2018年2月に読んだ本2018年03月01日 21時45分47秒

2月はマンガ比率高し(笑)。とはいえ、積読本の消化も多少すすんだかな。カズオ・イシグロもちょっと読み始めた。

それにしても、『ファイブスター物語』が今もマイペースで出続けている2018年…(笑)。

2月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:3392
ナイス数:111

岩崎調べる学習新書 (1) マンガの歴史 1■岩崎調べる学習新書 (1) マンガの歴史 1感想
☆☆☆
岩崎調べる学習新書、という叢書は、岩崎書店HPで見ても、まだこの一冊のようだ。マンガの歴史を話し言葉のような語りかける平易な文体で語る。マンガの話なのに、図版が何もないのは、それを調べて学習してみてほしい、というコンセプトらしい。1巻は手塚治虫登場から『巨人の星』のヒットまで。自分の世代がだと、図版は脳内にあるので、調べなくても楽しく読める。いかにもみなもと太郎先生らしい博覧強記と読みやすさの両立。次巻が楽しみ。
読了日:02月02日 著者:みなもと 太郎


紫式部―源氏物語を書いた女流作家 (学習漫画 日本の伝記)■紫式部―源氏物語を書いた女流作家 (学習漫画 日本の伝記)感想
☆☆☆
普段は目にする機会がない児童書の伝記マンガ。千明初美先生がいろいろ描かれているのは知っていたが、近所の図書館にあったので読んでみた。いや、これは子供だけに読ませておくのがもったいない。紫式部の幼少期から晩年までを描く中に、源氏物語の内容もマンガになっていて、一冊で二度美味しい。
読了日:02月04日 著者:柳川 創造,千明 初美


掟上今日子の色見本■掟上今日子の色見本感想
☆☆☆
「忘却探偵」という思考実験ミステリの今回の「実験」は忘却探偵の「誘拐」。謎解きを今日子さん以外のキャラが行なう、荒唐無稽ではあるが一応はフェアで、予測不能なアイデアなど、「技あり」の印象。
読了日:02月07日 著者:西尾 維新,VOFAN


火の鳥 (6) (角川文庫)■火の鳥 (6) (角川文庫)感想
☆☆☆
今年は望郷編。マンガ少年創刊時の目玉連載作品で、初めて連載で読んだ『火の鳥』。この歳になると、ロミの心情が昔より胸にせまる。とはいえ、連載版とはけっこう物語が変わってるんだよね。
読了日:02月09日 著者:手塚 治虫


生頼範義展 THE ILLUSTRATOR■生頼範義展 THE ILLUSTRATOR感想
☆☆☆☆
上野の森美術館での展覧会図録として購入。改めて膨大な業績に圧倒された。図録にも収録されていたが、レイテ沖海戦の絵で、弾着の水柱がピンクや水色だったのに驚く。映画『この世界の片隅に』での砲弾の煙が色とりどりだったのと同じ理由だろう。
読了日:02月10日 著者:


ヴェネツィア便り■ヴェネツィア便り感想
☆☆☆★
個人的に偏愛している北村薫の奇妙な味わいの短編集。いつも忘れた頃に出る感じがまたいい。今回は50〜60代で感じる人生の哀歓を感じさせる短編が多かった。
読了日:02月10日 著者:北村 薫


日の名残り (ハヤカワepi文庫)■日の名残り (ハヤカワepi文庫)感想
☆☆☆★
英国執事の落日。森薫の絵柄で脳内再生された。
読了日:02月12日 著者:カズオ イシグロ


乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス)■乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス)感想
☆☆☆☆★
動物の写実的かつ動きのある描写に拍車がかかっている。あたかもナショナルジオグラフィックを読むが如し。
読了日:02月13日 著者:森 薫


ファイブスター物語 14 (ニュータイプ100%コミックス)■ファイブスター物語 14 (ニュータイプ100%コミックス)感想
☆☆☆☆
設定がらがらぽんにも慣れ、脳内自動変換。久しぶりの一冊まるごとの大戦闘。兵站レベルまでしっかり描き込みつつ、オールスターキャストの大サービス。敵も味方も攻めるは攻め、退くは退く、騎士の戦いの物語。脱力オマケ話もあり。
読了日:02月13日 著者:永野 護


回転ドアは、順番に (ちくま文庫)■回転ドアは、順番に (ちくま文庫)感想
☆☆☆☆
短歌の連なりだが、いわゆる連歌ではなく、間を散文詩?でつなげて、一編の短編小説の趣きに。一組の男女の出会いからおしまいまでを描き、タイトルの通り、円環構造でしめることで独特の余韻が生まれる。ある意味、2/14に読むにはふさわしい本だったかも。
読了日:02月14日 著者:穂村 弘,東 直子


#こんなブラック・ジャックはイヤだ (エヌ・オー・コミックス)■#こんなブラック・ジャックはイヤだ (エヌ・オー・コミックス)感想
☆☆
現代的?な台詞づかいが年寄りの目にはリズムがつかみにくく、ちょっとづつ読んでいたが、ようやく読了。台詞はともかく、小ネタはけっこうおかしい(笑)。それにしても、なぜあのあとがきのような経緯でここまで描けるようになるのだ。もともとの才能か? 何か憑依しちゃったのか?
読了日:02月18日 著者:つのがい,手塚 治虫


新宿駅最後の小さなお店ベルク: 個人店が生き残るには? (ちくま文庫)■新宿駅最後の小さなお店ベルク: 個人店が生き残るには? (ちくま文庫)感想
☆☆★
刊行順と読むのが逆になったけど、こちらも読了。まあ、これからも年に何回かはエッセンベルクを肴にビールを飲みに行くだろう。
読了日:02月26日 著者:井野 朋也


グレートマジンガー 2 (サンワイドコミックス)■グレートマジンガー 1&2 (サンワイドコミックス)感想
☆☆☆☆
桜多吾作版『グレートマジンガー』のワイド版。前作の『マジンガーZ』で吹っ切れたのか、初回からオリジナル路線ばりばり。その展開のハードさはトラウマレベル。子供の頃最終回を読んだ時の衝撃が忘れられない。
読了日:02月26日 著者:永井 豪・桜多吾作


アンチクリストの誕生 (ちくま文庫)■アンチクリストの誕生 (ちくま文庫)感想
☆☆☆☆
小説の構造としてはわりあいカチッとしているにもかかわらず、当たり前でないことが当たり前に語られ、小説の側には揺らぎがないのに、読者の頭の中に揺らぎを起こすような不思議な小説。
読了日:02月27日 著者:レオ・ペルッツ


デビルマン-THE FIRST-(ザ ファースト) 2 (復刻名作漫画シリーズ)■デビルマン-THE FIRST-(ザ ファースト) 2 (復刻名作漫画シリーズ)感想
☆☆☆☆★
何も足さない、何も引かないデビルマン2冊目。元のコミックスだと1巻(誕生編)、2巻(シレーヌ編)で区切りがはっきりあったが、今回ひと続きで読むことで、元のコミックス以上の連続性が感じられるように思った。その流れで総攻撃前の明のメッセージを読むと、けっこう本気で怖い。
読了日:02月28日 著者:永井豪とダイナミックプロ



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