2023年6月に読んだ本2023年07月10日 05時55分55秒

 電子書籍読書化がだいぶ進んでマンガの読む数が増えた感じ。元は『超人ロック』の追いきれていなかった膨大な作品群をちゃんと読もう、というのが始まりだったんだけど、hontoのクーポンや値引きのタイミング、合わせてプロモーション入れてくるタイミングなどが自分の感覚に合っているのが要因のひとつかも。
 毎月古めの本を発掘読書していたプライベートの用事はひと段落できたので、そのあたりの傾向は今後はちょっと減るかも?

6月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:2138
ナイス数:81

はじめての梅しごと 梅シロップをつくろう◾️はじめての梅しごと 梅シロップをつくろう感想
★★★
絵本形式のちょっと珍しい梅しごと本。梅酒でも梅干しでもなく梅シロップがメインというのも珍しい?(まあ、絵本形式だし…)。とはいえ、基本はしっかりおさえられてるので、入門書としてはよいのでは。絵はなかなかかあいらしい。
読了日:06月02日 著者:髙野紀子


寓話に生きた人イソップ ―その人生と13の物語◾️寓話に生きた人イソップ ―その人生と13の物語感想
★★★☆
イソップがその知恵と語り手の才覚で自分の立ち位置を確立していく物語の中に、よく知られる寓話から13を選んで絵本に仕立ててある。それぞれの寓話は数行にまとめられているけど、イラストの中には文章に描ききれなかった要素や、さらに思わせぶりな描写があって細部まで楽しめる。
読了日:06月04日 著者:イアン・レンドラー


ごきげんなすてご (BOOKS FOR CHILDREN)◾️ごきげんなすてご (BOOKS FOR CHILDREN)感想
★★★☆
あることがきっかけで家出した女の子が、理想の生活を夢見て捨て子になる。同じように理想の生活を夢見る犬や猫や亀が仲間になってごきげんに拾われるのを待つのだが…。とぼけた絵柄と展開が楽しい絵本。つづきも気になる。
読了日:06月06日 著者:伊東 寛


りすとかえるとかぜのうた◾️りすとかえるとかぜのうた感想
★★★☆
旅の話をするのが好きなりすとかえる。でもどちらも森を出て旅をしたことはないし、一緒に旅をしたこともない。そこで、一緒に旅しようと船を手に入れたりすだったが…。仲がいいのは、いいことだ(笑)。あと、地味に風さんたちが優しいな(笑)。背景の白を生かして最小限筆を入れてる感じの画風がまたいい。
読了日:06月09日 著者:うえだ まこと


りすとかえるのあめのたび◾️りすとかえるのあめのたび感想
★★★☆
いよいよ船で旅に出たりすとかえる。でも、出発の日は雨降りで、おまけに霧も深くてたどり着いた岸は一体どこかわからない。今回も風さんたちが全部話を持ってった(笑)!?
読了日:06月09日 著者:うえだまこと


魔法を捨てたい女の子 1 (集英社ホームコミックス)◾️魔法を捨てたい女の子 1 (集英社ホームコミックス)感想
★★☆
一歩足を踏み入れると謎の「魔法」(選べない)がかかってしまう全寮制の女子校。本音を大声で口に出してしまう魔法がかかってしまった主人公本音坂あるみの運命やいかに(笑)!? 合作の分、袴田めら単独だと濃密すぎるかもしれない毒っぽい要素がうまく希釈されてるかもしれない? まあ、油断はできないけど。とはいえ、この学園の設定にいろいろ仕込まれていそうな予感も…
読了日:06月09日 著者:袴田 めら,新島 あん


新米姉妹のふたりごはん1 (電撃コミックスNEXT)◾️新米姉妹のふたりごはん1 (電撃コミックスNEXT)感想
★★★
出張が世界一周という謎のハイスペック夫婦の再婚で同学年だけど姉妹になった表紙の二人。しかも親の出張でいきなり二人暮らしという気まずいシチュエーションをほぐしたのは、出張先だというスペインからいきなり送りつけられてきた生ハム原木!? とにかく料理の絵がリアルで美味しそうで、材料さえ揃えれば読者もなんとか作れそうな親切設計。ただ、高そうな食材や調理器具ばかりだけど。作り方コラムで「通販で買えます」って言われてもそうおいそれとは…。ともあれ、百合風味のグルメコミックとしていいところ突いてるな、という感じ。
読了日:06月10日 著者:柊 ゆたか


