2025年6月に読んだ本 ― 2025年07月19日 04時56分11秒
6月の読書メーター
読んだ本の数:23
読んだページ数:3685
ナイス数:58◾️カウント・ゼロ (ハヤカワ文庫SF)の感想
★★★☆
一見関連性がわからない企業間のヘッドハンティングをめぐるピカレスクアクションと、駆け出しの電脳カウボーイの青くさい逃亡劇と、美術商の女性への謎の探索依頼が互い違いに語られ、徐々に物語が溶け合っていく。とにかく人がバタバタ死ぬ。スピード感があって読みやすく、物語としてもめっぽう面白い。内容は佐藤史生なら『ワン・ゼロ』、後継でいえばケン・リュウの神々三部作はこの系譜かな。面白いけど、電脳の新しさは前作に負っていることもあり、日本の読者はあまり驚きは感じなかったかもしれない。
読了日:06月01日 著者:ウィリアム ギブスン
◾️超人ロック 冬の虹(1) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★
気になっていた『超人ロック』ゼロと言うべきエピソード。この時点でも年齢不詳(笑)。スキャナーという用語はやはりコードウェイナー・スミスへのオマージュか。シリーズを知らなくても近未来(一部のガジェットは時代遅れになりつつあるが)スパイアクションとして読める仕立て。軌道エレベーター建設をめぐる陰謀劇。人種の描き分けが職人芸的。
読了日:06月04日 著者:聖悠紀
◾️超人ロック 冬の虹(2) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
画用紙の質感を生かした彩色の表紙が目を引く巻。ロックの能力はおそらく若返りの他、千里眼とテレパシー……だったところ、見よう見まねで念動も身につけた、というくだりがあり、後には使えない能力がほぼない最強のエスパーとなる萌芽も地味に仕込んである。とはいえ、限られた能力しか使えない中での精神戦はなかなか新鮮。あと、無茶な肉弾戦(笑)はこの当時から、というのもある意味納得。
読了日:06月04日 著者:聖悠紀
◾️超人ロック 冬の虹(3) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
マッチョな表紙の通りの内容。殺人機械と言うべき中国の最強エージェントに対抗するべくロックがロシアのエージェントを相手にひたすら特訓。一方、殺人機械を普通に犯罪者として追跡するコロンボっぽい警官がいい味出している。
読了日:06月05日 著者:聖悠紀
◾️超人ロック 冬の虹(4) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
この時点では、自分のその後の可能性に気づいていないロックのラストのセリフは、シリーズのファン向け。それ以外は緊迫感のあるスパイアクションとして普通に楽しめる。とはいえ、ファン以外はわざわざこの作品に手を出さないかもしれない。描かれた中では最晩年の年代と思われる『嗤う男』が超能力を封じられた中での肉弾戦の展開だったのと、対にする意図はあったのかもしれない。
読了日:06月05日 著者:聖悠紀
◾️超人ロック クアドラ (ヤングキングコミックス)の感想
★★★
『冬の虹』の直接の続編。中国が分裂状態になる中、前作のヒロインのいた「寺」が制圧され、気功の使い手=スキャナーが集団拉致される物騒な展開の中、まだ透視とテレパシーと簡単な念動しか使えない(あと、傷の治りが早いくらい)ロックがまた窮地に。前作からの設定で、テレパシーが念話以上の共感能力で相手の感じる苦痛をそのまま感じる超シンパシー能力であるのも物語構成のポイントかも。
読了日:06月05日 著者:聖悠紀
◾️湯気を食べるの感想
食、自炊に対するスタンス、好みの料理などへの共感はもとより、回ごとのテーマに対するエッセイの文章の流れ、勢い、表現が「生きがいい」と思わせる職人芸。楽しく読める。
読了日:06月06日 著者:くどうれいん
◾️超人ロック クアドラII (ヤングキングコミックス)の感想
★★☆
とにかく展開が速く、人がばたばた死ぬ印象。スティンガーが有効に使われているのは現代の戦場の状況からすると先見の明っぽい。とはいえ、ラストがいかにも「次シリーズに続く」という感じだけど、この動乱の始まりから宇宙世紀まではまだまだ遠い道のりになりそうだ。まだ「超人」とまではいえない、「普通の人」の延長として生きているロックが、歴史をどう見守り、能力を高めて行ったのか? 惑星ロンウォールあたりまでは「人」として生きていた感じなので、「超人」の自覚はやはり『コズミック・ゲーム』のエーリカとの戦いあたりから、かな?
読了日:06月07日 著者:聖悠紀
◾️もりのあさの感想
★★★☆
女の子が朝、森にきいちごを摘みに行って、帰ってくるまでに見たもの、考えたことをつづっていく。やわらかい印象の絵本。
読了日:06月07日 著者:出久根 育
◾️ほんやくするとの感想
★★★
犬のいるおうちに赤ちゃんがやってきてから、小学生くらいまでの成長をあたたかに描く。言葉がなくても伝わることはある。
読了日:06月07日 著者:斉藤倫,うきまる
◾️じんせいは しがみついて なんぼですの感想
★★★☆
詩人の絵本らしく、動物ごとに付された詩が楽しい。意外と科学的な生態にまつわる詩あり、抒情的な詩あり、中にはナンセンス詩みたいなものもあり。あえてひらがなで書くことでの異物感も楽しさのひとつになっている。
読了日:06月07日 著者:木坂涼
◾️オオカミ族の少年 (クロニクル 千古の闇 1)の感想
★★★★
6000年前の狩猟民族の生活の中に自然と溶け込んでいた呪術的な世界観を背景にした、父親を悪霊憑のクマに殺された少年の成長譚。狩猟生活の細部がリアルだが、著者の考古学の研究と実践の成果とのことで、わかりにくい点は都度著者に確認しているという訳者の尽力にもよる。それでいて翻訳ものとは思えない読みやすさ。作品も翻訳もすごい!
読了日:06月09日 著者:ミシェル ペイヴァー
◾️からかい上手の(元)高木さん (22) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)の感想
★★★★
ある意味クライマックスの「告白」。やるな、幼稚園児!
読了日:06月09日 著者:稲葉 光史
◾️わたしはクジラ岬にすむクジラといいます (偕成社おはなしポケット)の感想
★★★☆
『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』のまさかの続編!? 前作のペンギンの先生が、あれに憧れて自分もあちこちに手紙を送ってみたら……。
読了日:06月10日 著者:岩佐 めぐみ
◾️ねずみのモナと永遠のわが家の感想
★★★
予想外のスペクタクル! 帰るところがあるのはいいね。
読了日:06月11日 著者:ケイリー・ジョージ
◾️おいしそうな文学。の感想
★★★☆
いろいろな作家、翻訳家、文筆を手掛ける方々が食に関する随筆や小説から受けた印象をだいたい3ページで語る。面白いと思ったのは、その執筆陣の中に、最近、妻が興味を持って読んでいる(ので自分も読んだりしている)本の著者がちらほら散見されたこと。こういうのも一種のシンクロニシティ?
読了日:06月21日 著者:
◾️りょこう (日本傑作絵本シリーズ)の感想
★★★☆
真上から見た不思議な構図で、おじいちゃんと孫の温泉旅行の出発からおしまいまでを丹念に描く。他の乗客、お客さんのまわりのものまでちまちま描かれる。温泉旅館あるあるで温泉旅行に行きたくなった。
読了日:06月21日 著者:麻生 知子
◾️モナリザ・オーヴァドライヴ (ハヤカワ文庫SF)の感想
★★★★
『ニューロマンサー』読書会を契機にシリーズ読み通しを計画して、読書会当日の往路の電車で読了。一作ごとに電脳世界の様相、アクセスする人間側のテクノロジーが変化しているのが面白い。3つのエピソードが交錯した『カウント・ゼロ』に対して今回は4エピソードの切り替わりがテンポよく、けっこう楽しく読了。過去キャラクターもほぼ総登場での大団円?
読了日:06月21日 著者:ウィリアム ギブスン
◾️メダリスト(13) (アフタヌーンKC)の感想
★★★★
発売日に一気読み。前巻で光視点が入り、それぞれのコーチとの関係に転機が。今巻のテーマは自立への模索と言えるかもしれない。
読了日:06月23日 著者:つるまいかだ
◾️アヤカシ薬局閉店セール (偕成社おはなしポケット)の感想
★★★
人づきあいの苦手な店主が営んできたアカシヤ薬局。閉店のチラシがアヤカシ薬局だったことから、アヤカシが次から次へとやってきて…。仕事仕舞いをひかえて読むとまた味わいが増す。
読了日:06月24日 著者:伊藤 充子
◾️超人ロック カオスブリンガー 1 (1巻) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★
ラフノールをめぐるエピソードから銀河史の新しい幕が開きそうな展開になったところで絶筆。旧連邦どころか銀河帝国の存在が忘れられているらしいこのあたりの年代は実はかなりの遠未来? あとがきは20年乗った愛車を修理パーツがなくなったことでパーツ取りに出して、免許も返上、という寸話で、ちょうど33年ほど乗った愛車を同じ理由で引き取りに出す日がせまるタイミングでこの本を読んだのはちょっと二重の意味で感慨深い。あと何作かで新連邦のシリーズを読み尽くすので、そのあとは少年キング版の再読に進もうかな。
読了日:06月25日 著者:聖 悠紀
生霊わたり (クロニクル千古の闇 2)の感想
★★★★
第二作。前回は森から寒い北の方まで長い旅だったが、今回はパンデミック的な病の流行をきっかけに西へ、さらには海へ。この年代の生活や狩猟、航海技術を丹念に描く作風は健在。あとがきからすると、ほぼ原著出版から時間差なしで翻訳してたんだな、と驚く。
読了日:06月29日 著者:ミシェル ペイヴァー
◾️オットッ島のせいちゃん、げんきですか? (偕成社おはなしポケット)の感想
★★★
はじめは一対一の出会いだったシリーズが、つながりができ、さらに広がっていく。世代交代も含めていろいろほっこり。
読了日:06月30日 著者:岩佐 めぐみ
読書メーター
2025年5月に読んだ本 ― 2025年06月23日 04時26分04秒
5月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:3055
ナイス数:100◾️エーミールと三人のふたご (ケストナ-少年文学全集)の感想
★★★☆
ケストナー全集版にて。冒頭に前作のあらすじ説明がある親切設計かと思いきや、作者本人も登場人物で、前作のつづきの世界でその前作が小説として刊行されていて……というメタ構造。それがそのまま作品の本筋にも生かされている。とはいえ、ナチス台頭下で執筆されたという背景と、主人公が原子を扱う物理学者に憧れている、というのが1934年に書かれたことを勘案しても、いろいろ考えてしまう。さておき、エーミールは大人になった。おばあさんがいい。
読了日:05月01日 著者:ケストナー
◾️せかいいちのねこ (MOEのえほん)の感想
★★★
子どもの頃、手のひらに載るくらいのパンダのぬいぐるみを持っていたのを思い出した。しかし、きもかわいいぬいぐるみのニャンコはともかく、なぜ相方のぬいぐるみがアノマロなのか?
読了日:05月02日 著者:ヒグチユウコ
◾️いらないねこ (MOEのえほん)の感想
★★★☆
子育てから子離れまでを追体験できるかのような一冊。前作でもぬいぐるみと生きたねこの違いに言及はあったし、子猫を拾うエピソードもあったけど、今回は冒頭の捨て猫のシーンから過酷な展開があり、一冊通して生と死を意識させる。
読了日:05月03日 著者:ヒグチユウコ
◾️SPY×FAMILY 14 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
テストで星と雷同時ゲット(笑)…からのダンスパーティ。そこから老いた二人の戦時中のエピソードに。痛ましい話だが、現代版『はだしのゲン』の役割はこういうマンガが担うことになるのかも。
読了日:05月04日 著者:遠藤 達哉
◾️ペンギンのトビオの感想
★★★☆
ペンギンのトビオくんが文通相手のホッキョクグマと初めて会うために飛行機に乗る。子どもを飛行機に乗せる前に読ませるといいのかも、という感じの旅行ガイドとしても読める。目的地にちょっとびっくり?
