2020年9月に読んだ本 ― 2020年10月02日 05時31分41秒
あ、ファンジンは遅すぎる10月1日に印刷が上がってきたので、現在順次発送中。
9月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2069
ナイス数:66
◾️愛蔵版 モモの感想
★★★★
実は読んでいなかった名作のひとつ。のんちゃんが朗読をした100分de名著をきっかけに読んでみたけど、なるほど、これは面白い。全体のプロット、ストーリーもさることながら、子どもたちの遊びのシーンとか細かいエピソードがそれぞれに生き生きと楽しい。
読了日:09月03日 著者:ミヒャエル エンデ
◾️薬屋のひとりごと 4 (ヒーロー文庫)の感想
★★★
あまり伏線と思ってなかった登場人物や場面場面が、言われてみれば、の伏線回収。なるほど。とはいえ、今まででいちばん血なまぐさい展開ではある。というか、展開早いな。
読了日:09月09日 著者:日向 夏
◾️ゴーストダンスの感想
★★★★
一読、とにかく臭い、汚らしい。ストルガツキー『神様はつらい』を映画化した『神々のたそがれ』を思わせる、といえばわかる人にはわかるだろうか。1作目では魔法使いは正規の段取りで跡取りの赤子を魔法使いに育てる。2作目では、赤子が魔法使いに引き渡されず、その歪みが物語の根幹。そして今回は、跡取りを魔法使いにする前に魔法使いは死んでしまい、残された少女は、なけなしの魔法を使いながら、自力で魔法使いになり、ひとつの奇跡を起こす。世界の有り様に、真世界アンバーや夢幻諸島のような設定が使われているのも興味深い。
読了日:09月11日 著者:スーザンプライス
◾️薬屋のひとりごと 5 (ヒーロー文庫)の感想
★★★
今回は設定、展開などいろいろと(上から下まで)本家(?)『後宮小説』っぽい要素がてんこ盛りだった。除く、ヒロインの性格(笑)。
読了日:09月12日 著者:日向 夏
◾️わたし (かがくのとも絵本)の感想
★★★★
誰かから見た「わたし」が何に位置付けられるか、を身近なところから順番に言葉と絵で見せていくことで、「自分」というものの定義、相対化の概念が自然とわかるようになる絵本。いい試み。
読了日:09月19日 著者:谷川 俊太郎
◾️梨の子ペリーナ: イタリアのむかしばなし (世界のむかしばなし絵本シリーズ)の感想
★★★★
カルヴィーノが収集してリライト?したという童話を元にしたという絵本。酒井駒子さんのタッチがすごくマッチしていて、不気味なものは不気味に、かわしらしいものはほんわかかわいらしい。
読了日:09月19日 著者:イタロ・カルヴィーノ
◾️ミステリと言う勿れ (7) (フラワーコミックスアルファ)の感想
★★★☆
今回も1冊で事件の始まりからおしまいまで読める親切設計。そしてミステリにありがちな山荘密室!? 新登場のゼミ同期生は、この先もからんできそうなキャラっぽいけど、どうかなあ。
読了日:09月22日 著者:田村 由美
◾️ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)の感想
★★★
クローン母娘孫三代(笑)。あ、うちの妻は横溝と言うと、決まって「杖ついて歩いてるところ見たことある」と感想を述べてくれます。
読了日:09月24日 著者:三上 延
◾️名探偵カッレ 地主館の罠〈リンドグレーン・コレクション〉の感想
★★★★☆
前作同様、子どもたちの生き生きした遊びの描写と、身近なところで起こった事件とのからみ方、謎解きの妙がすばらしい。起こる事件が「殺人」であることで、前作では空想の延長の探偵稼業が現実になる面白さを描いていたところ、現実の事件のリアルと空想の対比で、ほろ苦さが感じられるあたりまで含めて、児童文学でもあり、ミステリでもある秀作。読んでよかった。そういえば、化学実験とウプサラの地名が出てくるあたりは化学者的にちょっとツボ。
読了日:09月26日 著者:アストリッド・リンドグレーン
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