2026年1月に読んだ本 ― 2026年02月27日 07時42分37秒
1月の読書メーター
読んだ本の数:22
読んだページ数:3481
ナイス数:89
◾️マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫)の感想
★★★☆
評判の名訳。「弊機」はたぶん原文よりいい人称代名詞?だろう。ロボット工学3原則の類がなく、ボットにも殺人が可能な世界で、過去に殺人を犯して自らを「マーダーボット」と呼ぶ弊機が、命令をよこすシステムをハッキングして自由の身になりながら、見かけ上は任務、命令に従って行動していたのだが、雇用主たちの命の危険に対応しているうちに本人の意図しないままに脱線していく。フィクションのドラマに耽溺しているうちに「感情移入」的な行動をとるようになったのか、そういう性向のボットだからフィクションに耽溺したのか。
読了日:01月04日 著者:マーサ・ウェルズ
◾️ミッフィーとはじめてのアートの感想
★★★☆
ミッフィーとの対比で観る名画の数々。シンプルな線や配色の中に、著者が観てきたアートが源流としてあることが腑に落ちる。
読了日:01月06日 著者:
◾️マーダーボット・ダイアリー 下 (創元SF文庫)の感想
★★★☆
各エピソードごとに、基本的には巻き込まれ型で、事態を収集するためにその場その場で最善の行動をしている結果として事件を解決するスタイルはハードボイルドっぽい。しかも、経験から新たなスキルを身につけていくあたりは、独白ではぼかされているけど、処理速度の部分はAI、記憶、判断力、能力拡張の部分は人間の重要な部位が使われていることを暗示しているのでは。ちょっと『超人ロック』の「電子使い」の能力の変遷を連想した。原著はエピソードごとに一冊だったそうで、文字で読むコミック、独特な文体は日本でいうラノベ的でもあり。
読了日:01月09日 著者:マーサ・ウェルズ
◾️もうすぐクリスマス (MOEのえほん)の感想
★★★☆
年明けに読むというのもなんだけど、アドベントカレンダーならぬアドベント絵本。細々したものを探しながら見るのも楽しい。
読了日:01月13日 著者:北岸 由美
◾️奇妙でフシギな話ばかりの感想
★★★★
前半はちょっととらえどころのない不思議なお話、という感じだったけど、「血の言葉」「群れを継ぐ」あたりはむしろリアリティ感のあるオカルト設定の切ないお話。「星条旗」は今読むとSFではなくただの現実に読める(風刺を時代が追い越してしまった…)。2041年は本当にああなっていそうだ。ラストの「美しい最期」は認知症や介護にまつわるリアルな語りから始まって、最後に浮かび上がるハイファンタジー的な情景がまさに「美しい」傑作。一人の人間の中には大長編が眠っているのかもしれない、と思わせる。
読了日:01月13日 著者:ブルース・コウヴィル
◾️もうすぐおしょうがつ (こどものとも絵本)の感想★★★☆
国鉄時代の客車の座席に始まり、祖父母の家までの路面電車、雨戸のある木造の実家でのお正月の準備。大掃除、餅つき、年末のお買い物から除夜の鐘まで。昭和の原風景、と思っていたら、翌年のカレンダーに1990の文字。1989年に描かれた絵本だったか。まあ、田舎ならこの雰囲気はまだまだ残っていたかな、平成元年の年越し。
読了日:01月16日 著者:西村 繁男
◾️うちのねこ ゴロゴロキャプテンの感想
★★★☆
いかにも家猫あるある……と、思わせておいて、実は。ささやかな夜の秘密。
読了日:01月16日 著者:マデリン・フロイド
◾️ロンドンのマドレーヌの感想
★★★★
マドレーヌシリーズ、これは江國香織訳。かつてマドレーヌとジプシーの旅を共にした、となりのスペイン大使館のイタズラっ子がロンドンに行ったらなんだか元気がない、ということで、マドレーヌたちがロンドンに招かれてのひと騒動。フランスの風景ばかりだったシリーズが、海外ツアーに、という感じ。古いロンドンの風景が味わい深い。
読了日:01月18日 著者:ルドウィッヒ・ベーメルマンス
◾️ネットワーク・エフェクト: マーダーボット・ダイアリー (創元SF文庫 ウ 15-3)の感想
★★★☆
一応の居場所を見つけたマーダーボットだったが、相変わらず殺伐とした環境で殺伐とした行動を取る羽目に。とにかく危機また危機。今回は人類以外の文明の遺物がなかなかに厄介な敵として登場。謎を一つ一つ解いていき、そうくるか、という戦術でどんでん返し。しかしまさか、2.0…(笑)。
読了日:01月19日 著者:マーサ・ウェルズ
◾️アメリカのマドレーヌの感想
★★★★
こちらも江國香織訳。なんと、アメリカの曽祖父の遺産がマドレーヌに!? そんな大富豪だったのか!? 他、著者の没後ということでシリーズ以外の絵本や、一家のクリスマスの思い出エピソードなど。年明けてから読んだけど、クリスマスに相応しい一冊。
読了日:01月20日 著者:ルドウィッヒ ベーメルマンス,ジョン・ベーメルマンス マルシアーノ
◾️モネの庭の感想
★★★★
2019年にオランダの美術館で開始されたモネ展のために制作されたというモネの伝記絵本。また大原美術館とかいきたいな。
読了日:01月20日 著者:カーチェ・ヴェルメイル
◾️ウマに なれたら いいのにな (児童図書館・絵本の部屋)の感想
★★★☆
主人公はなぜウマになりたいのか。さりげなく語られている理由と最後のページが切ない。
読了日:01月22日 著者:ソフィー・ブラッコール
◾️メダリスト(14) (アフタヌーンKC)の感想
★★★★
全日本での大きな挫折から、切り替えてのジュニアグランプリファイナル。先に滑走した3選手のそれぞれの演技に合わせてルールのわかりやすい解説がファンとしてはありがたい。いろいろ吹っ切れたいのりの演技SPは圧巻。モチーフにした映画と自分の競技生活がシンクロする「銀のロマンティック」だ。
読了日:01月23日 著者:つるまいかだ
◾️歌画集 花やゆうれいの感想
★★★★
絵もいい。短歌もいい。何度でもめくり返したくなる。