読了日:05月04日 著者:斉藤倫,うきまる
◾️ニューロマンサーの感想
★★★☆
初刊時以来の再読。リアルタイムで読んだ時は『ブレードランナー』文脈で気づきにくかったけど、けっこうまんま『虎よ、虎よ!』な作品だったんだなあ、というのが正直な感想。身体の内外に聖痕を刻み込まれたピカレスクヒーローが地獄めぐり的な彷徨を地上から宇宙空間まで繰り広げ、宿敵の行き着く果てには怪しげな美女の影が。便利な設定フリップも超能力の一変形か。ただ、1980年代的風俗が強調されている結果、今読むと『虎よ、虎よ!』の方が古びていなくて、主人公のバイタリティも強烈だ。あと、この系譜が伊藤計劃に連なると思う。
読了日:05月07日 著者:ウィリアム・ギブスン
★★★
いかあげ たこあげの感想
いかとたこがたこあげをしていると……エスカレートする言葉遊びが楽しい。
読了日:05月07日 著者:高畠じゅん子
◾️ほんやのねこ (MOEのえほん)の感想
★★★☆
時系列では前の2作とつながっているんだけど、味のあるキャラだったほんやのねこの日常を描く異色の一冊。何から何まで想定外、斜め上(笑)。そんな中、ちょっとした後日談には涙したりほっこりしたり。
読了日:05月10日 著者:ヒグチ ユウコ
◾️SPY×FAMILY 15 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
かつてはドラマ、マンガ、小説などでよく描かれてきたシチュエーションの悲恋。日本のことは今ではたまに朝ドラの戦中戦後で描かれるが、前巻の感想でも書いた通り、現代で少年誌でこういったシチュエーションを描くにはこのマンガのような架空の枠組みが必要ということかもしれない。それにしても戦時のエピソードはどれも切なく、ちょっと読むのにエネルギーがいる。ただ、作者サイドも冷戦シミュレーションマンガの味付けとかではなく、それなりの覚悟は持って過去編を描き続けているのかも、という気もしてきた。
読了日:05月10日 著者:遠藤 達哉
◾️超人ロック 聖者の涙 Volume.1 Locke The Superman Tears of The Saint 1 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★
電子書籍セールの機会にまとめて購入。書誌的には、オリジナルの連載が1991年で少年キング〜少年KINGの長期連載が一旦終了した後のまとまった連載としては初めての長編でもあり、1エピソードが全3巻前後で、ロックが正体を隠して銀河規模のトラブルシューティングをするという基本フォーマットの作品群となっていった流れとしても初めてものと言えるかもしれない。コミックスが出た当初に読んで以来の再読だが、帝国後の新連邦でまだ「超人ロック」の存在や帝国時代のテクノロジーが社会では普通に認識されている。
読了日:05月11日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック 聖者の涙 Volume.2 Locke The Superman Tears of The Saint 2 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★
ロック自身が強烈な暗示で敵方に回る中での群像劇。そんな中、連邦、敵方のそれぞれにの自信過剰なエスパー、快楽殺人にしか興味のないエスパーなどが野放図に行動して、再読した視点ではかなりカオスな状況。
読了日:05月11日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック 聖者の涙 Volume.3 Locke The Superman Tears of The Saint 3 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★
カオスな状況そのものがラスボスの破滅を招いたものの、紙一重で麻薬組織は壊滅、拡大期の混乱にあった連邦が改善方向に向かうことを示唆して収束。銀河帝国や超人ロックがいったんは伝説になっている世界。執筆順ではこの後に『ニムバスと負の世界』を含む初期3部作を再構築しつつ、作品世界を広げていくことになるが、その端緒となった作品だろう。作劇は2000年代と比べるとまだ粗く、SF要素も「電子使い」のサイバーパンクくらいまでだが、この時点の作品を再読すると、改めて後年の作品群のアイデアのバリエーションに驚く。
読了日:05月12日 著者:聖 悠紀
◾️漫画 君たちはどう生きるかの感想
★★☆
正直、アニメのモチーフ(当然ながら原作とは思っていない(笑))になると聞くまで知らなかった本。人生を通じて綺麗事を貫けるか。マンガとしては微妙だが、おじさんのノート部分は活字の本として、主人公の行動の部分がマンガなので、まあ、本として読むよりとっつきやすいつくりなのは間違いない。星崎真紀のマンガにあった「よい子菌」をちょっと思い出した。
読了日:05月12日 著者:吉野源三郎
◾️ルソンバンの大奇術 (福音館創作童話シリーズ)の感想
★★★
美味しそうだったパンはもったいなかったかな。しみじみといい話っぽく展開してきて、あれ、これでおしまいなの? という唐突感あり。
読了日:05月14日 著者:牡丹 靖佳
◾️からかい上手の(元)高木さん (21) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
中学生の頃からまだ愛読してるのか、あの少女マンガ(笑)。夫婦でセリフまで暗唱できそうなヘビーローテーション(笑)?
読了日:05月16日 著者:稲葉 光史
◾️はたらく本屋 (写真絵本 はたらく)の感想
★★★☆
最寄駅の近く(地下街?)にあるっぽい地元書店の一日。開店から閉店まで割合人の流れが絶えない中での本屋さんの仕事を写真で綴るが、立地によってはこんなに人が来ない書店が多く、どんどん廃業していってるんだろうなと思うと、ちょっと複雑な気持ちにもなる。この書店が長く続きますように。
読了日:05月17日 著者:矢萩 多聞
◾️しあわせなおばあちゃまの感想
★★★☆
いっしょに暮らす海鳥がいなくなって、おまわりさんに探してもらうことにしたおばあちゃま、なんだけど、探索行の意味ありげな伏線?の数々、どうなるのか、と思ったら意外な解決、あれ、あれとかこれとか、どうなったんだっけ? めでたしめでたしだけど気になる。
読了日:05月18日 著者:ドロシー クンハート
◾️ねずみのモナとはじめてのジェラシーの感想
★★★
登録を忘れてたっぽいシリーズ3冊目。まさかの生き別れの再会とか、フェスティバルのあれこれとか、まつぼっくり新聞とか、いろいろからんでラストは大団円。
読了日:05月18日 著者:ケイリー・ジョージ
◾️ぼくのおじいちゃんの感想
★★★
働いているライトさんとおじいちゃんの対比。定年過ぎたので、こんなふうに楽しく暮らしていけることを希望したい。
読了日:05月19日 著者:カタリーナ・ソブラル
◾️MOE (モエ) 2025年5月号 [雑誌] (巻頭特集 いとしのミッフィー| とじこみふろく MOEオリジナル A5サイズ ミッフィーシール | 絵本ふろく 菊田まりこ「わたしのおそろい」 )の感想
★★★☆
よく見るけど実はあまり知らなかったミッフィーのことがいろいろわかった。
読了日:05月20日 著者:
◾️校正・校閲11の現場 こんなふうに読んでいるの感想
★★★☆
文芸、雑誌から辞書、法律書、さらにはウェブまでの校正の現場で行なわれていることをインタビューでつづる。趣味で編集、本業では論文投稿と査読などをやっていると、「校正」的なことをやらない日はない。現場は違えど、取り組むスタンスや考え方は相通じるものだと実感した。
読了日:05月25日 著者:牟田都子
読書メーター
2025年4月に読んだ本 ― 2025年05月22日 04時48分35秒
4月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:1156
ナイス数:55◾️スージーとゆめがかなうとしょかんの感想
★★★☆
本好きのネズミがいたら? 文字を覚えていろいろなことを知っていく楽しさが読む子どもに伝わるといいな、と思える絵本。ネズミと本のサイズ感は、確かにこのくらいのバランスかも。リアルでは、ネズミってけっこう頭いいんで、本当に文字覚えて本読まれたらちょっとこわいかも…。
読了日:04月05日 著者:スージー・モーゲンスターン
◾️図書館を建てる、図書館で暮らす:本のための家づくりの感想
★★★★
図書館のような家を建てて住みたい、という構想に惹かれるように建築家や九州大学の本棚等の保存プロジェクトなどがちょうどいいタイミングで有機的につながっていくのが面白い。あと、著者二人の来歴や本との日常が本好きならどこかには共感できるところがあるだろう。建築とプロジェクトのお仕事部分もお仕事小説的に楽しめる。
読了日:04月05日 著者:橋本 麻里,山本 貴光
◾️ラーオ博士のサーカスの感想
★★★★☆
データベースになく登録者もいなかったサンリオSF文庫版。アリゾナにやってきた怪しげなラーオ博士のサーカスはサイド・ショーもメインもただただ怪異…。自分も観客になったようにするすると読める。おまけのカタログがまたおかしい。サンリオの中西秀男訳書は粒揃い。しかもちくま文庫が拾ってくれているものが多いので今も読めるので、読みたい方はそちらを。
読了日:04月08日 著者:チャールズ・G・フィニー
◾️はらぺこオオカミがんばるの感想
★★★☆
池澤春菜さんの本棚紹介で子どもの頃からの愛読書として紹介されていたシリーズ。1979年刊だが、現在は新装版で出ていて、そのレビュウからすると収録作品も増えているっぽい。こちらは岩波ようねん文庫から2冊出ていた2冊目で、原著から訳者が選りすぐった5編を収録。ポリーだけでなくいもうとのルーシーにも勝てないオオカミがかわいそうになってくる。
読了日:04月16日 著者:キャサリン・ストー
◾️からかい上手の(元)高木さん (20) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
バレンタインとホワイトデー。大人も子どもも微笑ましい。20巻まで来ちゃったので原典オマージュの表紙もここまでか。今巻は特に季節感が合っていないけど(笑)。
読了日:04月16日 著者:稲葉 光史
◾️わたしと いろんなねこの感想
★★★
子どもの頃のいろいろなことが思い出される。ちょっとふしぎなねこたちのお話。
読了日:04月17日 著者:おくはらゆめ
◾️おふろの感想
★★★
ちょっと銭天堂っぽいふしぎなお店の出てくるお話。何が起こる?
読了日:04月24日 著者:麦田あつこ
◾️20ぴきのピクニック (20ぴきシリーズ)の感想
★★★
20匹のねずみの親子のピクニック。みそ汁がポイント?
