2019年6月に読んだ本2019年07月01日 19時48分42秒

 引き続きキース・ロバーツ『Molly Zero』を訳し読みしつつ、ここでなぜか『ガラスの仮面』一気読み。なにをやっているやら…(笑)。

6月の読書メーター
読んだ本の数:33
読んだページ数:6665
ナイス数:125

プークが丘の妖精パック (光文社古典新訳文庫)■プークが丘の妖精パック (光文社古典新訳文庫)感想
★★★★
『ジャングル・ブック』で有名なキプリングのイギリスの子供たち向けの歴史物語。妖精パックを狂言回しに、昔の人物が呼び出されて幼い兄弟に自分たちの体験談を語る形式。個々のエピソードが面白く、ゆるやかなつながりもあり、イングランド歴史物語として楽しく読める。原著から100年経って邦訳されたのが2006年とのことだが、続編の『ごほうびと妖精』はこのまま訳されないのかもしれない。
読了日:06月01日 著者:キプリング


ガラスの仮面 (第11巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第11巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
奇跡の人オーディション、最終審査は亜弓の母の票で二人合格のダブルキャストに。そして本番、まずは亜弓の演技が始まる。
読了日:06月01日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第12巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第12巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★☆
ダブルキャストの初日は亜弓バージョンから。『たけくらべ』の時も感じたが、演技の追及を通じて、その物語や主人公についての理解度も高まってるので、作中で始まる演劇パートへの没入度が高く、けっこう本気で『奇跡の人』の物語に感動できる。そして始まるマヤバージョン、予測できない演技に亜弓の母歌子の役者魂に火がつく。上質の演劇を2本堪能した気分になれる巻。
読了日:06月01日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第13巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第13巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
『奇跡の人』でアカデミー助演女優賞をマヤが受賞、その機に月影先生はマヤと亜弓を『紅天女』候補と宣言。そこから始めるマヤと亜弓の芸能界を巻き込んだテレビドラマ対決。そして、二人の最大の壁はなんと恋愛経験!
読了日:06月02日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第14巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第14巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
恋に悩みつつ大都芸能のプロデュースでスターの道を歩き始めたマヤだが、大都芸能とスポンサーのゴリ押しでドラマの出番を削られた共演の女優さんたちや、映画の主演を降板させられた人気アイドルの親衛隊など、八方みんな敵!
読了日:06月01日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第15巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第15巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
次々と襲いかかる悪質な妨害を、ポジティブな意味での舞台荒らし、演技の実力ではね返していくマヤ。その一方、大都芸能がマヤ売り出しの切り札(行方不明の母親と感動の再会)にするつもりだったマヤの母が…。
読了日:06月01日 著者:美内 すずえ


書店ガール 7 旅立ち (PHP文芸文庫)■書店ガール 7 旅立ち (PHP文芸文庫)感想
★★★☆
これまでのヒロイン4人の今を描く最終巻。必ずしも明るい話ではなく、徐々に悪化していく書店をめぐる状況の中でそれぞれにあがき続ける姿こそが希望、ということか。それにしても、沼津と仙台が出てくるのが、両県に暮らした人間には色々とアレだ。
読了日:06月04日 著者:碧野 圭


ガラスの仮面 (第16巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第16巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
マヤの母の死には大都芸能の責任があるが、それを利用した乙部のりえ(とそのバックの芸能プロ)の計略にかかり、マヤは一大スキャンダルに巻き込まれ、精神的ショックから演技ができなくなってしまう。その陰謀に気がついた亜弓は演技で乙部のりえへの意趣返しを仕組む。
読了日:06月08日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第17巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第17巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
乙部のりえ主演の『カーミラの肖像』の本番でまさに牙をむいた亜弓の吸血鬼カーミラが主演を食って実力で叩き伏せる。一方のマヤは大都芸能最後の仕事として端役で亜弓の前へ。その舞台でもいやがらせを受けるが、逆にそれがマヤが「仮面」を取り戻すきっかけに。亜弓とマヤの「約束」が熱い。関係ないけど、この表紙は作品を象徴する1枚ではないかと。
読了日:06月08日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第18巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第18巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
『紅い牙』とか『スケバン刑事』目当てに読み始めた花とゆめで連載リアルタイムで読み始めたの、このあたりからだった。体育倉庫の用具を見立てた練習と『女海賊ビアンカ』! 学園祭での好評からの再演、さらに新作のためのパントマイム!
読了日:06月08日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第19巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第19巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
平凡な少女の日常とちょっとした非日常を飽きさせずに魅せた『通り雨』。独学でパントマイムから演出までするマヤとは対照的に、奇しくも、亜弓は一流のバレエ、パントマイムの指導者との全力の特訓で一人芝居『ジュリエット』で新たな成長に挑む。一方、マヤをやや敵視してきた演劇部は実力を認め、マヤを客演に選ぶ。新たな役はお手伝いロボット。ただしネジ巻き式。ある意味先駆的な設定!?
読了日:06月08日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第20巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第20巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
マヤの客演メイドロボ?は大好評で、少し光が見え始める。一方、亜弓の一人芝居『ジュリエット』はアカデミー芸術大賞を獲得。それを機に、月影先生は『紅天女』の後継を亜弓に、と発表。マヤには、2年以内に亜弓に追いつければ、という猶予を。そしてここで亜弓の生い立ちが語られる。幼い頃から両親の名前で時に贔屓されるのが耐えられず、常に実力勝負の世界を黙々と歩んできた努力型の天才。その亜弓がここまでの競演で「天然の天才」マヤの前で感じた3回の敗北感。亜弓もマヤとの対決なしの『紅天女』継承には納得できない。燃える展開!
読了日:06月09日 著者:美内 すずえ