超人ロック 刻の子供達 1 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)◾️超人ロック 刻の子供達 1 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)感想
★★★☆
表紙の通り、5人の5歳児とパンダ…の遺伝子から復活を試みた「ぱんだリン」(笑)。絵柄は可愛らしいけど、若返り処置へのハッキングで5歳児になった面々の元の姿はいずれも一癖も二癖もあり(笑)!? ロックは小麦研究者として生物化学の世界では著名な学者の設定…というと『ソード・オブ・ネメシス』に近い年代なのか? ともあれ、いろいろ不穏さをはらみつつ次巻へ。小ネタとして、パンダの漢字表記をちゃんと知っているロック、伊達に長く生きてるわけじゃない(笑)?
読了日:06月11日 著者:聖 悠紀


超人ロック 刻の子供達 2 (MFコミックス フラッパーシリーズ)◾️超人ロック 刻の子供達 2 (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
★★★☆
少年キング連載時代ならヤマキ長官の双子の番外編のノリに近いコミカル編。それでもけっこう物騒でスケール感もある展開。5歳児(笑)とぱんだリンの数が同じだったのはこの展開のためか(笑)!? しかしいきなり現れたロックの正体と現れた経緯を一瞬で見破って便利に使いこなす5歳児…(中味は天才武器開発者)。その他の要素も含め、本作のテーマはかわいいは正義というよりかわいいは迷惑(笑)? 細部では、電子使いのポッドが骨董品扱いなのが年代のヒントになるかならないか…
読了日:06月11日 著者:聖 悠紀


超人ロック 刻の子供達 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)★★★☆
超人ロック 刻の子供達 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
感想
大人の身体と心での恩讐を若返りでリセットして新たな人生をそれぞれに歩み出す五者五様の有様が心地よく感じる。そして、最後のオチまでオヤジギャグ系(笑)? 同じように子どもになってやり直したはずだったのに同じような人生を繰り返したロードレオンの頃からすると、作者の作風、心境の変化もちょっと感じさせる一作かもしれない。それにしても、どんなに超人でもロックが普通の人であり続けることを看破するカレはやっぱりいい味出している。
読了日:06月11日 著者:聖 悠紀


旅するわたしたち On the Move◾️旅するわたしたち On the Move感想
★★★★
実際の描き方はどうやってるのか、という感じだけど、日本人にわかりやすそうな言い方では、スクリーントーンやカラートーンで切り絵をして白い紙に重ね貼りしていった……ような不思議なタッチの絵本。ヒトや動物が移動すること、その目的、その有様を淡々と描いていく。ちまちましたモノを探す絵本らしい楽しみもあり、また、いろいろ考えさせられもする。
読了日:06月13日 著者:ロマナ・ロマニーシン,アンドリー・レシヴ


ステンレス・スチール・ラットの復讐 (1979年) (サンリオSF文庫)◾️ステンレス・スチール・ラットの復讐 (1979年) (サンリオSF文庫)感想
★★★
前作のヒロイン?アンジェリナとの結婚逃避行!?から始まる第二作。解説によると海外のハリスンファンの評価は第一作よりだいぶ落ちるとか…。まあ、恒星間侵略を進める謎の集団の行動を止めるための潜入捜査が前作と比べると地味で一本調子に感じた読者は多かったかもしれない。とはいえ、ストレートなドンパチではなく、敵の謎を探りつつの頭脳戦という方向性は共通していて、特にラストに小技が効いているので個人的にはそこまで低評価でもない。あと、男女の役割とか医療モラルとかの描写は今読んでも(今の方が)面白く読めるようにも思う。
読了日:06月21日 著者:ハリイ・ハリスン


そんごくう (オールカラー版世界の童話 10)◾️そんごくう (オールカラー版世界の童話 10)感想
★★★☆
9巻に続き、特定表題作をタイトルに立てたアンソロジー的構成でセレクトが「そんごくう」「ライオンのめがね」「ジャックとまめのき」……となると、統一感はあまり感じないかも。そんごくうの絵柄がかあいらしくてよい。しかし、「ジャックとまめのき」は大英帝国の植民地主義を反映した、と思うと、今読んでみるといろいろ微妙なおはなしではある。
読了日:06月24日 著者:藤原 一生


ガリバーのぼうけん (オールカラー版世界の童話 11)◾️ガリバーのぼうけん (オールカラー版世界の童話 11)感想
★★★★
アンソロジー化してからのシリーズの中では、「ガリバーのぼうけん」「うかれバイオリン」「たからじま」と、全部イギリスで、また、リアルよりの挿絵のタッチも統一感のある一冊。これは幼少期から読んでいたので何度読み返したかわからない。でも、何度読んでもいい。解説では、子ども向けの翻案の重要性と、年代を踏んで最後は原典を読むことを推奨している。
読了日:06月24日 著者:後藤 楢根