読了日:04月25日 著者:たしろちさと
◾️ポリーとはらぺこオオカミの感想
★★★☆
読む順番が逆になったけど、岩波ようねんぶんこの3巻目。7編中5編がみんなよく知っている童話が元ネタで、オオカミがその本を読んで参考にしようとするけど、都会では役に立たないというメタ構造。このようねんぶんこ収録版にはないけど、ネットでシリーズの感想を見ると、このシリーズそのものが小説世界にもあってさらにメタな構造になったりするらしい。
読了日:04月27日 著者:キャサリン・ストー
◾️超人ロック エピタフ 1 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★☆
銀河帝国時代のエピソードを歴史家とロックの対談で振り返る、番外編というにはボリュームたっぷりの長編の第一巻。ブリアン・ド・ラージュの少年期からの成長譚と言えるが、これでもかという凄絶な体験の連続。ピカレスクなビルドゥングス・ロマンの趣き。その一方、エリートの身分を隠しつつ、現場で周りにも可愛がられ、実力で認められていく叩き上げ的な描き方もいい。
読了日:04月29日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック エピタフ 2 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★★
普通死ぬようなシチュエーションを「つき」(だけではないが)で切り抜ける、というのは異能生存体のようなものか。とはいえ、エスパーでもないのにロックの正体を洞察するあたりもやっぱりただものではない感を漂わせる。艦隊同士の模擬戦もルール内で敵の裏をかく丁々発止で『ジョジョ』のスタンドバトルっぽい感じも。
読了日:04月29日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック エピタフ 3 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★★
かつての同輩が出会い、意外な協力関係に。それにしてもライガー教授はまったくもって全銀河的に傍迷惑な人だったことが改めて実感される。
読了日:04月29日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック エピタフ 4 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★★
少年期から晩年まで冷徹果断な判断を下せた帝国宰相ブリアン・ド・ラージュのたったひとつの純情の結末。そういえば、『エネセスの仮面』などにも代表されるように、『超人ロック』という作品全体を通じて、宇宙海賊は概して「自由の象徴」として描かれている。本作では、自由に生きられなかった人物の見果てぬ夢の象徴か。
読了日:04月29日 著者:聖 悠紀
2025年3月に読んだ本 ― 2025年04月08日 06時00分13秒
名古屋はSF読書会とビールワークショップ講師。仙台はなんちゃってファントムブルワーのレシピ打ち合わせと仕込立会。勢いで5/4のSFセミナー後にビール開栓イベント計画中。
3月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:2325
ナイス数:88◾️チリとチリリさくらのおはなしの感想
★★★
お花見の季節の自転車おさんぽ。まさか桜の木にそんな秘密が…
読了日:03月02日 著者:どいかや
◾️なんていいひの感想
★★★☆
ざっくりしたタッチで描かれる子どもたちが、今にも動き出しそう。雨の日に部屋での遊びから屋外に飛び出して、他の子どもたちとも一緒になってはしゃぐ様がなんともかあいい。経歴を見たら『なみ』の人の絵でしたか。
読了日:03月02日 著者:リチャード・ジャクソン
◾️あの湖のあの家におきたことの感想
★★★★
湖のほとりの家に歴代住んでいた家族の履歴を淡々と語る絵本。原題を直訳すると「湖のほとりの家」くらいシンプルなので、タイトルには訳者の想いが反映されているのかもしれない。個人的には絵本全体のトーンに対して意訳しすぎかな、と思わなくもない。
読了日:03月02日 著者:トーマス・ハーディング
◾️The House by the Lake: The True Story of a House, Its History, and the Four Families Who Made It Homeの感想
★★★★
英語の方でも読んだ。ノンフィクション版もあるようだ。
読了日:03月02日 著者:Thomas Harding
◾️新米姉妹のふたりごはん 11 (電撃コミックスNEXT)の感想
★★★
10巻まではまとめ買い、ほぼ一気読みしていて、終わってないのに続き出ないと思っていたら、作者腰痛……。マンガ家あるあるとはいえ、お大事に……。ともあれ、友だちもさらに増えて、それぞれの進路志望も決まりつつあり、卒業あたりで完結の構想っぽい。次が2年後でもいいので、身体はお大事に。
読了日:03月04日 著者:柊 ゆたか
◾️からかい上手の(元)高木さん (18) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)の感想
★★★
一エピソードごとのページ数は少ないので、すごい話数描いていて、それでもほのぼののネタが尽きない。うぇぶりの一日一チケットでポツポツ読んでるけど、そろそろ先が見えてきたかな
読了日:03月05日 著者:稲葉 光史
◾️ねずみのモナと最高のおくりもの (ハートウッドホテル)の感想
★★★
シリーズ2冊目。冬眠用の部屋もあるのか、このホテル。
読了日:03月06日 著者:ケイリー・ジョージ
◾️ノヴァ急報 (サンリオSF文庫)の感想
★★★★
サンリオSF文庫初回配本6冊のうちの一冊。大学時代古本で買って(150円の鉛筆価格あり)、積んだままだったのをふと思いついて読んでみた。大学時代とかに読んだら当時の風評通り意味がわからないと投げていたかもしれないけど、今読むと意外にするする頭に入ってくる。核の不安を背景に人間が自分以外のものになる、他人との境界が溶ける、などの陰謀論的なイメージの奔流。なぜわかるようになったのか、と思ったのだが、エヴァンゲリオンをテレビリアルタイムから新劇場版まで完走した経験が自分の場合は大きいように思う。
読了日:03月08日 著者:ウィリアム・S・バロウズ
◾️ファイブスター物語 18 (ニュータイプ100%コミックス)の感想
★★★★
発売日に本屋に行けるスケジュールは珍しい。ダイ・グのラストバトルがそういう展開とは。あと、後半はトラフィックス4。デコやんのクズっぷりが想像以上にパワーアップ。しかし、この展開だともしかして生きているうちにほぼ完結まで読めたりするか?(年表の未来はちょこちょこ描かれてるから、何年で終わっても不思議ではない気がする)。
読了日:03月10日 著者:永野 護
◾️ミステリと言う勿れ (15) (フラワーコミックスα)の感想
★★★★
ついにこの時が来た。おだやかに日々を過ごす。誰しもが、こんなふうにいければいいのに。よい関係だった。
読了日:03月11日 著者:田村 由美
◾️マイ・ディア: 親愛なる物語 (角川文庫 ひ 5-4)の感想
★★★☆
出版当時以来の再読。氷室冴子が自分が愛読した角川文庫の「家庭小説」の名作の復刻を企画して、復刊フェアが実現。フェアの解説書的に書き下ろしたエッセイ。中には復刊をきっかけに初めて読んだ作家もいくつかあったとのことで、イーディス・ネズビット『若草の祈り』はそんな一冊。フェア提案のきっかけになったという児童文学研究家宛の手紙が昭和の貧乏生活の昔話から世代論にまで脱線するのが今読むと考えさせられる内容。あと、文体を変えると作品の印象が変わる、という考察もあり(脳内で「だ」調にして再読したとか)。
読了日:03月16日 著者:氷室 冴子
◾️モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 (文春文庫 う 30-3)の感想
★★★★☆
ヴェネツィアの古本屋のルーツを探していたら、とんでもないことを見つけてしまった、どうしよう!? 的な話。イタリア本国でもちゃんと突っ込んでいなかったことをきちんとしらべあげているのがすごい!
読了日:03月18日 著者:内田 洋子
◾️薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ (19) (サンデーGXコミックス)の感想
★★★
たまたま、めずらしくマンガを。ちょうど放映中のアニメのあのシーンが回想で。ああ、原作のあのあたりで、そういえばそういう話だった。
読了日:03月24日 著者:
◾️からかい上手の(元)高木さん (19) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
けっこう両親の二人の方のウエイトが上がってる気がする(笑)。仲よくてなにより。海岸でけんけん、あったな、そういえば。
読了日:03月24日 著者:稲葉 光史
◾️シカしかいない (MOEのえほん)の感想
★★★☆
たしかに、シカしかいない、と思わせて? 楽しい絵本だが、それ以外の仕込みもあったのでちょっとびっくりした。そんな手があったか(笑)!?
読了日:03月28日 著者:キューライス
読書メーター
2025年2月に読んだ本 ― 2025年03月25日 01時27分09秒
2月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:3871
ナイス数:98◾️本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~貴族院外伝 一年生の感想
★★★☆
合本で読めば入っていたのだが、この部からは冊数が多いので合本はやめることにしたので、残ってしまっていた外伝短編集。ちょっと前に読んだ全3巻?の落穂拾い的な短編集と比べ、本編のドタバタの背景を別視点で補完する感じでソランジュ先生の序と〆でまとめてあるのもいい。
読了日:02月03日 著者:香月美夜
◾️有閑倶楽部 4 (りぼんマスコットコミックス)の感想
★★★
まあ、今同じようなノリで作品を立ち上げようとしてもこういう設定にはならないだろう。作品の本来の目的とは別の意味で、社会背景の変化を確認できるという意味合いも。それにしても、扱うネタのはじけ方が土田よし子よりも永井豪よりもひどい(笑)。さすが一条ゆかり、振り切る時は完全に振り切る。
読了日:02月04日 著者:一条 ゆかり
◾️竜が呼んだ娘3 魔女の産屋の感想
★★★
前巻もけっこう活劇要素があったけど、今巻は最初から不穏でひたすら災害と戦闘。主人公がなりたいものは竜騎士ということで道は定まったものの、いろいろ想像の斜め上をいく話だ。
読了日:02月04日 著者:柏葉 幸子,佐竹 美保
◾️ふるかな ふるかな? (児童図書館・絵本の部屋)の感想
★★★☆
雨具完備で雨が降るのを楽しみに待つ。最後にびっくり!?
読了日:02月07日 著者:キム・ジョンソン
◾️ねずみのモナと秘密のドア (ハートウッドホテル)の感想
★★★☆
動物たちがかあいい。小さな勇気がまわりを動かしていく物語。
読了日:02月08日 著者:ケイリー・ジョージ
◾️からかい上手の(元)高木さん (17) (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)の感想
★★★☆
今回はいつものなかよし家族の描写だけじゃなくて、ちーがいる中でもちょっと二人が適度にイチャイチャする感じのエピソードがちらほら。それはそれで微笑ましい。
読了日:02月10日 著者:稲葉 光史◾️メダリスト(12) (アフタヌーンKC)の感想
★★★★
12巻目にして、まさかの光視点の物語。一方で、さらっと語られるジュニアGPでのいのりの優勝。想定外の成長を見せる司、いのりのタッグは周囲からはどう見られるか、客観視をさせてくれる巻とも言える。そんな中、迎えた全日本ジュニア、実戦でもいかにもありそうな滑走順、トラブル。
読了日:02月11日 著者:つるまいかだ
◾️竜が呼んだ娘4 語り部の壺の感想
★★★☆
まさか、斧の民と弓の民のいさかいの原因がわかるとは。相変わらずスペクタクルなところはスペクタクルだが、徐々に謎を解いていくプロセスと主人公の成長が相まって、これまででいちばん楽しめた。
読了日:02月14日 著者:柏葉 幸子,佐竹 美保
◾️瓜を破る 11 (芳文社コミックス)の感想
★★★☆
これまでも行き違いそうになるたび、ちゃんと伝えてわかりあうことを繰り返してきたメインのふたり。一方、仮面夫婦だったところの決断あり、ワーカホリックな上司の意外な面を見つける、など。この上司さん、全方位に気配りしてて、決断するところはきっぱり、など、好感度高い。
読了日:02月18日 著者:板倉梓
◾️ドクロの感想
★★★★
関西弁じゃないクラッセン。講演しに行った旅先の図書館で読んだ民話を絵本にしたのか、それでこの内容……!? なるほど、これはまさに現代の民話伝承だ。
読了日:02月18日 著者:ジョン・クラッセン
◾️藍を継ぐ海の感想
★★★★
珍しく直木賞受賞作読み。膨大な資料を元に、本当にありそうな物語を紡ぎ出す手法に脱帽。地質学者と陶芸、ニホンオオカミの血脈、空き家に眠っていた膨大な資料の謎、火球と隕石とアイヌ、そしてウミガメ。架空の歴史を紡ぐという点ではSFではないけどSFファンとの親和性は高いかもしれない。
読了日:02月22日 著者:伊与原 新
◾️鋼鉄都市 (ハヤカワ文庫 SF 336)の感想
★★★☆
高校の頃に読んで以来。自分はファンデーションがしっくりこなくて、アシモフで唯一好きな作品、として記憶に残していたけど、内容は忘れきっていた。今読むと、登場する科学、技術の記述が今読んでもほぼ古びていない点に驚く。これは今読むからこそ気がつく凄さかもしれない。しかも、仕事をAIに取られるかも、という技術のバーストが起こった今の方が、ここに描かれたシチュエーションへの読者の共感度も高いだろう。おまけに、停滞した人類文明をリスタートするきっかけの事件でもあったわけで、ファウンデーション前史の萌芽もすでにあった。
読了日:02月24日 著者:アイザック アシモフ
◾️相方システム 上巻の感想
★★★☆
商業で2巻まで出ていて掲載誌休刊で一時中断した『相方システム』がガレットに移籍? して上下巻に。同人誌扱いでBOOTHで購入したけど、カバーまで凝った装丁がよい。内容は、ある意味『マリア様が見てる』のスールに近い「相方」をアンケート相性をから解析してコンピュータが割り当てる、というシステムに女子校を舞台に、この作者らしい心のモヤモヤをねちっこく描く。その作風の中でもこれまで読んだ中では極北かもしれない。下巻でちゃんと落ち着くところに落ち着くのか!?