鹿の王 水底の橋■鹿の王 水底の橋感想
★★★☆
シリーズではあるが、ファンタジー的世界に現代に近い医学が発達している、という基本設定以外は続編的要素は薄いので、独立した作品として読める。世界を巻き込むパンデミックとの対峙をダイナミックに描いた本編と比べると、ポリティカル要素の濃いミステリに仕立てられてる。最後の謎解き的裁判劇が、種明かしをほとんど会話でやっていたのは多少物足りないか。
読了日:06月11日 著者:上橋 菜穂子


ガラスの仮面 (第21巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第21巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
次の挑戦は劇団つきかげと劇団一角獣のタッグで野外ステージの『真夏の夜の夢』! ああ、このあたりも覚えてる。表紙にもあるけど妖精パック!
読了日:06月15日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第22巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第22巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
ついに始まる『真夏の夜の夢』本番、一角獣らしいコミカルな演出にマヤのパックがハマって大好評。このあたりは昔も本当に楽しく読んだっけ。そして始まる『ふたりの王女』オーディション。亜弓の相手役の急な降板。合格すれば亜弓との約束が果たせる! またまた燃える展開!
読了日:06月15日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第23巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第23巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★☆
『ふたりの王女』オーディションでマヤのこれまでの経験がすべて炸裂する。どんな課題も本能的にインプロヴィゼーション演劇にしてしまうマヤの前に他の候補者は途中棄権。そこでまた、共演の月影先生の画策で、それぞれ正反対の境遇の王女役に挑戦することになるふたり!
読了日:06月16日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第24巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第24巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
どうしても役がつかみきれない亜弓とマヤは自分たちの日常生活を交換。あと、関係ないけど冒頭に真澄とマヤのいわゆる壁ドン! 因みに描かれたのは1982年。それから、巻末のパントマイムフェスティバルの取材レポートはたぶん雑誌で読んでる。萩尾望都も同行してるのがポイント?
読了日:06月16日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第25巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第25巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★☆
二人それぞれの苦闘の果てに迎えた『ふたりの王女』初日、ふたりがかぶった王女の「仮面」」に驚愕が走る。その勢いか、表紙イラストも定型を逸脱して華やかに彩られている。アニメのクライマックスでOPが変わるような驚きあり。
読了日:06月16日 著者:美内 すずえ


リラと戦禍の風■リラと戦禍の風感想
★★★★
いわば、第一次大戦を背景にしたデビルマン!? 人を守るために魔物になる主人公……なのだが、あらゆる展開が予想外で、ええ、これってそういう話なの? の連続。あとラストで地味に、本作の世界も改変歴史らしいことがさらっと書かれてる。なるほど、前作と合わせ、二つの大戦のアナザーヒストリーという趣向!?
読了日:06月20日 著者:上田 早夕里


ガラスの仮面 (第26巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第26巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★★
前巻のマヤ演じる王女アルディスに続き、フレームを花で彩った亜弓のオリゲルド王女が表紙。最近はフレーム無視の表紙が増えたけど、1980年代の花とゆめコミックスとしては破格だったろう。内容は『ふたりの王女』の劇本編をそのまま頭から描く。対照的なふたりの王女に引き込まれる観客。そして第一幕が終わり、第二幕が始まる。
読了日:06月22日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第27巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第27巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★★
『ふたりの王女』第二幕がメインの巻。ほぼ2冊かけて、まさに良質の演劇を一本鑑賞した気分。これは自分に観劇経験のなかった連載リアルタイムには気づかなかったけど、演劇の演出や演技がちゃんとマンガ表現で描き出されているということで、仮面をかぶったふたりを「絵」で見せる説得力とも相まって、なんというかもうすごいことになってる。
読了日:06月22日 著者:美内 すずえ


