事件だった。
読了日:06月15日 著者:田村 由美


ミステリと言う勿れ (14) (フラワーコミックスα)◾️ミステリと言う勿れ (14) (フラワーコミックスα)感想
★★★☆
エア整くん大活躍の巻(笑)。それにしても、リアルタイム進行の事件としてはこれまでで最大規模のスペクタクル? で、新しい事件が始まって次巻に続く。たぶん次の巻が出たらまた読み返さないと…
読了日:06月15日 著者:田村 由美


ベーロチカとタマーロチカのおはなし (世界傑作童話シリーズ)◾️ベーロチカとタマーロチカのおはなし (世界傑作童話シリーズ)感想
★★★
かあいらしい表紙からの予想に反して、お母さんの言うことをひとっつも聞かないふたり。海に行っても、森に行っても、家にいても、事態は斜め上の展開に。それにしても、お母さんが人間できすぎてる?
読了日:06月17日 著者:L. パンテレーエフ


からかい上手の高木さん(7): ゲッサン少年サンデーコミックス (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん(7): ゲッサン少年サンデーコミックス (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★★
冒頭のエピソードが表紙の通りで入学式。二人の出会いを描きつつ、西片が高木さんをだいぶ意識し始める巻。ラストのエピソードはその白眉か!? 勇気出したな、西片!?
読了日:06月19日 著者:山本 崇一朗


からかい上手の(元)高木さん (5) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (5) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
冒頭の「こえまね」が期せずしてお互いに本心だだ漏れでなかなか(笑)。他、中学時代を思わせるエピソードが散りばめられつつ、しかし、結婚して子どもまでいても、お互いに初心を忘れずにどきどきしてるのがなんとも…。
読了日:06月20日 著者:稲葉 光史


うみべのストーブ 大白小蟹短編集 (トーチコミックス)◾️うみべのストーブ 大白小蟹短編集 (トーチコミックス)感想
★★★☆
話題になってるなー、とは思っていたんだけど、普段行かない小洒落た感じのブックカフェにあったので読んでみた。どこかシュールなシチュエーションと市井のどこにでもいそうな人たちにささやかな営みが当たり前に両立する不思議な世界観。
読了日:06月20日 著者:大白小蟹


ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)◾️ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)感想
★★★★
『グラン・ヴァカンス』の崩壊劇の裏面と言える中短編集。区界を構築したテクノロジーが開発される過程も、大途絶の原因も、ユーザー視点での大途絶も、蜘蛛が大途絶後の世界にばら撒かれた理由も、それぞれにグロテスクで、ひとつひとつは現実世界のそれぞれひとりの内面にあって、現実世界の日常だけしかなければ内面に抱えたままだったはずの欲望に根ざしているのがこのシリーズの肝なのだろう。新時代の人類ダメ小説か?
読了日:06月22日 著者:飛 浩隆


ダンジョン飯 7巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 7巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
表紙の通り、イヅツミが加入した新パーティでの迷宮行。黄金郷で新ミッションが設定?されたり、センシの過去が語られたり。エルフが物騒だったり。
読了日:06月22日 著者:九井 諒子


ダンジョン飯 8巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 8巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
この前半までがアニメ一期分。扉の向こうにはあんなバックヤードとかあんなからくりがあって、え? SF? みたいな(ただ、エルフとドワーフのものではあるらしい)。まあ、ここまでの魔法の動作原理がらみが妙に腑に落ちたのも納得。その点では『聖戦記エルナサーガ』と同じくくりの作品と言えるかもしれない。この巻後半は急展開で、なるほど、ここまで話進めちゃうと終われないのでアニメ一期の切り方としても納得。
読了日:06月23日 著者:九井 諒子


萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界 ~女子美での講義より◾️萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界 ~女子美での講義より感想
★★★☆
タイトルの通り、女子美での講義として萩尾望都といろいろな方々の対談を再録した本。すでにどこかで読んでいたかもそれない話も、対談者との会話から話題が転がっていくと新しい視点で認識し直せる感じがする。2020年に出た本だが、なかなか見かけなくて今頃入手。
読了日:06月24日 著者:萩尾 望都


ダンジョン飯 9巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 9巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
表紙のようなシーンはないけど、そういう能力ということでひとつ。先行するライオス一行と同じところを追うことになった「あのふたり」の珍道中(というにはシビア…)。その過程で、古代魔術や迷宮の成り立ちが明かされる。なんか、ますますSF!?
読了日:06月26日 著者:九井 諒子


ロシア文学の教室 (文春新書 1457)◾️ロシア文学の教室 (文春新書 1457)感想
★★★★
新書なのでロシア文学作品のブックガイドなのかと思ったら、冒頭に登場人物紹介。なるほど、作品の内容、作者、書かれた時代背景に関するわかりやすいブックガイドとしても読めるが、ちょっと不思議な少女小説のテイスト(主人公は男の子)。とはいえ、現実の戦争を社会背景にすると、ロシア文学に対しては、今はこういうアプローチが必要かもしれない。
読了日:06月27日 著者:奈倉 有里


ダンジョン飯 10巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 10巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
ウサギ! 大学の研究室で「酵素を抽出して実験するので別の研究室で血清取るのに使ったウサギを捌くように」と、4年生に指示が出たけど、まったく手が出せず、生き物を直接使う研究にだけは進むまい、と思ったのを思い出した。しかし、すごいシリアスな展開なのに、これまでの魔物食の知見が活かされまくって、ちょっと不思議なマンガになってきた。とはいえ、絶体絶命の展開で続いてしまった。どうするの、これ!?
読了日:06月27日 著者:九井 諒子
しずかなところはどこにある?◾️しずかなところはどこにある?感想
★★★
「しずかなところ」は探せばどこにでもあるけど、しずかにしたままでは手に入れられなくなるかもしれない。
読了日:06月29日 著者:レーッタ・ニエメラ