読了日:02月24日 著者:袴田めら
◾️よつばと!(16) (電撃コミックス)の感想
★★★★☆
何年間が空いても安定のよつばと!品質。表紙の通り、メインは山登り。そして今巻の最後のエピソード(笑)! なるほど、あずまきよひこをずっと読んできてよかった(笑)。うちには初期のリーフファイトトレーディングカードゲームもたくさんあるぞ(笑)。
読了日:02月27日 著者:あずま きよひこ
◾️相方システムの感想
★★★★
4人の関係性がもつれにもつれてどうなるのか、と思ったところで……!! 予想以上に重い展開になりつつ、ラストは不思議なさわやかさ。これまでに読んだ袴田めら作品中ベストと言っても過言ではない。ヒトにとってのパートナーとは何かを突き詰めた作品。
読了日:02月27日 著者:袴田めら
◾️そらのきっさてんの感想
★★★
命を落とした動物たちが通うそらの喫茶店。それぞれに思い出の飼い主を想って過ごす。
読了日:02月28日 著者:くまくら珠美
◾️ツインスター・サイクロン・ランナウェイ4 (ハヤカワ文庫JA)の感想
★★★☆
どうなることかと思ったが、どうにかなった。漁のスケールはインフレしすぎ(笑)。いつまでも続くスペース・ランナウェイ。原型の短編からはずいぶん遠くまできたものだ。
読了日:02月28日 著者:小川 一水
読書メーター
2024年12月に読んだ本 ― 2025年01月19日 17時10分14秒
12月の読書メーター
読んだ本の数:30
読んだページ数:6044
ナイス数:193◾️鬼滅の刃 19 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
3人がかりでの上弦の弐撃破に続き、不期遭遇戦が続く。上弦の壱が強すぎる。このあたりはアニメになるとすごそうだ。
読了日:12月01日 著者:吾峠 呼世晴
◾️交響詩篇エウレカセブン (3) (カドカワコミックスAエース)の感想
★★★
アニメと近い展開もありつつ、コミカライズ版なりの解釈がより強くなり、だいぶ血生臭い展開になってきた。エウレカの変化はアニメの方がずいぶんソフトかな。
読了日:12月01日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES
◾️乙嫁語り 15 (青騎士コミックス)の感想
★★★★
スミスさん、ホントにタラスさんをイギリスに連れ帰って結婚しようとするの巻。雰囲気が一気に『エマ』っぽくなったかな、と思ったものの、あとがきによると年代が『エマ』よりだいぶ前なので、その当時の英国のことは調べ直したとか…。確かに、『エマ』よりちょっと牧歌的な雰囲気で、動物もたくさん出てくる。
読了日:12月01日 著者:森 薫
◾️SPY×FAMILY 8 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
豪華客船で全編バトル。クライマックス的に、船上花火大会を背景にしたスピーディな格闘と一般客やアーニャのリアクションが並列するコマ割りの演出はマンガならでは。劇場版に再構成するほどのボリュームのエピソードなので、次巻に続く。
読了日:12月05日 著者:遠藤 達哉
◾️交響詩篇エウレカセブン (4) (カドカワコミックスAエース)の感想
★★★☆
ここまで来るとアニメ版とはまるで別物。アネモネの扱われ方はアニメよりだいぶひどい。エウレカもアネモネも感情が人間っぽく描かれているのでさらにその印象が増す。
読了日:12月05日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES
◾️ふみきりペンギン (らいおんbooks)の感想
★★★☆
ちょっとした不思議が、ちょっとしたことで疎遠になった子どもたちをつなげていく。昔、小学校低学年でいちばん仲がよかった友だちと「絶交、ってしてみようか?」とどちらからともなく言い出して、5年生で自分が転校する前、本当に絶交状態を続けたことをちょっと思い出した。その友だちとは中学くらいまで文通が続き、就職後,たまたま同じ業界の会社に入っていたことがホームページの掲示板で判明して一度だけ再開したことがある。彼はその後どうしているだろうか。
読了日:12月06日 著者:おくはらゆめ
◾️ダンジョン飯 12巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
画力が堪能できる紙で再読して、改めてファンタジー世界をリアルに描く描写力に感嘆。コミカルな要素で和らげられてはいるけど、テーマ的には『ベルセルク』に近いんじゃないか。
読了日:12月07日 著者:九井 諒子
◾️鬼滅の刃 20 : ジャンプコミックスの感想
★★★★
表紙は誰? と思ったら、そういうことか。なんだか映画『アマデウス』っぽい過去だった。この激しい戦闘をufotableがアニメ化するのか。
読了日:12月07日 著者:吾峠 呼世晴
◾️ダンジョン飯 13巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★☆
確かに行き当たりばったり的ではあるが、食うか食われるか、が世界の基本原理で、悪魔が悪魔になった原因そのものでもあった、ということで、『ダンジョン飯』というタイトルが実はテーマそのものを表していた、というのは最初から構想していたのだとしたらすごいかもしれない。モンスター同士が相手を食って力を手に入れる、というのは、なんとなく『魔獣戦線』っぽくもあるかもしれない。
読了日:12月07日 著者:九井 諒子
◾️交響詩篇エウレカセブン (5) (カドカワコミックスAエース)の感想
★★★☆
『エウレカセブン』に登場したさまざまな思わせぶりなワードの数々の意味するところが明かされる巻。おそらく、アニメ版に設定としてはあって、敢えて描かなかった要素の深掘りなのか。この巻での謎解きはいろいろ腑に落ちる。一方で、ドラマをホランドとノヴァク、ドミニクとアネモネにフォーカス。各キャラクターの幼少期のエピソードがそれぞれ切ない。やや残念なのは月光号の面々の描写が全編で少ない点だが、そのあたりはアニメ版から要素を補完して読むのがいいかも。4クールあったアニメ版は月光号の日常が充実していた。
読了日:12月08日 著者:片岡 人生,近藤 一馬
◾️交響詩篇エウレカセブン (6) (角川コミックス・エース 138-7)の感想
★★★☆
アニメより人間味のあるエウレカとアネモネも、この世界観の一部か。恒星間移民やファーストコンタクト、星間生命体などのアイデアを盛り込みつつ、『幼年期の終わり』の先を描くのではなく、敢えてそれを拒否して残される人々の側を描いた、という意味では興味深い作品になったという印象。恋がすべてを超えていったアニメ版の対極で、同じ設定からここまで再構築した力技はなかなかすごい。
読了日:12月08日 著者:片岡 人生,近藤 一馬
◾️はじめてのひと 8 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
いろいろ勢いの展開で止まっていた時が動き出す。偶然12月に読むことになったけど、続刊の9巻がまたこの12月に出る(数巻続いたクリスマス編完結?)というのは、読者体験としてはタイムリーすぎるかも。
読了日:12月09日 著者:谷川 史子
◾️ダンジョン飯 14巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★☆
紙の本での再読もついに完走。これまでの人物の表情、魔物それぞれの姿の緻密な表現を印刷で読んで感嘆してきたけど、これは原画展で原画を見たいタイプのマンガ家の一人なのは間違いない。最終巻はファリンの竜部分を食べることだけに巻が費やされるわけだが、それまでの全登場人物に島全体の群衆がほぼ全編にちまちま描かれるのがまたすごい。悪魔の呪いの結果も、まあ本人には不本意でも納得感はある(笑)。本当に、人間の一番の願いがなんであるのかは自分でもわかっていないものだ(笑)。
読了日:12月09日 著者:九井 諒子
◾️煙と蜜 第六集 (ハルタコミックス)の感想
★★★
まるごと一冊、陸軍対海軍の柔道対決。育ちのいいお嬢さまの天然ぶりが、この対決の目的だった本来の矯正意図を軽く越えていくあたりがポイントか。
読了日:12月11日 著者:長蔵 ヒロコ
◾️魔法のリノベ(7) (ジュールコミックス)の感想
★★★☆
身長差40cmカップルのリノベをめぐるあれこれと、70代女性が初めて自分の趣味のかわいさを目指すリノベ。どちらも説得力あり。一方、主人公ふたりの関係が…
読了日:12月11日 著者:星崎真紀
◾️どろぼうのどろぼん (福音館創作童話シリーズ)の感想
★★★☆
なくなっても持ち主も気が付かないものだけをぬすむどろぼうのどろぼんの生涯を、たまたま捕まえてしまった刑事が聞き取る。随所に挟まるカラーイラストがトレーシングペーパーに印刷したような不思議な風合いで味を添えている。
読了日:12月11日 著者:斉藤 倫◾️しじんのゆうびんやさんの感想
★★★★
たったふたりのゆうびんやさん。ある時、灯台のおじいさんに手紙を送ってみることになり…。湧き出てくる言葉が読む人には詩と感じられ、謎の詩人の手紙として評判が広がっていく。不思議な読み味でじんわりする。
読了日:12月13日 著者:斉藤 倫
◾️鬼滅の刃 21 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
ついにラスボス戦。見た目と弱点の太陽を克服しよう、というあたりはかなり究極生物カーズっぽい。対抗するのが呼吸、というところも含めて、『ジョジョ』第二部へのリスペクトの感じられる作品だと再確認。あと、コミックスの表紙のキャラクターがちゃんと本編内でクローズアップされる人物になっている構成も(結果的に、なのかもしれないけど)いい。
読了日:12月14日 著者:吾峠 呼世晴
◾️SPY×FAMILY 9 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
豪華客船編終結。読みごたえあったのと、途中随所にグッとくるシーンがあった。この巻に入るとアニメで観た話とその先の話がちょこちょこ。
読了日:12月15日 著者:遠藤 達哉
◾️本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集1の感想
★★★
電子書籍セールにて。本編のあの時とかあの時とか、別の視点ではどうだったのか、がわかるあれこれ。通読した人にはそれなりにおすすめ。
読了日:12月15日 著者:香月美夜
◾️からかい上手の(元)高木さん (15) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
ラスト二部作?が、表紙になってる(元)になる直前くらいのエピソードから、その後日談まで。いや、プロポーズのタイミングはかるのはむつかしいですなあ…(笑)。
読了日:12月22日 著者:稲葉 光史
◾️本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集IIの感想
★★★
今回でカバー範囲が一気に第5部前半まで。電子書籍版でもオープニングとエンディング後の短編はいろいろな視点だったので、膨大なSSの中でも、本編の一部にするかどうかで線引きがあったことがわかる。
読了日:12月23日 著者:香月美夜
◾️はじめてのひと 9 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
このところ続いてきたクリスマス話がクリスマスイブ発売の巻で完結。シリーズ序盤の不倫エピソードへの決着が、ヒロイン側からは愛憎含めての昇華、ラストで語られる相手側の現在の立ち位置含めて、なんとも説得力がある。新エピソード群が、日常の中で関係が冷えた夫婦が初心を思い出す的なエピソードを次々と描いていくのも印象的。この、ハッピーエンドの先まで描いていくのが、デビュー当時から一貫して、いかにも谷川史子と感じる。
読了日:12月25日 著者:谷川 史子
◾️鬼滅の刃 22 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
引き続き総力戦。なるほど、ばら撒きまくっていたあのお札とあのお札が見事にリサイクルされている。耳飾りの謎も明かされた。
読了日:12月26日 著者:吾峠 呼世晴
◾️成瀬は信じた道をいくの感想
★★★☆
一見別の話だけど、一冊の中で登場したキャラクターが徐々に絡みあっていくのでオムニバスというより長編の印象。キャラクターが確立された前提から始めていることもあってか、前作より楽しめた。とはいえ、やっぱりこの作風はラノベだと思う。ラノベだからいいんだけど。
読了日:12月27日 著者:宮島 未奈
◾️SPY×FAMILY 10 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
断片的には語られてきた「黄昏」の過去だが、具体的に微に入り細に入り描写されると、現在の世界で起こっていることを連想してしまい、冷静に読めない。後半はいつもの調子で読めたものの、ちょっときつい読書体験になってしまった…。
読了日:12月28日 著者:遠藤 達哉
◾️鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★☆
誰一人欠けてもこの結末に至らなかった。ここまで描いてきた群像劇が実を結んだ大団円。あとは原作の余韻をもう少し味わいつつ、劇場版を待とう。
読了日:12月28日 著者:吾峠 呼世晴
◾️SPY×FAMILY 11 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
仮の職場(精神科医)の人間関係をコントロールする話と例によって姉が好きすぎる話でコメディの平常に戻ったかと思わせて、小学生たちに直接危害が及ぶバスジャック事件に。安定のアーニャ品質ではあるものの、テロリストの方への感情移入度が高く複雑な読後感だ。
読了日:12月29日 著者:遠藤 達哉
◾️超人ロック 嗤う男 (1) (MFコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★★
久しぶりの『超人ロック』未読消化。モノワイヤーとかも登場するので、時代背景はおそらく遠未来のどこか。記憶喪失の奴隷状態で辺境の危険な賭けレースに駆り出されつつ、隠している記憶を探ろうとする拷問に耐えるロック。同様のエピソードはいくつかあったように思うが、新鮮に読める。
読了日:12月31日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック 嗤う男 (2) (MFコミックス フラッパーシリーズ)の感想
★★★★
帝国のデータキューブがかなり傷んでいるあたり、もしかして『ホリーサークル』よりさらに後の時代だったりするのか? 丁寧にオーバーテクノロジーと自分の伝説を消していくロックの試みが実りつつある? と考えることもできるか?
読了日:12月31日 著者:聖 悠紀
読書メーター
2024年11月に読んだ本 ― 2024年12月21日 21時40分26秒
11月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:5477
ナイス数:109◾️からかい上手の高木さん (19) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★★☆
気がつけば勝負の内容が「照れた方が負け」になっているのが悶絶ポイント(笑)。特に(元)の前日譚となるラストが…。あと、その高木さんでも照れちゃうあのエピソードも…(笑)。そういえば、中学当時、「この子があなたのこと好きなんだって」という謎の設定?で休み時間とかに女子二人組に追い回されたことがあって、女子からもいじめられるのか…と逃げ回っていたことがあったんだけど、あれはもしや、とこういうマンガを読むと思い出したり…。「勝負」の初期で「勝てないからもういいや」と高木さんから逃げなかった西片はいいやつだ。
読了日:11月01日 著者:山本 崇一朗
◾️フランネルの紐の感想
★★★☆
数ページの短編のラストに意味深な短歌。手芸をモチーフに御伽噺的なものからややリアルなシチュエーションまで、いろいろめぐるソーイングファンタジー。
読了日:11月01日 著者:東 直子
◾️イノベーションと企業家精神 (ドラッカー名著集 5)の感想
★★★
珍しく仕事での読書会で。1985年の本の2007年の新訳時にこれを超える本が20年経っても出ない、と書かれているが、書かれていないというより、本だけ読んでも実践されないことが多いため、読まれ続けているのだろう。同じくよく読まれる『失敗の本質』もそうだが、読んで「あるある」とうなずくだけの読者が多いのだろう。それでも、有象無象のビジネス新書よりは読む価値はあるのではないか。
読了日:11月01日 著者:P.F.ドラッカー
◾️夜光雲のサリッサ(8) (リュウコミックススペシャル)の感想
★★★☆
いきなりの遊星軌道飛来物とのランデブーから、いきなりのシンギュラリティ。展開早すぎるけど、現代の読者はこのくらいはオッケー?
読了日:11月02日 著者:松田未来,※Kome
◾️鬼滅の刃 13 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
壺の芸術品の元ネタ的なものはデビルマン原作のジンメンかなと思う。小学3年でアレを読んだ時は怖かった。
読了日:11月03日 著者:吾峠 呼世晴
◾️くりさぶろうの感想
★★★
同じいがからとび出したくりの三兄弟。仲よくすもうで遊んでいるところに、冬眠をひかえた熊の親子がやってきて…。そこでまさかの展開?