読了日:01月23日 著者:佐藤 弓生・短歌,町田尚子・画
◾️アンデルセンの絵話 (オールカラー版世界の童話 22)の感想
★★★★
これまで「〜の童話」「〜のお話」ときて、この巻「〜絵話」でアンデルセン3冊目。これは実家で子どもの頃にあった数少ない中の一冊。「ひうちばこ」「あかいくつ」「のろまのハンス」「オーレおじさん」「にんぎょひめ」を収録。「ひうちばこ」は目がぎょろっとした犬がこわいのと、子どもが読んでもこれでいいのか的なのが印象的だった。「オーレおじさん」はこれまでにも何回か登場している森やすじの絵が楽しいナンセンスな味わいのお話。これも好きだった。子どもの頃、実家にあったものの中ではいちばん読み返した巻だと思う。
読了日:01月25日 著者:奈街 三郎
◾️超人ロック 凍てついた星座 (1) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
遺作まで読んだ後に読み終えるのが惜しくて残していたうちの一作。ロックへの復讐心から差し向けられるエスパーハンターたちとの攻防からスタート。まだロックが見ていない超能力が登場する(アイデア的に納得感もあり)のも、体験したロックがその能力で反撃するのも「これはもはや常識」の域を超えて、それを前提にしてストーリーが練られる域に。ロックの存在は伝説で、軍との接触も普段はないあたりから、『嗤う男』などと同様、恋人も友人も遠く孤独に暗躍している後代のエピソード?ロックの名前が当たり前に通じるのはエスパー同士だからか。
読了日:01月31日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック 凍てついた星座 (2) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
復讐に燃えるエスパーやエスパーハンターの戦いはこれまでもたくさん語られてきたが、それぞれの思惑が錯綜して、展開は二転三転、このシリーズで登場した超能力もあるものの、これまでに登場した能力や武器などの設定が、ここでこう出てくるか、というあたりは長年のファン向け(初読でもわかる描かれ方ではあるが)。
読了日:01月31日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック 凍てついた星座 (3) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
復讐譚は初期の『炎の虎』『ロードレオン』あたりから何度も語られてきたが、何万人も殺してきたロックだからこその感情が新たな復讐につながり、というのは切ない。それを音楽に込めるというラストの余韻は珍しく、なかなか味わい深い。あと、途中から事態収拾に乗り込んできたマーヤ・マーヤの辣腕ぶりは、過去シリーズの名物脇役に匹敵する存在感でよかった。年表を気にせずいろいろ描く作品群の中でも、円熟感があり、ちょっと存在感のあるシリーズだった。
読了日:01月31日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック ニルヴァーナ (1) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
冒頭から、帝国の時間庫に関するニセ情報。爛熟した文明にありがち?なやばいアーティスト集団と闇ルートの非合法キューブをめぐるストーリー、という始まり方。時間庫がらみなので帝国時代の産物やキャラクター(の立体映像)などがあれこれ出てくる。ミラが「最後の妻」と言われているので「風の抱擁」のラストよりは後代であることはわかる(執筆順では「久遠の瞳」より後、「風の抱擁」より前となっている)。
読了日:01月31日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック ニルヴァーナ (2) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
帝国のテクノロジーの流出。E・バスターは見せかけだけだったが、帝国以前のジオイド弾は技術ごと復活、ということで話は一気にヤバそうな方向に。表紙の通りニケまで登場。あと、まだ「ロック准将」のIDが生きていて、実際、連邦軍には時折ロック本人が訪問していた時代設定。エスパー集団の猛攻でロックが「生かさず殺さず」凍結されるところで引き。
読了日:01月31日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック ニルヴァーナ (3) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★☆
タイトルのニルヴァーナの意味が明かされ、表紙の通りジオイド弾が使われ始め、一気に汎銀河戦争の危機が再来。昔からの読者からすると「どこかで見たような」外見であちこちに出没する首謀者カムジンの正体と、冒頭の違法アーティスト集団の被害者の妹、という自己紹介で登場したシルフの出自にも疑義が。
読了日:01月31日 著者:聖 悠紀
◾️超人ロック ニルヴァーナ (4) (ヤングキングコミックス)の感想
★★★★
ロックが月光の能力を使っていることから、執筆順で一つ前の「凍てついた星座」から時系列で後だとわかる(それなら、先の作品でロックの存在がわりと知られていたのは納得)。ロックに対して使われた「ニルヴァーナ」では銀河史の要所要所でのキャラクターがかわるがわる登場、一方で、ミラの最期をめぐるロックの回想が物語逆転にキーに(これが「風の抱擁」のラストにつながるのはすごい!)。汎銀河戦争をからくも防いだ本作は全シリーズでもなかなか重要なエピソードと言える。電子書籍まとめ読みの個人的最後の作品には相応しかった。満足。
読了日:01月31日 著者:聖 悠紀
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