読書メーター

2024年5月に読んだ本2024年06月12日 05時00分00秒

 初の翻訳書の初動はまずまず。4月はクリストファー・プリースト追悼でファンジンをはるこんに持ち込んだが、5月はSFセミナーで初めてブースを出してみた。数人とは言え、BOOTHの通販だけでは届かなかった人に『モリー・ゼロ』が多少広まったのでよしとしよう。

 取り組んでいる『Kiteworld』はちょこちょこ再開。今にして思うと翻訳難易度に対して『モリー・ゼロ』の時の翻訳速度は自分的にも異常(笑)で、どれだけ読みたかったんだよ、という感じ?

5月の読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:6426
ナイス数:126

からかい上手の(元)高木さん (3) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (3) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
今回は肩たたき勝負が特によかった。一見普通に叩いているのに、なぜ「お母さん」のはそんなに気持ちいいのか(笑)!? いったいどんなコツが!?
読了日:05月03日 著者:稲葉 光史


MOE (モエ) 2024年4月号 [雑誌] (巻頭特集 「源氏物語」と平安の女性たち|絵本ふろく キューライス「シカしかいない」)◾️MOE (モエ) 2024年4月号 [雑誌] (巻頭特集 「源氏物語」と平安の女性たち|絵本ふろく キューライス「シカしかいない」)感想
★★★

『源氏物語』特集。改めて、いろいろな人の現代語訳があるなあ、と思ったり。ふろくの『シカしかいない』がおかしかった(笑)。
読了日:05月03日 著者:
アリスと蔵六 4 (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 4 (リュウコミックス)感想
★★★★
紗名が未発達の感情を「モシャモシャする」といって持て余しながらも折り合いを模索してるあたりは、自我の形成過程という感じか? あと、これまでの巻で一番『アリス』っぽいモチーフガンガン出てきたかも。
読了日:05月03日 著者:今井哲也


グラン・ヴァカンス: 廃園の天使1 (ハヤカワ文庫 JA ト 5-2 廃園の天使 1)◾️グラン・ヴァカンス: 廃園の天使1 (ハヤカワ文庫 JA ト 5-2 廃園の天使 1)感想
★★★★
VR空間に夏のヴァカンスを体験するために構築された現実と見紛うほどの仮想リゾート。現実世界からのゲストが訪れなくなって1000年を経て、リゾートの住人を演じ続けてきたAIたちの世界が破壊プログラムの攻勢で崩壊する。崩壊の過程で暴かれるリゾートの闇。華やかに見えた世界がぐずぐずになっていく展開は『零號琴』にも通じるものがあるが、背徳と異形のイメージは絵にすると萩原一至のマンガのように感じられる。過剰なグロテスク。
読了日:05月05日 著者:飛 浩隆


ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~ (メディアワークス文庫)◾️ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~ (メディアワークス文庫)感想
★★★★
実在したという文豪たちの蔵書を貸し出していた貸本屋「鎌倉文庫」をモチーフに、篠原家のクローン三世代(笑)が全員関わるなかなかトリッキーな一作。愛書家の夢のようなモチーフもさることながら、構成も謎解きのためのヒントの入れ方もミステリとしてよくできていると思った。
読了日:05月05日 著者:三上 延


からかい上手の(元)高木さん (4) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (4) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
今回は本編の中学時代の本歌取り的なエピソードが散りばめられていて、いろいろとにまにまできる。それにしても、結婚までしても相手の当時の本心?にちゃんと気づいてないっぽい西片もある意味すごい。そんなんで、どうやってゴールインしたのだ(笑)?
読了日:05月06日 著者:稲葉 光史


不思議な時計 本の小説◾️不思議な時計 本の小説感想
★★★★
人生そのものが文学・文芸研究という境地の北村薫の私小説シリーズの最新刊。今回の主題は主に萩原朔太郎だが、言葉としての「猟奇」の意味の変遷への考察から始まって、ラストにまたひょっこり「猟奇」の話が出てくるのも楽しい。本、映画含め、リアルタイムで出会う事物がタペストリを織り上げるような様相。著者が一連の文章をエッセイではなく「小説」「私小説」と題したくなった想いが時系列で読み進むごとに腑に落ちてくる。文学使いは引かれ合う(笑)。北村薫の奇妙な冒険はまだまだ続く。創作含む全作を通じての文学のオーラルヒストリー。
読了日:05月09日 著者:北村 薫


ダンジョン飯 1巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 1巻 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
1巻出た頃に店頭の見本で冒頭を読んで以来。アニメの方をだいぶ先まで観てからの原作読書になるけど、まあ、安定の面白さ。アニメの方も、原作リスペクトでよくできていることが実感できた。
読了日:05月10日 著者:九井 諒子


アリスと蔵六 5 (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 5 (リュウコミックス)感想
★★★★
ワンダーランドとルッキングラスの正体の一端が語られる。超能力ものというか、スタンドバトルのような始まり方から、一種のソラリスの海のような異なる知性体とのコンタクトものへと発展したような…。その世界への理解と、紗名の自我の形成・成長がリンクしているのがこの作品の肝かもしれない。
読了日:05月10日 著者:今井哲也


