2022年4月に読んだ本2022年05月09日 19時13分17秒

 なんとなく体系的に見えるとしたらタイミングは偶然(笑)。ホームズはちょうど一通り読み終わったところでまとめ? あと、1冊目でめげていたビール職人ミステリを読み始めてしまったり、コーヒーネタのミステリにエッセイ。コージー系でまとまりができてしまったけど、あれもこれも偶然(笑)。

4月の読書メーター
読んだ本の数:20
読んだページ数:3225
ナイス数:133

フライングメジャー号 世界一周 空の旅 (講談社の創作絵本)フライングメジャー号 世界一周 空の旅 (講談社の創作絵本)感想
飛行船に乗って、いろいろ測定しながらの世界一周を疑似体験。俯瞰でちまちま描かれるそれぞれの景勝が楽しい。ちまちま描かれたモブが何をしているか想像したり、乗組員がどことどこにいるか探すなど、いくらでも楽しめる。ざっくりした線だけど緻密な俯瞰図は描くものの大きさは違うものの、『河童が旅した〜』シリーズの天井からの部屋の俯瞰図をちょっと連想した。
読了日:04月01日 著者:コマヤスカン
ノラネコぐんだん アイスのくに (コドモエのえほん)ノラネコぐんだん アイスのくに (コドモエのえほん)感想
迷惑なノラネコぐんだんの今度のターゲットはアイス屋さん。まあ、安定の迷惑っぷり。何をどっかーんさせるのかが各巻の工夫どころ?
読了日:04月03日 著者:工藤 ノリコ
ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)感想
動物園から引き取ったペンギンと暮らす、ショートショートしか書けない作家志望のヴィクトルのもとに、まだ亡くなっていない人の訃報記事を書くという謎の仕事が舞い込む。主人公の意図せぬままに物事が転がるように起こり、不穏なこと、おかしなことが日常と化していくが…。作品の面白さとは別に、登場する地名の土地が焼け野原になっている現状に複雑な想いを抱かざるを得ない。
読了日:04月04日 著者:アンドレイ・クルコフ
かげきしょうじょ!! 12 (花とゆめコミックススペシャル)かげきしょうじょ!! 12 (花とゆめコミックススペシャル)感想
憑依型の天然役者さらさとのチームワークを模索する100期生の仲間たちが挑む演技授業のクライマックス。尊い、と言いたくなる表紙がこの巻をまさに象徴している。今回は番外編なしでたっぷり本編。
読了日:04月05日 著者:斉木久美子
「その他の外国文学」の翻訳者「その他の外国文学」の翻訳者感想
前にいろいろな国に行った人たちの体験談を読んだことがあったけど、これはその翻訳家版とも言える。きっかけはいろいろだけど、マイナーな言語に習熟していくプロセスには共通点もありそう。複数の方がおっしゃってる、読み書きを重ねることで会話も上達した、というのは自分の英語力でも多少は実感している。あと、別の言語のものを日本語に翻訳する、という点でも、心構えとしての共通項がいくつかありそう。もうちょっと翻訳にトライしてみようかという元気がもらえる本。
読了日:04月06日 著者:
ゴールデンカムイ 28 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 28 (ヤングジャンプコミックス)感想
今度こそ本当に最終回が予告された! そして始まった最終回までの再びの全話無料公開! 今のところコミックスとしては最新刊の28巻は刺青の暗号解読合戦。両陣営とも正解にたどり着いた! そして最終章の舞台へ…。基本設定の暗号がどう解かれるか、はシリーズの根幹に関わる大ネタだが、解けて納得。これ、すごいハードル高いことやってない!?
読了日:04月08日 著者:野田 サトル
まんが道 あすなろ編 (My First Big SPECIAL)まんが道 あすなろ編 (My First Big SPECIAL)感想
今読むと藤子不二雄のお二方、手塚治虫のその後に想いがいってしまうのと、さりげなく描かれた時代背景が、子どもの頃とはなにもかも違って読める。小学2年で買ってもらって何百回読み返したかしれない。あらためてA先生のご冥福をお祈りします。なろう、なろう、明日なろう、明日は檜になろう。
読了日:04月09日 著者:藤子 不二雄A
ビール職人の秘密と推理 (創元推理文庫 M ア 19-3)ビール職人の秘密と推理 (創元推理文庫 M ア 19-3)感想
1冊目の夫の不倫やその後の殺人事件の展開が今ひとつ馴染めず、2冊目は保留にしていたシリーズ。3作目を読んでみたら、ビール醸造の作業、トラブルなどなど、あらゆることが「あるある」で、またしても起こる殺人事件をさておいても、ビール屋なら楽しめる。原著の記述も訳語も的確なのはお墨付きを与えたい。ニトロでのビール造りみたいなことを20年ほど前は日常的にやってたし、日々の発酵管理は小説より緻密にやってましたよ(笑)。最近、不思議なビールばかり造ってたので、オリジナルのビールレシピにも共感。2冊目も読もう。
読了日:04月10日 著者:エリー・アレグザンダー
おやゆびひめ (世界のお話傑作選)おやゆびひめ (世界のお話傑作選)感想
ちょっと不思議な絵の『おやゆびひめ』。こういう話だったっけ? ちょっと『幸福の王子』っぽいような…。
読了日:04月15日 著者:ハンス・クリスチャン アンデルセン
ゴールデンカムイ 29 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 29 (ヤングジャンプコミックス)感想
「金塊を一目見るまで、死んでも死にきれねえよ!」刺青の暗号にはまだ続きがあったッ!? あの人とあの人の刺青が実はめっちゃ重要だったッ!? そうして解かれた最後の秘密ッ!? なるほどッ!! 一方、全勢力入り乱れる最後の攻防戦! 以下、次巻ッ!!