読了日:11月03日 著者:福田 利之
◾️七つ星の謎の感想
★★★★☆
開催中に神保町の古本まつりを隅から隅まで眺める機会はなかなかなかった。2024年、ほとんどのワゴンを眺めて、終わりくらいに見つけたのがこれを含む全集から5冊ほど。中でも、もっとも思い出深いこちらを購入。通っていた小学校の図書室にあったポプラ社のルパン全集がこれだったのだが、転校後、小学校でも中学校でも公立の図書館でも同じ全集を見つけることができなかった。今読むとアラも目立つものの、この巻での歴史、地理、天文学、語学(ラテン語とアラビア語まで)を駆使したロマンある謎解きは今読んでも感銘を受ける。
読了日:11月03日 著者:モーリス・ルブラン 池田宣政
◾️ダンジョン飯 9巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
センシの過去に始まった相互理解と自己理解、という流れで読むと、ライオスとマルシルの出会いも、サキュバスで全滅中のイヅツミのエピソードの深みが増す。一方のミスルンとカブルーの珍道中も。人の欲望のありかについて考察、整理する巻と言えるかも。しかしモンスターや悪魔の重厚な描写は『ベルセルク』あたりにも通じるように思えてきた。キャラクターはコミカルでもあらためてすごい画力だ。
読了日:11月04日 著者:九井 諒子
◾️鬼滅の刃 14の感想
★★★☆
刀鍛冶の里編、この巻では最後までは辿りつかなかった。設定はアニメでは略しているのがいくつか説明されてますね。
読了日:11月04日 著者:吾峠 呼世晴
◾️うさぎちゃんうみへいく (せなけいこのうさぎちゃんえほん)の感想
★★★
近隣の図書館で追悼企画をやっていたので読んだ。うさぎちゃんが磯で遊んでいて、たまたま助けた相手は…? 浦島太郎みたいなオチじゃなくてよかった。
読了日:11月04日 著者:せなけいこ
◾️うさぎちゃんスキーへいく (せなけいこのうさぎちゃんえほん)の感想
★★★
同じく、近隣の図書館の追悼企画にて。これの前に「つきへいく」があるみたいだけど、それは借りられたのかなかった。しかし、「つきへいく」、「スキーへいく」と続くと地口っぽい(笑)?
読了日:11月04日 著者:せな けいこ
◾️あこがれの図書館の感想
★★★☆
字の読み書きは苦手だけど絵を描くのと鳥を観察するのが大好きな主人公が、引っ越した先の図書館で図鑑に夢中になる。筆者の子供時代の実話の絵本化とのこと。子どもが興味を持ったものを伸ばしてくれる環境との出会いは一種の奇跡かもしれない。
読了日:11月04日 著者:パトリシア・ポラッコ
◾️からかい上手の(元)高木さん (13) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★
結婚しても子どもまでいても照れる西片の安定感(笑)。
読了日:11月06日 著者:稲葉 光史
◾️夜光雲のサリッサ(9) (リュウコミックススペシャル)の感想
★★★☆
宇宙でのコンタクトを終えて戻ったら……。巻を追うごとにスケール感がバグってきて、『雪風』と思って読み始めたらワイドスクリーンバロックでした、みたいな感じ。ただ、その無造作に放り込まれるアイデアの一つ一つに過去のSFを読みこなしてきた読者スキルが総動員されるみたいな。
読了日:11月07日 著者:※Kome
◾️SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
まるごと一冊犬のボンド。殺伐としているけど、ラストのもふもふが全部持ってった感じ。
読了日:11月07日 著者:遠藤 達哉
◾️交響詩篇エウレカセブン(1) (角川コミックス・エース)の感想
★★★
テレビアニメ放映当時から気にはなっていたコミカライズ版。電子書籍のセールで激安だったので手を出してみた。序盤はほぼアニメの展開に近いけど、展開は速い。キャラクターとメカを別の人が作画するという形式はメディアミックスならではか? エウレカは異質感を強調していたアニメより表情とかセリフとか人間味がある感じ。
読了日:11月08日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES
◾️鬼滅の刃 15 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
刀鍛冶の里編のクライマックスから柱稽古編へ。マンガだととんとんと話が進む。
読了日:11月10日 著者:吾峠 呼世晴
◾️からかい上手の高木さん (20) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★★☆
もう西片が意識してしまってて、高木さんも気持ちをまったく隠してない最終巻。1巻あたりではまだ絵柄模索中で、巻が進むにつれて徐々に高木さんがかわいくなるのが西片の視点、気持ちの変化とシンクロして感じられる、という感想を前の方の巻に対して書いたと思うけど、この巻では作者もそのあたりをはっきり意識して描いてる感じがする。すっかり素直になってる高木さんの表情がもうなんとも言えない。こういう時に「尊い」と言えばいいのか!?
読了日:11月12日 著者:山本 崇一朗
◾️夜光雲のサリッサ(10) (リュウコミックススペシャル)の感想
★★★☆
最終決戦的な展開で母艦?を降りるもの残るもの、というあたりは『ナディア』っぽかったり。一方の「天主」の過去は……まあ、ありきたりはありきたりかな。『デビルマン』的な。
読了日:11月13日 著者:※Kome
◾️ダンジョン飯 10巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
あたらめて命の危険がいっぱいの巻。あと、とにかくあらゆるキャラクターの表情の表現が神がかってる。電子書籍では線のタッチがボケてかなり印象ちがうというか凄みが違う。
読了日:11月14日 著者:九井 諒子
◾️鬼滅の刃 16 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
ちょうどアニメの柱稽古編とそのちょっと後まで。アニメでは稽古部分が間延び的に感じたけど、改めて、マンガの構図とコマ割り、吹き出しに配置で頭に入ってくるストーリーのインパクトに感じ入る。自分は普通の雑誌サイズで読む紙のマンガに適応した世代で、このマンガはそういった世代が読んだ時にその効果を最大限感じられる紙のマンガの作法で描かれていると感じる。
読了日:11月15日 著者:吾峠 呼世晴
◾️鬼滅の刃 17 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
現在アニメが柱稽古編で全員が異空間に転送されたところで寸止めだけど、その先はこうなるのか、という感じ。一コマで見せてしまっている戦闘がufotableの手にかかるとすごいことになりそうだ。そう言えば数巻前の作者コメントでデビュー前、ufotable作品のファンだった、とあったけど、そうなると、この作品には過去のジャンプ作品だけじゃなくて『Fate/Zero』あたりへのリスペクトももともと含まれていたのかもしれない、と、ちょっと思った。
読了日:11月15日 著者:吾峠 呼世晴
◾️SPY×FAMILY 5 (ジャンプコミックス)の感想
★★★
そう言えばそういうエピソードあったな、という感じで、特に工作の回は内容忘れてたけど新鮮に楽しめた。へっぽこスパイの話が同級生の倒産話と繋がってたのは失念。
読了日:11月16日 著者:遠藤 達哉
◾️SPY×FAMILY 6 (ジャンプコミックス)の感想
★★★
前巻終盤で登場した、表紙の横恋慕女スパイさんでおなかいっぱいの巻。闇テニス大会の荒唐無稽さがおかしい。
読了日:11月16日 著者:遠藤 達哉
◾️交響詩篇エウレカセブン(2) (カドカワコミックスAエース)の感想
★★★
表紙の通りアネモネ登場。とは言えアニメで感じたほどには狂気を感じない。言動はヤバげでも、普通のわがまま娘っぽい。エウレカも感情の起伏がはっきりしていて普通の女の子っぽい。とは言え、アニメと比較しないなら、統一感はあるので、別物として読む分にはよいだろう。
読了日:11月16日 著者:片岡 人生,近藤 一馬,BONES
◾️夜光雲のサリッサ(11) (リュウコミックススペシャル)の感想
★★★☆
オーバーテクノロジーでの対決が続く。ただ、ステルス能力が存在の確率そのものをゼロにする能力だったとか、予知能力が多世界の可能性を選択する能力だったとか、そういう説明がしっくりくるので、整合性が感じられて反則感なく楽しめる。とは言え、この予知能力の描写、『超人ロック 風の抱擁』のアレと同じ…。改めて聖悠紀のアイデア発想力に想いを致すなど。
読了日:11月17日 著者:※Kome
◾️ビールの100年 (日本の技術 10)の感想
★★★★☆
あまり一般には知られていない本だと思うけど、日本にビールが入ってきてから、明治、大正、昭和が終わるまでに(本書の出版は平成元年)どういうことが起こっていたのか、膨大な文書化されている情報を収集してわかりやすくまとめてくれている一冊。すごい力作。ビールの歴史を語ろうというひとは、この本に要約された情報は最低限知っておくべきだろうとおもい、通読しないままでいたことを大いに反省。なお、収録されている写真は『ゴールデンカムイ』にほぼそのままの構図で描かれている箇所があり、ネタ本だったのかな、と思わされる。
読了日:11月22日 著者:遠藤 一夫
◾️鬼滅の刃 18 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
猗窩座戦決着。猗窩座の過去編はなるほどという感じで、遊郭編同様、人類ダメマンガ、あるいは『デビルマン』の系譜か。一方で表紙のカナヲの童磨への毒舌にはびっくり……からの伊之助乱入は想像の斜め上すぎる展開。伊之助出生の秘密は、善逸の過去よりは唐突感ないかな。
読了日:11月24日 著者:吾峠 呼世晴
◾️クジラがしんだら (童心社の絵本)の感想
★★★☆
タイトルの通り。死んだクジラが深海まで沈んでいって、その後どうなるか。ちゃんと観察した研究者の観察結果を踏まえて描いた科学絵本。
読了日:11月26日 著者:江口絵理
◾️ダンジョン飯 11巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
改めて、人の欲望がテーマで、心の底からの欲望は自分にも理解できてない、ということを、計算高いはずのカブルーがライオスを説得しようとしてしどろもどろになるあたりに出ているように思える。欲望がテーマだからこそ、このマンガで描かれる各人の表情が喜怒哀楽情感たっぷりであるところがより効果的な演出にもなっている。それにしてもマルシル百面相(笑)と言っていい巻。ほぼ主役(笑)。
読了日:11月27日 著者:九井 諒子
◾️からかい上手の(元)高木さん (14) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
うぇぶりでオリジナルのシリーズとこちらを毎日一話ずつ読んで、こちらの方が一話が短いこともあり、どんどん差がついて、オリジナルの方はちょっと前にラストまで。ただ、この読み方をすると、この(元)に出てくる思い出のエピソードがたまにタイミングよくリンクしたりして楽しかった。オリジナルも頭から読み返す手もありかも(笑)。
読了日:11月27日 著者:稲葉 光史
◾️SPY×FAMILY 7 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
ラスボスとのファーストコンタクトから、そういえばこういうエピソードあった、というのが続いて、え? 原作では豪華客船ここで来るの? という感じ。前巻に続き、ちょうどいいところで引いて次巻が楽しみになる演出?