ピーター・パン (オールカラー版世界の童話 14)◾️ピーター・パン (オールカラー版世界の童話 14)感想
★★★☆
これも子どもの頃は未読。「ピーター・パン」「しかになったおひめさま」「ペーターのうわぎ」「あおいとり」の4編だが、作者不詳で織物の工程についての教育童話っぽい「ペーターのうわぎ」以外はけっこう「それでいいのか!?」的な唐突感がむしろふしぎな味わいに。解説は大人向け作品の翻案について、なので、対照させると苦心の後が感じられるか。
読了日:05月11日 著者:久保田 あつ子,宮脇 紀雄


ダンジョン飯 2巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 2巻 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
1巻でもエピソード表紙に懐かしの方眼紙マップが出てきたけど、ダンジョンで死んでも生き返ることができるのが当たり前の世界。画面の向こうにあるという感覚の世界で、なんちゃって中世っぽい飯屋での食事ではなく、自前調達で「ものを食べる」ために何をするかがポイントではあろう。しかし、アニメでも「おお」と思ったけど、動く鎧の正体と食べ方がいちばんトリッキーかな。
読了日:05月11日 著者:九井 諒子


Exactly as Planned◾️Exactly as Planned感想
★★★☆
2012年にポートランドのパウエルズで書店員さんオススメで購入した仲良しのたこといかの絵本以来、マイ・フェイバリットなんだけどなかなか訳されないタオ・ニュウさんの最新作。予約購入したけど、アメリカから発売日に一月遅れで届いた。これもなかよしのトナカイとキツネの物語。リバーシブルで両方から読めるトナカイの物語とキツネの物語が真ん中で合流するのが楽しい。
読了日:05月11日 著者:Tao Nyeu


たんぽぽの秘密◾️たんぽぽの秘密感想
★★★☆
銀ブラしていて教文館に立ち寄ったら目に留まった一冊。装丁がまずよいが、内容も植物学、分類学的に興味深い内容をコンパクトにまとめてある。在来たんぽぽが実はけっこう健在なのはおさんぽで観察して知っていたけど、西洋たんぽぽが実は在来種との雑種にだいぶ置き換わっていたというのは初めて知った。あと、たんぽぽの出てくる文学ガイドもあって、『たんぽぽのお酒』だけじゃなくて『この世界の片隅に』も紹介されているのがちょっとうれしい。
読了日:05月13日 著者:森乃おと


ダンジョン飯 3巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 3巻 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
いわゆるRPG的なダンジョンものの世界観を魔術だけじゃなくて生態系まるごとの構築とか、蘇生可能なのがダンジョンにおける呪いの一種として定義するあたりがいかにもなRPG世界にロジックを持ち込んでいて上手いと感じる。あと、パーティの契約や人間関係などの社会性への目配りもあり。
読了日:05月15日 著者:九井 諒子


三人書房 (ミステリ・フロンティア)◾️三人書房 (ミステリ・フロンティア)感想
★★★
江戸川乱歩が名探偵役をするライトミステリ。ミステリとしての謎解きや語り口は軽め。「かつて短期間存在した書店」というネタでは、ちょっと前に読んだ『ビブリア』シリーズ最新作にも通じる。実在の作家、詩人にまつわるネタでは北村薫にも通じるところがあり、読者視点では面白い偶然とも言えるが、比べてしまうと実在の北村薫の文学探偵としての私小説の凄みが逆にクローズアップされるかも…?
読了日:05月16日 著者:柳川 一


MOE (モエ) 2024年5月号 [雑誌] (巻頭特集 初来日のカラー原画で楽しむ 不思議の国のアリス | 特別ふろく ヒグチユウコ「不思議の国のアリス」クリアファイル)◾️MOE (モエ) 2024年5月号 [雑誌] (巻頭特集 初来日のカラー原画で楽しむ 不思議の国のアリス | 特別ふろく ヒグチユウコ「不思議の国のアリス」クリアファイル)感想
★★★☆
アリス特集。何年か前に角川文庫版で二冊とも読んだけど、別の版でも読んでみようかな。
読了日:05月16日 著者:


アリスと蔵六 6 (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 6 (リュウコミックス)感想
★★★★
「アリスの夢」という現象が公表された後もその影響はありつつも日常が続くあたりは、現代的ポスト・アポカリプスという観点で『天気の子』や『シン・エヴァンゲリオン』あたりの作劇とスタンスが近いかも。それにしても展開がいきなり不穏だ。
読了日:05月17日 著者:今井哲也


ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
前巻で提唱された迷宮における人の蘇生に関する呪い(魔法)そのものをめぐるインターミッション的なエピソードから、レッドドラゴンとの死闘でまるごと一冊。ここまでの巻も含め、コミックスにした時にちょうどいいバランスでストーリーを構成、配置している印象。アニメの方で先に観ていたとはいえ、ゲームのRPGとかではボタン選択して一発、みたいなキャラクターの蘇生のプロセスや限界などを食事や生態系と同じくきちんと体系立てて描いているのがすごい。ただのグルメコミックじゃなかった。
読了日:05月19日 著者:九井 諒子


舞妓さんちのまかないさん (5) (少年サンデーコミックススペシャル)◾️舞妓さんちのまかないさん (5) (少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★
今回は運動会回想エピソードがウェイト高いものの、冒頭から一人暮らしの芸妓さんのお留守番してると部屋の鍵をもらっている男性が何人もやってくるあたりにこの世界の闇が忍ばせてあると思った。座敷に上がっていると踊るだけじゃなくて宴会でビール注いで回るのはセットで夜も遅い。ほのぼのでオブラートかかってはいるけど、いろいろ考えさせられる。
読了日:05月20日 著者:小山 愛子


