2020年8月に読んだ本2020年09月05日 08時10分26秒

 Molly Zero、ようやく最終チェックまでこぎ着けました。BOOTHにショップ開設しました。オムニバスでないキース・ロバーツの独立長編としては初の邦訳。ご興味ある方は以下のURL覗いてみてください。
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 8月は、そんなチェックをしつつも、それなりにいろいろ読めたかも?

8月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3248
ナイス数:81

ドミノin上海 (角川書店単行本)◾️ドミノin上海 (角川書店単行本)感想
★★★
予備知識なしに読みはじめたら、なにこれ(笑)。ああ、タイトルの『ドミノ』って、数ページの断章がパタンパタンと進んでいく物語の構成のこと!? 設定もキャラクターもバカバカしいの一言で、読むマンガ、とでも言った風情だが、でも、マンガにしちゃうと逆につまらなくなりそうな気がするかなあ…
読了日:08月07日 著者:恩田 陸


エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)◾️エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)感想
★★★★
実は読んだことなかった名作。これは楽しい、面白い。絵も楽しい、地図も面白い。子どもの頃に読めたらもっとよかったけど、今読んでもいい。あと、名前がそっくりのお二人、挿絵は作者の義母、というのにちょっとびっくり。
読了日:08月10日 著者:ルース・スタイルス・ガネット


薬屋のひとりごと 2 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 2 (ヒーロー文庫)感想
★★★
小刻みな事件を解決していく中、徐々に全体像が浮かび上がっていくライトな中華風後宮ミステリ第二弾。謎解きが薬学、化学などの知識で組み立てられていて、この世界の技術水準の中で納得感があるのも前巻どおり。今回はなかなかエグい描写が多いが、そのあたりがこのシリーズの特徴でもあるのだろう。キャラクターの背景も前巻よりちょっとずつ明かされる。説明されない部分は、次巻以降の伏線、なんだろうか。
読了日:08月12日 著者:日向 夏


地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 1巻◾️地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 1巻感想
★★★★
Kindle版が超絶安いセールやってた時にまとめてダウンロードしてあったのを、思い出して、久しぶりに読んだ。もともと、マンガ少年で毎回読んでいて、総集編は待ちわびて買って読んだ。なので、連載版からいろいろ変わってるのを知っている。特に第二部は、連載版の方がいろいろ切なくて、整合性とかなしで読むならそっちが好きだったりはする。とはいえ、今読むとこれも十分切ない。そういえばこれ、再アニメ化の際の総集編がベースなんだよね。紙本だとページ数配分からこの構成だけど、内容的には第二部までで1冊がいいんだけど…
読了日:08月14日 著者:竹宮 惠子


掟上今日子の設計図 忘却探偵◾️掟上今日子の設計図 忘却探偵感想
★★★★
忘れた頃に出た最新作。今回は最速探偵らしいタイムトライアルの設定に、忘却探偵の設定も生かされ、犯人の虚無的な動機をめぐるラストの展開など、手に取る前の予想以上に楽しめた、シリーズ中では個人的にはベスト3位内には入れる感じ?
読了日:08月14日 著者:西尾維新


地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 2巻◾️地球へ…[カラーイラスト完全版デジタルエディション] 2巻感想
★★★☆
引き続きKindle版。少年期の終わりがテロリズムに至る痛ましさ。今読むと、憎しみの連鎖をまさに描いてもいる。そんな集団のリーダーになり、配下にさらなる連鎖を強いる痛ましさ。現在の視点なら、『深紅の碑文』がやったことを、ずいぶん前にやっていたことになる。今読むといろいろ先駆的だ。
読了日:08月15日 著者:竹宮 惠子


エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)◾️エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)感想
★★★★
あー、2作目もかわいい、楽しい、面白い。カナリヤの知りたがり!?
読了日:08月15日 著者:ルース・スタイルス・ガネット


エルマーと16ぴきのりゅう (世界傑作童話シリーズ)◾️エルマーと16ぴきのりゅう (世界傑作童話シリーズ)感想
★★★★
2作目はエルマーとりゅうとカナリヤしか出てこない優しいお話だったけど、1冊目のどうぶつたち、今回のにんげんたちはいじわる。ほんわかした話になってはいるけど、途中で語られるりゅうとにんげんの騎士たちの過去はけっこうブラック? この世界が優しいまま続いていきますように。
読了日:08月16日 著者:ルース・スタイルス・ガネット


ぜんぶ本の話◾️ぜんぶ本の話感想
★★★★
池澤夏樹、春菜親子が、本にまつわる原体験から現在の自分に至るまでのあれこれを語り倒した一冊。とにかく普通の親子とは言えないので(笑)、読む人は選ぶと思うけど、子どものころ図書室、図書館に入り浸ってたタイプの人は楽しく読めると思う。それにしても仲いいな、この親子。
読了日:08月18日 著者:池澤 夏樹,池澤 春菜


ゴーストドラム (ゴーストシリーズ 1)◾️ゴーストドラム (ゴーストシリーズ 1)感想
★★★☆
どこかに繋がれた猫が大昔の物語を語る。暴君の皇帝、女帝、民はすべて奴隷、そして、赤ん坊をもらい受けて後継者を育てる魔法使い。物語の中に、よい人や善意は一切登場せず、悪意、嫉妬、復讐などなどが物語を織り上げていく。わるい人たちによる、わるい物語。ラストにはささやかな救い?
読了日:08月20日 著者:スーザン プライス


薬屋のひとりごと 3 (ヒーロー文庫)◾️薬屋のひとりごと 3 (ヒーロー文庫)感想
★★★☆
ヒロインを遊郭で育った耳年増?でいろいろズレた性格にしておくことで、後宮の内部の物語もその本来の機能のいくつかの側面を輻輳的に描くことができる、なるほどうまい設定になっている。それにしても、「そこそこの蛙」って、ああた(笑)。
読了日:08月25日 著者:日向夏


田舎◾️田舎感想
★★★★
さまざまなキャラクターや設定で、いつか見たシチュエーション、いつか見た(かもしれない)展開をたった二人のキャラクターに集約させたみたいな強烈な多幸感。山本直樹としての30年以上の技巧、手法の熟成が、シンプルかつ洗練、それと、かつてはなかった(かもしれない)リアリティまで感じさせる。うわー…と思わせて、あのページとあのページ! なにもないはずないと思ってはいたけど、たったあれだけでものすごい余韻…
読了日:08月26日 著者:山本 直樹


ゴーストソング (ゴーストシリーズ 2)◾️ゴーストソング (ゴーストシリーズ 2)感想
★★★☆
1作目『ゴーストドラム』もたいがい救いのない物語だったが、1作目ではかませ犬的なチョイ役の悪い魔法使いだったクズマの物語は、はじまりが1作目と対応させてあるものの、何から何まで救いがない。自分に関わる人びとをことごとく、用意周到な罠にかけていくクズマの行ないの、真綿で締めつけるような残酷さが突き抜けている。にもかかわらず、読後感が不思議と悪くない。力技。
読了日:08月29日 著者:スーザン プライス

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