読了日:11月29日 著者:遠藤 達哉
2024年9月に読んだ本 ― 2024年10月07日 05時36分59秒
あとは最近の傾向で電子書籍マンガがどんどん増えているけど、たまに電子書籍で既読のものを紙の本で読むと描線がクリアで別の作品のように楽しめる、という意外な効果もあり。
9月の読書メーター
読んだ本の数:29
読んだページ数:6354
ナイス数:226◾️【小説29巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身8」の感想
★★★★
魔獣狩りでも模擬戦でもない国対国の戦闘はそういえば初めてか。前半のクライマックスは救出劇、そこからの未知のテクノロジーを持つ敵の追撃戦。魔法世界なので本来はなんでもありなところ、この世界のルールの中で成立できる危機感とそのクリア方法の立案、そこにストーリーとキャラクターを絡めていく語り口がうまい。イラストもいい。表紙にもいるハンネローレ、一気に存在感出た(笑)。
読了日:09月01日 著者:香月美夜
◾️サイボーグ009 太平洋の亡霊 (チャンピオンREDコミックス)の感想
★★★★
世代的にテレビアニメには間に合っていなくて白黒作品は再放送もなく、ロマンアルバムとビデオ時代前の放映時音声のLPレコードくらいしかなかった。先日Youtubeでようやく本編を観たけど、想像以上に名作だった。このコミカライズ版は初回だけは雑誌で買ってコミックス化を待っていたもの。マンガの電子書籍読みが増えている中、紙で買いたかった一冊。期待以上の仕上がり。全編涙なしに読めなかった。今の時代、ガンガン読まれて欲しい。それにしてもこの後のアニメいろいろ、辻真先脚本作品がいかに自分の血肉になっていたことか…
読了日:09月01日 著者:石ノ森章太郎,早瀬マサト
◾️【小説30巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身9」の感想
★★★★
表紙のとーちゃん、予想以上に強い。相手が規格外だったのが不運。とはいえ、今回は入手できた情報があって、事前準備できていて、なおかつ突発事態への対応を強行したり、本編中では「気がついたらあっちも片付いてた」程度の描かれ方だったけど、いろいろ間一髪が重なっていて、緊張感が切れない。トラウマ描写のあたりは、けっこう読んでてビクビクものだったので、ホラー的観点でもクオリティ高いかも。
読了日:09月02日 著者:香月美夜
◾️【小説31巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身10」の感想
★★★★
魔王が本当に悪辣な魔王だった(笑)。それにしても、神様たちが大迷惑だ(笑)。まあ、このあたりの生々しさはギリシャ神話の神様みたいなものか。
読了日:09月03日 著者:香月美夜
◾️からかい上手の(元)高木さん (9) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★
地味にクリスマスプレゼントをわざわざ公園遊びで渡しに来る彼が今後の伏線か(笑)? しかし夢に見るサンタさんがアレですか(笑)!? まんまだよ(笑)。
読了日:09月05日 著者:稲葉 光史
◾️【小説32巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅺ」の感想
★★★★
なるほど、世界に意図的なルールが仕込まれていて、その創造主がいる異世界で、そのルールの範囲で世界、社会を変えていけるか、という点では、『十二国記』の要素もあったんだな、というのがここ2巻ほどで明確になった。そのルールが忘れられたり、無視されたりすることで世界そのものの存立危機にある、という要素も近いかもしれない。
読了日:09月05日 著者:香月美夜
◾️成瀬は天下を取りにいくの感想
★★☆
幼い頃からハイスペックであったが故に、独特の人生観と行動原理を身にまとってしまったヒロインが周囲に奇異の目で見られながらも、周辺に影響を及ぼしていく。地域愛の要素もあり。SFやライトノベルが苦手な人でも楽しめる涼宮ハルヒ、という印象。実際、文体はその方面に近く、するする読める。
読了日:09月06日 著者:宮島 未奈
◾️ダンジョン飯 3巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
紙の本で再読。やっぱり読みやすいし、画面で見ていると見落とすようなコメント書きとかにも目が行きやすい。今回はウンディーネとカエル(笑)。魔術学校のエピソードで語られるダンジョンの設計と運営の話は、今読んでいる『本好きの下剋上』にも通じるかも。そういえば、あっちも異世界の魔法植物や魔獣の料理法を開発する話でもあるな(笑)。
読了日:09月07日 著者:九井 諒子
◾️鬼滅の刃 5 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
蜘蛛の話が終結。アニメは戦闘シーンだけじゃなくて、かなり膨らませてあるのがわかる。とはいえ、戦闘のシークエンスの組み方やそれを見せるコマ割りのよさも目立つ。ラスボスとの対決はアニメの方を観ているとちょっと淡白にも感じるけど、ある意味まだ物語序盤なので、このくらいの緊張感で十分とも思える。
読了日:09月07日 著者:吾峠 呼世晴
◾️【小説33巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身Ⅻ」の感想
★★★★
大団円の巻。第一部からを振り返る巻でもあり。最初から王として異世界に召喚されながら結果的に社会の底辺を見るところからスタートした『十二国記』と比べると、最初に底辺からスタートして世界の理の選ぶ王に下剋上する本作は、ある意味『十二国記』以上に過酷だったかもしれない(その要素は、主人公の行動が好転に向かう展開でだいぶオブラートにくるまれてはいるが)。最後の3巻分はそこまでの物語内の時間を読者も振り返って目頭が熱くなる箇所があちこちに。ともあれ、マラソン完走。これで他の本が読める(違)。
読了日:09月08日 著者:香月美夜
◾️鬼滅の刃 6 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
蜘蛛戦の後始末から柱大集合、治療と特訓、下弦一人残して虐殺まで。下弦の印は片目にしかないとか、初めて知った設定、アニメでは敢えて言及してないのかな。
読了日:09月08日 著者:吾峠 呼世晴
◾️鬼滅の刃 7 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
この巻から無限列車編。煉獄さんはいいですなあ(笑)。うまい。うまい。
読了日:09月08日 著者:吾峠 呼世晴
◾️鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックス)の感想
★★★★
表紙の通り煉獄さんの一冊。テレビシリーズ、劇場版、と待たされることなくテンポよく読むとつながりの印象が変わるところもちょっとあり。遊郭編の導入で次巻に続く。しかしこうしてみると、アニメ版もずいぶん話が進んだものだ。
読了日:09月08日 著者:吾峠 呼世晴
◾️ぼくのひみつのともだちの感想
★★★
『小さいおうち』の変奏曲とも言える一冊。お家ではなくてかつて森だったかもしれない大木が残る一角。男の子はその小さい森でひみつの友だちと遊んでいたが、ある時、再開発に手が…。
読了日:09月08日 著者:フレヤ・ブラックウッド
◾️からかい上手の高木さん (14) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★★
このあたりはだいぶアニメでも観た覚えがある。ローカルではよくあるカップルネタのジンクスのあるスポットをめぐるカップル未満の二組それぞれのリアクションから、意識しあってるけど告白に至らないそっちの二人との絡みから、西片もだいぶ自覚し始めてるのが微笑ましい。高木さんのひとり言がラストエピソードの肝。やっぱりコミックスにした時の配置かなり意識して構成してると思う。
読了日:09月12日 著者:山本 崇一朗
◾️おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル)の感想
★★★★
電子書籍にて。やっぱりこの原作とこの絵柄のマッチングは最高だ。クロノスジョウンターあたりも、この絵柄で読んでみたくなる。
読了日:09月12日 著者:鶴田 謙二,梶尾 真治
★★★☆
瓜を破る 10 (芳文社コミックス)の感想
表紙の書影が出てから、誰? と思っていたんだけど、わかってびっくり。本書が描いてきたようなあれこれは、世代を超えた普遍的な案件をものだと示すエピソード。しかしそうか、今20代の若者の親世代ということなら、事務仕事はブラウン管モニタのパソコンでやっていてもおかしくはないんだな…。
読了日:09月13日 著者:板倉梓
◾️サンショウウオの四十九日の感想
★★★☆
冒頭から文体の人称に微妙な違和感があったけど、ちょっと読み進めて納得。萩尾望都「半神」を連想させる結合双生児の設定をさらに進めて、身体が一見一体、そのため他の臓器だけでなく脳までつながっており、意識も時に混交するという表現だった。後半に行くほど、その混交文体が効果をあげていく。別の意味で珍しい誕生症例の父と伯父の設定はピノコっぽい? その伯父の逝去から四十九日までの物語。しかしまあ、これはなるほど、芥川賞っぽい。
読了日:09月14日 著者:朝比奈 秋
◾️え、社内システム全てワンオペしている私を解雇ですか? 1 (PASH!コミックス)の感想
★★★
無料だったので読んでみた。まあ、人事と経理の皮算用では現場のことはわかりませんよ、というのは(コスプレ以外では)SE業界以外でも「あるある」だろう。引き継ぎ書で現状維持はできても、当該の業務を引き継ぎできるところまで整理できるスキルは引き継げませんよ(笑)。あと、これさえやっておけば、というシンプルな引き継ぎすら維持されずにカオスになった、ということも…
読了日:09月15日 著者:伊於
◾️ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★☆
紙で再読。テレビやパソコンのRPGでコマンド一発みたいな蘇生を迷宮の呪いと定義するこの作品中でも、この巻は、このパーティらしいほのぼのっぽい雰囲気の中で、そのおぞましさを描き切った、という印象を強くした。
読了日:09月15日 著者:九井 諒子
◾️かげきしょうじょ!! 15 (花とゆめコミックススペシャル)の感想
★★★★
100期生が文化祭で演じる作中オリジナル作品『リプリング』が丸ごと番外編として楽しめる親切設計。作者の初期作品が下敷き、とのことだけど、交通事故で現代から18世紀にスリップしたオペラ歌手が歌うはずだった曲の作曲家とあれこれするストーリーに、いかにも男役2番手なキャラクターの配置など、本家で舞台化してほしいくらいの演目。これがどう演じられるかを読むのが楽しみだ。
読了日:09月18日 著者:斉木久美子
◾️はてしない物語 上 (岩波少年文庫 501)の感想
★★★☆
上巻はいいところでおしまい。その、読者と本の関係が変わるシークエンスもいいけど、出来心で盗んでしまった本を読むのが止まらなくなる、その感覚がわかるような、息もつかせぬエピソードの連続。その部分が魅力的であるのが肝だろう。
読了日:09月18日 著者:ミヒャエル・エンデ
◾️からかい上手の(元)高木さん (10) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★
過去話との連携のさせ方も含めてほんわか。しかし、中学から安定した人間関係の中でまとまってる。この調子だと次の世代も?
読了日:09月20日 著者:稲葉 光史
◾️煙と蜜 第一集 (ハルタコミックス)の感想
★★★☆
『エマ』『シャーリー』の雇い主とめっちゃ仲がいい使用人たちのような関係性を大正時代を舞台に描く、みたいな感じ。当時の家屋、台所、服装などへの執拗な描写(特に軍服と装備を着用するシークエンスとか)のフェティッシュさもよき。12歳の許嫁、姫子をストイックに見守る文治さんには男でも惚れそうだ(笑)。当時の名古屋の雰囲気もちゃんと考証してそうでいい感じだが、設定から、この時代の後にはいろいろありそうで、どの時代まで描くのかも気になる。
読了日:09月21日 著者:長蔵 ヒロコ
◾️からかい上手の高木さん (15) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
高木さんの本気、どんどんだだ漏れ? もう、家に遊びに来て欲しくてたまらない?
読了日:09月21日 著者:山本 崇一朗
◾️SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)の感想
★★★
これもまあ、アニメの方から入って原作へ。掘り出したての原石のような『鬼滅の刃』と比べると、マンガとしての完成度が高すぎるくらいの印象。アクションもギャグもハマっていて安定感を持って楽しめる。
読了日:09月23日 著者:遠藤 達哉
◾️はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)の感想
★★★★
物語の中に入りこんでからはまるで地獄めぐりのような不穏な展開が続く。とはいえ、同じ読書体験をした人どうしの連帯、という点では本についての物語、一種の読書会小説とも言えるかもしれない。
読了日:09月23日 著者:ミヒャエル・エンデ
◾️中学生から知りたいパレスチナのことの感想
★★★★★
ポーランドの本を新刊も古書もテルアビブの書店からしか入手できない時代があった、というのが初めて知る事実で驚き。これは『ソラリスの陽のもとに』がロシア語版からの翻訳だった背景でもあったりするのだろうか。パレスチナの元々の住民の構成、イスラエル入植側の背景など、武力行使の源流が現在のウクライナを含む地域にあった、ということが複数の学問を組み合わせた結果として浮かび上がってくる。
読了日:09月28日 著者:岡真理,小山哲,藤原辰史
◾️ダンジョン飯 5巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★☆
紙の本で再読。電子書籍でも拡大して絵のタッチの細部は確認できるけど、普通に紙で読むと立体の捉え方のうまさ、魔物の生々しい描写、キャラクターたちの表情の表現が際立つ。オークの妹、すごいいいやつじゃん、とか、カブルーのサイコっぽさとか、あと、ギャグも紙で読む方がよりおかしい(笑)。ちょっと電子書籍の限界を実感した。このあたりは慣れると差が縮まったりするんだろうか。
読了日:09月29日 著者:九井 諒子
読書メーター
2024年8月に読んだ本 ― 2024年09月08日 11時28分52秒
読書がらみでは、SFファン交流会に2回目のゲスト参加。今回のお題はクリストファー・プリースト追悼。2次会は就職したばかりの頃の京フェスみたいな雰囲気で楽しいございました。
8月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:7466
ナイス数:154◾️ダンジョン飯 2巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★☆
紙で再読。2巻ですでにあの人もあの人も出てきている。各キャラクターの理解が徐々に進むのも味がある。しかし、石鹸はあの作り方ですぐ使ったら、まだ泡だち悪いよなあ…
読了日:08月02日 著者:九井 諒子
◾️【小説15巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員3」の感想
★★★★
1年生編はここまで。今回もいろいろ盛りだくさん。切り捨てるべき相手はきっぱり切り捨てるシビアさも健在。一方で第一部からのつながりにも区切りが。初期のあれこれを思い出してぐっとくる。
読了日:08月02日 著者:香月美夜
◾️シンデレラのおねえさん (飛ぶ教室の本)の感想
★★★
とりあえず、原典の靴に合わせてかかとを切っちゃった設定じゃなくて安心した。まあ、それぞれの人生を選んでいけるといいね。
読了日:08月03日 著者:おくはらゆめ
◾️【小説16巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員4」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)の感想
★★★★
いきなりの貴族院からスタートしたのでそれ以外のあちこちに2年ぶりに訪れていくこの巻はちょっと懐かしい。自分が手を下す立場からの叩き上げで、さいわいそれぞれに有能な人材を部下に加えて上に進んで現場から遠ざかるのが寂しいと思いつつもまだ先の目標がある。異世界転生ファンタジーでありつつ、仕事や人材育成がこんなふうに進むといいのに、と思って読む社会人読者は多いのではなかろうか。現実はなかなかそんなふうにはいかないことが多いだろうけど。定年まで半年を切ると、いろいろ自分の身に置き換えながらも読んでしまったり(笑)。
読了日:08月03日 著者:香月美夜
◾️からかい上手の高木さん (11) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★★
アニメは途中からチラッと観たくらいだったけど、このあたりから観た覚えのあるエピソードも混じってきたかな。図書委員とか。しかし表紙にもなっているラストのエピソードが悶絶もの(笑)。
読了日:08月04日 著者:山本 崇一朗◾️【小説17巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員5」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)の感想
★★★★
貴族院は滞在期間が短い設定なので、1年生が終わってからの長いこと(笑)。やっと2年生編が始まりそうなところでエピローグ。やっとできたシュヴァルツとヴァイスの衣装のお披露目は次巻回し?