瓜を破る 8 (芳文社コミックス)◾️瓜を破る 8 (芳文社コミックス)感想
★★★☆
前巻の危惧が最悪の展開になりかけたところで、共通の趣味の音楽が全部持っていっていい感じにさやに収まった。性格難ありかと思った彼女もこうしてみると応援したくなる。音楽に心を持っていかれるくらいの経験は身に覚えがある。一方で、すれ違いで会えないまい子が暴走気味…のところで次巻に引いちゃった。2024年5月、今並んでる雑誌では表紙の二人、連載の方ではなんとかなっているのか?
読了日:05月21日 著者:板倉梓


アリスと蔵六 7 (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 7 (リュウコミックス)感想
★★★★
ワンダーランドが「赤の女王」紗名の代わりに(?)生み出した「赤の王」が旧研究所の地下からワンダーランドを現実世界にあふれさせ、ルッキングラスをばら撒き始める。起こっている現象の表現系としては『エヴァ』のネルフと人類補完計画っぽくなくもない。こういう話に展開していくとはおもっていなかった。一見、「普通の世界で成長した登場人物たちが過去を懐かしく思い出している回想」と思われたここまでのモノローグが、実は読んで感じていたものとは別物だったのかもしれない。
読了日:05月22日 著者:今井哲也


ダンジョン飯 5巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 5巻 (ハルタコミックス)感想
★★★☆
このあたりもアニメで観て「なるほど」と思った。迷宮が風化して壊れないなら、そのための修復システムがある。魔物や植物の食物連鎖については先に説明されていたけど、迷宮の中はひとつの生態系システムを丸ごと作り上げていて、実は建物などの修復すらその一部、という観点はちょっと新鮮。あと、のほほんとして見えるけど、たくさんいる冒険者パーティーの中ではもともと一目置かれていた、というのも、実際冒頭からラスボス戦的なレッドドラゴンと戦っているからなるほどなんだけど、そういう第三者視点も面白い。
読了日:05月24日 著者:九井 諒子


愛蔵版 花咲ける青少年 3 (花とゆめコミックススペシャル)◾️愛蔵版 花咲ける青少年 3 (花とゆめコミックススペシャル)感想
★★★★
ラギネイのクーデター騒ぎで花鹿がラギネイ入り。カールと出会い、ナジェイラも登場。ほぼ役者がそろい、この巻のクライマックスはルマティとハリーの邂逅。ここまででまだ半分。しかし、それぞれのキャラに起こったことがすごい勢いで共有されているのが、ストーリー展開上はスルッと読めるんだけど、冷静に一歩引いてみると、各陣営の諜報員、めっちゃ優秀過ぎないか(笑)!?
読了日:05月25日 著者:樹なつみ


瓜を破る 9 (芳文社コミックス)◾️瓜を破る 9 (芳文社コミックス)感想
★★★☆
今回は表紙サギ(笑)じゃなくて、ちゃんと表紙の彼女のエピソードあり。一歩踏み出してうまくいくことと、踏み出すタイミングを逸した対比が切ない。他、仮面夫婦のカミングアウトなんかもあって、ちゃんと幸せそうなカップルも二組出来上がったんで、他も応援したくなる。
読了日:05月25日 著者:板倉梓


アリスと蔵六 8 (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 8 (リュウコミックス)感想
★★★★
紗名と蔵六がケンカして紗名が家出した、その原因がカットバックで語られていくが…。ワンダーランドがいよいよ「ソラリスの海」的になってきた。アリスとソラリスが同居するような世界観を発想するとは。今巻はテーマ的にもだいぶ『ソラリス』に近い印象。深い。
読了日:05月25日 著者:今井哲也


ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)◾️ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)感想
★★★★
アニメでも観ていたので復習的な読書なんだけど、これをちゃんと動かして表現しているアニメ版のスタッフはすごい。あと、1クール以上なのにこのクオリティで連続放映できているのもすごい。しかし、ネットでもだいぶ話題になっていたあまりにもエグいシーンはマンガの方が淡々と読めるかも。あと、蘇生のための遺体収集は迷宮から運び出しても蘇生できるけど、迷宮出てから死ぬと呪いがないので普通に死ぬ、というのがなるほどというかなんというか(ちょうどこの巻の中で呪いが魂に対して行なっている処理?も説明あるし)。
読了日:05月26日 著者:九井 諒子


愛蔵版 花咲ける青少年 4 (花とゆめコミックススペシャル)◾️愛蔵版 花咲ける青少年 4 (花とゆめコミックススペシャル)感想
★★★☆
冒頭までハリーの夫探しゲームの種明かし編で、一気に後半戦へ。連載で読んでいた時も思ったんだけど、物語を収めるためにちょっと駆け足になって、前半にあった「予想もしない展開」はややなりをひそめた感じもする。それでも面白いんだけど、登場時あれだけヤバげだったナジェイラの扱いは今読んでももったいなかったんじゃないか、という気がする。
読了日:05月27日 著者:樹なつみ


アリスと蔵六 ⑨ (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 ⑨ (リュウコミックス)感想
★★★☆
紗名の家出がひと段落、と言ったところだが、その過程で蔵六の過去がだいぶ明かされてきた。やっぱりただの花屋のじいちゃんじゃなかった(笑)。オーパーツ的なものも出てきて、謎がいろいろ明かされたりするのか? 今巻は広告ページもあったけど、これ、2年7ヶ月ぶりの新刊だったのか!? リアルタイムで追っかけてる人はこの家出をそれだけ待たされて読んだのか…。
読了日:05月28日 著者:今井哲也