新米姉妹のふたりごはん2 (電撃コミックスNEXT)◾️新米姉妹のふたりごはん2 (電撃コミックスNEXT)感想
★★★
冷静に考えると父子家庭と母子家庭の再婚で、それぞれ親が相応の地位にあって生活には不安なく親子仲も悪くなかったとはいえ、天真爛漫で家事しないで(父親がやってた?)成長した娘と、家庭料理系から高級食材の扱いまで完璧に身につけている(母親がみっちり仕込んだ?)娘、という両極端。その設定が本作の妙味とはいえ、そこは冷静に考えてはいけないのだろう。プリンからたこ焼き、ローストビーフまで。今回もごちそうさまでした。
読了日:06月25日 著者:柊 ゆたか


MOE (モエ) 2023年6月号 [雑誌] (牧野富太郎 I LOVE 植物|特別ふろく 牧野富太郎の植物図クリアファイル)◾️MOE (モエ) 2023年6月号 [雑誌] (牧野富太郎 I LOVE 植物|特別ふろく 牧野富太郎の植物図クリアファイル)感想
★★★
朝ドラもいいけど、本人もね! というわけで、牧野富太郎の年譜、標本、植物画がたっぷり楽しめる。あの時代にこんな生き方を90代までまっとうした学者さんがいた、というのは今後の指針ともしたい想いがする。
読了日:06月27日 著者:


わたしだけのものがたり◾️わたしだけのものがたり感想
★★★☆
絵本好きのエミリーが学校の先生から借りた本。家に帰って開いてみると絵はあるけど言葉がない。そこに聞こえてきた声に導かれるまま、言葉のない絵に自分で物語を見つけ始める…。エミリーだけの物語を読者がさらに広げることもできそうなメタ構造。なおかつ、もうひとつのメタ構造が…。絵とエミリーの遍歴を素直に楽しむもよし。アクロバティックな構成についていろいろ考えるもよし。ざっくりしたベースの絵に細密画をコラージュした遊びごごろたっぷりの絵を細部まで宝探しのように眺めるもよし。いろいろな楽しみ方ができそうな絵本。
読了日:06月27日 著者:パメラ ザガレンスキー


リジーと雲◾️リジーと雲感想
★★★☆
リジーが両親に、公園に来ている雲売りから雲を買ってもらって、それを大事に育てる、というお話し。子どもの頃にひよこを買ってもらったけどすぐに死なせちゃったのをちょっと思い出した。
読了日:06月27日 著者:テリー・ファン,エリック・ファン


新米姉妹のふたりごはん3 (電撃コミックスNEXT)◾️新米姉妹のふたりごはん3 (電撃コミックスNEXT)感想
★★★
海外出張中の母の妹はまさかの猟師!? 獲物を美味しく食するために鹿や猪を持ちこんでくるという夢のジビエ展開!? クリスマスのローストチキンも含め、ややワイルド系の巻だったかも。いやまあ、クリームブリュレにラムレーズンアイス、マカロンまで自作するスイーツ系も大充実だけど(笑)。
読了日:06月28日 著者:柊 ゆたか


新米姉妹のふたりごはん4 (電撃コミックスNEXT)◾️新米姉妹のふたりごはん4 (電撃コミックスNEXT)感想
★★★
今回もフォアグラ筆頭に親の送ってくる高級食材とバレンタイン絡めてのスイーツまで盛りだくさん。百合っぽさもぐんぐんアップ(笑)!? とはいえ、天然っぽい姉のサチがお勉強はめっちゃできるので、既存のマンガのこの手の設定でよくある「料理だけはダメ」というステロタイプにならず、自分で調べて初めての料理も身につけていける、というのがなかなか読んでいて好感。とはいえ、こいついつ勉強してるんだ、とも思うので、天然の天才?
読了日:06月30日 著者:柊 ゆたか


だれもしらない小さな家◾️だれもしらない小さな家感想
★★★☆
『小さなおうち』アナザー・ストーリー的な発端から、大都会の高層マンションに挟まれた古い民家をめぐるささやかな物語。原著は1964年に書かれたものを翻訳、挿画を加えて2022年に。とはいえ、1960年代より今読まれた方が味わいが増すかもしれない。
読了日:06月30日 著者:エリナー・クライマー,佐竹 美保

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