読了日:08月05日 著者:香月美夜
◾️【小説18巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員6」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)の感想
★★★★
読了日:08月08日 著者:香月美夜
◾️うみへ やまへの感想
★★★☆
表紙から読むと「うみへ」、裏表紙から読むと「やまへ」。白いクルマで自分たちの住む山間部から海に向かう一家と、赤いクルマで逆に山に向かう一家。同じ風景を見ても視点によって感じることが違うことが変わることが体感できる。
読了日:08月09日 著者:三浦太郎
◾️【小説19巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員7」の感想
★★★★
第四部終盤に向けての不穏な展開が、いろいろ。王国の根幹に関わる設定は先々に向けての不穏だけど、クライマックスは式典を狙っての用意周到なテロが。それはそれとして、聖女崇拝が目的のカップル成立もそれはそれで別の意味で不穏(笑)?
読了日:08月10日 著者:香月美夜
◾️ある一生 (Shinchosha CREST BOOKS)の感想
★★★☆
ひたすら身体を使う、従軍以外では土地を離れることもなく、身体にも心にも痛みが通底するにも関わらず、満足感を持って一生を終えていく。ちょっとキース・ロバーツの短編「信号手」を思い出すような一作。
読了日:08月10日 著者:ローベルト・ゼーターラー
◾️夏がきたの感想
★★★
海辺の夏。おたがいの家に呼びに行って海岸に遊びにいく。海の家が準備中なので、時期は海開きのちょっと前あたりか。いかにも「田舎の夏」という感じで実体験のあるなしに関わらず懐かしく読めるような、そんな絵本。
読了日:08月10日 著者:羽尻 利門
◾️【小説20巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員8」の感想
★★★★
製紙産業と出版をゼロからスタートした第一部からはずいぶん遠くまで来てしまったけど、この世界においては魔法・魔術がちゃんと研究や応用開発ができるものとして描かれているので、出版や装飾品、料理その他の現代技術の商業展開に伴う物流、人流を含めて全方位で異世界の社会を描くお仕事小説にもなっているのがあらためてうまいと思う。それにしてもダンケルフェルガーの人たちの勘違いはいい迷惑だな(笑)。あまり笑いごとじゃないけど、こういう「同じできごとを別の視点で見ると、という客観化がしっかりしているのも本作の特徴。
読了日:08月12日 著者:香月美夜
◾️税金で買った本(1) (ヤンマガKCスペシャル)の感想
★★☆
ちょっと前に地元の図書館でもコーナーを作っていた。それがきっかけでもないが、図書館から借りてこの本を読んでいる人は他にもいるのだろう(笑)。今はコミックスも蔵書するところが増えては来たけど、自分が学生の頃はコミックと文庫は図書館の対象外だった。とはいえ、文庫もコミックもこんなに高くなっては…
読了日:08月12日 著者:系山 冏
◾️鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
マンガの魅力はネームとコマ割りの演出力だということがあらためて実感できる。アニメの方が美麗で動きも演出も声優さんの演技も音楽も含めて総合力で迫るものはあるけど、マンガで読んだ方が揺さぶられる箇所も多々ある。
読了日:08月12日 著者:吾峠 呼世晴
◾️【小説21巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員9」の感想
★★★★
第四部も終盤は権謀術数。もともと残しておいて大丈夫か、という感じだったキャラクターたちが捨て駒にされる巧妙な陰謀劇はミステリ、活劇的にもよく考えたなあ、という感じ。この巻数をかけたからこその関係性の変化がいい。
読了日:08月12日 著者:香月美夜
◾️からかい上手の(元)高木さん (8) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
なかよし一家のほのぼのエピソードが続いた中、ラストでいきなり…!? その顔でそのリアクションは、お父さんが見たかったやつだ(笑)。
読了日:08月13日 著者:稲葉 光史
◾️鬼滅の刃 2 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
たぶんあの二体の鬼は初登場時は本当に十二鬼月という設定で、トキがアミバになったように、連載長期化を見据えて設定の調整が施されたんじゃないか、と憶測。
読了日:08月13日 著者:吾峠 呼世晴
◾️からかい上手の高木さん (12) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★★
今回もラストのエピソードからの表紙。銭湯で待ちぶせ、せっけんのにおいの漂う一緒の帰り道。仕掛けている高木さん視点から見てもこれは悶絶ものではないか(笑)。
読了日:08月15日 著者:山本 崇一朗
◾️【小説22巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身1」の感想
★★★★
第4部は電子書籍30%オフ相当になる期日を狙いつつ3冊ずつ3回購入したけど、ちょうど途切れなく読めて、なんかhontoに乗せられてる感じがしたんだけど、ちょうど読み終わったタイミングで全巻30%オフに25%オフをかけられるので、第5部は一気買いしてしまった(笑)。ともあれ3年生編でもトラブルが向こうからやってくるローゼマイン品質は健在(笑)。しかし、この世界って高度に発達した魔法文明が衰退したポスト・アポカリプスという点では堤抄子『聖戦記エルナ・サーガ』との共通点あるな。技術の再発見で世界がひっくり返る。
読了日:08月16日 著者:香月美夜
◾️【小説23巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身2」の感想
★★★★
第4部までならクライマックスに持ってきていたような派手な展開の嫁取りディッター。一方で、この世界の貴族院は年齢的には小学校だけどやってることはほぼ大学院っぽい。今回は共同研究の連名と謝辞に入れる貢献度の違いっぽい話も出てくる。製紙産業をゼロから起こして社会に定着、普及させるあたりも含めて、技術系視点がけっこうしっかりしていて、転生ものらしい魔法関連にも考え方が徹底されているのが興味深い。
読了日:08月17日 著者:香月美夜
◾️【小説24巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身3」の感想
★★★★
共同研究を大領地に奪われないための仕込み、一方協力してくれた小領地と担当者を謝辞に入れる重みづけと心配り、契約の成立に関するあれこれ、研究と特許と法務をやってきた人間が読んでも納得する、しかも素人が読んでも納得できる描き込みに感嘆の巻。表紙は共同研究の成果物。まさかしゃべるぬいぐるみがこんな形でこの世界で実現するとは(笑)。この技術ともう一つの演奏技術で、音楽市場を創出できる可能性まで示唆された。個人的なニーズがあって、その場で使える技術から応用が広がっていくあたりがこのシリーズの「下剋上」の本質かも。
読了日:08月22日 著者:香月美夜
◾️気のつよいちいさな女とわるいかいぞくのはなしの感想
★★★☆
「わるいかいぞく」がちっともわるくない(笑)。
読了日:08月22日 著者:ジョイ・カウリー
◾️エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 18)の感想
★★★☆
読んでいなかったケストナー。なるほどこれは面白い。
読了日:08月23日 著者:エーリヒ・ケストナー
◾️【小説25巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身4」の感想
★★★★
前々から断片的に書かれてはいたものの、この世界の政治情勢が不安定すぎる。魔法が日常的でありながらロストテクノロジー化していて、現状維持しながら権力闘争で後退しつつあった世界。なおかつ、世界も一族も不安定だ。
読了日:08月25日 著者:香月美夜
◾️鬼滅の刃 3 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
やっぱりマンガという媒体に込められる情報量はすごい、ということを実感できる。先に観ているアニメで、マンガなら一コマのシーンを臨場感たっぷりの戦闘シーンにするのにどれだけのカット数と時間を要したことか。アニメを観ていなかったとしても、その一コマを読むだけで緊迫感はしっかり伝わる。あと、善逸と伊之助はマンガの方がサラッと読めるのであまりうっとおしくないかも(笑)。
読了日:08月25日 著者:吾峠 呼世晴
◾️【小説26巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身5」の感想
★★★★
本人に非があるとはいえ、第一夫人にも第三夫人候補にも上意下達が通用せず、散々に言い負かされる王子。こんな人が次の王である時点で世界の行く末が心配だが、それ以上に、想定よりもこの世界が滅亡寸前であったことに驚き。もしこれが単なる転生ではなくAI世界なら、『グランヴァカンス』っぽいと言えなくもないのかも。
読了日:08月27日 著者:香月美夜
◾️鬼滅の刃 4 (ジャンプコミックス)の感想
★★★☆
蜘蛛のエピソード、マンガでもすごく長くて次巻に続く。
読了日:08月27日 著者:吾峠 呼世晴
◾️【小説27巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身6」の感想
★★★★
1年のカウントダウンのための準備。一緒に行くもの、残るもの、それぞれのリアクションが千差万別で楽しい。ところどころ不穏な伏線がありつつも、久しぶりの息抜き巻。婚約解消した途端に兄弟関係が一気に改善するのはそれはそれで大丈夫か!? あと、地味にグルトリスハイトについての種明かしがあんな展開の中に仕込まれているのはいかにも不穏だ。
読了日:08月29日 著者:香月美夜
◾️種をまく人の感想
★★★☆
移民の多いクリーブランドのいかにも治安の悪そうな一角で、一人の女の子がゴミ捨て場と化していた空き地の片隅にこっそり種を蒔く。そこから、それぞれのきっかけでそこに種をまく人が一人、また一人と増えていき、ゴミはいつしか片付けられ、不思議な連帯感が生まれていく。挿絵、装丁まで含めて味わいのある一冊。
読了日:08月29日 著者:ポール・フライシュマン
◾️からかい上手の高木さん (13) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★★
表紙は西片の行動を完全に読んで先回り、の図。今回もコミックスラストが悶絶もの。あのグリコ勝負、どっちに転んでても高木さんの思うツボ…(笑)。
読了日:08月30日 著者:山本 崇一朗
◾️【小説28巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身7」の感想
★★★★
やはり前巻は嵐の前の息抜き巻だった。ついに姿を現した「じじさま」、表紙の通り、いきなり成長するローゼマイン。イラストは可愛さが残る顔立ちから幼さが抜ける変化がうまい。第4部までは先手を取られていた陰謀に、初めて備えられるか、というところでの急変。エピローグが悲惨すぎて先が心配だ…
読了日:08月31日 著者:香月美夜
◾️りこうすぎた王子―プリンス・プリジオ (昭和26年) (岩波少年文庫〈7〉)の感想
★★★☆
1992年の岩波少年文庫復刻全30冊のうちのひとつ。復刻なので旧字の活字が味わい深いけど、触っても活版感はないので、写真製版による復刻なのかな? 作者本人がモデルっぽい?りこうすぎる王子が、自分をとりまくメンヘン設定を信じていなかったところ、世界の設定を理解して、それを活用して状況を逆転させていく変化球(笑)。イギリスのインテリらしいひねくれぶりが楽しい。
読了日:08月31日 著者:ラング
読書メーター
2024年7月に読んだ本 ― 2024年08月13日 04時55分23秒
あと、honto使い始めた頃にセールでまとめ買いしてあった谷川史子『はじめての人』ほぼ一気読み。蔵書を増やしたくなくて控えていたマンガ作品を読むようになってきたのが今年いちばんの変化かな。
7月の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:4748
ナイス数:118◾️からかい上手の高木さん (8) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
なんか、バレンタインかと思えば、雪だるま作ったり、主に冬場の話かと思えばいきなり夏服で「暑いねー」だったり、時系列はランダム? 今回のキーワードは「手」? いいから手をつなぐんだ!?
読了日:07月01日 著者:山本 崇一朗
◾️ダンジョン飯 11巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
迷宮の主の交代をめぐる二転三転。まぬけっぽい感じに見えてた翼獅子がやばい。
読了日:07月02日 著者:九井 諒子
◾️ダンジョン飯 12巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
ここ数巻そうだったけど、とにかく二転三転、戦闘はシビア、そしてすごい情報量。これをするっと読ませる画力、構成力もすごいが、いくつかの突破口になるのがライオスの天然ズレっぷりと魔物知識とそこからの類推力、そして積み上げてきたここまでの物語、というのがさらにすごい。事態の転がり方が常に斜め上なのでまるで先も読めない。
読了日:07月03日 著者:九井 諒子
◾️ダンジョン飯 13巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
まるごと一冊翼獅子。これまでのあらゆるライオスの設定、性格、描写が転がって転がってついに。計算ずくではないけど、過剰なあれこれがバックアップにつながっていく有様は、もしかして「はやぶさ」帰還劇に通じるものがあったり……はしないですね、すみません(笑)。
読了日:07月03日 著者:九井 諒子
◾️ダンジョン飯 14巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★★
最終巻はまるごと一冊ファリン。まさか物語中盤(アニメ一期のラスト)で提示されたビジョンがこう言う形で実現するのか(笑)!? そして翼獅子の呪いの正体は……(笑)。エピローグとオマケで、ちゃんとダンジョンで飯を食べて大団円。お見事!