淡島百景 5◾️淡島百景 5感想
★★★★☆
最終話のWEB発表が2024年3月…。長く書き継いできた物語に現実の事件が覆い被さるような中、表紙となっている若菜の作中での葛藤は作者自身のものでもあったのだろう。大勢の登場人物がいろいろな視点から語る言葉の数々に真摯さを感じる。Twitterやあとがきにある表紙と裏表紙の対応が電子書籍版では見れなかったのはちょっと残念に思う。本屋で手に取って確認してみよう。
読了日:05月29日 著者:志村 貴子


中野のお父さんと五つの謎◾️中野のお父さんと五つの謎感想
★★★☆
思えば覆面作家時代の初短編からして落語好きの女子大生と憧れの落語家による日常ミステリで、それが『六の宮の姫君』や『太宰治の辞書』と言ったほぼ日本文学論文のような内容に推移していった。中野のお父さんはほぼご本人と思われるお父さんがメインだが、今回は文学、落語うんちくと親父ギャグだけでほぼ一冊。登場する老作家も知識面ではほぼお父さんと同格で、三人でのやりとりは北村薫分身対決? エッセイから派生した「本の私小説」とのネタの住み分けは親父ギャグにできるかどうか、とかで分けているのだろうか?
読了日:05月30日 著者:北村 薫


愛蔵版 花咲ける青少年 5 (花とゆめコミックススペシャル)◾️愛蔵版 花咲ける青少年 5 (花とゆめコミックススペシャル)感想
★★★☆
1年しか経っていない割に、登場人物たちの身長がグッと伸びて顔立ちもだいぶ大人びている。現実の一年で育ちそうな域を超えているが、そこは精神的な成長も交えてのマンガらしいデフォルメ表現の一種かもしれない。この巻の前半あたりは連載で読んでいてもやや物足りなさというか、話運びがやや予定調和に思えなくもなかったのだが、後半に入ってクインザの所業のエグさで盛り返した!?
読了日:05月30日 著者:樹なつみ



読書メーター

2023年4月に読んだ本2024年05月17日 22時11分17秒

 翻訳と編集、校正がひと段落して、amazonへのUSからのアップロードも無事終え、『THE NEW IPA』、プリントオンデマンドで購入できるようになった。  ということで、しばらくはその手の作業は充電期間ということで(といっても、本業の方ではいろいろ執筆とか校正とかやってるが(笑))、小説、マンガ、絵本などを猛然と読む。

4月の読書メーター
読んだ本の数:35
読んだページ数:4654
ナイス数:122

おやつにしましょう (講談社の創作絵本)◾️おやつにしましょう (講談社の創作絵本)感想
★★★☆
リアルなのにかあいい動物たちがおやつにありつけるまでのドタバタ劇。しもかわらゆみさんの絵本のドイツ語版を編集した方が、その絵にノックアウトされて一緒に絵本を作ろうと企画した、という経緯とか。まあ、何にしろかあいい。
読了日:04月05日 著者:ハンス・テン・ドウルンカート,しもかわら ゆみ


こどもべやのよる (岩波の子どもの本)◾️こどもべやのよる (岩波の子どもの本)感想
★★★☆
4姉妹の3人目のいっちゃんの空想と夢と現実が渾然一体となったような不思議な絵本。自分が子どもで、てんしちゃんに会ったら、ちょっとこわいかも。子ども時代に読んでいたら怖くて途中で絵本を閉じてるかもしれない(笑)。ぶんぶくちゃがまの絵本とか、みなしごハッチのえもんかけとか、そんなのが怖くて直視できない子ども時代でした(笑)。
読了日:04月05日 著者:出久根 育


口で歩く (おはなしプレゼント)◾️口で歩く (おはなしプレゼント)感想
★★☆
「口で歩く」って何のことかと思ったけど、そういうことか。五体満足じゃない人も普通に考えて、普通に行動する。出てくる人も、それぞれにいかにもいそうで、いかにもそういうリアクションをしそうな人たち。出版が2000年というのは、当時としては先駆的な題材と描き方だったのだろう。
読了日:04月06日 著者:丘 修三


たかが殺人じゃないか: 昭和24年の推理小説 (創元推理文庫)◾️たかが殺人じゃないか: 昭和24年の推理小説 (創元推理文庫)感想
★★★★☆
1000ポイントの使い先に迷って990円の電子書籍にしてみた。それで選んだこれは、気になっていた作品だったけど、予想以上。著者の実体験の一年限りの共学高校生活をモチーフに、戦後間もない時期ゆえの背景で描かれる青春ミステリ。この瑞々しい筆致の作品を2020年に描ける辻真先先生…。なおかつ、戦中戦後の名古屋の事情を市井の視点で描いた点では『この世界の片隅に』あたりとも通じるものがある。三部作の他の作品も、他の辻真先作品もちゃんと読みたくなった。
読了日:04月08日 著者:辻 真先


超人ロック 鏡の檻(4) (ヤングキングコミックス)◾️超人ロック 鏡の檻(4) (ヤングキングコミックス)感想
★★★
ロックの目的はやはり、といった感じ。まあ、おそらく、とは思っていたものの、カエルのアバターでオンラインゲームと対ESP開発を続けるデイモンのありようは執筆時期の作者の「鏡」でもあったのだろう。この巻のあとがき闘病記はTwitterで話題になったあの時期の心停止からの生還とその後のあれこれ。
読了日:04月09日 著者:聖悠紀


