2025年11月に読んだ本 ― 2025年12月27日 06時13分15秒
それで問い合わせもしつつ、同じ系列の上位ジャーナルにも事情説明付きで再投稿。こちらは受付早かったものの、前の投稿の取り下げは自分でやるように、とのことで、取り下げてようやく査読プロセス開始。
査読コメントがまた査読者だけでなくエディターからも細々と入って、普段なら1週間以内で戻していたところ、〆切1ヶ月ぎりぎりまでかかる。で、2週間でminor revisionで戻ってきた。ここでもエディターからの指摘が残っていたので対応。指摘箇所少ない割に2週間経ってもジャッジされないので、問い合わせメール出したら、「投稿が殺到していて滞っていてすみません」みたいなメールが来て、数日後にアクセプト。1週間ほどでゲラも届いて一安心。
……していたら、その数日後にエディターからジャッジに必要な書類の提出を求められて、これは共著者の方での対応が必要な案件だったので、対応依頼していたら、ゲラ校正のプロセスは迅速で、さくっと公開。ただし、校正作業が雑で初稿になかったミスが何ヶ所か。
公開はされたけど、エディター次第では取り下げにされたりしないか、戦々恐々としていたら、「エディターのミスでいらない対応を依頼してしまった。あなたの論文は無事公開されています」とに連絡。
なんじゃそれ、と思いつつも、公開版にエラーがあるのを直せないか、ダメ元でお願いしてみたら、先方にもミスがあったためか、OKしてもらえた。
ということで、なんとかミスを直したバージョンで論文は公開されたものの、ゆっくり読み返したら、まだミスが残っていた(笑)。これ以上は直せないので、ここは我慢するしかない……
まあ、内容はライフワークの研究に新しいピースをはめた内容で、個人的には在職最後の論文に相応しいと思っている。
とはいえ、憶測だけど、AIとか使って余計なファクトチェックが必要な投稿が殺到して、いろいろ混乱しているのかも。査読対応にも一部AI使ってみたけど、実在しない引用文献のチェックは必須だった(笑)。
まあ、そんなこんなもあって、読んだ冊数は少なめ(笑)。
11月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:1157
ナイス数:94
◾️皮はぐ者の感想
★★★☆
まさかの大災害をきっかけに、デマを流布してリーダーになる存在を主軸にするあたりに、世界中での大災害や、あとがきでも触れられているコロナ禍を経た著者の意図が含まれるように感じる。一方で、狭い洞窟や鉱物の描写には実体面も踏まえられているというのがすごい。ここまでの物語、設定、登場人物が活かされた集大成的な物語で、魔術的なスケールも大きい。次巻に続いてしまったが、この一冊だけでも満足を感じる読後感。
読了日:11月01日 著者:ミシェル・ペイヴァー
◾️きんいろのしか バングラデシュの昔話 (日本傑作絵本シリーズ)の感想
★★★☆
絵が秋野不矩。美術館行ってきたばかりでもあり。バングラデシュの昔話。王様はどの国でも理不尽なものだ。
読了日:11月01日 著者:アーメド ジャラール
◾️点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫 60)の感想
★★★☆
作者の前書きと各章ごとの「立ち止まって考えたこと」がこの作者らしいメタな構成。ダメな人はもともとダメだ、という諦観もあったりするけど、どのキャラクターにもよい面と反省すべき面があることを示しつつ、ひょんなことから物語が転がっていくのが楽しい。
読了日:11月05日 著者:エーリヒ ケストナー
◾️ベルナルさんのぼうしの感想
★★★
くまのベルナルさん、一人で暮らしていたところ、帽子に鳥が住み始めて…。そんなばかな、という展開ながら、ラストはほっこり。
読了日:11月12日 著者:いまい あやの
◾️ビアドのローマの女たち (1980年) (サンリオSF文庫)の感想
★★★★
妻を肝硬変で失った英国人シナリオライターがローマで経験する女性がらみの遍歴。不条理かと見えて、起こる事件はちゃんとつながっていて意外とロジカルで、不思議とするする読める。とはいえ、今だから楽しく読めるけど、買った大学生時代の素養では訳わからなかった可能性大。英語以外の言語が混在する原著からの翻訳は言葉遊び含め丁寧で、出版時馴染みのなかった外来語も今でも通用する訳され方。あと、これは原著の方によると思うけど、医学描写や中東戦争の推移、難民問題などは今読んでも納得の書かれ方。これは名著名訳と言えるのでは。
読了日:11月13日 著者:アントニイ・バージェス
◾️名作うしろ読みの感想
★★★☆
名作のイントロは有名だけど、ラストの一文は意外と知られていない。そこで、新聞連載で古今東西の様々な小説作品のラストを紹介しつつ、現代の視点でツッコミを入れていく。新聞連載という形式のメリットか、字数がほぼ揃っているため、右からラスト一文、紹介文、追加コメント、著者・作品名、著者略歴が見開きの同じレイアウトできれいに続く。取り上げた作品数132。誰もが知っている作品から、聞いたことのない作者、作品まで。個々の作品には全4冊以上になる大長編もあり、同著者の他の作品への言及もありで、この著者の書痴ぶりがわかる
読了日:11月15日 著者:斎藤 美奈子
◾️アポカリプスホテルぷすぷす (バンブーコミックス)の感想
★★★
まさかと思った竹本泉キャラデザイン。本編に合わせて描かれたショートコミックを一冊に。というわけで、久しぶりに竹本泉のマンガを読んだけど、1980年代初期のデビュー当時と絵柄もノリもほぼ不変。まさにゴーイングマイウェイ。
読了日:11月24日 著者:竹本泉
◾️めぐる森の物語の感想
★★★☆
うさぎを追いかける、という冒頭からアリスを連想したけど、ページをめくるとうさぎがどんぐりをこぼすのがトトロっぽい。と、思ったら、話が意外な方に転がっていく。里山が荒れる環境下での未来を見すえる絵本、なのかな。
読了日:11月25日 著者:いまい あやの
◾️ある星の汽車 (日本傑作絵本シリーズ)の感想
★★★☆
男の子とお父さんが乗っている不思議な汽車。人間以外のいろいろなものが乗っているけど、四桁の数字の不思議な駅に着くと、降りていく。自分たちはいつまで乗っていられるのか? 現代の世相を見ていると、ラストより、そのやり取りの方が重く残る。
読了日:11月25日 著者:森 洋子
◾️アバ、アバ (1980年) (サンリオSF文庫)の感想
★★★
『ビアドのローマの女たち』でも言及されていたローマの古い詩人ベッリが『エンディミオン』のキーツと邂逅していたら? というifを描いた不思議な小説。後半を占めるソネットは旧約、新約聖書の主だったエピソードを猥雑に茶化した内容で、これだけでも面白いが、単なる翻訳ではなくバージェス作品とするための仕掛けがこのif。そのソネットを日本人にとっての定型575で訳し切った翻訳には頭が下がる。
読了日:11月30日 著者:アントニイ・バージェス
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://k-takoi.asablo.jp/blog/2025/12/27/9826377/tb
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。