読了日:07月03日 著者:九井 諒子
◾️からかい上手の(元)高木さん (6) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★
三人組は大人になっても尾行(笑)。しかしこうしてみると、田舎で子どもの頃から歳をとるまで、関係が壊れる致命的なこともなく、同じような関係でほんわかと暮らしていけるユートピア世界。親の都合で転校とかあるとあり得ない設定で、最初の小学校の頃の、今は音信不通の友だちを思い出すとちょっと切なくなる。まあ、自分の場合はいいことばかりでもなかったので、受験戦争のままに周囲の人間関係がガラガラポンされる環境の方が性に合っていたのも自覚しているので、こういうのは見果てぬ夢かな。
読了日:07月08日 著者:稲葉 光史
◾️初夏ものがたり (ちくま文庫 や-43-4)の感想
★★★☆
ちょっと前に『オットーと魔術師』で読んでいたはずだったけど、内容はだいぶ忘れていたので初読のように楽しめた。コバルト文庫の昔のジュニア文庫っぽい装丁もけっこう味があったけど、酒井駒子さんの画風は死と生のあわいを描くこの連作にはベストマッチだ。
読了日:07月09日 著者:山尾 悠子
◾️スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(1) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)の感想
★★★
持っているのは新装版ではなく最初のコミックス。腕にハンドヘルドコンピュータをつけて破滅した世界を探検するのは当時としては『女神転生』っぽかったかもしれない。人の願いを叶えてしまう隕石が大量に降り注いだことで世界が破滅に向かうこのコンセプトは初期作品集『クラリオンの子供たち』収録の短編が元ネタで、少年マンガとして長編化。幼なじみを探す冒険の旅のお供が、お互いが飼っていた犬とネコで、隕石が叶えた願いで人間化しているのが、今年読むと『わんだふるぷりきゅあ』を先取りしていると思えなくもない。
読了日:07月09日 著者:堤抄子
◾️スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(2) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)の感想
★★★
同じく初刊版のコミックスにて。破滅した世界でも人がそれぞれに生活していくのは、古くはジョン・ウィンダムの破滅ものが起源とはいえるのかもしれない。ウィンダムも宇宙から何か未知のものが降ってくるのが発端の話、多いしなあ。
読了日:07月10日 著者:堤抄子
◾️スターゲイザー~星に願いを~【新装版】(3) (Jコミックテラス×ナンバーナイン)の感想
★★★
さらわれた幼なじみと、暗躍してきた黒幕の正体。ややこじんまりとまとまってしまったのがもったいなかった感じもする。そのあたりが物足りない方には、宇宙から降ってくる存在との対峙に物語、設定での納得感のある『聖戦記エルナサーガII』をオススメしたいのだが、『エルナサーガ』本編は電子書籍で読めるが、『エルナサーガII』は2024年現在、電子書籍がないようだ。通して読むとすごい傑作なので、電子書籍化が待たれる。しかし本作、あとがきによると『エルナサーガ』と並行して連載してたのか。
読了日:07月11日 著者:堤抄子
◾️からかい上手の高木さん (9) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
高木さんの方の本心がだだ漏れになりつつある巻。たぶんまわりはもうこの二人の世界はあたたかく見守る雰囲気なのでは(笑)。なんだかんだで自分から二人になるシチュエーションを増やしている西片の変化は、そりゃうれしかろう(笑)。
読了日:07月12日 著者:山本 崇一朗
◾️はじめてのひと 1 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
谷川史子も紙のコミックスの増殖を気にし始めてから、あんなに好きだったのに申し訳ないと思いつつ、買い控えてしまっていたマンガ家のひとり。デビュー短編集からりぼんマスコットコミックス時代はほぼフォローしていて、そのあたりは今も手元にある。乙女チックの後継者的な要素も持ちながら、キャラクターや物語世界にリアリティがあり、短編としての構成、展開が読んでいて(ビターな内容でも)心地よい。また、どれだけ引き出しがあるんだと思う短編の作品数と安定感、やはり健在。電子書籍まとめ買いしてあるので続刊も楽しみ。
読了日:07月14日 著者:谷川 史子
◾️アリスと蔵六(12) (リュウコミックス)の感想
★★★☆
RPG演算謎解きは蔵六を巻き込んで継続中。一方で赤の王をめぐる「認識は肉体に依存する」というSF思索が存在そのものが昭和っぽい古風な刑事の洞察力で明らかにされていくのがなかなかスリリング。こんな話、どうやれば思いつけるんだろう。さらに一方、2パーティ分合わせたら「ジャンポーさんの書」がそろっちゃった!? 次は出てくるのか、ジャンポーさん!?
読了日:07月15日 著者:今井哲也
◾️はじめてのひと 2 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
うわあ…。うすうすヤバげだったけど、事前にアドバイスがあってもそっち行っちゃったか…。ただまあ、みんながみんな背徳感メインじゃないんだろうから、会っている間は普通に多幸感ある恋愛で(そのあたりはいかにも谷川史子らしい),だからこそ深みにハマるのかも、という説得力はあるかも。それにしても、ラストは最悪を予想させる急展開だ。
読了日:07月15日 著者:谷川 史子
◾️はじめてのひと 3 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
まあ、最初から手を出すなよ、と男の方には言いたくなるし、起こってしまったことは消せないので、あとあとの火種が残っていそうな気がするけど、ちゃんと終わらせたのだけは物語的にはよかったという感じ。こんなにきれいにいかないケースの方が現実には多いのだろうが、描写の丹念さは流石の谷川史子品質。第一部完、という感じでまったく別のキャラクターでの新エピソードへ。意味深な「開けるな」箱の顛末は…?
読了日:07月15日 著者:谷川 史子
◾️はじめてのひと 4 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
あ、前巻の話は続いてなかった。まあ、確かにアレはアレで。今巻は第一部?の博物館まわりでの秘めた恋ふたつ。いずれもパートナーとなる(かもしれない)女性よりもある意味近くて、恋愛じゃないからこそ濃密な関係で、いかにもありそうなシチュエーション。少女マンガじゃないけど最近読み始めてる『瓜を破る』は、社会人している人たちのこういう微妙な心理を描こうとするスタンスではちょっと共通点があるように感じた。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子
◾️はじめてのひと 5 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
博物館職人の中の一人、見た目完璧な「脇役」として登場した北別府さん編、お見事なハッピーエンド?。その過程で破局した(その時点では悲劇のヒロイン)合コンOLの側の後日談をちゃんと拾う親切設計でよい読後感。一緒にいて楽しい、素の自分を出せる相手といつ巡り会えるか、そのことをいつ実感できるか、という点では対照的なふたつの恋愛譚。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子
◾️はじめてのひと 6 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
夫の単身赴任でお互いの存在を見つめ直す話、捨てた自転車を引き取りたいという書き置きから始まる関係、大事なものを失うのが怖いマンガ家の想定外の行動など。これまでとのつながりはゆるやかにありつつ、独立した短編集としても読める構成。りぼん時代の短編集をちょっと思い出した。あと、このシリーズ中ではビールは黒ラベルばかり飲まれているのがありがたい。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子
◾️はじめてのひと 7 (マーガレットコミックス)の感想
★★★☆
冒頭の誕生日エピソードがほんわか。そこから博物館人脈それぞれのクリスマス準備が。まあ、どんな地味でも、たまには装いを変えてみるのはありだ。
読了日:07月16日 著者:谷川 史子
◾️ダンジョン飯 1巻 (ハルタコミックス)の感想
★★★☆
電子書籍で後半はほぼ一気読みだったけど、紙の本であらためて再読。こうしてみると、巻を追うごとに絵が緻密になっていっていたことがわかる。あと、読み直してみて、この物語の主人公はもしかしてマルシルとして解釈もできるような重点の置かれ方を最初からしていたかもなあ、とか思ったりもした。
読了日:07月19日 著者:九井 諒子
◾️仮題・中学殺人事件【新装版】 (創元推理文庫)の感想
★★★☆
推理小説において、読者を犯人にするためには…!? というアイデアの今でいうメタ構造の作品が初の推理小説長編だった、というのがやはりすごいと思う。新装版では桂真佐喜が解説を書くことによって入れ子構造がさらに加わっている。SF大会でNHK時代や脚本家駆け出しの頃のお話を聞いてその記憶力にも感嘆したものだが(そのあたりは同人誌シリーズにもなっている)、この解説にも文字や映像記録のないもののオーラルヒストリーの要素がたっぷりあって、その意味でも楽しめる。
読了日:07月21日 著者:辻 真先
◾️からかい上手の高木さん (10) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★☆
高木さんの気持ちだだ漏れどころか、行動までだだ漏れし始めてる…(笑)。一方で、たまにはさまる時系列シャッフルで、二人が今の呼び方に落ち着いた経緯が明かされる。いやもう、恥ずかしさマックスだ(笑)。
読了日:07月23日 著者:山本 崇一朗
◾️盗作・高校殺人事件【新装版】 (創元推理文庫)の感想
★★★☆
「読者が犯人」に続くは「作者が被害者で犯人で探偵」のメタ小説。読者からすれば前作と同じポテトとスーパーが高校生になった姿だが、その活躍を書いているのは…?? あと、前作と共通しているのは、現実にあった惨劇と言える事件を背景に置いているところ。あと、高校生たちが温泉に、という展開は今の視点なら『たかが殺人じゃないか』とも通じるところがある。1980年代のヤング用語と風俗は懐かしくも同世代には気恥ずかしい(笑)。とはいえ、そういう時代を切り取って封じ込めたタイムカプセルでもある。
読了日:07月24日 著者:辻 真先
◾️からかい上手の(元)高木さん (7) (ゲッサン少年サンデーコミックス)の感想
★★★
いろいろ中学時代のエピソードやその頃からの友人もからんで、ほんわか。前巻の感想でも書いたけど、いじめとか致命的なことがなくて次の世代まで同じ地域での閉じた関係が続いていく、というのは、そういう閉じた環境にいるけど、いいことばかりじゃない人生を送る人にとっては「こうあれかし」というユートピアかもしれない。ちなみに、そうじゃない転勤族からするとそもそもありえない人生だ。そういえばちーちゃんが気にしているあの子は目つきからしてあの子の息子さんなんだろうな。
読了日:07月26日 著者:稲葉 光史
◾️おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行の感想
★★★★☆
『パリのすてきなおじさん』の著者が今度は『世界のすてきなことわざ』を本にした!? すべて、元の言語でのカタカタ読みと、表記にもっぱら使われている文字で、該当のことわざをイラストと一緒に書いてあるのがいい味を出している。ご本人は実はどの言葉も扱えないとのことだが、人類の多様性を保つことの困難さが通して読むと滲み出る感じ。もちろん、世界のちょっと変わったことわざ絵本としても名著。
読了日:07月26日 著者:金井 真紀
◾️ガスパール ベネチアへいく (リサとガスパール)の感想
★★★☆
翻訳は出ていなかったが、妻は原書で持っていた。今回の刊行では「シリーズ幻の第一作」との惹句が…。ガスパール一家五人(?)がベネチア旅行したエピソード。リサが出てこないのが長らく訳されてこなかった理由だったりするのだろうか。味わいはいつもの通り。2007年に学会で行ったっきりだけど、見覚えのある風景だ。沈む前にまたいくことはできるだろうか。
読了日:07月26日 著者:アン・グットマン
◾️【小説13巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員1」の感想
★★★☆
年末年始の第三部までの破格電子書籍合本で読んで以来のリスタート。そのインターバルが、ちょうど2年の眠りから覚めて浦島太郎な主人公とシンクロ(笑)? 第三部までのスパルタ詰め込みで自分のレベルが上がり過ぎていたことに自覚が薄かった主人公は、上には上がいると思っているので自分のレベルがバグるマニアの行動様式を連想してちょっとニヤリ(笑)。それにしても表紙の謎のウサギコンビがかわいすぎる。
読了日:07月29日 著者:香月美夜
◾️【小説14巻】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員2」の感想
★★★☆
もはや初期の『大江戸神仙伝』的なニュアンスは影も形もなく、魔法世界の学校での対決はあとがきでも「よく言われる」とある通り、某魔法学校小説のような…。とはいえ、前巻のややのんびりした雰囲気から一変しての急展開、また、折り合えないキャラクターへの対応のシビアさなど、持ち味出てきたなあ、という感じ。キャラクター多すぎでも読み始めるとスルスル読めてしまうのも健在。
読了日:07月30日 著者:香月美夜
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