超人ロック 鏡の檻(5) (ヤングキングコミックス)◾️超人ロック 鏡の檻(5) (ヤングキングコミックス)感想
★★★
『ラフラール』と比べると、この後の物語への橋渡し、という印象。もともと思い入れのあったラフノールから派生したアイデアに、一時期物語の制約になっていた年表をリセットして、そのさらにずっと先まで時代を飛ばして、一般人と超能力者間の新たな火種と、『ドラゴンズブラッド』まで取り込んだ物語が膨らみつつあったことがわかる。作品としての評価は措いて、この続きは一冊だけ、というのが切ない…
読了日:04月09日 著者:聖悠紀


ロンドン・アイの謎◾️ロンドン・アイの謎感想
★★★☆
いわゆる自閉症の少年が、ロンドン・アイに乗ったまま姿を消した親戚の少年の行方を順を追って突き止めていく異色のヤングアダルトミステリ。評判だけは聞いていた『怪物はささやく』では「原案」とクレジットされている、早逝した著者の数少ないオリジナル作品、というのは、不勉強にしてこの解説で初めて知った。他の作品にも興味が出てきた。
読了日:04月12日 著者:シヴォーン・ダウド


ゆうぐれ◾️ゆうぐれ感想
★★★★
夕暮れにおうちに帰るまでの風景を淡々とつないでいく絵本。ざっくりしたタッチながら、配色に妙というべきか、夕日の太陽のまぶしさが強く感じられる。日が落ちていく過程をじっくり描いたというコンセプトでは、『となりのトトロ』をちょっと思い出す。水面が見えるところからいきなり坂、小道の風景は瀬戸内海のどこかかな。
読了日:04月12日 著者:平岡 瞳


からかい上手の高木さん (1) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん (1) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★
アニメはぽつぽつ見てたけど原作は未読だった。うぇぶりの無料公開に上がってたので試しに。まあ、基本最初から両想いなので安心して見守れる。
読了日:04月13日 著者:山本 崇一朗


何げなくて恋しい記憶 随筆集 あなたの暮らしを教えてください1 (随筆集 あなたの暮らしを教えてください 1)◾️何げなくて恋しい記憶 随筆集 あなたの暮らしを教えてください1 (随筆集 あなたの暮らしを教えてください 1)感想
★★★★
暮らしの手帖に掲載された随筆を全4冊に編纂したうちの第一集。家族や友人の想い出にまつわるものを集めたこの巻は、オーラルヒストリーの側面からも興味深い。
読了日:04月14日 著者:三崎亜記,松家仁之,木内 昇,蜂飼 耳,駒沢敏器,山根基世,三浦しをん,山田太一,水内喜久雄,多和田葉子,高 史明,佐々木美穂,野崎 歓,関川夏央,戌井昭人,山根一眞,池澤夏樹,森 絵都,萩尾望都,萩原朔美,長嶋 有,高橋源一郎,長島有里枝,元村有希子,姫野カオルコ,赤坂真理,片山 健,大久保真紀,山口未花子,増田明美,阿部和重,寺尾紗穂,川島小鳥,あさのあつこ,片桐はいり,秋野暢子,前田英樹,川内倫子,内田春菊,平田明子,呉 美保,那波かおり,辻村深月,森田真生,砂田麻美,大宮エリー,温 又柔,坂本美雨


めんつゆひとり飯 1 (バンブーコミックス)◾️めんつゆひとり飯 1 (バンブーコミックス)感想
★★☆
Kindleでキャンペーン的な値下げになっていたので手を出してみた。出汁を取らないというだけで、実はけっこうちゃんと自炊してる(笑)。ずぼら系の主人公と既婚者で仕事も家庭も完璧手抜きなしの同期がお互いに脳内妄想のキャラクターとして折々に登場するのがおかしい。うちもめんつゆは下味的に和洋なんでも使ってるかな。
読了日:04月14日 著者:瀬戸口 みづき


愛蔵版 花咲ける青少年 1 (花とゆめコミックス)◾️愛蔵版 花咲ける青少年 1 (花とゆめコミックス)感想
★★★★
初読はすべて雑誌でリアルタイムで。序章は当時編集部推しのマンガ家に前後編を掲載させるという企画のひとつで、「マハティ編」と題されてその後への引きで終わっていたが、連載中の『パッション・パレード』同様、カリスマ的なキャラクターの魅力を画面で読者にわからせ、物語でその魅力を体感させる説得力にうなりっぱなしだった。一番好きな樹なつみ作品は『パッション・パレード』だが、最高傑作はやはりこの『花咲ける青少年』だろう。どうすればこんな作品タイトルを思いつけるのか、しかも、読めばそれ以外のタイトルはあり得ないとわかる。
読了日:04月15日 著者:樹なつみ


からかい上手の高木さん (2) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん (2) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★☆
「からかい」の毎回のネタがよく尽きないものだと思うが、これが本編全20巻、続編まで続いてるのはすごい。淡い恋愛感情もお互い意識しながらのやり取りに、すでにカップルになっている同級生の存在がアクセントになってくるのもうまい。
読了日:04月15日 著者:山本 崇一朗


めんつゆひとり飯 2 (バンブー・コミックス)◾️めんつゆひとり飯 2 (バンブー・コミックス)感想
★★★
まあ、めんつゆで手間を減らしてるだけで、他のものは炒めたり煮たり、ちゃんと料理してるよね(笑)。家庭内で「できる姉」を演じてるお姉ちゃんの方がまるで料理できないのが個人的にはちょっとリアル(笑)。あと、メインの二人が家庭環境や料理スタンスは正反対でもなぜか仲がいいのがポイント。
読了日:04月18日 著者:瀬戸口みづき