鬼桐さんの洗濯 2 (バンブーコミックス)■鬼桐さんの洗濯 2 (バンブーコミックス)感想
★★★☆
ついにアタックの中の人にまで帯のご推薦をいただいてしまった洗濯コメディ。「ひらり、」で初めて知って以来、ひそかに応援してきたが、本作でついにブレイクしたのはなんとも感慨深い。ただ、いちばんの持ち味の不思議なSFテイストは薄味なので、そっち方面の作品でもうひとブレイクに期待したい。いや、ホントに面白いんですよ、過去の作品も。
読了日:06月23日 著者:ふかさくえみ


ガラスの仮面 (第28巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第28巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
『ふたりの女王』千秋楽。初めて役との一体感を得た亜弓を、え? みんなそうなんだと思ってました、というマヤの天然な感想がうちのめす。劇は亜弓の評価をさらに高めるがライバル意識はさらに燃える。一方で月影先生は姿を消し、真澄はお見合いを前にマヤとの想い出作り? なんというか、作中いちばんの乙女は実は真澄かも(笑)。そして鬼才黒沼登場。マヤの「狼少女」への挑戦が始まる。名前はランじゃないけど(笑)。
読了日:06月24日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第29巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第29巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
狼少女の相手役は桜小路くん。たがいに演技で真剣勝負しつつも、ついに想いがあふれちゃう桜小路くんもこれまた乙女だ(笑)。その思いを感じつつも、また、真澄のお見合いの噂にモヤモヤしつつも、仮面は外れないあたりにはマヤの成長も感じられるのかも。あと、どうでもいいんだけど、この巻はなぜかあらすじがない!?
読了日:06月24日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第30巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第30巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
『忘れられた荒野』は役者の降板、予定していた劇場が使えない、上演予定が立たない、と逆境続きでマヤと桜小路くん以外はいなくなるピンチ。一方、芸術祭参加予定劇からは桜小路くんの引き抜き工作まで。しかしまあ、星歌劇団出身のライバル演劇主演女優は、いわゆる元男役トップの舞台女優転身ですね。あと、真澄のお見合いの進展を見守る水城さんもだいぶ乙女になってきた?
読了日:06月24日 著者:美内 すずえ


ショートショートドロップス■ショートショートドロップス感想
★★★★
これはいいセレクトのアンソロジー。岸本佐知子編の日本作家版『変愛小説集』に近い味わいがある。
読了日:06月26日 著者:新井素子 編


図書館司書と不死の猫■図書館司書と不死の猫感想
★★★☆
不思議な猫をめぐるホラー風味のミステリというか、ミステリ風味のホラーというか、まあ、そんな感じ。断片的なイメージがランダムに提示されて、そこから一転、ホラーへの口が開くあたりまではワクワクして読み進めたけど、ラストが駆け足っぽかったのはちょっと残念? あと、訳者あとがきのラスト3行はすごく秀逸(笑)。
読了日:06月27日 著者:リン・トラス


ガラスの仮面 (第31巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第31巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
今までも役になりきるために役に近い体験をしてきたけど、狼少女になるために山の中で死にかけるというのは(笑)!? あと、地味に速水の会長がマヤに興味を持ち始める。しかし、ボロボロの劇場のリフォームは流石にやりすぎです、紫のバラの人(笑)!
読了日:06月29日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 32 (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 32 (花とゆめCOMICS)感想
★★★★
ついに開幕の『忘れられた荒野』だが、初日は台風で中止目前。執念で会場にたどり着いた真澄様! たった一人の観客のために上演が始まる! 前巻のマヤの山籠りといい、みんな命惜しくないのか(笑)!?
読了日:06月29日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第33巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第33巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★★☆
台風一過の2日目で『忘れられた荒野』は大好評、さらに、台詞は同じで5日ごとに別の演出を試みる黒沼の実験がハマり、リピーター続出のロングランに。そして、マヤは最優秀演技賞。『紅天女』への道がつながる。一方で、ついにマヤが紫のバラの人の正体に気づく。
読了日:06月29日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第34巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第34巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
本巻で明らかになる真澄の過去がまた壮絶。
読了日:06月29日 著者:美内 すずえ


ガラスの仮面 (第35巻) (花とゆめCOMICS)■ガラスの仮面 (第35巻) (花とゆめCOMICS)感想
★★★☆
舞台はついに紅天女の里へ。月影先生から亜弓とマヤへの最初の課題は「風」、次は「火」。
読了日:06月29日 著者:美内 すずえ


烏に単は似合わない  八咫烏シリーズ 1■烏に単は似合わない  八咫烏シリーズ 1感想
★★★★
少女マンガっぽいファンタジー設定の後宮もの、と思わせておいて…、って、何書いてもネタバレになるのでこれ以上は何もかけない。びっくりした。でも、ラストはそれなりに少女マンガで締めた感じ?
読了日:06月30日 著者:阿部 智里

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