読了日:04月20日 著者:野田 サトル
初歩からのシャーロック・ホームズ (中公新書ラクレ, 706)初歩からのシャーロック・ホームズ (中公新書ラクレ, 706)感想
(短編3つほど漏らしてるものの)ホームズ正典マラソンを終えての再読。読んでからだと、ホームズのことならほとんどなんでも知ってる著者の博覧強記ぶりをひけらかすようなことはなく、それをベースに、いかに限られたスペースにかゆいところに手が届く解説を盛り込んであるかがあらためてわかる(それでいて、博覧強記ぶりもわかる人には伝わる)。内容そのものも、作品を知ってから読むとさらに楽しめる。これはもう職人芸みたいな本。
読了日:04月21日 著者:北原 尚彦
恋の絵本 (3) まっくろいたちのレストラン (恋の絵本 3)恋の絵本 (3) まっくろいたちのレストラン (恋の絵本 3)感想
版画の雰囲気、ストーリーに合わせた色調、孤独ないたちとうさぎのおじょうさまのもどかしい関係がいじらしい。瀧井朝世編、ってなんだろうと思ったら、『恋の絵本』シリーズの編者、ということなのね。だいぶ前に読んだ『すきっていわなきゃだめ?』と同じシリーズとは!? 他の絵本もそのうち読めるかな。
読了日:04月22日 著者:島本 理生
たんぽぽたんぽぽ感想
たんぽぽが冬を越して花を咲かせ、綿毛を飛ばすまでを細密な断面画で描く。写実だけど独特の味わいのある絵が見ていて飽きない。良質の科学観察絵本。
読了日:04月22日 著者:荒井真紀
【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来 (『このミス』大賞シリーズ)【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来 (『このミス』大賞シリーズ)感想
前職のパテント・トロールから逆方向に転身した、という設定だけで理由が語られていないのは、シリーズ化された後のための仕込み? まあ、特許をめぐるあまり普通の人は知らない世界にVtuber、レーザースキャナー、5Gデータ転送、と新しげな要素を盛り込んで丁々発止のストーリーに仕立てているのはまずまず。まあ、現実世界の企業間で近年懸案になってる特許の請求項はもっとしょうもないものが多いんだけどな(笑)。切り餅のスリットの入れ方とかな…
読了日:04月24日 著者:南原 詠
日本の神話えほん (2) やまたのおろち日本の神話えほん (2) やまたのおろち感想
ポール・コックスの絵、装丁による「日本の神話えほん」の第2弾はやまたのおろち。山が丸ごと動くようなやまたのおろちの描写からは、前巻同様、火山の噴火や洪水のような天災のイメージが強く感じられる。
読了日:04月24日 著者:ふしみ みさを
のうじょうにすむねこのうじょうにすむねこ感想
のうじょうにすむねこが日常の中で出会う動物たちの姿をコラージュと水彩などの手法を取り混ぜて描く。その手法、タッチなどを含め、やや大人寄りの絵本なのかな?
読了日:04月24日 著者:トラネコボンボン なかにし なちお
しあわせなときの地図しあわせなときの地図感想
戦争で生まれ育った街を離れることになった少女ソエが、地図を広げて、しあわせなときの思い出の場所にしるしをつけていく。ラストのページが切ない。
読了日:04月24日 著者:フラン ヌニョ
ビール職人のレシピと推理 (創元推理文庫)ビール職人のレシピと推理 (創元推理文庫)感想
ということで、遡って2巻も読んでみた。ビール造りや料理の話だけなら楽しく読めるのに、各巻、必ず人が殺されるのが余計だ(笑)。まあ、言動のうっとおしそうなキャラクターたちも、3巻目ではだいぶ愛すべきキャラクターになってくるので、そのあたりは2巻まではガマン? あと、ちゃんと調べなかったのも迂闊だけど、この舞台のレブンワースって、実在の土地なのね。架空の設定かと思って読んじゃってたよ(笑)。
読了日:04月25日 著者:エリー・アレグザンダー
作家と珈琲作家と珈琲感想
明治期から現代まで、作家、著述家の書いたコーヒーにまつわるエッセイをセレクト。選び抜かれた各編とその配置でコーヒーにまつわる諸相が自然と浮かび上がる。先日読んだ喫茶店紹介ムック的な『作家の珈琲』とペアという趣向のようで、珈琲以外にも酒、犬、猫などにテーマで同様のペアが編纂されているようだ。珈琲その他の題材に興味が薄くとも、アンソロジーとしての興味でも読めると思う。これは企画と編集の技あり。
読了日:04月29日 著者:
珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る (宝島社文庫)珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る (宝島社文庫)感想
読書メーター献本当選本、2冊目。やおら登場したヒロインの妹を中心に、一編ごとの「日常の謎」と、妹の行動に伴う本筋が並行して、ラストは今回もけっこうびっくり。作中、男女の「おつきあい」に関して、「作劇のためだけ」っぽい浅い感じがするのは共通の傾向ではあるものの、ミステリの仕掛けとしてはよくできていると感じる(前述の欠点もそれと表裏一体か)。とはいえ、ラストまで読むとちょっと主人公二人の関係にじんわりするものを感じるのも第一作と共通。最後まで読んでサブタイトルにうなるのもシリーズ共通の「技あり」?
読了日:04月29日 著者:岡崎 琢磨

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