南仏の光、イタリアの風◾️南仏の光、イタリアの風感想
★★★★☆
南仏とイタリアで過ごした著者の幼い頃の想い出がシンプルな線とコントラストを強調した画風で描かれる。淡い水彩でにじみもあるものの、1980年代に流行ったカラートーンをざっくり配置したマンガやイラストに風合いが近い。絵本だけど文章は多めで、訳文がリズミカルなのは、原文のニュアンスをなるべく伝えようとしたのかもしれない。著者は日本で共感してもらえるか心配していたっぽいけど、幼少期に親戚の子どもたちが集まっていたのが終わりを告げる日がいつかくるという感覚は共通だろう。千明初美『いちじくの恋』をちょっと連想した。
読了日:04月19日 著者:ヤン ナッシンベンネ


瓜を破る 7 (芳文社コミックス)◾️瓜を破る 7 (芳文社コミックス)感想
★★★★
ようやく一歩踏み出した二人は、仕事や体調からくる微妙なすれ違いのもどかしさも含めて微笑ましい。一方で表紙の彼女は考え方も行動も主人公の裏返しで、同じ悩みにどう対峙してきたか、鏡のような存在と思う。なんというか、こちらの彼女は「一緒にいて楽しい相手がいちばんいい」ということを認めることができるのか、自分の思い込みの瓜を破ることはできるのか。いろいろ不穏が仕込まれてきた巻。
読了日:04月20日 著者:板倉梓


からかい上手の高木さん (3) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん (3) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★☆
なんだかんだで席はいつも隣、登校はともかく下校もいつもいっしょ。傍から見たらもうカップルにしか見えない、という視点が盛り込まれる尾行エピソードが楽しい。しかし、何をやっても負け続けでも一緒にいられるメンタルは真似できる気がしない。
読了日:04月20日 著者:山本 崇一朗


エル・スール_新装版◾️エル・スール_新装版感想
★★★★
言わずと知れたビクトル・エリセ監督作品『エル・スール』の元となった短編小説。以前も出ていたが未読。エリセ最新作公開のタイミングで新装版となったので、読んでみた。映画にも使われている幼少期の親娘の神秘的な関係は小説にもあるものの、全体としてはマジック・リアリズムの雰囲気のある作品だった。
読了日:04月21日 著者:アデライダ・ガルシア=モラレス


東京人2024年5月号 特集「恵比寿」YEBISU BREWERY TOKYO オープン![雑誌]◾️東京人2024年5月号 特集「恵比寿」YEBISU BREWERY TOKYO オープン![雑誌]感想
★★★
バブル真っ盛りの新入社員研修で閉鎖したばかりの工場に街をひとつ作る、という構想が華々しく説明されて「大丈夫なのか」と思っていたらバブル崩壊、それでも開業にこぎつけ、開業してみればけっこう注目度高く、アニメ『マーマレード・ボーイ』にまで出てきてびっくり。出張の他、原田知世やムーンライダーズのライブ、ガーデンシネマ、写真美術館などにはずいぶん通っている。特集の始まる前のページがカラオケ番長のコラムというのも不思議な縁かもしれない。
読了日:04月22日 著者:東京人編集室=編


アリスと蔵六 1 (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 1 (リュウコミックス)感想
★★★☆
『鏡の国のアリス』をモチーフにした不思議なSFマンガ。想像に力で世界そのものを創造してしまえるらしい少女と、花屋の割に何故か顔が広い、曲がったことが嫌いな老人。何がどうなるのか、まるで先が読めない。
読了日:04月24日 著者:今井哲也


からかい上手の高木さん (4) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん (4) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★☆
1巻目は高木さんがそれほどかわいく描かれていなかった感じなんだけど、3巻あたりから「ここぞ」というところですごくかわいく描かれている感じ。単純に作者に絵の描き方の進化という側面もあるかもしれないけど、それがちょうど、「西片視点での高木さん」の見え方とシンクロして、ちょうど作品にあった味になってる気がする。
読了日:04月24日 著者:山本 崇一朗


グッゲンハイムの謎◾️グッゲンハイムの謎感想
★★★☆
『ロンドン・アイの謎』の作者ご逝去時にはタイトルしかなかったという続編。原著の文体は未見だが、キャラクターの性格、行動、謎解きプロセスの組み立て方は異色の自閉症少年探偵を主人公としたヤングアダルトミステリとして、しっかり二部作にふさわしい内容になっている。本編のラストと謝辞に最後を読むとちょっとほろっとくる。ニューヨークには行ったことないけど、この先行ける日は来るだろうか…
読了日:04月25日 著者:ロビン・スティーヴンス


めんつゆひとり飯 (3) (バンブー・コミックス)◾️めんつゆひとり飯 (3) (バンブー・コミックス)感想
★★★
お互いに脳内に妄想の友人知人を住まわせて、それを自覚して楽しんでいるちょっとメタな味わいが作風として定着してきた感じ。それぞれに料理に対するスタンスが違う理由となった環境や性格がありつつ、なんだかんだで認め合って仲よく共存しているのが癒しポイントかもしれない。
読了日:04月26日 著者:瀬戸口みづき


からかい上手の高木さん (5) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)◾️からかい上手の高木さん (5) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
★★★★
冒頭とラストのエピソードが対になってキュンキュン! もう、この巻が最終巻でもいいくらいのテンションだ(笑)。本屋での西片の「愛読書」からのまさかの水着選び、友だちからのゲームの誘いより高木さんと一緒に帰るという選択。それにしても、高木さんの先読みがすごすぎて、ほとんどテレパスの域!?
読了日:04月26日 著者:山本 崇一朗


