2018年7月に読んだ本2018年08月01日 22時39分17秒

7月は久しぶりにマンガ比率高し、というか、気がついてみると今年はあんまりマンガの新刊を読んでなかったのか?
仕事ではひたすら英語漬けの中、このくらい読めてれば個人的にはいいかな。

7月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:2216
ナイス数:81

破滅の王■破滅の王感想
★★★★
ありえたかもしれないもう一つの歴史における戦争と科学者の物語。膨大な資料で再現されたリアリティの中に、ありえそうな設定を持ち込むことで、核兵器に匹敵する細菌兵器をめぐる物語がまことしやかにつづられる。最後の2行に震撼した。
読了日:07月04日 著者:上田 早夕里


HAPPY 幸せのカタチを見つけるための111の言葉■HAPPY 幸せのカタチを見つけるための111の言葉感想
★★★
こんな構図、こんな表情の動物の写真、よく撮ったなあ、と思えるいろいろな動物の写真が楽しい。111の言葉は、あった方がアクセントになっているけど、読まなくてもたぶん差し支えはない。かわいい写真が見れて幸せだ(笑)。
読了日:07月05日 著者:


後宮小説■後宮小説感想
★★★★★
手元にある1990年の9刷、ほぼ28年ぶりくらいの再読。改めて、こんな中島敦的ペダントリーと騙りと、今でいうラノベの要素が絶妙にかみ合った小説が新人賞応募作で、日本ファンタジー大賞の第一回受賞作であるのが一種の奇跡というかファンタジーに思える。今読んでも完成度の高さと面白さに舌をまく。傑作。
読了日:07月07日 著者:酒見 賢一


うたかたダイアログ 1 (花とゆめCOMICS)■うたかたダイアログ 1 (花とゆめCOMICS)感想
★★★
久しぶりに手を出してみた新し目の少女マンガ。絵は普通にきっちり描きこまれたかわいい少女マンガだが、主役二人の外しっぷりが、これはおかしい。今でも「ジャンル白泉社」は健在だったか。
読了日:07月08日 著者:稲井カオル


うたかたダイアログ 2 (花とゆめCOMICS)■うたかたダイアログ 2 (花とゆめCOMICS)感想
★★★
バイト同僚の日常の中に紛れる思い込みや舞い上がり、コメディとしても楽しく読めるが、むしろどんな日常にもロマンス要素はあるという意味では、これはしっかり「少女マンガ」でもあるのだろう。続きも楽しみ。
読了日:07月08日 著者:稲井カオル


究極超人あ~る完全版BOX1 (1) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)■究極超人あ~る完全版BOX1 (1) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)感想
★★★★
届いた。カラーページ再現に、元のコミックスのカバー表裏も口絵で網羅の親切設計。何もかもみな懐かしい。それにしても、3巻あたりからの『あ〜る』は本当に面白い。
読了日:07月15日 著者:ゆうき まさみ


胡蝶の失くし物―僕僕先生■胡蝶の失くし物―僕僕先生感想
★★★☆
前巻は一話完結っぽい短編が中心だったが、今回は各エピソードで話が決着せず、連続性が出てきた。対抗勢力も暗躍し始めて、先が気になる。
読了日:07月16日 著者:仁木 英之


さびしい女神―僕僕先生■さびしい女神―僕僕先生感想
★★★★
第1作以来の長編。ファンタジーではありながら、SF的な要素もあり。感想は何を書いてもネタバレになりそうだが、「ぼくはにんじんの人だったのか」?
読了日:07月24日 著者:仁木 英之


製硯師■製硯師感想
★★★☆
図書館の新着コーナーで気になって手に取った本。伝統的な硯職人ではなく、戦後に始まった家業を継いだ4代目の著者が家業の持つ技術的な思想を新たに定義して「製硯師」を称する。伝統的な職人と異なるのは硯の修理や改良の過程で得られた素材や技術に関する広範な知識の体系化と、それを活用した学術活動(夏目漱石愛用の硯の解析と再現)なども行なっている。社会の中での立ち位置も冷静に分析して将来ビジョンを構想しながら仕事に取り組む姿勢は分野が違っても教戒できるところがある。
読了日:07月29日 著者:青栁 貴史


たゆたえども沈まず■たゆたえども沈まず感想
★★★☆
フランスに渡った日本人画商を狂言回しに、ゴッホとその弟の人生を描く。浮世絵にインスパイアされたゴッホは広重や北斎になりたかったのか!? 「わだばゴッホになる」で、次の棟方志功に続く!?
読了日:07月30日 著者:原田 マハ

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