愛蔵版 花咲ける青少年 2 (花とゆめコミックススペシャル)◾️愛蔵版 花咲ける青少年 2 (花とゆめコミックススペシャル)感想
★★★★
愛蔵版ではボリューム的にちょうど1巻がユージーン編、2巻がルマティ編になっている。今回気がついたのは各キャラクターの横顔のシュッとした描き方の魅力。そういえば、こういう絵柄は同じLaLaなら画風的には別に見える安孫子三和や岡野史佳、あと『BANANA FISH』の頃の吉田秋生あたりも近い横顔の描き方をしていたように思う。美形キャラの描き方のひとつの様式かもしれない。物語の方は畳みかけるようにラギネイの陰謀劇の様相に。あと、初出は同人誌という作者の昔話は初めて読んだ。
読了日:04月27日 著者:樹なつみ


ティーカップ◾️ティーカップ感想
★★★☆
ティーカップに故郷の土くれを入れて、小さなボートで大海をさまよう少年。読み始めはもう少しリアル寄りの寓話かと思ったが、寓意はありつつもまずは絵のビジョンを楽しむ絵本になっていると思う。この世界には同じようにさまよう子どもたちがおそらくたくさんいて、陸地にたどり着くのも出会うのも、奇跡のようなものなのだろう。
読了日:04月27日 著者:レベッカ・ヤング


こねこのミヌ-◾️こねこのミヌ-感想
★★★☆
飼っていたこねこがいなくなった女の子、ネネットが街中を探しまわる。とにかく絵がかあいらしい。解釈の自由度を残すラストも味わい深い。なお、原題はただのミヌーで「こねこ」の意味とのこと。
読了日:04月27日 著者:フランソワーズ


アリスと蔵六 (2) (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 (2) (リュウコミックス)感想
★★★☆
いかにもマンガな絵柄と対照的に、描かれるシチュエーションは生々しく苦痛感を感じさせる。知性と疑似知性の差、という哲学的な命題にも「曲がったことが嫌い」という一貫性で対峙する蔵六じいちゃんがただものでない。しかし、秘密機関に属する同士、相手の能力を探り合いながら戦う超能力バトルとしてはジョジョとかブギーポップっぽい面もあるように感じた。
読了日:04月27日 著者:今井 哲也


からかい上手の(元)高木さん (1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
うぇぶりの本編の方の無料公開が5巻までなんだけど、「あのエピソード」をスピンオフさせた姉妹編。娘のちーちゃんが容姿はお母さんそっくりだけど、性格はお父さんっぽいのがポイント。しかし読むまで気がつかなかったんだけど、原案と作者が別なのね。画風にそんなに違和感はないものの、ちょっとびっくり。そういう手があったか!?
読了日:04月28日 著者:稲葉 光史


めんつゆひとり飯 (4) (バンブー・コミックス)◾️めんつゆひとり飯 (4) (バンブー・コミックス)感想
★★★
徐々に影響を与えあっていくキャラクターたち。ズボラの範疇を逸脱せずにレパートリーを増やしていくバランスが、この先どんどんむつかしくなっていきそうな…(笑)。
読了日:04月28日 著者:瀬戸口みづき


なぜ戦争はよくないか◾️なぜ戦争はよくないか感想
★★★
『カラーパープル』の著者が911をきっかけに書いたたという絵本。ある意味ストレートすぎるくらい。戦争をイメージさせるための油彩絵の具をぐちゃぐちゃに固めた半立体のオブジェのような部分がちょっとシン・ゴジラっぽいかも。
読了日:04月29日 著者:アリス ウォーカー


109ひきのどうぶつかくれんぼ◾️109ひきのどうぶつかくれんぼ感想
★★★☆
この作者さんの持ち味のちまちました絵で109ひきのどうぶつたちのかくれんぼ大会をスタートからおしまいまで。どうぶつたち以外にも仕込んであるものがたくさんあるので、無限に楽しめそうな絵本。
読了日:04月29日 著者:のはなはるか


ここはすべての夜明けまえ◾️ここはすべての夜明けまえ感想
★★★☆
年代は微妙に近未来ではなくほぼ現代。ただし、現代には実現していないテクノロジーが介在することで、ありえるかもしれないと思わせる物語。児童虐待とそれをめぐる家族関係のもつれは普通に描けばただのイヤミスのバリエーションになりそうなところ、語り手の感情を排した語り口で重くもじめじめにもならずに読ませる。一方で、最後に感情を排した存在と対話させることで、逆に主人公の人格や感情のありかが逆照射される。極めて内省的な『幼年期の終わり』と言えなくもないかもしれない。
読了日:04月29日 著者:間宮 改衣


からかい上手の(元)高木さん (2) (ゲッサン少年サンデーコミックス)◾️からかい上手の(元)高木さん (2) (ゲッサン少年サンデーコミックス)感想
★★★
スピンオフ2巻目。二人が普通に「お母さん」「お父さん」と呼び合ってるのが微笑ましいと思いつつも、自らのあらゆる能力を想い人と円満に恋愛関係になって、安定した家庭生活を送るためだけに注ぎ込んでいる(元)高木さんの有り様にいささかもやっとするところもなくもなかったり。
読了日:04月29日 著者:稲葉 光史


アリスと蔵六 3 (リュウコミックス)◾️アリスと蔵六 3 (リュウコミックス)感想
★★★☆
なるほど、いちおう最初の2巻でひと段落ではあったのか。非人間的な「研究所」解体で野に放たれたもの、一方、「研究所」設立の理由でもあった自然発生的に生まれてくるもの、その交錯が生む新展開。とはいえ、各キャラクターのバックグラウンドはいろいろシビアだ。
読了日:04月30日 著者:今井哲也

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